XaiJu
赤キギリ
赤キギリ

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小人と、お風呂と、水泳帽

夕食も終わってまったりと。

「今日のお好み焼きは上手くできたな~」

なんて横になりながら自画自賛をしながら、


お風呂の時間はまだだし、

ちょっとゲームをしてようかと、思っていた時だった。




階段下から「ちょっとー!」と呼び出され、

なんだなんだと行ってみれば…


こんな時間にもかかわらず…

叔母さんは化粧をして、スーツをピシッと着ていた。


「………え、なにこれ」


「ちょっと仕事でトラブったっぽくてー!

 ユグのこと、お風呂に入れて寝かしといて!」


「えぇ~………」


「居候は、家族の協力を惜しまないー!」


「いやぁそうじゃなくて…

 ユグ子ってもういい歳じゃ…」


「襲わないし、襲えないでしょ?」


「………………………」


「あ、ほら、

 アイスでも買ってきてあげるからさ~!」


「分かった、分かったから…」


もう母親公認の仲だと思うことにしよう。

それに母子家庭だから、協力できるなら協力したい。


行ってきまーす!と、

叔母さんが慌ただしく飛び出せば、

もうこの家には自分とユグ子だけ。

そうなると…大人としての責任感がジワりと湧いてきた。

………突然のことだったが、役割を果たすことにしよう。


───と、ユグ子を探しに行こうとした。

しかし、こんな大声での会話を気取られていないハズもなく…!


「あ、あの…お兄様。

 私とお風呂入るの、嫌なのですか…?」


なにかを勘違いしたのか、ユグ子は───

柱の横で泣きそうな目をしながらプルプルと震えていた。


金髪でふわっとしている、高貴そうな髪型。

身長はこちらのみぞおちほど、120あるかどうかくらい。

そんな存在が、泣きそうな顔をしていたら──庇護欲が増大する!


「ううん、お兄さんは別にユグ子を嫌いになってないよ~」


「それじゃあ…

 お風呂、一緒に入ってくれますよね?」


「え、ええと…」


別に風呂に一緒に入れとは言われていないし、

ちゃっちゃか、身体でも洗って、

脱衣所でスマホでも見ながら監視してればいいと───。


──────────────────────────────


「お兄様、一緒に入るの久しぶりですね!」


「そ、そうだね…」


潤んだ目を向けられて、

子供お得意の『して欲しい』光線には勝てなかったのだった。


身体を洗いっこして、汗水を流し終えればもう逃げられない。

自分が先に入り、ユグ子はこちらに乗ってきて………。

足の間に、小さい身体が挟まった。


『一応』親族だから、小さい子だから、意識しないようにしているが…

時たま身体をこちらに寄せて、肌と肌が触れあえばビクッと震えている。


「ふふふっお兄様の身体ガッシリしてる~!」


「ははっ…もう大人の身体だからな~!」


大人の男の身体だから…

もう、近くに居られないんだぞ~と、

力こぶしを出し、やんわりオーラを出してみるが、

ユグ子はキャイキャイと筋肉を触り、

ちびっ子らしく笑って、こちらの意図に気付かない…。



………。

もしかしたら、心配し過ぎか?

そのうちきっと成長し、男子とも距離を取ったり、

自然自然と自分に対しても適切な距離感を取ったり。


う~ん…そう考えると、意識するのも野暮なのかも。

あっちがお兄さんとして求めてくるのなら、

こっちもお兄さんとして対応して…。


お風呂の熱で温まりながらそんな事をぼ~っと考えていた。

この頃になればもう、

ユグ子を女の子として見ることはなくなり、

ただ家族として一緒にお風呂に入る仲に──…?



なにか、ふわっと感じた。

………夏の学校らしき香りがする。

スンと嗅いでみると…ああ、塩素だこれは。


「うん…?もしかしてプール入った?」


「はい!今日は温水プールだったんですよ!」


「へ~、いいなぁ…」


もうそんな季節か。早いものだなぁ…

あんなに小さかった子が

学校行ってプールに入る、だなんて。

ちょっと感傷に浸ってみたり…してみた。


けれども、自分はそれ以外に気をかけるべきだったのだ。

今しがた、ポロッと失言してしまったことを───!



ユグ子はそれを聞いた途端に、

くるりとこちらを向いて、にんまり顔。

『なんかいいことあった?』と聞こうとしたが、

その笑みに少々、悪戯ゴコロが混じっているのが見え───!



「では、温水プールに入れてあげます!」と、

こちらの身体に触って『いつもの』事をしでかした───!




「あ───…」

やっと気付き、声を出すのと同時に、世界が変わる。

これは…ユグ子が持つ魔法の力の《縮小化》だ…!

