XaiJu
赤キギリ
赤キギリ

fanbox


縮小部ってなんなんだ…!

さながらそれは──

『何らかの巣箱』のように構えていた。


文化部の部室棟、料理部の片隅、食器類の棚の上に、

シールがベタベタと貼られた箱がある。

これがいわゆる…今回の騒動のもと。


「あ、あのー…先輩。

 料理部になにかご用でしょうか…?」


「いや、料理部に用があるんじゃなくて…」


「で、でしたら…

 帰ってもらえると助かるのですが…」


「いやいや…」


料理部は───

あからさまに庇っている…あの箱を。

どうやら情報通り、あそこが『部室』らしい。


小動物のような体格ながら、

虚勢を張って守ろうとする料理部には悪いが…

ずんずんと押しのけて、用件を済ませることにしよう。


「おーい、生徒会が来たぞ。

 居るのは分かってんだ、出てこ~い」


その言葉を聞きつけたか…

シールだらけの箱からドアと思われる開閉口が開き、

ヒョッコリと人形のような金髪を持つ同級生が現れた。


「え~なになに?」と、

まるで自分がなにをしたのか分かっていないという風に。

同級生だから油断しているのか、それとも彼女がギャルだからか。


まぁ…どちらでもいい。

これを見れば一目瞭然だろうと、ポケットから…


問題の書類『部活届』を取り出し──

見た瞬間にツッコミしたかったことを言い放つ──!



「縮小部ってなんなんだ…!」


──────────────────────────────


最近巷で『縮小アプリ』なるものが流行り、

おもしろおかしく社会に溶け込んでいたのを知っていたが…


まさか同級生がそのアプリに味を占めて

変な部を発足させようと企てるとは思わなかった。



自分も生徒会のひとりだ。

『変な部』というのは結構見てきた。


『天文部』のような『おぉ~青春っぽい』と感じるものから、

『TCG部』のような『通せるわけがないだろ』というものまで。


別に『同好会』くらいのお遊びサークル程度なら

どんどんやってもいいと思ってるし、各生徒の主体性に委ねる…


が、


『部活』として発足するとなると、部費が関係してくる。

それをちょいと少しばかり縮小部は拝借したいというのだ。


だが部費にも限界があるし、

学校側としても部活を選びたいわけで…


胡乱(うろん)な雰囲気を感じる『縮小部』を

そうすんなりと受け入れられるわけがなく、

『交渉役』または『断り係』として

部長のクラスメイトで生徒会の自分が選ばれたわけである。


目標は『縮小部の廃止』、

もしくは『同好会』に留めさせるくらい。

もしくは『茶道部』くらいの部費に抑えるか。


───そんな心意気でやってきたのだが、

その査定の空気を感じ取っていないからか、

縮小部の部長を眺めても、なんだかやる気を感じない。


「え~~、なんか不備あった?」


「いや…縮小部ってそもそもなに」


「縮小部っていったら縮小部でしょ?

 縮小アプリを使って放課後遊んで楽しむの」


「ん~…もっと他にない?

 俺、生徒会から部の査定に来たんだけど」


改めて提出された書類を見ると、

デカデカと『縮小部』と書かれており、

活動内容に関しては『楽しいことをする!』の直球ぶり。


そのクセ在籍メンバーは30人以上にも達し、

顧問の先生も、もうすぐ決まるらしいので、

どうにも…生徒会的には断り辛い案件だった。

───これ、本当に説得でどうにかできるもんなのか?



