プチドラゴン娘の引力で吸い込まれ…
Added 2025-07-31 14:43:27 +0000 UTC喰らったのは──
確かに重力魔法のはずだった。
球体状の紫炎に輝く魔法を避けれず受け、
地面に打ち付けられるダメージを覚悟していたのだけれど…
全くその気配すらなく、痛くも痒くもない──だからこそ、
不気味だった──。
こういう手合いが一番厄介なのだ。
自分はいったいなんの攻撃を受けたのだ…!?
「な、なにをした…?」
「…………………ん〜?」
対面している《魔物娘》は
魔法が直撃して有利を取っているハズなのに、
『勝利の笑み』や『勝利の確信』といった顔をせず、
ただ『眠そう』にこちらを見ているだけでさらに不気味。
いつのまにか──………。
──息が詰まって、意識して呼吸しなければならなかった。
魔法のせいではない、戦闘のプレッシャーがそうさせ、
ハァッ…ハァッ…と、動いていないのに体力を使う…!
これはマズイ…冷静にならなければ!
コイツは精神を乱して戦える相手じゃないぞ──!
今一度──。
状況を見たほうが良さそうだ、と思った。
ダンジョンの探索に赴き、
3階に差し掛かろうとしたときに
出現したのがこの《プチドラゴン》だった。
「んむぅ〜〜〜〜………?」
《プチドラゴン》という種族だからなのだろうか。
爬虫類に似た精神構造をしているのかもしれない。
飼育ケースに日向ぼっこスペースを作ると一生そこに居るみたいな。
そんな感じの雰囲気の相手だが──そこはそこ、ドラゴンの眷属。
緩慢な動きなれど、その一挙一動に全一の捕食者たる圧を感じ、
眠そうな目なれど、緊張を緩められない…!
背は100cmあるかどうかくらいの
ドワーフとどっこいどっこいくらいの体型、
『服』は輪郭を鱗で包んでいるくらいで、隠すところだけ隠している。
『体型』は全体的に丸みがかっており、イカ腹。ぷにっとしている。
まるで戦闘経験がなさそうに見える体型だが………
逆に竜種ゆえの傲慢さがその腹に肉付いているようにも見えた。
『髪』は薄い紫色のロング。活発さよりも内気さを感じる。
………。
──今一度観察してみると、やはり戦闘慣れしていない印象があった。
だからこそ、恐ろしい。
先ほど喰らったあの重力魔法に──
このプチドラゴンの全てが籠められているのではないかと!
「ん〜………こっちきて〜、一緒に寝よう〜」
「………………」
プチドラゴンは戦闘中にも関わらず眠そうだ。
友好的な反応をして、ふいに気を許したくはなるけれど…。
先ほど魔法を撃ってきた相手をどう信頼しようというのだ。
………次の手はなにか、次は絶対にカウンターを取ってやる。
そう思いながら、聖星ナイフを手にジリジリと接近する。
一瞬逃げることも視野に入れたが…
どうにも前のめりになって──………?
いや、違う…!?
前のめりになっているのは自分の意志ではない…!
まるで引き寄せられるようにプチドラゴンの方向へと──!
落ちる─────!
背を仰け反って離れようとしても、
後方に体重を預けるといった手応えがない。
足で距離を稼ごうとしても、まるで浮いてるかのように
『ふわっ』と虚空を蹴って、地から足が離れてしまっていた…!
だが──浮くというよりは、
やはり落ちるといった方が感覚としては正しい感じだ………!
そう、それこそ重力の向きを変えられたかのような感覚…!
紛れもなく、先ほどの重力魔法の効果に違いなかった…!
そして──落ちる方向にはプチドラゴンが!
なるほど、つまりこの重力魔法は…!
「近距離戦か──!」
確かにドラゴン種は人間より膂力がつよい。
冒険用の重いバックも軽々と持ち上げてしまえるくらいだ。
おそらくこのプチドラゴンもそうなのだろう。
魔法で自分の得意な距離まで人間を近付かせ、間合いを狩る戦い方。
抱きついたり、そのまま投げたり、怪力にものをいわせるのだろう。
だが、近距離戦はこちらにも心構えがある。
相手の動きに合わせて、腕を、身体を伝い、背後に回れば勝てる!
大事なのは受け流すことだ、
力で対抗するのではなく、上手く逸らせて──!
ナイフのひと振りに全神経を集中させる──!
硬い鱗をパリィして、流れるように背後に回るイメージを…!
