XaiJu
揉寺
揉寺

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裏ボスギャルサキュバスのおっぱいに完全敗北させられて世界征服を許しちゃう勇者の話

 僕が魔王を討伐してから、1週間が経った。

 人間界はすっかり平和を取り戻し、魔物による侵略以前の姿を取り戻しつつあった。


 ──しかし、そこで気になる情報が流れてきたのだ。

 遥か極東のほこらで、異常なまでの魔力が検出された。

 そこで何人もの男が、行方不明になっていると。


 そこは、昔訪れたことがあるが、強力な封印が施されていて入れなかった場所だ。

 魔王討伐に伴って解除されたということは、魔王が何者かをそこに封印していた、ということになるのだろうか。



 最強の魔物である魔王を倒した僕に、怖いものなどない。

 軽く倒して、さっさと終わらせてしまおう。

 噂を聞きつけた僕は、さっそく1人でその場所へと向かった。


 ──その考えが、どれだけ愚かだったか知らずに。



「え、キミが魔王ちゃん倒した勇者きゅん!? うわ、ちっちゃ〜♡ ちょー可愛いんですけど♡ あたしメルトって言うの、よろ〜⭐︎」



 祠に入ってすぐに、その魔力の主が現れた。

 金色の髪。褐色の肌。人形だというのに、2メートルは超える巨躯。

 そして、頭から生えた大ぶりな2本のツノに、人の頭よりも遥かに大きな、大きな爆乳。

 それがサキュバスの一種であることは、誰の目から見ても明らかだった。



「封印が解けてからショッボイ男しか来なかったんだけど〜……やーっと大物来たって感じ♡ すっごい楽しみなんだけど〜♡」


 

 軽薄な若い女性みたいな軽い口調で言いながら、体をくねらせる淫魔。

 ふざけた容姿と喋り方だが、纏う魔力は魔王にも匹敵する。

 先手必勝で終わらせよう──そう、思っていたのに。



「……あれあれ〜?♡ 勇者くんどったの?♡ さっきからぴくりとも動かないけど……戦わないカンジ?♡」



 体が、動かない。

 この祠に一歩足を踏み入れてからというもの、まるで石にされたみたいに、体が動かせなくなったのだ。

 いや、正確には──匂いを嗅いでから、の方が正しいか。


「あ〜……これフェロモンで頭やられちゃってんな〜?♡ 200年くらい籠ってっからね〜♡ 濃さエッグいでしょ〜♡ 上級淫魔でも一歩入っただけで絶頂しちゃうからね〜♡」


 フェロモン。

 男を魅了し、虜にして、主導権を握る、淫魔の体臭。

 ならば、余計に今動けてないのはあり得ないのだ。


 だって、僕は女神様から授かった、淫魔の魅了を完全に遮断するペンダントを装着している。

 それは、フェロモンだって例外ではない。

 いかなる濃さであっても、完全にシャットアウト出来るはず。


 それなのに、興奮が収まらない。

 耐性なしに超高等なチャームが直撃したみたいな、どうしようもない絶頂感が全身を甘く満たしている。

 肉棒は完全に勃起して、我慢汁が鈴口からぼたぼたと漏れ出ている始末だ。


「あ、もしかして魅了耐性のなんか着けてる?♡ でもウチのフェロモン、普通の淫魔の1兆倍ぐらい濃いからさ〜♡ そーいうの全部貫通しちゃうんだよね〜♡」


 なんでもないことのように言ってのけるメルト。

 ぞわっ……と、恐怖で全身が怖気立った。

 それが決して誇張でないことを、肌で感じてしまったからだ。

 魔王が危険視して、封印したのも頷ける。


「ん〜、でも全然射精はしてないじゃん♡ もしかして神器クラスの着けてんのかな〜?♡……じゃ、ウチが直接触ってあげないとね〜♡」


 メルトは玉座から立つと、ゆっくり、ゆっくりと、一歩ずつこちらに近づいてくる。

 香りたつフェロモンがどんどん濃くなっていって、僕は本能から危険を察知して、反射的に剣と盾を構えた。


「こ〜ら♡ こんな危ないもん持ってちゃダメっしょ〜?♡」


 しかし、メルトは僕が手に持ったそれを、簡単に奪い取ってみせた。

 あっけに取られる僕の前で、剣を両手で持ち。


「没収だぞ♡」



 ──ミシミシッ……ベギンッッ!



