【前回のお話】

「なるほど、あんたが畔柳社長が言っていた武者修行の…秋山凛君、ね」 2つ目の試合もなんとかこなし、次の地下格闘技場へ出向いた凛。そこのオーナーとの会話。 「っス!ここでも試合させてもらえると聞いて!よろしくお願いします!」 「…あんた、ボクシングとかの格闘技経験は?」 「0っス。FNで試合したくらいっ...
【予告】
「お疲れ様、空っぽボクサーくん」
「おあっ!?オーナー…!?」
「宇野隆之———空手の実力者でありながら、それ以上の箔がないため地下格闘技場ではうだつの上がらないボクサー…正直、良く勝てたわね」
「へっ!敵じゃねーんだよ!」
「約束よ。あんたにうちのジムで一番の選手、『とびっきりのスター』をぶつけてあげる。倒すことができれば、あんたにも箔がつく…空っぽボクサーからの卒業よ。えっと…伝説の勇者、だったかしら?」
「おう!んで、どんなやつなんだ?!」
「待ちなさい。あなたもダメージ受けてるでしょ?…試合は1週間後よ。せいぜい、無様にやられないようにしなさい」
レディィィィスッ!エェェンドッ!ジェントルメェェェェェェンッ!
地下格闘技場のボクシング。宇野隆之を倒したあのリング。
「っしゃ!行くぜ!」
青コーナーに立つ秋山凛は、胸の前でバンバンと赤いグローブを叩き合わせ、気合を入れると、マイクアナウンスに合わせ、リングインをした!
「おぉーっし!皆、オレの強さ!しっかりと見とけよ!」
…空手の実力者である宇野隆之を倒し、すっかり有頂天の凛。すると———
「今日の相手はヤンキーかあ」
声が聞こえ、マイクアナウンス!———ピンクのグローブに白のトランクスをまとい、色白のボクサーがリングインをする!———名を西村千尋(にしむら ちひろ)。…リングインをした色白のボクサーを凜はじっとにらみつけた。
(随分のんびりした奴だな?オレよりもチビだし…ってか、ヤンキー?)
———いかにも弱そうだ。敵じゃねえ。そう判断すると、凜はにっと笑みを浮かべた。
「お前、残念だったなあ?オレが相手で」
「え?」
「…オレと殴り合うことを後悔するんだな?そのかーわいいツラ、ボッコボコにしてやるぜ?」
凜はヤンキー、という言葉に反応するかのようにぺろりと舌なめずり。———千尋にグローブでくいくいっと挑発!そして、早速と言わんばかりにジャブの連打を繰り出すと!
「よ…よろしくお願いします!」
…千尋はか細い声でびくりと震え。
(なんだあ?随分度胸のない…ま!楽勝だな!…にしても、こんなやつがとっておきのスター、かよ…肩透かしだなー)
凛は千尋を完全に馬鹿にすると、コーナーに戻りマウスピースをはめた。
(ああ、あれか!ジョバーってやつか!確か負けて花になるっていう!それならスターってのもうなづける!ああ、そうだな!そうに違いねえ!うっし!あいつ徹底的にやって、伝説の勇者の箔!オレの方が付けてやるぜ!)
カァァァァンッ!
ゴングが鳴り響くとバン!と胸前で拳を叩きつけ、凜は千尋とグローブタッチ!
「さあ、潰してやるぜ、千尋!」
早速、と言わんばかりにジャブの連打!
「シッ!シッシッ!」
バスバスッ!
「くぅ…!」
開幕より手数で圧倒!千尋はピンクのグローブを構え、凛の猛攻をガード!そして!
「こ…のっ!」
ぶぅんっ!
千尋は凜のジャブの終わり目を狙い、踏み込んでのフック!
「うおっと!?」
凜はそれをスウェーバックで避ける———
「ふふっ」
「っ!?」
千尋の顔が変わる。さっきまでのおどおどした表情ではなく、好戦的な笑みを浮かべ———
「行くよ、凛君?…シッ!」
「うわっ!?」
鋭いストレート!凜はそれをサイドステップぎりぎりでかわすと「ちっ」と舌打ちをした。
「さあ、まだまだ!今度は僕の番!シッ!シッシッ!」
そして、先ほどまでとは打って変わり、攻撃的に攻めてくる千尋!
(こいつ…!大人しそうに見えて意外と…!)
攻撃的な千尋のボクシング。———うっかり騙されるところだったと、凜はキュッとステップを踏み、距離を少し開けると。
「オラオラァッ!」
長いリーチからのジャブの連打!…が!