了承も無しに相手に使うなとあれだけ母親に言われているのに…!


風呂に浸けていた下半身がグッと重くなる。

さっきまで浮きのように感じていたユグ子の重さをずぷっと感じ、

足をニュルンと引かせれば、肌を感じてちょっとドキドキした。


だがそのドキドキも命の危険を感じるものになりつつある。

もう、足は風呂の底に到達せず、

荒れ狂う風呂の中のお湯は…

ユグ子を支えにしなければ耐えられないほど…!



「ふふふっ…」

思い思いにバタバタと泳ぎ、

ユグ子の腹に抱きついてはみたが…

『肌』というより『肉』を感じ、

ふにゅんと柔らかくなる部分に手を押し込めば分かってしまった。



「あっ…ふふっ赤ちゃんみたいです」

ユグ子の膨らみかけのおっぱいだった…

ゴメン…!と、手をひこうとしたものの、

押し付けられ…「危ないですよ!」と逆に躾けられる!



そして、

体温を感じながら…

おっぱいに埋まりながら…

だんだんと縮まり続けて…

ようやく縮小化が止まったら──ユグ子の手の平の中だった。



ちびっ子特有の体温をぽかぽかと感じ、

身体を寄せれば水分のまま凹む指が、なんとも可愛らしい。


だが───、


「お母さん言ってたろー、人のこと勝手に縮めちゃダメだって」


「ふふっ…

 お母さん居ないからいいじゃないですか~

 あとお兄さんも内緒にしてくれますよね?」


「う~ん…」


最近こちらに対して

魔法を使うのをためらわなくなってきた。


流石に叱った方がいいんじゃないかと思ったのだけれど…

上に見えるはユグ子の巨体。

こちらなんてペロリとひと呑みできるほどの大きさで…

しかも風呂の中に入っているから、

湯船に取り残されたまま上がられたら…


なんて考えると、

『今は』注意はしてはいけないと、分かった。



「うん、まぁいっか。

 大きいお風呂入りたかったし」


「お兄様、小さくなるの好きですからね~」


「それだけはお母さんに言わないでね」


………いわばこれはユグ子との秘密の関係。

バレてしまえば…まぁなにもないだろうが、

『わ~縮小フェチだ~』とからかわれるのも見えている。


それだけをお互い約束して、

秘密の風呂の時間を過ごしてゆく───……。



「よっ…!」


「わっ…!お兄様って水に浮くの上手いですね…!」


「あーこれは…コツもあるんだけど、

 小さくなってるからアメンボみたいに表面張力で…」


いかがわしい気分にならないよう、

ユグ子のおもちゃになることを務めた。

お湯の上にぷかぷかと浮けば温水プール気分。


それに合わせてか、ユグ子も…

ガチャガチャと《ビニールのアヒル》だったり、

キャラモノの《浮き上がる船》だったりを取り出し、

もうお風呂はおもちゃの運動会みたいになってしまった。


そんな時だった───。


「あ───!」と、

なにか思い出したかのように素っ頓狂な声を上げ、

なんだなんだと観察をしていれば…

なにやら脱衣所から《布》を取り出した。


いや、アレは───

水泳帽じゃないのか…?


「学校で習ったんです…!」

得意気な顔、満面の笑顔で、

習ったことを披露しようとするユグ子。


お風呂の湯めがけて帽子をドームのように立て、浮かせた。

「クラゲさんです…!」「お~…!」


なんともまあ微笑ましい事を学んだものだ。

そういえば自分もそんな事を学んだ記憶が…

水泳帽をクラゲに見立てるのはどこでもやってることなのだろうか?


懐かしさが湧いて、しみじみと身に沁みる。

自分もこんな風に周りの人に支えられてきたんだなぁ…って、

感傷にまたもや浸っていたから───気付かなかった。



赤いクラゲがこちらを狙って、迫ってきていることに…!


「ふははっ、食べちゃうぞ~」

いたずらっぽい悪役みたいな声を聞いた時には、遅かった。


巨大な水泳帽がつつ~っと近寄り、こちらを包み込み…!

『もぐっ』と、覆いかぶされば…

風呂の空間から一転、別の空間に…!



「うわっ───!」

流石にびっくりとした声が出た。

先程までの反響する風呂とは異なり、

かまくらみたいな閉所で、声は出たまま聞こえる。


だから…入れられた事自体にビックリとはしたが、

なんだか秘密基地に入った安心感がある。


いつもと違う感じだ───。

巨大な世界に小人が放り込まれ、

声を出せばどこまでも広がるあの感じが、ない。

なんだか妙な気分、縮小化していないみたいだ。


ただ───、

いたずらっ子の手にかかればこんな空間なんて、

簡単に巨人の手中の中だと分からされてしまう…!