「とりあえず…元に戻って降りてきてくれないか?」


「え~…だったらそっちが来てよ~

 楽しいよ~小さくなるのって~!」


「いや…そんな…」


チラリと箱の中身を見たのだが、

あからさまに『女子の空間』という感じがする。

学校にも関わらずぬいぐるみを持ち込んでおり、

どこか良い匂いもしてくる…男子的には似合わなさそうだ。


それに『縮小』なんて、ちょっと恥ずかしい気がする。

背が小人ほどまで小さくなるなんて、そんな。


しかも棚の上に『箱』があるから…

他人の手を使わなければならず…

自分が小さくなったらきっと…

『料理部の子』が運ぶのだろうと予測ができた。


「そっちが来ないと、話してあげないから!」

「うっ…うぅん…」


そうやってまごまごしていると…

なにを勘違いしたのか、棚の上に居たギャルが…

「あっ…もしかして~…」と、

スカートの端を掴んでバサバサと羽ばたかせ始めた…!


「もしかしていま~パンツ見てるの~!?

 うわぁ…っ!エッチじゃんか~!」


「は───ッ!」


確かに…

パンツが見える角度だった。


たとえ小人サイズになろうとも

紺色のスカートから見える白いパンツは非常に目立ち、

その一点を意識すればするほど、目が寄ってしまう…!


慌てて目をそらそうとするものの──!


「あっ…!やっぱ見てたー!」


「ちがっ…!ああもう…!

 こっちの意思で部費決まるからな…!」


「ん~、そんじゃ、部費あんま貰えなかったら

 パンツ見たって部のみんなに共有しちゃおっかな~」


「こんのっ…!」


そんなの実質、言いふらしているもんじゃないか…!

部の30人ならまだしも、人の口に戸は立てられない。

しかも女子の噂話はすぐに千里を越える…!


わざわざクラスメイトの自分がやってきて、

『穏便』に済ませようとしているのにこの仕打ち…!

熱くなってきた…!

よくもこんな適当なギャルに人望が集まるものだ…!



───………。

バチバチ鳴りそうな中、ふと助け舟がやってきた。

身体を縮こませながら間に割って入ったは料理部の子。


「あ、あの───

 部長…いや、縮小部では…


 料理部で作ったお菓子や、

 手芸部で作った小さい洋服などを持ち寄って…


 文化部の複合的な集会所として使っているんです」



「おぉ、それだよそれ。

 そういうの、もっとちょうだい」


具体的な活動内容がここに来てワッと出てきた。

今まで『縮小部』という『箱』があるという噂話だけで

まるで実態が掴めなかったが、こんな部活動だったとは。


はやく聞ければよかった、

これなら部費もいくらか融通できるかも。

生徒会にもまぁ…文化部の潤滑剤みたいなモノと

報告しておけばいいだろう。


「───で、まぁ。

 報告書的にはミニチュアを制作し、

 実際に体験する部と書いておいたほうがいいかな?」


「そういう書き方がいいかもしれません。

 あと、在籍メンバーの他部活動の内容も

 教えておいたほうがいいでしょうか?」


「あー、いいかも。

 持ち寄った物を書いておけば、

 いくらか説得力を持つから…」


これは───話がまとまる。

料理部の子がこの場に居て助かった…。

あやうくクラスメイトと確執を生む事になるところだった。


………のだが、なぜか部長のギャルは唸っている。

全然分かっていないというように、息を巻きながら…。


「ね~ぇ!縮小部は縮小して楽しいことをする部なの!」


「うんうん、とりあえず書類は

 こっちの方で料理部の子と書いておくから。

 まぁお菓子くらいは買えるようにしておくよ」


「そうじゃなくって───!」


「分かった、分かった」


悪いが情熱よりも確かな情報だ。

棚の上からキィキィとうるさいが、

話の分かる料理部の子と話をまとめ───。


───。

過ちを認めるならば、効率ばかり求めて

積むべき行程を忘れていたことだろうか。


縮小部の部長に見向きもしなかった自分は、

容易に背中を取られてしまい…!



『カシャッ』と音が鳴った。


機械的な効果音が妙に透き通って響いた。

その瞬間、違和感が世界を覆い、一変する…!


最初こそは書類に頭が突っ伏してしまったかのような感覚だった。

だが机が広々と大きくなって、

座っていた椅子から子供のように足が離れれば嫌でも理解する。

自分の身体が縮んでいるのだと───!