「ふふっ!」
千尋は笑顔を崩さず、さっとそのジャブをダッキングで回避!そして———
ダンッ!
そのままステップ!凜の内側に入り込むと!
ドスドスゥッ!
「がっ!?」
凜の体に千尋の拳がめり込んだ!
「ぐっ…!なめんじゃねえッ!」
凜は一瞬、顔をしかめるもキュッ!とリングを慣らし、踏みとどまると——!
「シィッ!」
その腹を突き上げるようなボディーアッパー!
ドスゥゥゥッ!
(———入った!)
凜の拳に走る感触!———だが!
「ふふっ!」
「なに!?」
効いたそぶりを見せない千尋それどころか、さらに口角を上げて、凜に左右にストレート!
バシバシィィッ!
「くあっ…!?」
まさかの反撃!顔面にパンチを受け、一瞬途切れる意識!
(なんだ…こいつは!?俺のパンチが効いてねえのかよ…!?)
———FNでもある程度のパワーに定評があった凜。その、オレのパンチが効かない…!
凜は一瞬弱気に襲われるも、千尋の腹を見てぐっと足を踏ん張らせる!あざがある、効いてないわけじゃねえ!なら———!
「何度でも…!何度でも!ぶち込んでやる!」
キュッ!
凜はシューズを慣らし、足を止めると———
「オラオラオラオラッ!」
ラッシュ!千尋の全身に高速のパンチ!
バスゥッ!バスバスッ!ドスゥゥッ!
(———よし!今度こそ!)
そのパンチの何発かは千尋のガードをかいくぐり、命中!凜は内心ぐっとガッツポーズをとるも———
「…なっ!?」
「凜クンもなかなか、いいパンチ持ってるね?」
まるで聞いていないかのように笑みを携える千尋!———瞬間!
「ふっ!」
ドッボオオオオォォォォォッ!
千尋のショーとアッパー!ピンク色の鮮やかなグローブが凛の腹を強く!上へと突き上げると———
「がっ!?———はっ…!」
凜は口からマウスピースを吐き出し、がくん!と足をが崩れた!
ドタァァァァンッ!
『Down!』
っわあああぁぁぁぁぁぁぁぁッ!
———会場が盛り上がる。
『見たかよ、千尋!やっぱすげーぜ!』
『だよなあ!大人しそうな顔に見えて…!っかー!たまんねー!いいぞ、千尋―!』
…カウントが進む中、凜はギリッと千尋を睨みつけながら必死に体を起き上がらせようと力を入れた!
「ふふ、聞こえる、凜クン?皆、僕の活躍に盛り上がってる」
「て…めぇ…!」
「ふふ、スターはこの僕…さあ、おいでよ。可愛がってあげる」
「ざけんな…!オレは…まだ負けてねえ…!」
凜はギッ!と千尋を睨みつけ、カウント8で立ち上がる!そして!
「まだ終わりなわけ…ねえだろうがッ!」
再開と同時———!
タンッ!
凛は千尋に踏み込むと!
「ッシィィッ!」
鋭い右ストレートを叩きつける!
「おっと」
パシィッ!
「ッ!?」
だが、千尋は軽く凜ストレートをパーリング!その顔面をがら空きにさせると———
「シッ!」
バスバスゥゥゥッ!
「うがあッ!?」
軽くワンツー!凜の顔面を打ち据え———
「ふっ!」
ドスゥゥゥゥゥゥッ!
「ごはぁっ!?」
続く左のボディーアッパー!凜の腹を的確に貫くと。
「ふふ、凜クン、どう、僕のボディーは」
「て…めえ…!」
「スターはこの僕。君はただの引き立て役」
「ッ!」
「伝説の勇者だか何だか知らないけどさ———『ニセモノ』は大人しく…やられちゃいなよ!」
ドッボオオオオォォォォォッ!
「ぐああああああああっ!?」
ドサァァァァァァァッ!
千尋の右のボディーアッパーが凛の腹を貫く!———凜は再び、そのボディーアッパーに体がふわりと浮き、膝がガクン、と崩れると———
ドサァァァァァッ!
「ぐうっ!」
『Down!』
っわああああああああああっ!
二度目のダウンを喫し。
「ふふ、凜クン。…いいザマだね?」
千尋はその顔にさらに狂気の笑みを浮かべる!
「うっ…ぐ…!」
度重なるボディーのダウン!
(つ…ええ…なんだよ、これ…!)