 あっけなく、へし折ってしまった。

 絶句。

 神の金属を用いて、世界最高の刀匠が鍛え上げた、あの魔王すらも討滅せしめた聖剣。

 それが、まるで木の枝を折るみたいに、簡単にへし折られてしまったのだ。



「こっちも物騒だから、ぶっ壊しちゃお♡」



 剣だけではない。

 メルトは盾を無理矢理ひったくると、僕の胴体よりもぶっといむちむちの太ももへそれを挟み込んだ。

 そして。


「おりゃっ♡」



 ──メギメギメギィッ!



 一瞬のことだった。

 剣と同じく、最高の金属を用いて作られたものなのに。

 魔王の渾身の一撃を幾度となく受け止めた、最強の盾。

 それが柔らかそうなメルトの太ももで、一瞬にして潰されて、鉄クズに変えられてしまったのだ。



「さ〜て、これで邪魔なくなったから……お楽しみターイム♡」



 絶望。

 この女には、おそらく全身全霊を振り絞ったって勝てない。

 なのにフェロモンで力が入らなくて、魅了耐性も貫通されて。

 蹂躙される。徹底的に陵辱されてしまう。

 逃げなければ。

 僕の足は、祠の出口へと向かって──。


「こら、逃げちゃダメだって♡」


 それすらも、無駄になった。

 肩をガシッと掴まれて、それだけでびくともしなくなる。


「んじゃ、まずはハグしちゃおっかな〜♡ こんだけ強い魅了耐性アクセあんだから、死ぬことはないっしょ♡」


 眼前に、メルトの爆乳が迫る。

 むわり、一際濃いミルク臭が充満して、鼻腔を埋め尽くす。

 ゆるして、やめて──そんな懇願する声を、無慈悲にも無視するみたいに。



「それ、ぎゅううう〜〜〜〜〜〜〜♡♡♡♡」



 頭が、おっぱいに埋められた。


 ──びゅるるるるるるるるるるっっっっっ♡♡♡♡♡びゅぐぐぐっっっ♡♡♡♡びゅ〜〜〜〜〜〜〜っっっっ♡♡♡♡♡



「うわヤバ♡ 死ぬほど出てんじゃん♡ 潮吹きかって♡」


 ──しぬ、しぬ、しぬ。

 全身の生気が、快感と共に抜き取られていくみたいな感覚。

 気持ち良すぎる。今まで味わったことない、今後味わうこともないであろう、筆舌にしがたい快感。


 ただ、おっぱいに頭を埋められただけ。

 それなのに、射精が止まらない。

 蛇口を全開に捻ったみたいに、白い体液が溢れて、噴き出て、自分ではコントロール出来ない。


「あ〜〜〜ヤッベ……♡♡♡ おっぱいで男の頭バグらせんのマジで興奮するわ〜……♡♡♡ フェロモン止まんないんだけど……♡♡♡」


 ぎゅう、とさらに強く抱きしめられる。

 それだけで、おっぱいの奥深くに頭が埋まっていく。

 もっともっと乳汗の籠った、フェロモン溜まりに鼻が埋もれる。


──びゅーーーーーーーっっっっ♡♡♡♡♡びゅるるるるる〜〜〜〜〜〜っっっ♡♡♡♡♡びゅぐぐぐぐ〜〜〜〜っっっ♡♡♡♡


 だめだ、いしきが、とおのく。

 ちからがぬけて、あたまがぼやけて。

 このままじゃ、ころ、され……。







 ──ぽたっ……♡



 舌先に、とてつもなく甘ったるい味わいが乗った。

 練乳のような、生クリームのような。

 いや、そのどちらも比較にならない、濃ゆい、濃ゆいミルクの味。

 味蕾が爆発しそうな衝撃で、思わず飛び起きた。



「お、復活した♡ おっはよ〜♡ もうちょいで死んじゃうとこだったね♡」



 真横には、慈愛に満ちた表情で俺を見つめるメルトがいた。

 一体、何が。僕は、死んでいなかったのか。



「あの後キミ、イキすぎて気絶しちゃったからさぁ〜♡ ちょーっと手を施して、〝復活〟させてあげたの♡」


 

 復活。

 魔族に、回復の魔法はないはず。強力な自己再生能力があるから、必要ないはずなのだ。

 このメルトは、回復手段まで持っていふというのか。



「さて……これで勇者きゅんは、ウチに負けた、ってことになるね〜♡」


 ドカっ、と玉座に座り直して、そう言ってくるメルト。

 ──そうだ、快感のあまり忘れかけていたが、僕はこのメルトを討伐しにきたのだった。


 だが、全く敵わなかった。

 それどころか、勝負にすらなっていなかった。

 ただ抱きしめられただけでイキ狂い、死にかけた。

 温情で生かされただけ。

 この結果は、完全な敗北と言っていいだろう。


「というわけで……世界征服でも、しちゃおっかな〜♡」


 ──えっ、と声が漏れた。

 世界征服、なんで。そんな素ぶり、一切見せなかったのに。


「え〜だって……♡ せっかく祠でおとなし〜くしてたのに、勇者きゅんが勝手に来て退治しようとしてきたんじゃん♡ それで怒っちゃったから、もうウチが人間めちゃくちゃにしちゃおっかな〜って♡」