「お、おい…!人に向かって無理矢理するのはダメだろ…!」


咄嗟にギャルに向き直り、

縮小アプリを止めるように言い渡す…!

『なんなら力ずくでも…!』と、手を伸ばそうとしたのだが…!



今一度向き直れば───難しいものだと分かった。


箱が備え付けられている棚はもう、

自分の背丈の数倍にも大きくなっており、

ひとつひとつの段に足をかけて登ろうとしても、

この縮むペースだと、中途半端な段で立ち往生してしまうだろう。


そんな事になったら…もちろん…

助けを求めなければならない、この小さかった料理部に…!


「あ、あー…あまり動かないほうがいいですよ?

 小さくなってる間って色々とバランス崩しやすいですから」


見上げたその先には──

先ほどまでの小動物のような姿は影も形もない。


料理部らしい可愛らしい花柄のエプロンは

真下から見上げれば一枚の舞台幕のように見え、

垂れ下がっている天井から見える大きな胸は圧巻の一言だ。


そんな壁のような体躯に迫られ、ずいっと見降ろされては…

当然圧倒されて、後手に回るのも必然だったのである。


「そいつ捕まえて!

 縮小部に体験入部させるから…!」


「は…!?うわっ───!」


言い終わるか終わらないかのタイミングで、

最初から狙っていたかのように、腰に手が回された。

さながらそれはペットを抱く手回しで尻まで巨大な手に包まれる…!


「やっ──やめっ!

 男子と女子なんだぞ…!」


「す、すみません…!

 でも、部のためですから…!」


話が通じる相手だからと油断していたが…

結局は『料理部』は『縮小部側』。

ギャルに指示されたらよかれという風にこちらを抱き、

犬や猫を抱いているように、こちらを腹に固定する…!


「ぺ、ペットじゃねえんだぞ…!」

最初に感じたのは、安定性だった。

包みこまれた上に、巨大な腹に体重を寄せられて、

恥ずかしささえ飲み込めば、極上のクッションのよう。


花柄のエプロンから、

『普段菓子を作っているんだろうな』と

推測できるくらいに甘い良い匂いがし、ゴクリと喉が鳴る。


そんな空間に丸め込まれれば…

抵抗する気が無くなってしまった。


「恥ずかしいから…やめろって。

 分かったよ、縮小部のこと知るからさ」


精一杯のやせ我慢で、声が震えないように、述べた。

恥ずかしいのがバレないよう、男子の見栄を張りながら。


「ははっ…!最初からそうやって素直にしてれば

 そんな赤ちゃんみたいな

 恥ずかしい格好にならなかったのに…!」


「もう…部長、生徒会の人ですよ、

 おちょくってもいいことはないんですから…」


「え~…男子って~

 縮められたら甘えたくなるらしいし、

 このくらいおちょくるのは逆にご褒美なんだって」


「………そうなんですか?」


「いや、俺に聞かれても困るって…」


巨大な顔が影を蓄え、真上から見降ろしてくると、

甘えたさよりも恐怖が若干湧き、

腹の方へと身を縮こませてしまったのだった。


───────────────────────────


縮小アプリによってどんどん…縮められてゆく。


両腕で小動物のように抱きかかえられていたのも昔の話。


手の平に座れるまでに縮められて…

おおよそ『縮小部部長と同じくらい』の

『人形サイズ』まで縮められたと、思っていた。


だが───。


「なんか…縮尺違ってない?」


「ん~?キミって~

 このくらいの身長じゃなかったっけ?」


「普通に170cm越えてたから…!」


最初こそは初めての縮小で

距離感がバグって見えていたから…

違和感に気付いても…そんなもんかと思っていた。


けれどもギャルと横並びしてみたらこの通り。


ギャルの身長が160cmいくらとすれば、

こちらの身長は80cmほどしかない…!

ちょうどヘソの辺りに自分の頭があるくらいだ…!


「あははっいいじゃん!

