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赤キギリ
赤キギリ

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妖精の女王との、距離感

旅をしていると、

思わぬことで『罪』になることがある。


例えば人魚の領域内では、

『ハリ』を使う釣りは違反で『モリ』しか許されていなかったり、

他にもラミアの領域内では、

鱗が傷ついてしまうからと『金属』や『ガラス』靴が禁止されていたり。


旅人なら──色々と知っておかなければいけないことが多々ある。


そこらへんは事前にガイドラインの本を買っていたり、

郷に入れば郷に従えと旅先で案内人を雇って知ったりするのだが………。


今回は、ちょっと違った。


森の奥底にあるといわれる、妖精庭園。

なんでもお気楽な妖精達にもかかわらず、

整然とした街並みと暮らしをしているのだとか。

──薬箱を背負った行商のクエスト最中、

──そんなことを森の中でふと思い出してしまい…

──道草混じりに確かめてやろうと向かったのである。


思い出さなければ、

少なくともトラブルに巻き込まれなかったというのに………。


──

────

──────。


「それで───、

 たまたまこの妖精庭園にやってきたということですか?」

「は、はい…」


「白々しい…白状なさいな、

 あなたは妖精達を手籠めにしたかったのでしょう!?」

「いや、そんなことは決して…!」


そして──、

妖精庭園の兵士に捕まり、

女王の部屋で裁判を受けている最中なのだった。


───────────────────────────


どうやら、持ち込んではいけない

《禁忌の品》を持ち込んでしまったらしい。


ただのハチミツなのだが…

妖精にとっては猫のマタタビのようなもの、

とろんと酩酊状態に陥り、ふにゃふにゃとなって…

そこを『攫われてしまう』から、禁忌の品だとか。


───そのために運んでいる物ではないのに!


しかし、当の妖精の女王は……。

「あの…ハチミツはキズ薬としても使えて…

 地域によっては薬草よりも好まれたりするんですよ」と言っても、


「に、人間は…己の傷口にハチミツを塗って、

 それを妖精に舐めさせる風習があるのですか…!?

 な、なんと忌々しい…!やはり人間は頭ピンク色の種族なんですね…!」


「えぇ…」


「ふふっ…いつもいつも…

 どこにでも生えているキノコを欲しがって、

 何の意味があると思って警戒していましたが…


 やっと化けの皮が剥がれましたね人間!

 まさか…媚薬のハチミツを持っていたとは!

 薬とは言いますが…騙されません!

 エッチに使うつもりだったんでしょう!?」


などと思い込みが激しく、顔を赤らけて…もじもじしている始末。

ちっともこちらの話を聞く気がない。

いや、違うか。こちらの話を聞き、妄想に発展させている…!


妖精の女王は…世間知らずなのだろうか、

それとも溜まってるというヤツなのだろうか、

いずれにしても厄介な相手だというのは分かる。


悪かったとは思っているが…

逃げなければならない、汚名をかぶってでも…!

けれどもそれをするにはちょっと『サイズ』が違い過ぎたのである。



妖精の兵士に《妖精サイズ》まで縮められ、連行されるまではよかった。

同じ身長であれば警戒されないし、みんな可愛い女の子だし。

女王もそんな感じなのだと思っていたのだが………。


「さぁどうしましょう…

 こんなエッチな人間は私の枕元に置いて、

 風呂上がりのケア係にしてしまいしょうか?」

《妖精の女王》だけは──、人間サイズだったのである。



それを今、見上げていた。


ハイヒールのようなきらびやかな赤い靴が目の前に、

その足先に踏まれたらきっと潰れてしまうだろうという、体格差。

見上げれば肌が見えるスリットが差し色として機能し、

シルク素材らしきドレスがガバッと開かれ、豊満な胸を支えている。

髪は金髪、瞳はエメラルドグリーン。

この地域の《祖》ともいえるような妖精然としていた。


それを見上げているもんだから、首が痛い。

しかも跪いて、横にドシンと赤い靴が待ち受けているし、プレッシャーが…。


「ふふっ…!前から人間飼ってみたかったのよね…!」

「えっ…えぇ~…」


もはや女王も、裁判などという形式は建前として取り扱っており、

こちらの人生を掌握しようという口になってしまっている…!


そりゃそうだ、媚薬や薬品を持ってきた人間なんて…

あっちからしたら《鴨がネギを持って》やってきたもんだ…!

────アレコレ言いがかりをして、逃さないつもりだろう!


「あら…?文句があるのかしら?あなた冒険者でしょう?

 ふらふらと綿毛のように飛び回る方々…

 であれば、これくらいの覚悟は持っているのではなくて?

 落ちた先が岩盤であれど、根を張らなくてはいけないのでは?」


マズイ…!

