XaiJu
けまり
けまり

fanbox


リリアの靴下2

Pixivに投稿している「リリアの靴下1」の続編になります。 靴下にされ、舌出しスキルを覚えた後も、悪臭吸収や快感付与とかつけられ…. 最後には彼女の靴下であることに誇り思うようになる話です。 ーーーーーーーーーーーーーー 月日が経ち、ひたすら足に奉仕する日々。 俺は、もはや自分が元は人間だったことすら忘れかけていた。  かつては街で冒険者として魔物を討伐し、腕を磨いていた。だが、それらは今や何の意味も持たない。俺のスキルは、靴下に変えられた瞬間にすべてポイントに戻り、リセットされていた。そして、そのスキルポイントの振り分け権限は、俺を所有するリリアのものとなっていた。 そして変わったのは、身体だけではない。 最近になって、俺の魂が“靴下”としての存在に馴染んできたせいか、「靴下専用スキル」が一覧に表示され始めていた。まるで画面のような視界のウィンドウ。自室で寛いでいたリリアが、それを眺めながら楽しげに俺へ新たな能力を付与しようとしていた。 「うーん……保有スキルポイントは残り2500か。普通は一つか二つしか取れないけど…さすが異世界人、かなりあるわね。でも、まだ新しいスキルが出てくるかもしれないし……とりあえず、見てみましょうか」 元異世界人の靴下(右) 【スキル管理】  • 現在の所有者:リリア  • 保有スキルポイント:2500  • スキル一覧   • 【舌出し】(取得済み)  • 獲得可能スキル一覧   • 【ダブル】(700P) 両足で使えるよう、2つに分裂する。   • 【悪臭吸収】(500P) 足の臭いを吸い取る。発動条件は設定可能。   • 【吸収時快感付与】(500P) 垢や汗、臭いを吸収した時、快感を得る。 . . .  リリアは唇をつり上げ、小さく笑った。 「ふふっ、どれも素敵なスキル♪ まずは【ダブル】ね。これがあれば、右足だけじゃなく左足でも使えるようになるし。左足の靴下、この前穴空いちゃって、ただの靴下使ってたからちょうど良かった。両足同時に楽しめるなんて、あなたにとっても嬉しいでしょう?」 —【ダブル】(700P)を獲得しました。 その瞬間、俺の感覚に異変が起こった。右足を包んでいた布の身体が分裂し、まるでコピーされたように、もう一つの“俺”が右足のそばの床へと落ちる。意識が――広がった。 いや、二重になったと言うべきか。視界が二つ、感覚が二つ。俺は、右足を包んでいると同時に、床にあるもう一つの身体も“自分”として認識していた。 「じゃあ、早速……♪」 リリアが左足の靴下を脱ぎ、もう一つの“俺”を掴んで左足を滑り込ませる。白くて柔らかな足が、指、甲、土踏まず、踵……俺の内側に入り込んでいく。 「うん、いい感じ♪ ふふっ、これで右も左も、足のケアよろしくね」 彼女は足を組み、両足の指をくねらせる。 くにくに。 にゅるり。 俺の二つの身体から、それぞれ舌が伸びてつま先を舐め始める。止まらない。自分の意思とは無関係に、舌が指の隙間を這い、汗と垢をすくい取っていく。そして今度は、足裏へと移動して奉仕を続ける。 ペロッペロ…レロレロ… 右と左、二重に広がる足の味。脳が焼けるような情報量と刺激に、俺は思わず――“早く殺してくれ”と願ってしまいそうになる。 「ふふっ最高♪さて……次はこれね」 リリアがスキルウィンドウを開きながら、愉しげに呟いた。 「前の靴下と似たようなスキル……【悪臭吸収】に【吸収時快感付与】♪ ふふっ、あなた、前の靴下がなぜあんなに足に執着するようになったのか、これで分かるわよ。発動条件は….そうねぇ...あまり目立つ動きは避けたいし。じゃあ爪先で床を2回トントンって叩いた時にしましょうか。」 ー【悪臭吸収】(500P)スキルを獲得しました。 ー【吸収時快感付与】(500P)スキルを獲得しました。  次の瞬間だった。  俺の2つの身体――淡いピンクの布地で構成された細胞のような繊維の一つ一つに、何か新しい神経が芽吹いたような感覚が走る。  