 子供みたいで可愛いよ~?」


「んなわけないだろ、貸せ…!」


スマホを取り上げようとしたが──この身長差。

手を伸ばしたところでヒョイッと上げられれば…もう詰みだ。

相手が女子の手前、服を掴んで昇るわけにもいかないし……。


ピョンピョンとジャンプすれば───…

「えっ…ふふっそれマジ!?

 私の肩にも届かないじゃん!カワイイ~!」と、笑われる始末。


………抵抗する気力が弱まってゆく。

もう、言いなりになるしかないのだろうか?


「分かったよ、この身長でいいから。

 ほら、早いとこ縮小部の体験入部とやらをさせなよ」


「恥ずかしがってる~!

 まぁいいや、本題はこっちなんだし」



巣箱に思われた箱が…

今ではプレハブ小屋よりも大きい…

教室に匹敵するぐらいの広い部屋のよう。


しかもドアの隙間からチラリと見える、

家具の大きさと、自分の視点の低さを比べると…

『巨人の家』に今から入る気分になって緊張してきた。


一種の遊園地、アトラクション施設のようだが…

内から湧き出る生活臭…いや、女子高生の香りが生々しく、



ドキドキしてきた───。

入ったらどうなってしまうのだろう───。



そんな萎縮している自分の手をグイグイ引っ張り、

ギャルは中へと誘い込む。

「ほらほら~歓迎してあげる」と、屈託のない笑顔をして、

親に引っ張られる子供のように連れ歩き…入れられてしまう。




……

やせ我慢はした。


「へ~、中は普通なんだな~」と、

生徒会としての体面を保ちながら…

───感情を悟られてしまわぬように。


だが──心臓から湧き出る鼓動は本物。

血流に乗ってドクンドクンと振動を起こし、

喉がカラカラに乾くほどに、手の平から汗が出る。


縮小部は…ただ学生がたむろする程度の空間ではあった。

思い思いの家具を持ち寄り、駄弁るだけの休憩室のような。


持ち帰るのがダルかったのか教科書が積まれていたり、

100円均一で買った既製品のケースを机に加工したもの。

手芸部が作ったお手玉のようなクッション。

無理矢理突っ込んだのだろう等身大以上もある、ぬいぐるみ。


これらが女子の部室をありありと意識させ、

男子の自分にとっては…ちょっと刺激が強かった。


しかも…これら全部が自分より大きく、

床に置かれている運動バッグひとつとっても…

自分の膝が入るかどうかくらいの大きさとなる。

その気になってしまえば、バッグの中に入れそう。


巨人の国に来たのだと……今一度思い知らされた。



「ほらほらこっち~!座って座って~!」


そんな中で、巨人に席を案内される。

けれどもあらかじめ用意されていたものではなく…


ぺちぺちと肌が叩かれるその場所、

ギャルから『膝の上に座れ』と言われたのだ。



「いや…そこは…」


「大丈夫大丈夫!気にしないからさ!」


「俺が気にするんだけど…」


とはいっても、もうこんな状況になったら逃げられない。

グイグイと手を引かれて、もう身体は膝の方まで寄せられて…



「持ってあげるね~♡」

ヒョイッと抱き上げられた…

80cmの大きさなれど、それは縮小時の身長。

子供かペットの大きさだが、ヒョロ長いと感じたことだろう。


そして───

幾許かの浮遊感を感じた後、

ぽふんと柔らかなものに座らされれば、それはギャルの太もも。


スカート越しだが…

奥底に潜む肌の質感とむちっとした柔らかさが…

男子にとっては刺激が強く、いけない気持ちにもなってしまう。


しかもそれだけでなく…

座った背中側から…ギャルの豊満な胸がのしかかり…

谷間の中へと丁度良くポジショニングさせようとしてくる…!


「ん~!カワイイ~!

 男子って犬みたいな硬さなんだ~!」


「やっ…やめっ…!