———凜はその笑顔に、実力に体が震える。怖い、怖い、怖い。
「———どうしたの、凜クン?もうギブアップ?」
(あ…あ…!)
腕が振るえる。足が震える。
「ふふ!10カウント聞いておく?そうしたら…少なくとも痛い思いはしないよね?」
———千尋という圧倒的な猛者に対する、圧倒的な恐怖!
自分のパンチは全く聞かず、相手のパンチは致命傷。———どうあがいたって、勝てる相手じゃない。
(…もう…ダメ…か…)
———聞こえるカウントは3。凜は立ち上がることをあきらめようとした、その時だった。
「ふぅん、この程度、か。やはり空っぽね」
試合を特別モニターで見ながらそう呟いたのはオーナー。彼女はふう、とため息をついた。
「千尋がなぜスター足りえるのか?もちろん、その強さもそうだけど…それ以上に素晴らしいのが試合の魅せ方。凜くんや宇野のように『ただ強いだけ』じゃ地下格闘技場のリングでは物足りない。———伝説の勇者だっけ?そんなのになるって言うから、少しくらいは見せてくれると思ったけど…残念ね」
彼女の目には、凜が震えながら立ち上がる姿が映る。…立ち上がるのは立派だ。でも、それだけでは———彼女がそう思った、その時だった!
『Box!』
レフェリーが合図、試合が再び開催され———
「ふふ、もう立ち上がらないかと思った。でも、凜クン?僕には勝てないよ?」
千尋はそう言いながらにこやかに、ファイティングポーズをとった———その時だった!
「るっせえ!」
凜が大きな声を張り上げる。そして———
「スターだか何だか知らねーがな!オレを誰だと思ってやがる!」
凜の透き通った声が当たりに響き渡る。それと同時、観客はシン、と水を打ったように静かになり———!
「オレはな…!オレはな…!勇者なんだよ!勇者が!テメエみてーな雑魚ッ野郎にッ!負けて、たまるかよおおおおおおおおっ!」
凜がそう吠えた瞬間!
『な、なんだあいつ…伝説の勇者…?』
『ぷっ、厨二かよwww』
———今まで、千尋一色に染まっていた観客がふと、凛の名前を口にする。そして!
『よおっし!そこまでデケー口叩くなら!見せてみろよ、伝説の勇者様!』
『そーだそーだ!ぎゃははははは!』
『凜!いや、勇者様!頑張れよー!』
観客たちは、なぜか二度もダウンしているはずの凜の名前を口にし、盛り上がっていく!———そして!
「行くぜオラァッ!」
キュッ!と、凜はシューズを鳴らし鋭くステップ!そして!
「シッ!」
バスバスゥゥゥッ!
ワンツー!
「くっ…!」
会場が凜色に染まり、若干それにあっけに取られている千尋の顔面を揺らしてやると———!
「ボディが…がら空きだぜ!」
ドッボオオオオォォォォッ!
「———くあっ!」
その腹を貫くボディーアッパー!
「へへっ!ようやく効いてきたかよ!伝説の勇者を…なめんじゃねえッ!」
凜はその一撃を皮切りに、反撃に転じるのであった。
「———全く、とんでもない逸材ね」
オーナーはその姿を見ながら、ふう、とため息をついた。
「確かにあなたは箔も何もない、そうは言ったものの…まさか、自分から『伝説の勇者』だなんて箔をつけに行くとはね。観客の心まで揺らしちゃってまあ…」
凜が千尋を追い詰めていく。その様を見てオーナーはふふ、と笑みを浮かべた。
「とはいえ…それだけで勝てるほど千尋は甘くないわ。さあ、どうするのか…見させてもらうわよ」
「シッ!」
ドスゥゥゥゥッ!
「う…ぐぐ…!」
「へへ!どうだよ、オレのボディーは!」
強烈なボディフック。何度も腹を打たれ、流石に無限の体力を誇る千尋もついに汗がじんわりとにじむ。———千尋はコーナーに追い詰められながらも。
「ふっ!」
凜の頬にフック!
「———ちぃっ!」
凜はそれをスウェーでかわすと———!
タンッ!
ステップを踏み、インファイト!
「千尋ッ!…勝負だ!シィッ!」
バスバスバスゥゥッ!
凜は千尋を追い詰めるかのように距離を詰めるとラッシュ!そして、
「くっ…けど、いいね!その勝負、乗った!」
バスッ!ドスドスッ!バスゥゥゥッ!
千尋もまた、凜のそれに合わせるかのようにラッシュ!
バスゥゥッ!
「ぐはっ!?」
ドムゥゥゥッ!