この女王、アホっぽいけど…

それなりの《王の風格》を持っている…!

絶対に逃がさないぞ、この手合いは……!


「ハイ…!判決が出ました…!

 あなたはこれから肌ケア係として妖精庭園で暮らすように!

 刑の期間は私が満足するまで!せいぜい媚びを売ることですね!」


判決は有罪──。

身長も戻してもらえず、変な係に任命されてしまった──。

処刑されないのはよかったけれど……

妖精感覚で懲役を科されたら、解放されるまで何年かかるか…!

こんな────、

アホっぽい女王の裁量で捕まるわけにはいかないぞ…!


「さてさて~…

 裁判も終わったことですし、戦利品は~っと…」


そして、やはりか……欲望が表に出てきた。

薬箱をゴソゴソ動かし…鼻の下が少し伸びている。

どうやらハチミツを探しているらしい、これはチャンスだ…!


「あっ、ハチミツなら…

 右下の小さい引き出しを開けてみてください」


「これ…?って………なにこの粉!?」


まんまと引っ掛かった──!

薬箱の右下角の引き出しは、商品ではない!

軽く引っ張っただけでも引き出しが取れて、

解毒薬が辺り一面に散布される緊急避難の品…!


本来なら身体が痙攣した場合でも、

口だけで開けれるよう設計していたのだが…

まさか、こんな場面で活躍するとは思わなかった。


「………んぐっ!」

振ってきた粉を口で受けて、舌で溶かす。

水が欲しかったけれど仕方がない、

だ液と混ぜて、喉の奥へと飲み込み、解毒する…!


後は───、この解毒剤で解決できるかどうか。


縮小する際、妖精の兵士からはなんらかの粉を振りかけられた。

魔法の粉か、植物の粉、キノコの粉だったか覚えてないが…

用意してきた解毒薬で解毒できることを祈った…!


………

………………

………………………!


するとだ──、

だんだんと身体が大きくなってきたのである。


妖精より大きく、靴より大きく、

服のスリットも見上げるものではなく、

見降ろすまでに大きくなって、元に戻れる…!


元に戻って妖精の女王と対等の目線となって、

薬箱を収集したら一目散に逃げる…!

───ハズ、だった。



異変に気付いたのは、スリットを見越してすぐ。

どこまでいってもそれ以上は戻らない…!

飲む量が少なかったか…いや、そんな事は…!


突然慌てたのがツボに入ったのだろう、

狼狽しているこちらを妖精の女王はクスクスと笑い…!


「あらあら…?もしかして~…

 普通の身長ならオレの方が高いと思ったのかしら?」


などと言って………。


背負わなければ到底持てない薬箱を、

ヒョイっと片手で軽々持ち上げたのである。


───────────────────────────


妖精ほどの小ささで見上げていたから、

可愛らしい女性だったから、

気付かなかった理由は色々とあるが…。


薬箱を興味深くいじっていた時点で気付くべきだったのである──。

妖精の女王は、我々《人間よりも大きい》のだということを…!


大きさにして300cmほど、170cmの自分的には、

目の前に腰や股がある大きさだ…!


「あっ…ああっ!!」

そのくらいの大きさでぐぐ~っと羽交い絞めされたら、もう逃げられない。

足が地から離れ、豊満な胸に抱き留められ、妖精の女王と直面する………!


「ふふっ…

 自分の方が大きいと思っていた可愛い人間さん、

 あなたってどのくらいの身長なのでしょうか…?」


「やっ、やめろぉ…!」


ジタバタと暴れたい…!蹴飛ばし、思うままに逃げたい…!

しかし抱き上げられ、胸に押し付けられてはまともに動けず、

3mもある身長から繰り出される腕力に手も足もまるで出ない…!


「ふふふっ…まぁ元の身長なんて知らなくてもいいでしょう。

 ハチミツの所持に、脱走行為、こんなことをされたらもう…

 ず~っと…縮めなくてはいけないんですから…!」


さらに身体をグイッと持たれて、抱えあげられた…!

妖精の女王の肩よりも上…!

腰がちょうど女王の顔の前まで行き…!

ズボンもパンツもするすると脱がされ、局部が露出した…!


「なっ───、なにを!」


「はぁ…こ~んなに魔力を溜め込んで…

 やっぱり襲う気だったのではないですか?」


そんなことはない──といっても、もう遅い。

股間のチンポは女王の手、いや、口によって食まれてしまい…!


「ンっ──!」

しゃぶられてしまった…!

なんの心構えも、覚悟もしてないのに…!


まだ蒸してもいない亀頭を…

皮をめくられて、だ液で滑りよくさせられる…!