 ちょっと距離近過ぎじゃないのか…!?」


「そう?女子同士では普通だけど?」


「そ、そうなのか…?」


「まぁ~キミの反応みたいから

 おっぱい押し付けているわけだけど…!」


「わざとしてんじゃねえか…!」


こんなギャルに遊ばれてたまるか…!

そう決心し、もがくのだが、もうホールド体勢。

おっぱいの谷間に頭や肩が埋められ、

立とうとしても、太ももにガッチリ固められている…!


しかも特筆すべきはその力強さだ。

160cmと80cm、大人と子供くらいの力量差だと思っていた。


けれども170cmを80cmという縮尺にしたわけだ、

本来その身長で持っているべき筋肉量が圧倒的に足らず、

『自分の足』と『ギャルの足』と見比べれば丸太そのもの…!


ちょっと身体を引き寄せられては

ギャルの足という席から逃れられず、

逆にその包容力と柔らかさを味わうことに…!


「うあっ…」

大人に抱き上げられているという感触がじわじわと湧く。

この庇護者に媚を売らなければ生きていけないという心境になり、

頭に寄せられる肌の暖かさに…くたっと負けそう…!


「ふふっ…♡」

小人の様子を確かめながら、巨人はそれを愉悦としていた。


ただ…こちらも負けてばかりはいられない。

もう、恥など振り切ったとばかりに、

おっぱいの背もたれにわざと体重をかけて…。



「で、縮小部ってこんなことばかりしてんのか?

 それだったらいかがわしい部として、生徒会に提出するけど」

せめてもの抵抗、やせ我慢の抵抗で、大人ぶって対応した。


だがしかし、

口うるさい大人なんて簡単に受け流せる自信があるのか…

「まっさか~!こんな事するの、キミだけだよ~?」

と、笑いながら対応し──ゆるやかに受け流してくる。



もう、完全にあっちのペースだ。

身長差からこうなることは分かっていたが、

こうも手玉に取られるとは思っていなかった。


『縮小部の活動』を審査しに来ただけなのに───。

これじゃあまともに部の様子を知ることができない。

いったい部員の彼女達は普段何しているのだろうか…


───そんな疑問を解消するかのように、答えがやってきた。



「おっす~!ねぇ聞いてよ、今日日直でさ~!」


───他の女子部員がやってきた!

その事実に一瞬で鳥肌が出るほど戦慄し、

『おっぱいに挟まっている』姿を見られてはならぬと、

男子のプライドをかけて、太ももから逃れようとする…!


だがしかし───。

ギャルの反応は全くの逆、

こちらをガチっと抑え込み───。


シャツを捲くり、服の中へと入れてきたのである───。


「っぁ───」

景色が一瞬で代わり、薄暗い中、

突拍子な出来事で思わず声が出そうになった。

すんでの所でかすれ声になったのは、バレたくない一心だ。



「………ん?なんか変な声しなかった?」


「え~?聞こえなかったけど~?」



どうやら…部長は隠してくれるらしい。

だが…隠し場所としてはあまりにも不向きな場所に思えた。


白いシャツの中は言わずもがな湿度に満ち溢れており、

一呼吸するだけでもむわっと口元に蒸気を感じてたまらない。

女子高生独特の香りが注ぎ込まれ、男子にとっては毒にもなる。


しかも服の中に入れられたものだから、

さっきまで布越しだから大丈夫と思っていたギャルの身体にも、

ぺったり肌とくっつく形となり…直の柔らかさを感じてしまう!


あぁっ…!

蠱惑的だっ…!

負けてしまうっ…!


呼吸が荒ぶってきた、バレてはいけないというのに。

ボタンの間と間、机の隙間からチラリと見えるその先には、

部員が居て………見るからに治安の悪そうな格好をしている。


そんな中で───

縮小部の活動が始まった…。


「そういやさ~、最近チョコミントの季節になってきたよね~」


「分かる~!今度チョコミントパーティーしない?」


なんともまぁ…ただの雑談で、言ってしまえば普通の文化部。

持ち寄ってきた焼き菓子やグミを食べながら…

絵本の小人のように談笑する姿はちょっとグッと来た。


ただ…そんな普通の部だからこそ、

この自分が置かれている異常な環境が恥ずかしくなってくる…!