そして、リリアが再び足指を動かし、残っていた汚れに再び舌をあて、足指を舐めた瞬間... 『あっ……』  俺の靴下としての神経に、電流のような快感が走った。  舐めれば舐めるほど、快感で意識が埋め尽くされる。汚れも、汗も――取り込むことで、すべて俺の快感になるように身体が作り変えられていた。もうあまり汚れがないことに思わず落胆しつつも、今まで以上に必死に汗や垢を舌で探す。 トントンっ  リリアが右足の爪先で軽く床を2回叩く。すると自動的に悪臭吸収も発動した。 スゥーーー….  足裏、指の股、踵…..あらゆる箇所に直接鼻を押し当てたように、臭いが吸い取られていく。  一通り舐めた後のためそこまで強い臭いではないものの、汗の籠った臭いに頭が支配される。 こちらも吸い込めば吸い込むほど、意識が快楽で満たされていく。 『あぁ....もっと...もっと...』 スゥーーー…スゥーーー… 「うわっ。凄い吸ってる。そんなに必死にならなくても、汚れは逃げないよ♪….ヘンターイ、クスクス♪」  くにくにと足指が蠢く。こすれ合うつま先、微かに残っていた指の間の湿り気、皮膚に張り付いた汗……それらすべてが俺にとって、ご褒美だった。と同時に、僅かに残っている人間だった頃の理性が、拒絶しろ、諦めるな、と叫んでいる。頭がぐちゃぐちゃになる。 トントンッ (あ、今度は左足…….) スゥーーーーーーー  快感全身を痺れさせる。あぁ...なんて気持ちいいんだ...  絶え間なく続く快感の中で、今の環境が少しずつ、少しずつ…..悪くないかも、と思ってしまっていた。  ――ああ、俺は……もう、戻れないのかもしれない………. ーーーーー 翌朝。 「ん~……よく寝たぁ……」  朝の静けさの中、リリアの伸びをする声が柔らかく響く。日差しが差し込む寝室で、彼女はゆっくりとベッドから降り、床に放り出していた俺を手に取って履き直した。 「ちょっと寝汗かいちゃった。舌出されると歩きづらいから、とりあえず臭いだけとっとこ」 トントン、トントン。  右足、左足のつま先でそれぞれ軽く床が叩かれ、【悪臭吸収】が発動する。 スゥーーー…  夜の間に足裏から滲み出た熱と湿気が、俺の繊維の中へと吸い込まれていく。じんわりとしたぬくもりと湿気が、生々しく俺に役割を再確認させた。  だがリリアは、俺のことを一切気にすることなく、廊下を歩き始める。 朝食時。  リリアの足がダイニングテーブルの下に落ち着き、両足の足指をくにくにと動かす。俺の舌が現れ、つま先、足裏の奉仕を始める。  もぞもぞ……  ぬるり……  彼女の足指を優しく舐め上げる。滑らかに、丁寧に、習慣のように。 トントンッ スゥーーーーー 悪臭吸収も発動する。臭いが吸い込まれると同時に、快感が走る。あぁ….くそっ…これも気持ちいい… 「んっ……♪」  リリアはくすぐったそうに微笑み、満足そうに足をパタつかせながら、朝食を食べていた。  抗うことはできない…これが、これからの日常になっていくのか…..  思考するたびに、その無力さが全身に沁み渡り、快感で塗りつぶされていく…  朝の支度を終え、リリアは学園へ向かう。制服の裾を翻し、軽やかな足取りで街を進むたびに、俺はその歩みと一体となり、履き古された靴の中で、体温と汗に包まれていく。  午前の授業が始まっても、リリアは俺の存在を特に意識することなく、机に向かい、筆を走らせる。椅子に腰掛け、足を軽く組み替えたり、無意識に爪先を揺らしたり――それだけで、俺は無意識下であっても彼女の完全な支配下にあることを痛感させられた。  もぞもぞ……    ふと、机の下で彼女の足指が軽く動く。すると、俺の舌が再び自動的に姿を現し、足指の間へと滑り込んだ。 ぬるり……ぺろぺろ…  うっすらと汗ばんだ足指。その塩気と熱を含んだ液体が、舌に甘く感じられるようになっていた。 『あぁ、クソックソッ!でも、気持ちいい…..…味まで美味しく感じるようになってきやがった….』  