 そん、な。

 僕のせいで。



「それにさ〜、ほら見てよ♡ 勇者きゅんがあんな精液びゅーびゅー出したせいでさ、ウチのおっぱいめっちゃ張っちゃった♡」



 どたぷん、と巨大な胸を持ち上げて見せつけるメルト。

 ただでさえ人間離れしたボリュームだったというのに、そのサイズはさらに膨れ上がって、肌艶も潤いもさっきより格段に増していた。


 あれも、僕が無様に敗北したせいで。

 どうしようもない罪悪感が、胸の内に渦巻く。



「ってなわけで〜……♡ このおっぱい使って、世界を征服しちゃおっかな〜♡」


 そう言うと同時に、メルトの両手に魔法陣が2つ形成される。

 何をする気だ、と思って見ていると──魔法陣から、大ぶりなスライムが2体出てきた。



「この子たち、特別なスライムでさ〜♡ 中に入れた液体によって、見た目とか能力が変わんだよね〜♡ ってワケで〜……♡」



 メルトは、2つのスライムを、それぞれ自分のおっぱいにむぎゅうと押し付けた。

 抱えるのも難しいサイズのスライムだというのに、メルトの乳はそれよりもさらに大きかった。

 そして、そのスライムがさらに力強く、おっぱいに沈められると。



「んん〜〜〜〜っっっ……♡♡♡♡」



 ──びゅうううううっっっ♡♡♡♡♡びゅぐぅ〜〜〜〜っっっっっ……♡♡♡♡



 異様な光景だった。

 無色透明なスライムの体が、徐々に白濁に染まっていくのだ。

 ゼリー状の体の内側に白い霧が混じったかと思えば、一瞬にして濃い白色に染め上げられていく。


 ──ぽた、ぽたと、スライムから雫が落ち始める。

 内側に貯められる容量をオーバーして、溢れ出たのだ。

 それが床に落ちた瞬間、籠っていた濃厚な乳臭が劇的に濃ゆさを増す。

 練乳よりも、生クリームよりも、遥かに濃い乳の香り。

 あの液体はまさか。



「うわ、溢れたし♡ んな出したつもりないんだけどな〜♡ よーし、んじゃ行ってこーい♡」


 ぽい、と、メルトが白濁に染まったスライムを床に投げる。

 ずしゃっ……♡と、重たげな音を立ててスライムが着地したかと思うと、束の間。

 ──ぐぐぐ、とその形が変化していく。

 もりもり、うねうね。

 どんどん姿を変えていって、やがて人型に変化して、そして。



『くす……♡』

『きゃはは……♡』



 やがてそれは、2体の子供のような形へと変化した。

 いや、身長こそ低いが、その体は爆発的に豊満。どんな淫魔だって凌駕するだろう。

 まるで、目の前のメルトを、そのまま子供にしたような。


 子供メルト2人は、すぐに魔法陣を展開すると、どこかに消えてしまった。

 瞬間転移魔法。

 あんな高度な術を、ただのスライムが使うだなんて。



「すごいっしょ♡ ウチの母乳注いで出来た分身♡ アレをいっぱい作って、人間界にばら撒くの」



 なんでもないことのように、恐ろしいことを言い張るメルト。



「この子ら、ウチのミルク注いでっから、フェロモンエグいしテクもすっごいよ?♡ 多分この子一体だけでも、勇者きゅん搾り尽くせちゃうくらい♡ それをいーっぱい作って、人間のオスの精液搾り尽くすの♡……あ、魔力もちょびっと込めたから、人間じゃ絶対勝てないぐらい強いよ♡ ど? ヤバいっしょ♡」



 ヤバい、なんてものではない。

 そんなのが何体も地上に出たら、人類は一貫の終わりだ。

 勇者として、命を賭してでも止めなければ。



「止めたい?♡ 止めなきゃだよね♡ じゃあ方法が一個だけあんだけど……♡ ほら♡」



 ずしっ、と、メルトがその規格外の爆乳を持ち上げ、見せつける。

 特大の乳輪からは、ドロリと母乳が漏れ出ていた。



「ウチのミルクぜ〜んぶ吸って、もう分身作れないようにするの♡ そしたら、出てくのはあの2体だけ♡ 流石にあの2人だけなら、人類がよわよわでもなんとかなるっしょ〜♡」