「ふふっ…お兄様のこと、

 食べてしまいました~見えるかな~?」


赤い水泳帽の繊維の隙間から…

巨大な目がギョロリと覗き込んできた。


……………………………ちょっと怖い。


気分的にはもう、どっかの海際の洞窟気分。

ぽちゃぽちゃと波が立ち、じっとりと蒸れている。

そんなリラックスとした空間を覗き込んでくるものだから、


本当に怪獣に覗き込まれたような気分になった。



「はっははっ…

 食べられちゃった~。助けてよ~」


とりあえず、ノッてはみた。

ある程度付き合ってもいいだろうと。

その態度に気付いたのか、ユグ子はからかいモードに入り…


「お母さん言ってました~。

 食べ物はモグモグして食べないといけないんですよ~?」


なんと、咀嚼してきたのである──!


水泳帽をクラゲの形にしたまま、

ぐしゅっと空間を挟んで、

こちらをもぐもぐと咀嚼する───!


「うわーっ!」

魔法の力によって、

身体の丈夫さは保証されている。

だからある程度弄ばれてやろうと…思っていた。


だが…そう、ここは風呂の中。

お互い裸のまま入っており、そんな部分に布が擦れれば…!


「ひぅっ───!」

こちらの肌に水泳帽が塗りたくられて、ビクッとなる…!

全身をこねくり回されれば《敏感な部分》も擦られて…!



ッッッ!!!!

快感が全身に巡って気持ち良い…!

こんな事してはいけないと分かっているのに、

身体は、腰は、水泳帽を離さないようにキュッと押さえつけ、

自らの欲を貪るために───股間を擦り付けていた…!


「あははっ…獲物らしくビクビクしてる~!」


ユグ子の水泳帽だぞ…!分かってんのか…!

そう、自分を叱責し、動きを止めようとしたものの、

巨大な手が『もぐもぐ』とこちらを咀嚼すれば同じだった…!


塩素の香りがする…!

足のつくプールでしか泳いでいない年齢の香りがする…!

それらをまとめて身体に刷り込まれれば…耐えられるはずもなかった。


「はぁっ…お兄様。

 私の水泳帽なんかに負けてしまうお兄様…」

まるで見透かしているかのように、声が聞こえる。


『まさか、見えているのか』だなんて、

『性的な事に興味あるのか』だなんて、思いたくなかった。

だからこれは自分の怠慢、

欲に負けた哀れな小人という立場を受け入れ…


速やかに───屈しようとした。

こんな痴態を見られる前に、早く───!


ぐちゅりっと、

水泳帽の布がひしめき合う布の群れへと股間を突き出し、挟ませる。

壁はしっとり濡れており、生物のように思えて…フェチが加速する!


腰を振っていることを知られぬように、

「たすけて~!!!」なんて大げさに言って…!



「ダメですよ~!」と、

ユグ子に言われた瞬間、それは来た。


水泳帽ごと、こちらを雑巾絞りのように掴まれる。

全身が布に密着し、圧縮される節々から、

水泳帽越しの小さくとも巨大なお手々を感じられ…!

体温と混じった水泳帽の水分が身体に絡まれば…!


──────ッ!!!!!


水泳帽に、射精してしまった。小人が。


あれほど手を出さないだろうと思っていたのに、

縮小化されていじめられれば、

あっさりと負けてしまう自分に…ちょっと自己嫌悪する。



(ああ…もう、どうにでもしてくれ…)


贖罪するかのように、身体を投げ出した。

一気にぐったりと力が抜け、もうユグ子の思うがまま。

すると『ぎゅっ♡ぎゅっ♡』と、煽るように咀嚼を始め…


「まだまだ…いじめちゃいますよ~♡」

なんて言われながら第二ラウンドが始まったのだった。


────────────────────────────


あれから──────。

流石に申し訳無くて買った、新しい水泳帽を。



「え……と、ありがとうございます?」


「お、おう…!

 学校で使うものだし、

 ちゃんとした物使わないとな…!」


ちょっと不思議な顔をしていたが…

まぁ、バレていないと思ってはいる…

いや絶対バレていない…あの時のことも言われてないし!



ただ…

ユグ子が水泳帽を受け取った瞬間、クスッと笑った。


「あの帽子は、お兄様専用のものですものね♡」


「──ッ!」


ビクッと、身体が震えたが…

バレているのかどうかも聞くこともできず…


「また、お母さんが居ない時に…!」と、

当たり前のように約束をかわされたのだった。


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