落ちながら──
飛び込みながら──!
さぁ来いと待ちわびた──………。
のだが、なにかがおかしい。
たしかにプチドラゴンの方へと向かっているハズなのに、
ぶち当たる……!と思ってもまだ当たらない。
それどころかどんどん距離が離れてゆくようにも見え──。
相手が攻撃してこないから、それなら後方へ回る準備をと、
手を伸ばしたら、ようやく違和感に気付く。
縮んでいるのだ、身体が。
プチドラゴンの方へと向かうにつれ──!
伸ばした腕と、プチドラゴンの腕を見比べれば、
ぷにっとしていた腕が丸太ほどの大きさに見えて、
それがさらに大きくなれば絶体絶命の危機と知る…!
そして──。
縮む世界で勝手が分からないながらも、
縮小が止めばなんとなく距離感を掴め、地表が見えてきた──!
一面肌色の、イカ腹部分。
ぽっこりとした丸い腹はクッションになりそうだ───!
もう攻撃どころではなかった。
ナイフをしまい、身体を丸めて、落下の衝撃に備える…!
ゴロゴロと転んで、衝撃を分散させればダメージを減らせる…!
────と、まだ戦闘中だというように思っていた。
だが、イカ腹へと手をついた瞬間、感じるのだ。
その腹の奥行というものを──、
そんな脂肪に包まれてしまう自分の小ささというものを──!
プチドラゴンの肌の上、手をつけば分かる。
『ずにゅぅっ…』と、凹んでそれが止まらない…!
底なし沼のように身体が沈み込み、体温に包まれれば──…!
それはもう戦う相手ではなく、柔らかいクッションのように思えた。
転がろうとした身体も優しく受け止められ、踏み込みが宙ぶらりん。
圧倒的な包容力だった──心を挫けてしまうほどの。
「ん~…可愛くなったね~」
「うっ…あっ…あぁ…」
もう、認めるしかない。
負けていたのだ、魔法を喰らったあの瞬間から。
逃げればよかったのに、どんどんのめり込みこの有り様。
聖石ナイフを突き立てれば戦えるかもしれないが──。
それより、この巨人を怒らせた方が悪手に見える。
「いいでしょ〜小さいの。
わたしのお腹がベッドになるんだよ?」
プチドラゴンはこの様子だし──。
別に敵対しない方がよさそうだし──。
「う、うん………気持ち良さそう…だね…」
なるべく相手に合わせて言ってみる。
絶対的体格差の前には、従った方が上々だ。
それに………。
だんだん…次第に、
息も整えれば見えてくる。
自分の大きさというものも───。
先程見えていた丸太のような腕は、
巨木よりも住居よりも遥かにデカいものとなり、
イカ腹という地表は広大な広場のように続いている。
おおよそ──3cm。
手の平よりだいぶ小さいくらいの身長だと推測した。
勝ち目は万に一つも無いだろう───それに。
未だ《重力魔法》の影響を受けているようだ───。
ようやく冷静になって、
小さくなった視界で、巨大となった外の世界を
眺めるようにもなったのだが…全てが横に傾いている。
それもそうだ、プチドラゴンが直立しているのだから。
寝転べば同じ重力の上、違和感無いのだろうけど…
今はただ、この視界に慣れるよう努力するばかり。
「ふぁ〜っ……」
こちらを縮め入手したことで満足したのか、
大きなあくびをかいてプチドラゴンは巣へと帰ってゆく。
「うぉっと……」
巨人が揺れるまま、こちらも揺れて…
振り落とされる…!と思ったのも一瞬だけ。
そもそも重力魔法で引き寄せられているから、
自分にとっての『地球』はプチドラゴンなのである。
なんと便利な重力魔法なのだろうか。
まぁそれによって肌の上から逃れられないのだけど。
けれど──いつか逃げられることを信じて今は──。
プチドラゴンの腹の上で、ご機嫌取りを───………。
「おやすみのチューして………」
と、決意した矢先にこれだった。
魔物娘はキスによって魔力を吸い取るらしい…
元々魔法を使う冒険者ではなかったので、
それ自体に別に問題は無かったのだが…。
「ん〜……っ」
(あっ、そっちまで登らなきゃいけないんだ…)
まるで与えられるのが当然とばかりに
キス顔をしてこちらの到来を待っていた。
別に持ち上げてくれてもいいのに…とは思いつつ、
まぁこういう行程こそが大事なのだろうなと──。
向かってはいた──、いたのだが……。
腹からちょっと歩いて気付く。
あれ……?思ったよりも重力の方向がキツいな、と。
重力発生地点に転がり込んでいたから気にならなかったけれど、
少しでも離れれば《腹の中央》に滑り落ちそうになるくらいは…
重力の方向がキツい感じがした。
幸い身体を掴んで這い上がれはしたが…
やはり奇妙な魔法だ、底が知れない。
そして──
登ってみればもう、汗でグダグダ。
こんな身体で魔力を吸われるのか…
と、若干億劫になりつつも最後の踏ん張りと駆け上がる!