 ミルクを、全部吸う。

 こうして溢れた香りを嗅ぐだけでも、我慢汁が溢れて、絶頂に押し上げられる始末。

 それを、直接体内に流し込めば、果たしてどうなってしまうのか。

 怖い。恐ろしい。


 ──でもやらねば。勇者として。


 フラフラと、よろめく体に鞭を打ってメルトに近づく。

 甘ったるいミルクの香りが強まって、頭がぐわんぐわんと揺さぶられる。

 それでも、使命のために、世界のためにと。

 己を奮い立たせて、ついにメルトの胸元の前まで辿り着いた。



「あんよじょうずでちたね〜♡ えらいえらいでちゅよ〜勇者きゅ〜ん♡」


 ぱちぱちぱち、バカにするように拍手を打ち鳴らすメルト。

 怒ってる暇はない、早く、早く飲み干さなければ。


 目の前にそびえる乳輪に、ごくりと生唾を飲む。

 大きい。乳輪だけで、もしかしたら顔ほどもあるんじゃないのか。

 ──いや、余計なことは考えるな。

 邪念を祓い、大口を開けて、乳首にむしゃぶりついた。



──どろぉっ……♡♡♡♡



──げほっ、げほっ、げほっ……♡♡♡



 口に入れた瞬間、咽せてしまった。

 想像を遥かに超える、甘ったるさと濃度。

 口内にべったり絡みついて、焼きついて、味覚がバカになるとんでもない甘さ。


 練乳、なんてものじゃない。

 これだけ濃ゆければ、他にどんなら辛いものを食べたって中和出来ないだろう。



「ほらほらどした〜?♡ 早く飲まなきゃ、どんどん貯まってっちゃうよ〜♡」



 ぶるん、ぶるん。

 わざとらしくおっぱいを揺さぶって、挑発してくる。

 その様子に、ギリと歯噛みした。──今に、見ていろよ。

 怒りに身を任せ、再び乳首にしゃぶりつく。



──ちゅ、う……♡じゅう……♡じゅぷ……♡



 甘い。甘い。甘すぎる。

 とにかく濃ゆくて、喉に引っかかる。嚥下するたびにどろりと絡みついて、思わず咽せそうになる。

 飲み込んでいくたびに胃の中にぼちゃぼちゃと落ちていって、体が重たくなっていく。

 胃もたれしそうな、生クリームの比ではないカロリー。



「おー、頑張って飲んでんね〜♡ でも、もーっと早く飲まなきゃ……♡」


 ブン、と、メルトの右手に魔法陣が形成され、またもやスライムが召喚される。

 それを、僕の吸い付いていない右乳に、ぎゅううう、と力強く押し付けた。



──びゅううううっっっ♡♡♡びゅぐぅぅぅぅっっっ♡♡♡



 右乳から、スライムに母乳が注がれていく。

 水音から、僕が今必死になって吸っている量よりも遥かに大量の母乳が、とてつもない勢いでスライムを満たしていくのがわかる。

 10秒ほどで、スライムが純白に染まり、二回りほど膨れあがった状態で出来上がる。


 スライムの体内は、ほぼ水と言っていい体液に満たされている。普通その中に液体を混ぜると、希釈されて薄くなるはずだ。

 だが、メルトの母乳は濃ゆすぎるあまり、希釈されてなお透明な水を完全な白に染め上げてしまっていた。

