ゆかりさんの絵を描きました.
これまで数か月間「絵を描く手順が確立していない」という問題を抱えていましたが,今回その問いにとりあえずの答えを出せたような気がするので,メイキングとして公開したいと思います.
備忘録も兼ねています.
▼PSDはこちら(限定公開)
今回は特に何を表現したい,というものがないので,絵に盛り込む要素の検討はしません.
小さく四角を作り,適当にポーズを考えます.
使用しているペンは「あったかアナログ画材」に含まれる,■concept3/ウェットパステル,です.
リンクを添付します.
構図の時点であいまいだった身体のそれぞれのパーツ(脚,腕,手など)がどこにあるかを決定し,また衣装がどうなっているか,小物がどこに配置されているかを決定します.手などの詳細な形はこの後の段階で正確にとるためあまり考えておらず,構図時点での良さを残すことを意識しています.
着彩はレイヤー1枚です.名部暗部がどこかを明確にすることを意識して,顔の下半分や脚に光を当てて,ここを見てほしいポイントにしたいなと考えています.
鮮やかな赤色の花びらのようなものを反転したCの文字に沿うように配置し,視線誘導の効果を狙っています.
この時点で正確に形をとります.
この線を使って色ラフを作り,それを色塗りのベースと下書きとするためです.
足先の方が見切れているのは,最後にトリミングすることを前提にしているためです.
大ラフまでは小さいサイズで描いていましたが,ラフからは実際に完成させるサイズ
で作業をします.
ある程度レイヤー分けをしつつ,色を塗っていきます.
レイヤーの分け方については,別の記事で配布しているPSDを参照してください.
照明については,右上の方からキーライトとして少しだけ青みがかった光がさしており,反対から暗い青い光がフィルライトとして当たっている状況です.
そのため肌色は彩度が低くなり,衣類や紙についても全体的に青みがかった色を配置しています.
色塗りにおいては
・コントラスト強化
・色の追加
の2点を念頭において進めています.
コントラストを強化するため,衣類の奥まった部分や脚の間にオクルージョンシャドウを暗く落とし,周辺にもグラデーションをかけて立体感を出します.またもみあげについている金属等に明るくハイライトを落とし,明暗差を強く出します.
見てほしい部分(顔や太もも)は過剰にコントラストを強くします.
色の追加については,明暗境界線に鮮やかな色を配置したり,鮮やかなパーツと接している部分に反射光で鮮やかな色が映っているような表現をしたりしています.色がたくさんあると嬉しくなります.
色ラフの時点で細部まで形を詰めているため,迷わずに線画を描くことができます.ストロークは長く,主線は長く,線の交点は太くして影を表現する,といったことを意識しています.
レイヤーを分け,色ラフをそれに統合して塗りのベースとしています.
色ラフをベースに着彩作業を行うことで色味に統一感を持たせることができるとともに,ライティングのバランス等も良くなると考えています.
大ラフでパーツの位置を決めてラフで詳細に線を描きこむのと同様に,色ラフで色味を決めて色塗りで細部を描きこむ,そういうイメージでやっています.
色ラフと同様,コントラスト強化と色の追加をする意識をもって色を塗ります.
色トレス,髪の追加,光輝表現,トリミングをします.
「暗い中でどこかから差し込む光が当たっている感じ」を出すことが目標です.
色トレスについては暗部は暗い色,明部は彩度の高い色を乗せることで,コントラストを高くしてメリハリをつけています.
髪については,光が当たって明るく輝く細い髪を追加しています.
合成モードをソフトライトに設定したレイヤーで明るい色をふんわりと乗せることで,強い光を受けた物体が明るく光っているように見えるあの感じ(これを光輝と呼んでいます)を出すことができます.
▼比較用.左が光輝表現有り,右が光輝表現無しです.
これにてイラスト完成です.
前述したとおり,絵を描く手順をやっと言語化し,明確にできたように思います.
皆さんの参考になれば幸いです.