上がれば──。
プチドラゴンの口があった。
「ん〜〜っ」
ぷっくりとしたくちびるは、何らかの門のよう。
キス顔の隙間からは口内の香りが漂い…くらっとする。
香りはドラゴン種だからか木炭っぽくて、悪くはない。
なんだか…
教会や神社にでも来たような気分。
ドラゴン種は神の様に扱われると聞いたこともあるが、
それも頷けるほどの高貴な香りがするような…気がする。
しかも嗅げば嗅ぐほど眠気が増して──。
寝ぼけ眼のプチドラゴンと同調するかのよう。
「あむっ………」
だから、口の中に頭が放り込まれるくらいの
ディープキスすることになっても…
危険性などは気にならなかった──。
─
──
───!
一瞬にして湿度でいっぱいの空間に出た──!
呼吸をすれば空気は重く、口呼吸でなければ吸えないほど。
しかし口呼吸をしたからか…舌に感じるのだ、フェロモンを。
魔物娘が用いる人間の男性を蕩けさせる媚薬そのもの。
それを頭に直接ぶつけられては…まともでいられそうにない!
ガクガクと腰が動き、股間に熱を帯びる。
未だ下半身は外にあり、くちびるを支えにしていて、
こんな状況で粗相をしてはならないと直感する、が─!
待っていたのだ、プチドラゴンはそれを。
魔力源たる精液を得ようと「はむっ」っと、
さらに下半身…股間を咥えて口内まで案内する──!
小人の衣服なんて、
ただの果実の皮とでもいうように剥がし取り、
全裸にされればもう舌と肌が触れ合う関係だ。
──しかし、そうはなっても対等ではないらしい!
「ひっ…!」
ぬるんと舌が身体這って、味を舐め取ってゆく。
味わっているのもあるのだろうが…目的は別だ!
当然のように股間まで舌が這って…舐めてきた!
「───ッ!!!」
おそらく………シュークリームを食べる時みたく、
唾液を絡ませ、纏わせ、
蕩かしたクリームを舐め取るくらいのつもりだったのだろう。
だが、小人に向かって唾液をたっぷり溜めてぶちまけ、
腰を漬かるほどの唾液の温泉に入れてしまえば…
耐えられるわけがなかった──。
頭が真っ白になるほど気持ち良く、
と同時に真っ白な情欲が股間の底から湧いてくる──!
気持ち良さを発散しようと、
未だ外気に触れている足をピンと立たせ、バタつかせ、
耐えようとはしているが────!
───それが、プチドラゴンの逆鱗に触れた。
穏やかに寝たいプチドラゴンは…
小人の性急な動きを許さなかったのである。
「ん~~~~むぅ…」
せわしなく動く足を
『甘やかしていた』とでもいうかのように、
『パクッ』と咥えて、圧を上げて静止させる。
今までほんのりと空いていた隙間も、
所狭しと埋められて、もうパタッと足も動かせないほど!
隙間から漏れていた光も消えて、口内はもう真っ暗。
だから、気付かなかったのだ、舌の存在に。
くちびるで『むにっ』と、さらに固定された身体を
舐めやすくなったからか、足を分け入れるように侵入して…!
股間の裏筋、太ももの隙間、
男性器の竿を堪能するように這い上がり────ッ!!!
もう、限界だ、耐えきれない…!!!
「─────────うぅッ!!」
足は固定されていたから、
エビ反りのように身体が跳ねたっ…!