快感と味覚が結びつき始めたのか、汗が美味しく感じてしまう。足の指示なんだし仕方ない、と自分に言い訳しながら、足指を舐める舌に今まで以上に力が入る。 ぺろぺろ…れろっれろっ…. 「……ふふっ♪」  リリアは誰にも気づかれないように、小さく笑った。彼女は机の下で、まるで何気ない遊びのように、俺を弄ぶように足指を動かし続ける。  その仕草一つで、俺の舌が勝手に動き続け、靴の中の靴下が、彼女のつま先を喜ばせる。 『この勝手に動く舌が止まっても、自分の意志で舌を動かせないかな….』  そんな考えが頭をよぎり、必死に否定する。 少しずつ、意識すら靴下に馴染んでしまっていっている自分が恐ろしくなった。  数学の授業。教師が黒板に記した難解な公式に、教室中が沈黙する中――彼女だけが迷いなく手を挙げた。  澄んだ声が教室に響き渡る。論理的で滑らかなその解答は、一切の無駄がなく、完璧だった。教師の顔がぱっと明るくなり、「素晴らしい、リリア。さすがですね」と声をかけると、教室には小さなどよめきが広がった。  チャイムが鳴り、午前の授業が終わる。リリアが席を立ち、友人たちのいる方向へと歩き出す。俺は靴の中で自然と足の動きに合わせ、彼女の一歩一歩を支えながら進んでいく。床を踏みしめる感触が、俺の全身を通して伝わってきた。  リリアが教室の隅で友人たちに迎えられると、楽しげな声が次々と降ってくる。 「さっきの問題、よく答えられたね!」 「本当に、リリアって頭いいよねー」  リリアは照れくさそうに笑い、「やめてよー」と口にしながらも、その目は嬉しそうに細められていた。朗らかに笑い合うその姿は、自然体で、まぶしいほどに輝いていた。  ――その笑い声を聞いたとき、俺の心にチクリと痛みが走った。  かつて、俺にもあった。既に朧げな記憶になってしまっているが、前の世界の学校で、友達と共に過ごした日々が。昼休みにくだらないことで笑い合った記憶が。教室の空気、友人の声、些細な会話……どれもが今の俺には遠い世界の出来事となってしまった。  今、俺は確かに彼女たちの輪の中にいる。リリアの足元に密着し、彼女の一部のように存在している――にもかかわらず、決してその輪に加わることはできない。  俺は、ただの靴下というモノなのだと、改めて認識させられる。 『でも、俺は靴下なんだから、仕方ないよな……こんな優秀で可愛い女の子の靴下でいられるんだ….こんな生き方も有りなんじゃないか……?』 現実逃避なのか、俺は少しずつ、今の靴下としての生き方を受け入れ始めていた。  リリアの足元で、彼女の一部として生きるという生き方。  それを、嫌悪するどころか、どこかで誇らしく思い始めている自分が、恐ろしかった。 ーーー 放課後。  リリアは教室の外へ出ることもなく、友人たちと談笑していた。華やかな声が教室内に響く。誰もが楽しげで、笑顔を浮かべている。  リリアが友人の話に笑いながら、少し両足を動かす。  モゾモゾ…トントン…. ぬるり……スゥーーーーー 得も言われぬ快感が走る。  全身が溶けるように熱を帯び、脳髄の奥が甘く痺れる。彼女の汗、臭いを吸い取れば吸い取るほど、その感覚は増幅していく。  最初は、人間だった頃の感性が、この変化を拒絶しようとしていたが、繰り返す快感で、次第に拒絶の意志は上書きされていった。  ――あぁ、気持ちいい。美味しい。 もう、他のことなんてどうでもいい。靴下如きが抵抗なんて、烏滸がましい… 午後の授業で、足指を中心にかいていた汗は、ほんのりと塩気を帯びていた。においも、午前中より少し濃くなっていた。それを嬉しく感じる。 ーーいやだ……やめろ……やめたい……!  それでも、頭のどこかで、まだそう叫ぶ俺がいた。叫びたい。拒みたい。人間だった頃の感性が、微かに抵抗を試みる。  だが、それをねじ伏せるほどに――このスキルの影響は大きかった。快感が、すべてを押し流す。羞恥も、理性も、誇りも、痛みすらも。  (あぁ……気持ちいい……もう、他には、何もいらない…) ーーーーーーーー 俺が靴下に変えられてから、半年が経った。  