 それどころか水で融解することなく、サラサラの体液の中で溶けずにゼリー状の半固形を保っており、積層した母乳がダマになっているのが外からでも分かるほどだ。


「ほい、も一体かんせ〜♡」


 ぽい、とメルトがスライムを放り投げると、すぐにそれは人型に変わって、さっきみたいな小さいサキュバスへと変化する。

 それもすぐに瞬間転移魔法で、どこかへと消えてしまった。


「ほれほれ、早く飲まないとどんどん作っちゃうぞ〜?♡」


 またもやスライムが召喚されて、おっぱいに押し付けられる。

 このままでは、まずい。

 どれだけ母乳が濃くても、知ったことじゃない。

 とにかく、飲み干すんだ。命をかけて。



──ぢゅううううっっっ……♡♡♡



「あんっ……♡ ふふ、そーそー、がんばれー……♡♡♡」


 一層勢いよく食いついた俺の頭を、優しく撫でるメルト。

 白魚のような長い手が、ふんわりと髪の毛を心地よく愛撫する。

 だが、気を取られてる余裕はない。

 母乳を全力で飲みこむことに集中するんだ。


 ──異変が起きたのは、数分飲み続けてからだ。

 体がぴりぴり痺れてくる。あれだけ精液を出したはずの肉棒が、ガチガチに硬くなっていく。

 媚薬を無理矢理飲まされたみたいな興奮で、ドクドクと激しく心臓が脈打っているのだ。


「あーあ、ミルク効いてきちゃった……♡ こんなに淫魔の母乳吸ったら、そりゃどんな魅了耐性してても発情するに決まってるっしょ〜♡」


 くすくすと、馬鹿にしたようにメルトが笑う。

 淫魔のミルクが、体内を甘く蝕んでいるというのだ。

 だが、それがどうした。そんなものは織り込み済みだ。

 たとえ僕がどうなろうと、この世界だけは守ってみせる。



「うわ、ヤバ……♡ 勇者きゅんが一生懸命おっぱい吸ってんの、マジで母性にクるんですけど……♡ は〜、おっぱい張ってきた……♡♡♡」



──ん、むぶぅっっっ♡♡♡♡



 異変が起きた。

 口に供給される母乳の勢いが急に増したのだ。

 さっきのを蛇口とすれば、今のはホース。

 特に搾ってもないのに、一体何が。



「あ、メンゴメンゴ♡ 勇者きゅんが可愛すぎておっぱい張っちゃった♡ ウチ、コーフンすっとすごい勢いで母乳出ちゃうんだよね♡」

「そのせいで、勇者きゅんが頑張って飲んでくれた分より、もっとミルク貯まっちった♡」



 ──絶望的な宣言。

 それが真実であることを裏付けるみたいに、メルトのおっぱいは、胸を吸い始める前よりもパンパンに張り詰めていた。

 いくら僕が頑張ってミルクを吸い続けても、メルトはそれを遥かに超える量の母乳を、一瞬で製造できてしまうのだ。



「……あらら、もう終わっちったかな?♡」



 ──絶望は、それだけではない。

 ついに、限界がきた。胃袋の限界だ。

 一滴だけでも胃もたれするようなカロリーをしているものを、これだけ飲めば当然だ。

 これ以上は、口に入れることすらできない。許容量を超えて、吐き出してしまう。