逃げようとしても腰をがっちり固められて、身体は前にしか傾かない…!

綺麗な金髪の頭を抱えて、無様に耐えるしかなかった…!


「やっ…やめっ…!」

なぜこんなことをするのか、精を糧にする魔物娘だからか!?

自分はこんなにエッチな格好をさせられているのに…!

ただ、カップに注がれた水のように、水分補給として飲まれているだけか…!?


疑問符が浮かび続ける、だが答えを推察している場合ではない。

ちんぽがしゃぶられ、吸われ、なにかが『奪われ』ようとしている…!

その感覚があって、耐えようとはした…!


だが────!

限界はすぐに訪れた。

最近森の中で溜まっていたからか、性欲は充分。

口内でペロリと舌でまさぐられれば一気に高まり…!


「うぅっ………!!!」

出してしまった、精液を…!

魔物娘に与えてはならないといわれる、魔力の糧を…!


口内に白い液体をぶちまけ、口の端からつつーッと垂れる。

それをぺろりと舌で舐め取るのである、妖精の女王は。

蠱惑的な目をしながら…、恍惚としながら…!


「んふっ…美味しい~…

 初めて食べましたけど…こんなに甘いのですね…!」

妖精の女王は、口に合ったようで目の前で嬉しそう……。

それこそ、射精させる以外にこちらに危害を加えなさそうな顔をする。



………がしかし、胸騒ぎがする。


精液をあげるだけなら…そう思ったが、

身体に起きる異変を感知し、ふと思い出す…!


『ず~っと…縮めなくてはいけないんですから…!』と言われたことを…!



「うああっ…!」

身体が、縮んでゆく…!

せっかく解毒薬で元に戻ったのに、逆戻り…!


腰に添えられ、支えていた、

妖精女王の手がもう、ソファーのように大きくなり…!

上の服がぶかぶかになれば脱がされ、そこら辺にとっ散らかされた…!


「なっ、なにをしたんだ…!?」


「ふふっ…分かっているくせに。

 ほぉら見て…これがあなたが小さくなった原因ですよ?」


くぱぁっ…っと大きな口が開けば見えてくる、

その口内に絶えず湧き出る原因というものを…!


だ液がキラめくのは、光が当たっているからだと思っていた。

だがしかし、覗き込めば分かってしまう…!

魔力を含んでいるのだ、そのだ液は…!

キラキラ…テラテラ…発光し、瞬いている…!

────そして、その効能はきっと《縮小》の状態異常…!


「射精するたびに魔力が抜かれて、状態異常の抵抗値が無くなり、

 だ液だけで縮んでしまうなんて…

 人間という種は哀れで、とっても可愛らしいですね…

 ふふっ…あなたはどこまで縮んでしまうのでしょうか?」


「あっ…あぁっ…!」

まさか、射精で縮むことになろうとは。

しかも妖精の女王は…まだまだやるつもりらしい…!


「んふっ…持ちやすくなりましたわね~」


再度、腰が大きな口に押し当てられ、

ちんぽや睾丸が咥えられ、もう逃げられない…!


しかももう…傍目から見たらもう、

妖精の女王が、自分の手で自分の顔を覆って見え、

小人の身体といったら、手の平からはみ出ているくらいの小ささだ…!


妖精の女王が『すぅ~はぁ~』と息をするたびに、

手で作られたマスクの中で空気の循環が起こって、一気に蒸せる…!


「うぐっ…!」

当然、その呼吸は先ほどの縮小成分を含んでいる…!

ジワジワと微小だけれど…

吸ってしまえば身体が小さくなり、手の平からはみ出ていた部分も…!


徐々に徐々に縮み、外からの光源が細くなって…!

『自分と妖精』ふたりきりの空間となってしまった…!



────────………。


目の前にあるのは、ぷっくりとしたくちびる。

自分の身長を吸い取るための凶悪な物体だというのに、

巨大な手でちょんっと乗せられては、もう逃げられない。


さっきまでは…手の平からはみ出るくらいだったのに、

くちびるのぷるんとした唇を椅子としても、

両足がくちびるの端に届かない…!


足をピンと伸ばして、やっと届くくらいだが…!

───それを、ぱくんっと食べるのだ、妖精の女王は…!


「うああああっ…!」

今まで口内に入っていたのは、ちんぽと睾丸だけ。

それだけだったはずなのに、下半身が入るまで縮んでしまった…!


「んふふっ…このまま食べてしまおうかしら?」

煽りとして言っているのかどうかはもうわからない、

その間にもちゅるちゅると下半身が舌に包まれ、

頭の中はパニック状態!


興奮が高まり、体温も高まり…!