溜めに溜めた精子を垂れ流し、
射精した部分に舌が這い回り、吸い取って行く。
──
────
──────。
「んふ~~~っ」
プチドラゴンは満足そうに、鼻を鳴らし、
魔力が生成されているからか、
喉奥からごうごうと炎が昇り、照らし、
結構口内がサウナじみてきて…舐め取られたというのに、汗が湧く。
そして………。
若干、不安や後悔がやってきた。
「………………呑み込まない、よな?」
たぶん、気性的に、魔物娘的に、
食べて消化するようなことはしないだろうが…
気になるのは重力の方向────。
《腹の中心に重力が向かっている》ってことは…
つまり『食べる』ために引き寄せているんじゃないか…
特殊な『重力魔法』はそのために編み出されたんじゃないかと。
そんな考えが湧きつつあった………。
が、しかし、すぐにそれは杞憂に終わる。
プチドラゴンは魔力をひとしきり楽しんだのか、
ブドウの皮を引き抜くように『ぬるり』と、
手の平へと出してくれた。
───出して、くれたのだが………。
なんだか様子がおかしい。
魔力が増大しているのは分かるのだが…
なにか『ポ~っ』と陶酔するように顔を赤らめ、
そして、自分も………なにか、なにかがおかしい!
先ほどまで感じていた重力がさらに上がり、
もう立っていられず、這いつくばってしまった…!
だがそれでもまだ足りない。
重力が湧き出る地点に落ちなければ…
どうも収まらないように感じ、先ほどの説を思い出す。
やっぱり《腹の内に収める》ための重力魔法なのだと…!
…
……
………。
だが、それは《胃の中》というわけではないらしい。
見えたのである、重力の方向。
自分が『落ちるべき方向』を見たら、見えた。
お腹の中心というよりは、その下。
ヘソの下、下腹部といわれるその位置…
つまりは《子宮の上》に落ちそうになっていて…
受け入れるためか、
プチドラゴンは下の口を弄っていた。
頭ではなく、本能的に分かってしまう───。
あの重力魔法の最終目的は
《子宮に入れるための魔法》だったのだと…!
「───────くっ!」
流石にそれは受け入れられずに逃げようとした!
入ってしまったが最期、どうなるか分からない…!
プチドラゴンのことだ、中に入れて冬眠ということも…!
「うわっ……………!!!」
───だが、どんなに注意したとて巨人と小人。
『たらり』と手の平から、
唾液のぬめりも相まって転がされれば…
肌の上を滑落するしか道が無い…!
「と、届け───ッ!」
プチドラゴンの乳首に救いを求めた…!
もはやこれしか突起物が無く、イカ腹に滑ったが最後、
ぷにつるとした肌なんて掴める気がしない──!
ぐっ…!と桃色の突起を押し上げ、
『ぷるん』としたものに抱き着いた──!
よし、身体を寄せればなんとかできそう…!
だけれど、重力はそれを許さない。
ぷにっとした乳首に抱き着き、這い上がろうとしても…
ぬるぬるとした身体は滑り良くなめらかに落ちつつあり…
プチドラゴンの貧乳の奥底の形が
くっきりと分かるほどまで耐えてはいたが………!!
「んっ………くすぐったい………」
巨人が身震いするだけで、跳ね飛ばされてしまった。
ふわっと一瞬。重力から離れ、自由の身。
だが………空中にいる間も感じる、自分は地面に下りないと…!
落ちる場所は──プチドラゴンの膣しかなかった!
外側に跳ね飛ばされた分、落下の時間も長くなる。
だがその間も空中制御は効かず、重力のまま。
浮いた身体は放物線を描きながら、
重力魔法で指定された点に吸い込まれるように落ち──!
「んふっ……………」
ぬぷっ…と、
下の口をクッションとしながら落下した。
──本当なら、安全に落ちれてよかったと思いたいのだが。
ずずずっ…と、
足が沼に嵌まるかのように呑み込まれ確信する。
分かっていた。この下の口は捕食口なのだ──。
しかも、プチドラゴンが何もせずとも、重力で吸われ…
下半身が呑み込まれれば、もう運命を受け入れようとしていた。
「それじゃあ~………
一緒に寝ようね~………」
世界がくるりと一転して、自分もそれに巻き込まれる。
どうやらプチドラゴンは羽の為にか…
うつ伏せで寝るらしい。
そうなると自分はどうなるかといえば…
寝床の地面に敷かれた藁を見ながら、呑まれ続けるのである。
あれほど求めていた、本来落ちる場所である地面がそこにあるのに──。
落とし穴に落ちる感覚、
もしくは水に浮くように立ち泳ぎする感覚で奇妙な中、
ゆっくり、ゆっくりと肩まで浸かり、さらに呑まれてゆくのだった。