いつからだったか。気づけば――俺はもう、リリアの靴下としての生き方に、疑問を抱かなくなっていた。 リリアも俺を、スキルのついたただの靴下として扱い、話かけることはしなくなっていた。  毎朝、彼女の指先によって引き上げられ、柔らかな足を包み込む。足の指示に従い、汗を吸い、においを取り込む。ご褒美として快感が走る。それが日常になった。  けれど――それでも、ほんのわずかに、そんな日常の終わりを期待していた。  靴下には寿命がある。いずれ布が擦り切れ、破れ、役目を終えるときが来る。前の異世界人が変化した靴下もそうだったと言っていた。  俺も、いつかはそうなる。そう信じていた。  そして、ついに――その時が来たのだ。  ある日。学校から帰宅し、リリアが靴を脱ぎ、俺を見つめた。 「んー……?」 …こんなにご主人様にじっと意識を向けられるのはいつ以来だろう。少し恥ずかしくなる。 「……あ、つま先のところ、穴が空いてる」  俺の生地の一部が薄くなり、ついに小さな穴が開いたのだ。何度も擦れたつま先部分。これまでの奉仕の証。  そうか、ついに――この状況から、解放されるのか。  だが、その思いは一瞬で打ち砕かれた。 「うーん……そろそろ寿命かー。そういえばまだポイント残ってたわよね。何かないかしら。スキル管理っと」  リリアが空中に指をなぞる。久々に、俺の視界にもあのスキル管理メニューが現れる。 元異世界人の靴下(右) 【スキル管理】  • 現在の所有者:リリア  • 保有スキルポイント:800  • スキル一覧:    • 【靴下のつま先部分の内部へ舌を出す】(取得済み)    • 【ダブル】(取得済み)    • 【悪臭吸収】(取得済み)    • 【吸収時快感付与】(取得済み)  • 獲得可能スキル一覧:    • 【自動回復】(800P) ・ ・  ――自動回復?  かつて人だった頃にスキル一覧で見た記憶が、ぼんやりと浮かぶ。  リリアが、口元をにやりと歪めた。 「ふふっ……ちょうどいいスキルがあったわね♪」  【自動回復】(800P)をセットしました。  その瞬間、俺の身体に異変が起こる。  擦り切れていたつま先部分が、みるみるうちに再生していく。穴は閉じ、生地の色味は均一になり、まるで新品の靴下のように――完全に修復されてしまった。 「わぁ、すごい! これで永遠に使えるじゃない♪」  リリアが感嘆しながら、感触を確かめるように、足を床にグリグリと押し付ける。  ――終わりは、来なかった。  どれだけ汗を吸っても、どれだけ酷使されても、どれだけ履き潰されようとも、俺は修復される。  つまり、リリアが俺を捨てる理由が――完全になくなったのだ。 「これで、ずーっと私の靴下でいられるわよ♪」  満足げに笑うリリアの足指が動きーー  もぞもぞ……  ぬるり……  俺の舌が自動的に出て、リリアの足指を舐め始める。舌の先が汗を吸い、指の股にこびりついていた垢をこそぎ取る。それに伴って例のスキルが静かに起動する。  …快感が、ゆっくりと染み渡る。 『あぁ….気持ちいい…美味しい….リリア様…ありがとうございます…』 「んっ……気持ちいい♪」  リリアは楽しげに微笑みながら、俺を履いたまま立ち上がった。 「これからも頑張ってね? あ、あと言ってなかったかもだけど、私半分エルフの血が入ってるの。多分あと数百年は生きるし、あんたのこと使い続けると思うから、そのつもりでいてね♪」  その言葉が、俺の心に深く突き刺さった。  ようやく、俺は理解した。俺は、永遠に、リリア様の靴下なのだ。 『ありがとうございます…..リリア様….これからも一生懸命、お仕えいたします…..どうか、捨てずにずっとお使いください…』  人間だった頃の記憶は完全に消え、俺に残ったのはこの想いだけだった。  俺は、これからも。  明日も、来年も、十年後も、百年後も――  リリア様の足を包み続けるのだ。


More Creators