才能の話。
Added 2023-08-09 09:24:10 +0000 UTC先日遊びにきてくれた友人にワインを勧めつつ(私はお酒飲めない)他愛もない話をしていると、なぜか才能の話になりました。
彼が話してくれたのは、あるプロ棋士の話です。
このプロ棋士はタイトルも取ったことのある大棋士で、ある日自分の息子に将棋を教えていたそうです。
プロ棋士は自分が将棋を覚えてからこっち、タイトルを取ったあとも、自分に将棋の才能があるとは思ったことはなかったとのこと。
アマチュアの級位者の私から言わせてもらえるなら、あなたに将棋の才能がなければ一体誰にあるんですかとツッコみたくなるんですけど……。
幼い頃から【おらが町の神童】が全国から集う大会に参加し、そんな大会の上位者がプロを目指して才能の量を競う奨励会を戦い抜き、プロになってからは藤井聡太みたいに将棋を指すために生まれてきたような真の天才たちを相手にタイトルを競うような環境にいれば、自分の才能に絶望することもあったのかもしれません。
ともあれそんな彼が息子さんに将棋を教えている時、ふと思ったそうです。
『あ、俺って将棋の才能があったんだ』
その息子さんがおいくつなのかまでは友人の話ではわかりませんでしたが、件のプロ棋士が息子さんと同じ歳の時には完璧に理解できていた将棋の知識が、何度説明しても理解してもらえない。
教えている側はこんな簡単なことなのに……と思って噛み砕いて説明しても、息子さんは分からなかったそうなんです。
私は笑いながらその話を聞いていたのですが、まぁ、分からない方はそんなもんだよなぁ……と内心しんみりしてしまいました。
私は残念ながら、絵の才能にも将棋の才能にも恵まれませんでしたから、息子さんサイドの気持ちがよく分かるのです(笑)。
かくも残酷な才能の話なのですが、実は幸いにも、そのジャンルを楽しむだけならそんなものはあまり必要ありません。
私は描きたいものを楽しみながら描いて、私の絵を楽しんでくださる方に見ていただける作品づくりに精を出したいと思っています。