「ぐへっ!?」
二人はノーガードで撃ち合う!
『うおおおっ!すげええええええっ!』
———湧き上がる観客たち。凜の赤いグローブが千尋の顔を殴り、千尋のピンクのグローブが凛の腹を突き上げる!そして!
「これで…トドメだ、千尋ッ!オラァッ!」
凜のトドメの一撃!突き上げるようなアッパーが千尋の顎に迫った———その時だった!
「ふふ!」
「ッ!?」
「君のパンチは読みやすいんだよね」
千尋はそう吐き捨てると———
がすっ!
「なっ!?」
エルボーブロック!まるで、凛のアッパーを読み切っていたかのように肘でフィニッシュの一撃をガードすると———
「凜クンそろそろおねむの時間じゃない?勇者はもう…寝る時間だよ、シィッ!」
バスゥゥゥッ!
千尋の左ジャブが凛の顎先をかすめた。当たり小さい、ストレートだ。———が。
「あぐっ!?あ…が…!?」
凜は途端に、足ががくがくと震えだす。———脳震盪。
「しま…った…!…てめ…!」
凜は憎々しげに千尋を睨みつける。だが、その腕はだらんと落ち、足は立っているのがやっとの様子で———
「ふふ、残念でした、伝説の勇者くん?」
千尋はにっと笑みを浮かべ、悠々とファイティングポーズを取り直した。———そして!
「さあ、これでゲームオーバーだ。シィッ!」
ドッボオオオオオオォォォォォォッ!
「———っがああああああああああっ!?」
千尋は踏み込んでの強烈な一撃!ボディーアッパーを凜の腹へと深く!深く突きさした!そして!
「———おやすみ、凜クン?」
パチン♪
千尋は吹っ飛ぶ凜にそう言いながらウィンク。…やがて、
ドサァァァァァッ!
「ぐはあっ!」
『TKO!』
カンカンカンカーンッ!
凜はリングへと沈み、TKOが告げられると。
「はあっ!はあっ!…ちく…しょ…う…!」
「ふふ、ご愁傷さま。伝説の勇者さん?君がそれを名乗るには…まだ早いんじゃない?」
『っうおおおおおおおおおおおおおっ!』
観客は千尋の勝利に湧き上がり、惜しみない拍手を浴びせるのであった…。
『やっぱ千尋が勝ったかー!』
『だよな!伝説の勇者だとか言ってたけど…千尋に勝てる奴がいるはずがねえ!』
「ぐっ!がはっ!…ちく…しょ…」
力尽き、倒れ果てた凜に浴びせられる言葉。———そして、
「ふぅん…」
そんな凜の姿を見て千尋は面白そうに凜の顔を覗き込んだ。
「…んだよ、テメ…負けたやつの顔見て楽しいか…?」
「まあね♪」
「くそ…悪趣味なヤロー…が…」
「いや?僕ね、君に興味が出てきたんだよ。凜クン」
千尋はそう言うと、凛の手を持ち上げる。そして———
「———ッ!て…め…!」
「ふふ、君のところのFNでは負けた選手はヤられるんでしょ?ここも一応、そう言うのはOKになってるんだ。もっともやる選手はほとんどいないんだけど———今日の君を見ていたらさ、わからせてあげたくなってさあ♪」
千尋はそう言うと、トランクスを脱ぎ捨てる!
「———っ!」
可愛い顔には似合わない、極悪なブツ———それをギンギンにおったて、見せつける千尋に凜は思わず唾を飲み込む!———あんなんにぶっ刺されたら…死ぬ!
「ぐっ……」
「りーんクン、どうしたの、必死に逃げようとしてるみたいだけど…君たちFNの人間はチン〇が大好きなんでしょ?試合の度に盛り合ってるって聞くもんね。だから、問題ないよね?」
千尋はむずっと凜のトランクスに手をかけると、あっという間に脱がしてしまう。そして、
「く…くそ…」
「あはははは!なんだよ、凜クン!僕よりガタイはいい癖に、こっちのサイズとボクシングは僕の圧勝なんだね!あっははははは!」
千尋の罵声———凜は思わず目を閉じると。
「…好きに…しろよ…」
…凜は小さく答え、目を閉じる。
「そう♪じゃ、教えてあげる」
千尋はそう言いながら凜の股を開き、正常位の姿勢…そして!
「…本当のスターは僕だってこと。伝説の勇者には…出番なんかないってことをね!」
ずりゅううううううううううっ!
千尋は腰を一閃!凜の中を喰い破る!