「ちょっとちょっと勇者きゅん♡ まだ1リットルくらいしか飲んでくれてないんですけど♡ そんなんじゃ全然減んないし♡」



 おっぱいを持ち上げながら、メルトは不満げにそう溢す。

 両乳からはどろっ♡どぽっ♡と母乳が溢れて、甘ったるい乳臭を振りまいていた。


「あ゛〜、これまーじでヤバいかも……♡♡♡ 乳ハリすぎて、我慢できなさそ……♡♡♡ 早く出さなきゃ……♡♡♡」


 ──パチン、とメルトが指を鳴らす。

 すると、景色が一変した。さっきまで暗い祠の中だったのに、何もない平原へと移動していたのだ。


 ブン、とメルトは魔法陣を形成した。

 さっきよりも数倍、いや、数十倍は大きな魔法陣。

 その中から現れたのは──山のように、大きなスライム。

 僕はおろか、メルトですら比較にならない、10メートルは超える特大のスライムだ。


 メルトはそのスライムに近づくと、両乳をぎゅううう、と力強く押し付けた。

 ぐんにゃりとひしゃげた爆乳。それを、両手で思いっきり揉みしだいて。



「──出るっっっっっ♡♡♡♡」



──どぽぽぽぽぽっっっっっ♡♡♡♡♡♡どぼんっどぼんっどぼんっ♡♡♡♡どぷどぷどぷどぷどぷぅっっっ♡♡♡


 母乳が、巨大スライムの体内を満たしていく。

 体内に溜まった湖ほどの量がある体液が、一瞬で真っ白に染まっていき、母乳色へと変化していく。

 さっきの比ではない勢いで注がれていく母乳。

 そのせいで、巨大スライムの体積はみるみるうちに膨れ上がって、今にも破裂せんばかりになっていた。


 ──ものの数分で、スライムの体から液が溢れ出した。

 許容量いっぱいになったのだ。

 聞けばスライムの保水量は、自らの貯蔵する体液と同量程度注がれても平気だと言われる。

 この山のようなスライムの体内いっぱいに満ちた体液と同等量の母乳を搾り出したのだ、この女は。



「……はぁっ、もう漏れた……!?♡ ざけんなし、まだ半分も出してないんですけどっ……♡」



 ──しかし、メルトは止まらなかった。

 以前変わらない勢いで、母乳が注がれていく。

 容量を超えてそんな大量に注いだら、どうなるか。



──ぶしゃっ♡ぶしゃああっっ♡♡♡


 その答えは、すぐに出た。

 元あったスライムの体液が、体のあちこちから噴き出ている。

 体液とは比較にならない濃度の母乳に、無理矢理押し出されるみたいに。

 自分より強い存在の力を前にして、屈服して、退けられていく。

 スライムの巨大な体積を占める割合を、母乳がどんどん占拠していくのだ。



「あ゛〜〜〜母乳出すのたまんね〜〜……♡♡♡まだまだ止まんないし……♡♡♡」



 ぎゅう、と、さらに搾る力が強くなる。

 それに伴って、さらに強い勢いで母乳が搾られて、スライムを満たしていく。

 噴き出る大量の体液が、雨のように降り注ぎ、平原中を満たしていった。

 あまりにも、次元が違いすぎる存在。

 それを目の当たりにして僕は、ただただ屈服するしかなかった。





「……ふ〜……♡ あ゛〜気持ちよかった……♡ やっぱたまにはこーやって搾っとかないと……♡」