「………んふふ?あら、小さくなりたいのかしら?」

こんな状況にもかかわらず、勃起してしまっていた。


カウパーがだらだらと垂れ、吸い取られている状態。

ちゅっ…ちゅっ…ちゅっ…ちゅっ…と、

キス跡スタンプを前面と背面で押されながら、遊び半分で呑まれ…!


キた、キてしまった──!

上半身までもが呑まれ、身体全身舌の上に──!

にゅるにゅるとした舌は、全身性器のように興奮を高めさせ…!


「ヤバイッ………縮む……!」


床オナのような体勢で────────!

………射精してしまった。


「んふふ~♡」

射精したのを感じ取ったのだろう。

味のしなくなったガムをよけるように、舌で運ばれ、頬の隅。


白く垂れる糸が、だ液と絡めて飲まれてゆく様子が…

自分の運命とも見て取れて、頬の奥でおびえるしかなかったのだった。


────────────────────────────────


ペッと吐き出されれば、そこはもう別世界だった。


大きな手が自分の世界───。

手相の一本一本が、越えなくてはいけない『溝』となる。

それくらい…縮んでしまったことに現実逃避しそうだった。


そんな小人の姿を見降ろす影が…!

ギョロリとした目だ──、

巨大な妖精の女王に見降ろされるのは分かっていたが───!


もうひとつ、影がある…!


「あはっ…ちっちゃ~い!」

ここまで連れてきた妖精の兵士だ…!

巨大な手に座っているのに、その手に乗れてしまえそうなほど、デカい!


「女王様!この子、好きにしちゃっていいんですか?」


「ええそうよ。

 でも、どっかに落としちゃわないようにね?

 だって…私からはもう全く見えないのですから」


淡々とそう告げられれば…女王様に助けを求めたかった。

目の前の妖精は純粋で無邪気、悪意もなさそうで、それが逆に不安。

どこかでポロッと落とされたらどうしよう、

どこかでぷちッと気付かれずに踏まれたらどうしよう。そればかりが渦巻く。

────今だって、女王に視認されてない!今ここで、助からなければ…!


しかしもう…叫んでも声は届かない。

手の平の上、妖精がぬちぬちと股を濡らして、捕食しようと這い寄ってくる。

《妖精の女王》の手の平という公衆の面前で、性的に襲われようとしていた…!


「うああっ…!」


巨大な目は────、

手の平の妖精に向けられ、もはやこちらに向けられていない。

慈母のまなざしで妖精を見守り、人間なんて糧のようなものとして見ているのかも。


「あっ…言うの忘れてましたが…この子達の体液でも、

 魔法が加われば縮んでしまいますからね?微弱ですけれど」


「ふふふっ…縮めちゃうぞ~!」


う、嘘だよな…!?

これ以上に、小さくなるというのか…!?

そうなったらもう、誰にも見つけてもらえなくなるんじゃ…!?



《妖精の女王の手》という地面をガシッと持って、

身体を持っていかれないようにする…!

いつのまにか巨大な目はこちらを向き、視線が合っている…!

持っていかれなければ…まだ認知してもらえるだろう…!




────────だが、

『ぷちゅんっ』と妖精まんこに打ちつけられ、

2回、3回と餅つきのようにぺったんぺったんとされれば…

手の平の粒など、どこかへと見失ってしまうのも当然のこと。


打ち付けた拍子にどこかへ飛んでしまったか、

もしくはナカに入ってしまったか…

無邪気な妖精はつゆも考えず…

────どこにいるか知っているのは自分だけだった。


────────────────────────────


その後───…

魔力を抜かれ、極小状態に陥ったものの…

妖精達がハチミツパーティーをしたらしく、飛び散ったそれを啜り…


《元の世界》へと帰ってきた。


一夜明け、女王の部屋で眠りこけている自分が発見された時は…

結構なトラブルになったのだが、それはもう昔のこと。

ガッツを認められ、少し罪が軽減され…

今では元の身長で小間使いとして身の回りの世話をさせられていた。


一か月くらい働けば、解放してくれるらしい。

三食昼寝付き、給与もフェアリーダストで出るし、

薬品を扱う旅人的には、休憩地点として申し分ない。


だが────……

「ねぇ…今日、縮めてもいい?」

妖精が人間を縮める味を覚えてしまった。


味わってしまえばハチミツよりも求めてやまない人間の味。

精液の味もあるけれど、エッチをする行為に夢中になってしまっている…!


「女王様、こっちも明日は予定があるので…」

「えぇ~!いいじゃない~休みにしてあげるし!」


そうじゃなくって…!もうこれは中毒だ…!

これはもう、ハチミツみたく

禁制品として加えるべきじゃないか…?人間の精を…!


そうは思いながらも…

今、妖精達を独占できている自分を裏切れないのだった。


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