頭へと髪を湿らせるように、

おっぱいからの汗がつつーっと垂れて、

快楽に染まりそうになりながらも………。

動けばバレるから悶えることもできはしない。


ある種、『覗き』をやっているようなものだ。

隠したのはギャルだが…

あっちはもうこちらの存在を忘れたかのように、笑っている。


完全に共犯関係という雰囲気は一掃され、

自分だけがギャルの服の中、

おっぱいの谷間に隠れて、会話を盗み聞いている心境だ!


あまりにも───

『覗き』をしている感覚が強かった。


だから自分としてはもう、

バレないように、服の表面に出ないように、

もじ…もじ…と、身体をひねって、服の奥底に沈むしかなく…


─────────

──────

───

それが、逆にギャルの関心を引いてしまった。



シャツの裾から…巨大な手がズポッと差し込まれる…!

ギラギラと装飾品のようにラメが散りばめられた爪は、

まるで捕食者のようにこちらに眼光を飛ばし、巻き付く…!


「───!」

ゴソゴソとズボンが触られ、

少々もたつきながらも脱がそうとしてきた。

ツンツンとリズムよく『脱いで♪』とのメッセージ。


「うぅっ…」

なるべく抵抗しようとはした。

身ぐるみ剥がされたら───

次に起こることなんて、分かっている。


今まさに、その前段階の途中なのだ。

ツンツンと引っ張りながら、

拘束を緩めるようにこちらの股間をなぞってくる…!


中指で、ギャル自身の秘所をまさぐるように、手を当てて。


こちらの『胴体』を『手の平』に収めながら、


『人差し指』で『左足』を、

『薬指』で『右足』を押さえつけ、


『中指』で『股間』を………撫でる。


耐えきれるわけがなかった…!

しかも学園、部室の中ではあるが、

ギャルは『本気』で射精させようとしているのだ。

社会的に、ズボンもパンツも汚すわけにもいかず…!



……

………。


スルッと引っこ抜かれてしまった、ズボンを。


理性の牙城であるズボンを引っこ抜かれてはもう瓦解するしかない。


ベルトも無いパンツはツンッとつままれただけで引きずり降ろされ、

シャツやインナーに至っては、もう諦めて自分から脱ぎに行った。


しゅるしゅる…するする…と、

衣擦れ音がギャルの服内でコダマし、

目線を下に向けると…

へそとスカートの間に脱ぎ散らかされた自分の服が見えた。


巨人の腹と比較すれば…

それはもう『人形の服』のようなもので、

自分がそんな存在になってしまったのかと、今一度痛感した。


だがそんな服も──ギャルにとっては『痒かった』らしい。

シャツの隙間から『するする』と引っこ抜かれて───。



「ん…?なに、ブラ取ったの?」


「ちゃうちゃうっ!

 なんかゴワゴワしてて~」


シャツの裾から引っこ抜かれた服が、

ゴソゴソとポケットの中に入れられた。

もう完全に───ギャルの『モノ』だ…


ただ…服を取り返せなくなった状況だが…

なぜだか自分は…取り返すよりも気掛かりな事が…


ポケットに入れられた服───

ギャルの尻が近いあそこは───

蒸しているのではないかと───。


きっと今頃、パツパツにハチ切れんばかりの

尻の肉・太ももの肉を一身にぎゅむっと受け、

ギャルからふつふつと湧き出した蒸気を浴びて、

『しっとり』水蒸気にまみれていることだろう…


こちらの気なんか知りもせず…

こちらが帰りに何を着ていくかなんて考えもせずに、

『ポケットに入れておくか』とギャルは蒸している。


改めて思った…

これが小人と巨人の意識の差だと。

一挙一足で多大に影響を与えるのに、巨人は知らん顔。


だけど………そんな価値観が、今は自分に侵食し、

服に………羨ましさを感じてしまった。



巨人の肌に触れたいと、

蒸れるまで、ひっ付きたいと、強く…強く…!



