さて、スケート場の無謀な初心者を思わせるダイナミックな転倒により脆くも負傷し、骨折入院があじまる屋さんだよっ♪という話の続き。
それにしても、ここは不思議な場所である。
深い傷(笑)を負った元巨女神の肉体ですら、その安全が約束され、遍くホスピタリティが行き届いた快適性極まる天国のようでもあり、患者の安全確保のための厳しいチェック体制が何重にも敷かれ、治療のための監視と管理が徹底された、ある意味では監獄のような部分もある。
今日、病院という施設・制度がここまで高度な発展を遂げ、複雑かつ整然と組織化されたのは、医療を受ける権利を定めた法の精神や、病気やケガに苦しむことなく健やかに暮らしたいという万人共通の願いとも無関係ではないだろう。
また、その他の先端技術と同じく、戦争の中で急激な発達をみた要素も少なくないという風に記憶している。つまり、衛生兵の軍役の中で得られた経験・技術や、野戦病院の構築・運営などに当たる部分。重傷者への外科手術やトリアージなどの技法も、実際の戦場での教訓を踏まえて洗練されていき、フィードバックを積み重ねて完成されていっただろうことは想像に難くない。
敵国の負傷兵ですら友軍と分け隔てなく治療したという伝説の医療人もいたが、ある意味では彼女も戦火の中で立ち上がった聖人と言えるはずだ。
以上のことを改めて思うと、「天国のようでもあり、ある意味では監獄のようでもある」という厨二病丸出しの僕の表現も、正鵠を射抜くとまでは行かずとも、あながち完全な的外れというわけでもないというような、そんなポエムの骨折り屋さんである。
ところで、前回までの段階では、いつもお世話になり倒している看護師さんをはじめ、主治医の先生方、検査技師さんや院内のスタッフさんについて、この僕の元巨女神の魔眼をもって入念に観察し、詳細かつスリリングに描写、さらに小粋なトークを交えながら諸君らのご機嫌を伺おうかと考えていたが、少し予定を変えることにした。
理由はいくつかあって、入院して何日か経つと、自ずと話し易いスタッフさんと、苦手とまでは言わないまでも、ベテランの先生や、ある種の圧力を感じてしまいちょっと気後れしてしまうスタッフさんという部分は出てくる。それは向こうも仕事のプロなので当然。もちろん相性のようなものもあるだろうし、お仕事のやり方のタイプの違いもあるかもしれない。プロレスでいうところのストロングスタイルとかね。誰もヒールの圧がスゴいとか言ってないけど? え?(笑)
ただ、アイドルレスラーと団体の看板選手では、前者のほうが話しかけ易くない?っていう、つまりそれだけの話ではある。団体を背負って戦う花形レスラーが、圧力が無かったら逆に問題もあるでしょうし(笑)。
話を戻して、結局のところ僕の個人的な好き嫌いで語るとすると、目下絶賛入院中であるところの骨折屋さんが自分の好きなタイプを褒めるだけの話になり、それは客観性を欠いてて不公平感があるのもそうなんだけど、やや時期尚早で、何より感じ悪いよなあと。
なので、もし語るとしても、退院屋さんして完治した後に、すべてをフラットに振り返れる状態で、回顧録的に思い返してみるのが一番正しいやり方なんじゃね?と思い至ったわけです。
さて、休日は先生方の診察や検査はなく、目立った動きは無し。
入院第二週目、あじまぁ〜るよ♪ あじまぁるよぉ〜〜♫
「先生、おれ、退院したらね、小さな居酒屋さんを始めようと思ってるんですよ・・・ええ! 手術が成功したら、彼女と結婚するんです!」