【あらすじ】
"女性が男性をくすぐりで躾をする"という社会において、最近では男性器への亀頭責めが流行っているようだ。
とある大学の教育学者が著した本によると、ストッキングやガーゼをローションでひたひたにして亀頭をゆ~っくりなでなでしてあげると、どんなに我慢強い男性でもひぃひぃと鳴いて暴れて情けなく許しを乞うらしい。
国家資格者である"くすぐり拷問師"が行う拷問においても取り入られており、国家試験の実技科目にも亀頭責めが存在している。
政府によると学校教育の現場や家庭においてローションストッキング等を行うことは"過剰な体罰"となり、処罰される可能性があるという見解を示しているが、反対に成人以上のカップルや夫婦においてはプレイの一種やキツイお仕置きとして認められることが多い。
女性向け週刊誌においても、「彼氏が浮気してるかも?ローションストッキングでお手軽亀頭責め拷問してみよう♡」と言ったキャッチコピーが表紙に使われているものの売れ行きが伸びているようだ。
となれば、ローションやストッキングを製造している会社の業績も好調となる。
女性用のストッキングを製造しているメーカーでは、そう言った"プレイ"への需要に答えるために新しいストッキングの研究開発が進められていた。
そんな中、都内にある本社「研究開発室」があるフロアに1人の男性社員が異動となった。
今回はストッキング製造会社に勤務している男性社員の1日を見ていこうと思う。
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「はぁ…会社行きたくないなぁ………」
憧れていた本社勤務2日目。
憂鬱な面持ちを浮かべ中々ベッドから出られずにいた。
話は遡る。
俺は地方にあるストッキングを製造している工場へと出勤していた。大学を卒業後、新卒で入ったのはとあるストッキングメーカーだった。学生時代、"女性が男性をくすぐりで支配する社会"の中できっと女性用の衣類を作る会社がこれから伸びていくだろうと予想し、見事に内定獲得。
男性の応募枠は少ないと聞いていたが、逆に女性用ストッキングメーカーに応募する酔狂な男性も少ないようで、面接官からはむしろ「ぜひ入社してください!」とお願いされるような形であった。
人事の綺麗な女性に頼み込まれ、断れずその場で内定を承諾して書類まで記載した。
そうして新卒で入社し、最初は工場に配属されることとなった。実際にストッキングを製造する仕事だ。
最初は覚えることも多く大変だと感じていたが、そんな生活も3年目を迎え始めると大分楽に感じていた。
それどころか、物足りなさもある。
借り上げ社宅に住んでいるが、周りに娯楽施設は無く工場にも女性は少ない。
面接の時に出会った人事のお姉さんによると、「頑張れば本社勤務の可能性もあるから♪期待してるよ~♪」と言う話でひたむきに仕事を頑張ってきた。
もうそろそろ本社に行けるのではないかと期待していた3月の上旬、ついにその話がやってきた。
朝出勤して更衣室で着替えを済ませるやいなや、工場長から「すぐ会議室に来るように」との指令を受けた。
何かやらかしてしまったのかと不安が掠めるが、会議室に行ってみると杞憂に終わった。
「あら、久しぶりね~♪どう?元気に頑張ってるかな?」
「お、お久しぶりです!!」
会議室にいたのは、ずっと会いたかった人事のお姉さんだった。ピシッとしたスーツ姿が相変わらず美しい…。
「あ、あの…お話というのは…?」
「あらあら、いきなり本題に入る~?じゃあ手短に言うと、君は4月から本社に異動してもらいます♪『研究開発課』の人手が必要になってね。それでね、君は面談でも『本社で働きたいです~!』って希望を出していると工場長から聞いていたから、どうかな~と思って。引き受けてくれますね?」
「ほ、本当ですか!?はい!!勿論です!!誠心誠意頑張らせていただきます!!!」
予想もしていなかった幸運の知らせに、今すぐにでも跳び跳ねたい気分だった。さらに嬉しいことに、今住んでいる場所から本社近くの社宅までの引っ越し費用は会社持ちで、4月から本社勤務となることでお給料の方も大幅に上がるそうだ。
それに、都会勤務となれば休日も娯楽には困らないだろう。こんなに嬉しい辞令を断る理由は無かった。
__この時はまだ、過酷な仕事が待ち受けているとは知らずに。
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3月下旬には引っ越しを済ませ、4月までの間5日ほど自宅待機をしていた。
人事のお姉さんいわく、「4月から忙しくなるだろうから今のうちに都会の生活に慣れておくこと」や、一応本社勤務なのでスーツと革靴での通勤となるらしく、仕事に必要なものを揃えておくようにとのこと。
ほとんど有給と変わらないような待遇。
会社近くにある社宅も、1LDKであり普通に借りると月14,15万円程らしい。内装や設備も綺麗で家具家電付き。
福利厚生は充実しており、何も言うことはないけれど、一つだけ人事のお姉さんが言っていた言葉が気にかかる。
工場の会議室であの時、その場で色々と書類にサインをしていたが、ある紙に「4月から最低1年間は退職及び休職は一切認めない」と厳つい文言があった。
つい気になって質問をすると、「あぁ~気付いたか…ほら、その…すこ~し大変なお仕事かもしれないけどさ、すぐに止められちゃうと会社にとって重大な損失なわけだから、1年間は頑張ってね~♪っていうこと!でも、君ならきっとやり遂げてくれると私は信じてるよ♡」
…と言葉を詰まらせながら語っていたのが印象的だ。
もしかすると、何かを隠しているのだろうか。
憧れていた本社勤務とはいえ、キラキラと充実した生活を送れるかは分からない…。
ともあれ、せっかく夢が叶ったのだ。
1年間は精一杯頑張ってみようと希望を膨らませながら4月1日を迎えることとなった。
【続きのお話】前編