「………ッ!」

そして当然、身ぐるみ剥がされれば…涼しくなる。

まだ春の涼しさが残るかどうかの気温、

垂れてくる汗水は体温を含みながらもぺたっと冷たく、

全裸の身体に伝い、全身を覆い尽くすほど………

濡れてしまえば………肌寒さを感じてしまっていた。



だから…

仕方ないことだった、

巨人の肌で温まろうとしてしまうのは。



今まで腹筋を使い、すんでの所で耐えていた身体を…

『もう疲れた』というていでギャルの腹に寄せてゆく。

『もう好きにして』みたいな自嘲気味に、ぶっきらぼうに。


───────誘惑に負けてしまったと、バレないように。



けれども──

おっぱいの隙間からクスッと聞こえてくる。


「そういえば~ウチの委員会の、

 ちょっと堅物だけど~そこが男らしいよね~」


「え~?まぁ、そうかも?グイグイ引っ張るし。

 なに~?アンタって委員会の気になってんの?」


「ちょっとね~

 堂々としているのがいいっていうか~

 ちゃんとしてるのがいいっていうか~」


ギャルはこちらに気付いている───。

暗に……言っているのだ。

『甘えたら男らしくないよ♪』と───。



だが、身体はすでに

ギャルの腹にソファーのように埋まり、

身じろぎするだけでも『ふにゅん』と柔らかい肉に包まれる。



「それじゃ~縮小部に誘ってみない?

 小さくして誘惑しちゃえばすぐ堕ちるかもよ?」


「そお~?でも堅物だし、

 簡単には堕ちないと思うよ~?

 すぐ堕ちちゃったら幻滅かも~」


「アハハッ!

 ああいうのに限って裏でヤバそう~

 ざ~こって言われたら嬉しがるかも」


「ふふっ…!たしかに~

 堕ちちゃったらざ~こって言おうかな~」


その声は──こちらに向けられていた。

頼むから、バレるから、

シャツの中に声をこもらせるなと言いたいほどに…!


だが、その声で緊張し、身が引き締まることはなかった。

むしろ、声の響きとともに『ふ~』っと、


おっぱいの香りや熱気を含んだ、

わざと吹きかけられる吐息──

いわば打ち風が一身に叩きつけられ…!



ぶるっと身体が震えた───。

ヒョウっとした涼しさ故か、快感を刺激されたか。

いずれにしてもこの身は人肌を恋しく求めて───!



気付けば、ギャルの腹に身を擦り寄せていた。

負けてしまえばそれこそギャルの思うツボなのに。

そうなったが最期、縮小部にも色々と便宜を───。


だがその思考に至ろうとするほど、

身体は考えを拒否したのか、本能的に肌に埋まり…!


同時に、身を寄せながら──股間を押し付けていた。

熱々としており、もう勃起状態だから、

腹に押し付ければピョッコリと凹ませる。



………………………。


ここで、ギャルの反応を待った。

興奮の中にありながらも一抹に残った理性が、

人として越えてはいけない一線、社会性を繋ぎ止めた。


もう自分としては腹を相手に自慰をする気満々。

ギャルも股間を触っていたし…服も脱がしたし…

ソウイウ雰囲気の上で、『シて』もいいだろうと思っていた。


「ふふっ…そういや生徒会の、結構爪が綺麗でさ~」


……

………。


自分のことは話しているが、

許しが出ているわけではなかった。



………いや、もしかしたら。


気付いていないのかも、小人のチンコなんて…

爪楊枝ほども無く、腹に押し当てれば肉に埋まるほど…


ならば───と、

身を寄せるどころか、床オナの体勢に───


───なった、瞬間だった。





「早くしろってば~~っ」

シャツのボタンの隙間からヌッと指が差し込まれた。

スラッとした人差し指は80cmの小人の背をグイッと───!