 数十分経って、ようやくその噴乳が終わりを告げた。

 

「ほら見て、勇者きゅん♡ このスライムの中身、ウチの母乳だけになっちった♡」


 巨大なスライムを見上げる。

 メルトの言った通り、スライムの元あった体液は全て体外に排出され、中はドロッとしたメルトの母乳だけで完全に満たされている。

 ミルクだけでパンパンに膨れ上がって、元の体積よりも大きくなっているスライムだったもの。

 内部に貯まっているミルクが爆ぜれば、湖すら形成できるだろう。


「ほら、見てて勇者きゅん♡ こっからすごいから♡」


 そう、メルトが言った──その瞬間だった。

 スライムの残骸が、うねうねと動き出して……ぼんっ、と一部が爆ぜた。


 べちゃ、と地面に着弾した、薄皮に包まれたミルクの塊。

 それがうねうねと動いて、人の形を作って……。


『……きゃははっ♡』


 さっきと同じ、小さなサキュバスが完成する。

 それに気を取られていると──ぼん、ぼん、ぼんっ……♡

 背後から、何度も、何度も、爆発音がして。

 べちゃ、べちゃ、べちゃ、べちゃ。

 それら全部が地面に落ちて、形を変えていって。



『あはっ……♡』

『くすくすくす……♡』

『きひひひ……♡』

『えへへへ………♡』

『ふふふ……♡』



 ──ぁ、ぁ……。



 腰が抜ける。

 彼女が注いだ、大量のミルク。

 それら全てが、スライムの作用によって、サキュバスへと変化していくのだ。



「多分2000体ぐらい出来るかな〜?♡ こんだけいれば、あと3日ぐらいで人類オシマイかもね〜♡ みーんなウチの分身に搾り尽くされて、精液お貢ぎ奴隷になっちゃう♡……あ、ヤバ♡」



 そう言った途端、メルトの体がぶるっと震えた。



──みゅちっ……♡むちちっ……♡みちぃっ……♡



 次の瞬間、ただでさえ瑞々しかった褐色の肌がさらに潤いを増す。

 乳と尻、太ももの肉量が一回り増して、香る乳臭がより濃厚になった。

 感じる魔力もより一層分厚くなっている。



「んふ、ウチの分身が誰かから精液搾ったみたい……♡ 精液吸収したら、ウチに還元されるようになってんだよね♡」


 一層膨らんだ爆乳からドロリと母乳を滴らせ、嬉しそうに全身をくねらせるメルト。

 人類から精液を搾ることによって、力と魅力を増していくサキュバス。

 僕は、そのインフラの作成を許してしまったのだ。

 


「それじゃ、一緒に帰ろっか♡ またおっぱい張っちゃったから、ミルク風呂作ったげる♡ たっぷり漬け込んで甘やかしたげるから、覚悟しろよ〜?♡」


 ひょい、と僕を軽々抱え上げて、空を飛ぶメルト。

 地上を見下げると、ミルクから生まれていく大量の淫魔たちが、各地へと飛び去っていくのが見えた。


 人類は、これで終わりなのだ。

 絶望感に包まれながら、俺は意識を手放した。


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