XaiJu
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位相①

こんにちは!


新年一発目は、位相についての記事になります。

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質問失礼します。低音処理やレイヤーでよく位相を合わせるというTipsが出てきます。波形が逆位相だと打ち消しあうという原理は理解しているつもりなのですが具体的にはどういった処理をすればいいのかよくわかりません。(そもそもサブベースはサイドチェインかけるので尚更キックと合わせる意味がよくわからず...)

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というリクエストでした。ありがとうございます。


位相という言葉は一体何を指しているのでしょうか?


そして曲を作る時位相についてどのくらい気をつけるべきなのでしょうか?



これらの疑問ついて僕の知識と経験談を元に書いていきます。

(ちょっと話が長くなりそうなので2回にわけて書いていきます。)



なんとなく皆気づいていること

ある程度作曲を経験すると、なんとなく皆気づくであろうことがあります。

それは、「似た音を同じタイミングで鳴らしてもあまり良い音にならない

ということです。


たとえば、

- サイン波で作ったベースに同じくサイン波で作ったベースをレイヤーしてもなんか音が弱くなる、とか

- supersawでコードをブワ〜と鳴らしている時に同じsupersawの音でリードのメロディを鳴らしても全然前に出ずに埋もれてしまう、とか

- ステレオに聴かせたくて同じトラックを複製してLRで分けても全然広がらない、試しに少し片方のタイミングをずらすと左右で鳴るようになったけど、変なシュワシュワが入ってしまう、とか…



これらは「位相」の特性が原因で引き起こされてしまうのです。

位相の特性を良く理解すると、意図しない音の変化に悩まなくなったり

ミックスで変な沼にハマることは少なくなります。

位相とは


位相とは簡単にいうと「波形の波のゆらぎ」を指していると思っています。


試しに、サイン波でC0の音を鳴らしてみます。



真ん中の線上から音が始まり、プラスとマイナスを周期的に行ったり来たりしています。


これが音の波として耳に届くわけです。



サイン波に限らず、すべての音は波形をよく見るとこのプラスとマイナスを行ったり来たりして音を出しています。


逆位相

質問者も書いてあるように、この位相にはある特徴があります。


それは、「全く逆の位相の波形を同時に鳴らすと、打ち消し合って無音になる」ということです。


+10と-10を足すと0,また+3と-3を足すと0になるように、

すべての瞬間において同じ正負の差がある2つの波形を重ねるとずっと0の状態となり無音になってしまうということです。



サイン波で試してみます。



波形を複製し、片方にUtilityをインサートします。

そして、inputの下のΦLΦRをオンにします。

これで波形の+と-が完全に逆になります。


この状態で2つの波形を同時に鳴らしてみます。



すると、このようにMainからの最終出力から全く音が出なくなりました。



原理では理解できても、実際に無音になるとなんだか不思議な感じがしますね。


この特徴を利用して、ボーカル曲とinst音源を逆相で相殺してボーカルだけを抽出させたり、

ワイヤレスイヤホンでは逆位相によって環境音を相殺させて実際にノイズキャンセリング機能として使われたりしています。



でも、現実問題、"偶然"全く逆相の音を重ねてしまったなんてことは起こりません。

位相の問題が発生するときというのは、基本的に似てる音同士がほぼ同時に発音する時に起こりがちです。




では、同じ波形を少しだけずらした場合はどうなるのでしょうか?



このように、2つの波形の開始時がズレた状態で書き出してみます。


元のサイン波の音

fanbox0108_1





2つのサイン波を同時に鳴らした音

fanbox0108_2




同じ音量のサイン波2つを同時に鳴らしたのに、同時に鳴らしたほうが音量が小さくなってしまいました。

これは2つの音の位相がズレたことによる弊害です。

正負が真逆ではないので無音ではないですが、すべての瞬間で正負の差が同じだけ発生してしまっているのでその分打ち消し合いが生じ、サイン波単音より音が小さく鳴ってしまうのです。


つまり、似てる音色の音をレイヤーさせた時に逆にパンチがない弱い音になってしまう現象はこの位相ズレが原因の可能性が高いということですね。




他の音でも試してみましょう。

今度はsupersawでやってみます。


波形を複製させ、片方をわずかにずらして鳴らします。


元の音

fanbox0108_3


2つ同時に鳴らした音

fanbox0108_4


音自体が位相のズレによって少し変わってしまいました。

これも位相による意図しない音の変化になります。



次に、pink noiseで実験します。

pink noiseは全周波数帯域を鳴らしてくれるノイズなので、ここで面白い事実が得られます。


これまで通り若干ズラして鳴らします。


元の音

fanbox1858_5


2つ同時に鳴らした音

fanbox1858_6


ここでアナライザーで比べてみましょう



元の音



2つ同時に鳴らした音


2つ同時に慣らして位相のズレを発生させたほうは、ギザギザの波形の凹みが見られますね。

この凹み方のパターン、どこかで見たことありませんか…?





どこかで…




どこかで…



!!!!


そうです、この位相のズレによる音の変化は、コムフィルタリング効果と呼ばれていて

いわゆるcomb filterと呼ばれる効果なんですよね。


この位相のズレに特徴を逆にエフェクトとしてかけてサウンドデザインするというのも

今の自由なサウンドデザイン手法で重要だと思っています。


次回へ

ここまでで位相がどういったものなのか、

位相がおかしくなるとどういう結果を生んでしまうのかについて書いていきました。


次回は実際にアレンジやミックスするにあたってどのように気をつければ意図しない位相ズレを防げるのかを書いていきます。


ではまた〜〜




位相① 位相① 位相① 位相① 位相① 位相① 位相① 位相① 位相① 位相① 位相① 位相① 位相①

Comments

リクエストさせていただいた者です。わざわざ長編で書いていただきありがとうございます😭しっかり勉強させていただきます!

Y


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