「っがあっ!?」
凜は思わず、その衝撃に背をのけぞると———
「あっははははは♪どうだい、凜クン?僕のチン〇は?…気持ちいいだろ?」
パンッ!パンッ!パンッ!
「がああああああああっ!」
千尋は容赦なく、凜の中を狂暴なソレで貫いた!…そして。
『すげえええええ!さすがスターだぜ!千尋―!』
『もっともっとだー!伝説の勇者を雑魚兵士に堕としちまえー!ぎゃはははははー!』
千尋への応援に湧き上がる観客席!
パンッ!パンッ!パンッ!
「はあっ!?あっ…あっ!?」
「あっははははは♪いい声で泣くねえ、凜クン!ほらほら、僕のチン〇が気持ちいいって言ってみなよ!」
「ぐっ…!く…そ…くそ…!」
「ふふ♪言わないなら…もっとわからせてあげるよ、凜クン!」
ずちゅううううっ!
「っがああああああああっ!?」
「あっはははははは♪さあ、凛クン!早くギブアップしちゃいなよ?僕に完全敗北しましたって!受け入れれば楽になると思うんだけどなあ?あっはははははは♪」
———笑い声をあげながら腰を突き付ける千尋。だが、その瞬間!
「…ざ……よ」
「え?凜クン、良く聞こえ…」
「ふっざけんなよ、この野郎ッ!」
バシィッ!
「うわっ!?」
凜は貫かれたまま千尋にパンチ!ひるませた瞬間、腹筋の要領で起き上がり———
ドタァァァァッ!
「うぐっ!?」
「へ…へへ…!」
凜はなんと、千尋の上に自ら騎乗位で乗り上がるとはあはあと吐息を上げながらもにいっと笑みを浮かべた。
「誰が…やられっぱなしで…いられ…っかよ…!」
「り、凜クン…!?」
「へへ!オレの根性…なめんじゃねーぞ!オレは…オレは…!伝説の勇者!たとえ拳で負けても!心は…負けねーんだよッ!」
ずっちゅ!ずっちゅ!ずっちゅ!
「うあっ!?あっ…あ…!」
「んだよ、千尋!テメエから攻めるのは得意だけど…攻められるのはいまいち…ってか?んんっ!」
「く…調子に乗んな…!声が上ずってる癖…に…!」
「へっ…!相打ち…上等…!搾り取ってやるぜ…オラァッ!」
ぬちゃっ!ぬちゃっ!ぬちゃっ!
「んんんんんんんっ!?」
「く…ぅ…!」
「凜…ク…ン…」
「へ…へへ…!もう少し…!もう少し…だ…!」
「こ…のぉっ!」
ずちゅううううっ!?
「うあっ!?」
「この…っ!この…っ!このっ!」
ずちゅっ!ずちゅっ!ずちゅっ!
「く…う…!?あ…やべ…イ…あ…!」
「く…絞めんな、馬鹿!先にイくのはおまえ…あ…あ…!?」
『あああああああああああああっ!?』
どぷんっ!どぷっ!どぷぷぷぷぷぷぷ…!
どびゅるっ!びゅるうううううううううっ!
———瞬間。二人は同時に射精、千尋は凜の中に、凜は千尋の顔面に。互いに白濁液をぶちまけあうと———
「う…ぐぇ…」
「ううっ…」
そのまま。二人は倒れこむのであった…。
———次の日。
「やれやれ、あんた、本当に内をひっかきまわしてくれたわね」
「へへ、すんませんっす!でも…オレの姿、見てくれました?」
「ええ、ばっちりと。…あなたは十分に、伝説の勇者だわ。観客たちも伝説の試合だって、千尋にもあなたにも大興奮よ。…まさか、あそこで自分から攻めていくとはね」
「っス。…伝説の勇者だってわかってもらえねーんなら、自分から名乗るしかねえ!そう思って」
「全く。…千尋が言ってたわよ。次会う時には必ず完膚なきまでに叩きのめすって」
「はは、マジっすか!…その時には、今度はボクシングもぶっ飛ばしてやんねーと!」
「…そうね。またよければうちにいつでも来てちょうだい。あなたなら大歓迎だわ、伝説の勇者さん?」
「っス!んじゃ、次の場所へ行ってきます!あざっした!」
こうして、秋山凜はオーナーに見送られながら地下格闘技場を後にした。その足取りは軽い。凜はようやく、自分自身がどうあれば伝説の勇者となりえるのか———少しばかり、理解し始めたのであった…。
☆イラスト:Thalysさん