押し付ければ、

押し付けられれば、

圧倒的な圧迫感が小人の身体を襲った───!




「あぁっ───!」

バレてはいけないのに、声がするりと出た。

意識してないのに甲高く、裏声混じりに伸びて…


そして深いため息が漏れると同時に、脱力したかのように…

──────ッ!!!!!

ビクッとしていた身体から───精が漏れ出した。




温かい腹へと注がれ、とっぷとっぷと滴り落ちる。

そんな精液の垂れたひとすじを…


ギャルの指が堰き止めて、溜めているのが…

なんだか、受け止めてくれたようで嬉しかった。



───だが、それは優しさではなかった。


ぷつッと、ボタンが外れてゆく。

今まで巨大な乳圧で虐待されていたボタンは、

逃げ場ができた途端に左右に飛び──小人の姿を露わにさせた!



「あ───」

背後から…外の世界から聞こえてきたのは、

ギャルの対面で話していた縮小部員の声──。


バレた──が、まだ誰かとはバレては居ない。


ギャルの腹肉に頭をうずめ、懇願する。

笑うのはいい、だけど誰かとは言わないでくれと───!


そして…

天上の神───。

おっぱいの向こう側に顕現した、くちびるからは…



「ざ~こ♡」と、

神判気味に嘲笑う声が響いていた。


─────────────────────────────


「あ~あ、汚しちゃった~」


シャツを開帳し、おっぱいを露わにし、

腹に注がれた精を指で──舐め取りながら、

ギャルは嬉しそうに、こちらを責めていた。


いや、ギャルだけではない。

縮小部員も嬉しそうに目を細め…

こちらの身体をジロジロと見ている。


縮小部の箱内、机の上、全裸で80cm。

恥ずかしいどころではない、顔から火が吹きそう!


しかも──お互い学生なのに、こんな。

情欲の熱に浮かされていたとはいえ、

学園内でしてしまうなんて───。



だが………

縮小部の両者は動揺していない。

それどころかペロリと舌舐めずりをし…


「ねぇ…部長、いいんだよね?」


「もっと触りたかったけど…まぁ順番だよね~」


まるで事前に示し合わせていたかのように、会話する。

ついて行けない、いったい何を───。


「部長と前から言ってたんだ~男子部員ほしいって」


「なっ───!」

男子部員がほしいというのはまあいいとして、

しかしこの状況、運用を考えると、考えられるものは…!


「いかがわしい………

 不純異性交遊というやつじゃないか…!」

生徒会の一員としては、そんなこと認められるわけがない!


「それをやっちゃったんでしょ~?

 あ~あ、わっるいんだ~!」


「ちがっ…服の中に入れられて、押されて…!」


口は動くが、自分の行動に自信を持てない…!

確かに入れられたのは不本意だが、

しかし甘えたのは自分自身だ…!

自己嫌悪にも陥りそうまである…!


言えば言うほどドツボに嵌まり、

言葉を出すほど、罪悪感が募ってゆく………。



しかし、そんな自分にも救いの手が───

ギャルの、縮小部の部長から差し伸べられた。


「私達、男子は男子でも~

 口が硬い男子が欲しかったんだよね~」


救いの手なれど、それは共犯の手。

黙っているから、黙っていろというのだ。

しかも今後『縮小部』で使われてほしいと──。


「そんなこと───」

と、言葉に出すけれど───。


ギャルがブラから乳をはみ出せば──心が決まる。

同時に部室の棚から、ローションを取り出すが…

注意する自分は、そこには居なかった。



「それじゃ、

 縮小部の体験していってね~♡」


ぬるぬるとしたローションが身体を覆い、

思考だけでなく罪悪感もまどろんでいく中、

これが縮小部か…と、思い知ったのだった。


More Creators