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父のイラスト才能論。

昨夜リビングを通ると、芸能人が絵を描いたり俳句を作ったりしたものを、その道の専門家の先生が見て才能のあるなしを評価する、みたいなバラエティ番組がやっていました。


ところで、プロの先生からみて、【お稽古】にくるお弟子さんのレベルというのは、どのように見えているのか。


私はそんなテーマのエッセイを読んだことがあります。


その先生いわく、もちろんその生徒さんの成長の過程で褒めるべきところはあるが、プロの目から見て本当に素晴らしいものは、まったくといって良いくらいない、とのこと。


つまり、素人の作品というのは、プロから見ればどれも五十歩百歩、ということになります。


まぁ若い時はテレビの前でこんな知識をひけらかして場をしらけさせたものですが(今日の話もブログのネタだからこそ書けたのです(笑))、もういい歳ですし、バラエティ番組にいちゃもんをつけて悦に浸る、なんて真似はしません。


しかし、その時にやっていたのがたまたま絵に関する批評で、ナレーターが『ケチャップの色をうまく表現するには、どうすればよいでしょうか?』みたいな質問を視聴者に飛ばしていたものですから、ついつい「赤をベースに、茶色を少し混ぜるといいかな?」なんて答えてしまいました。


クイズ番組を見ていて、それまでまともに見ていなかったくせに、興味のある問題を聞くとついつい答えたくなってしまう、あれですね。


で、結局私はその答えを知ることはできませんでした。


私がそう答えた瞬間、テレビを見ていた父が『あのな、絵というものはな、感覚とか感性がすべて。努力とか知識の話じゃないんだよ』という、講義が始まったからです。


それからは絵がうまかったという父の兄の話を中心に、絵のうまさというものは結局感性と感覚と才能である、という持論を延々と聞かせてもらうことができました。


ちなみに父は、美術や芸術などとは一切無縁な人間です。


どうして絵を描いたこともない人が絵の才能を語れるのだろう?


一応俺は一生懸命努力して、子どもの落書きレベルからお金がもらえるレベルまではマシになったんだけどなぁ……と思いつつも、私は特に反論もしませんでした。


先ほどもいいましたが、専業プロから見れば、私や父の技術や知識など、五十歩百歩なのです。


私はなるほどなぁ、絵ってそういうものなんだね、と父に相槌を打ちつつ、今描きかけてるイラスト、もう少しブラッシュアップできそうだな、などと考えてながら、その場を辞退するタイミングを見計らっていたのでありました。




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