XaiJu
さつま
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お通じのお手伝い

 平日、ママの帰りが遅い日は、アパートの隣の部屋に住んでいるお姉さんのところで過ごす。


 お姉さんの名前は杏樹さん。年はハタチくらいで、夜のお店で働いているから夕方くらいまでは家にいる。

 腰まで伸ばした金髪に、いかつい顔のワンちゃんのイラストがプリントされたジャージの上下。挨拶するにも無愛想で、なんとなく不良っぽい雰囲気だから最初は怖いお姉さんだと思ってたけど、本当はとても優しくて面倒見の良い人だ。今ではうちのママとも晩ごはんのおかずをおすそわけしあう仲で、僕が放課後杏樹さんの家に入り浸っていても何も言わない。ひとりで留守番をしているよりは安心だと思っているみたいだ。



 その日も僕は宿題のワークや筆記用具を詰め込んだナップザックを背負って杏樹さんの部屋のインターホンを押した。ピンポーン、と少しくぐもった音が響く。だけど、中からは何の反応もない。


 しばらく待って、もう一度チャイムのボタンを押してみた。だけどやっぱり杏樹さんは出てこない。


「ごめんくださーい」

 声をかけても返事はない。ちょっとだけ不安になって、ドアに耳を近づけてみた。何も聞こえない。


「ごめんくださーい! 杏姉いますかー?」

 もう一度大きな声で呼びかけると、

「ハイハイ! すぐ行くからちょっと待ってな!」

  ドアの向こうから乱暴な声が響いた。うちのアパートは壁が薄いから、玄関のドア越しだって会話ができる。


 ややあって、ドタバタと慌ただしい足音が近づいてきた。ようやくガチャッとドアが開いて、杏樹さんが顔を出す。金髪のストレートヘアは少し乱れていて、眉間にシワが寄っている。目元に薄いクマが見えるのはいつものことだけど、今日はなんだか妙に慌ただしい雰囲気だ。


「どーぞ」

「おじゃまします!」

 玄関に入ると、いつもどおり足元にはミュールやスニーカーが無造作に転がっていた。お手伝いのチャンスだ。僕は自分の靴を揃えるついでに出しっぱなしの靴をせっせと揃えた。これで今日も学校でもらったお手伝いシートにシールが貼れる。


 ふと短い廊下の手前のドアの向こうから水の流れる音が聞こえてきた。どうやら杏樹さんはついさっきまでトイレに入っていたみたいだ。


「ごめんね杏姉。おトイレのジャマしちゃった」

「別に。ジュース飲む?」

「うん!」

「オレンジ? コーラ?」

「えーっと……オレンジ!」


 杏樹さんは冷蔵庫を開けて、冷たいオレンジジュースの紙パックを取り出し、グラスに注いで僕に渡してくれた。それから、台所の棚をゴソゴソ漁ってスナック菓子の袋を二つほど引っ張り出し、テーブルに置く。


「宿題やるんでしょ? ちょっと待って、片付けるから」

 そう言うと杏樹さんはテーブルの上に積まれていた雑誌や灰皿を手早く脇にどけて、僕が宿題のワークを広げるのを見届けると、何も言わずに居間から出て行った。


「どこ行くの?」

「トイレ」


 やっぱりおトイレの途中だったみたいだ。


 僕はかまわずジュースを飲んだりお菓子をつまんだりしながら算数のワークに答えをどんどん書き込んでいった。


 ドアが閉まってからしばらくすると、ブボッ!ブブブボッッ!! と濁った音が聞こえてきた。


 杏樹さんが、オナラをこいている。ちょっとビックリして鉛筆を持つ手が止まった。


 トイレのドアと居間の引き戸、二枚の扉を通り越して音が聞こえてくるなんて相当だ。女の人でもオナラやウンコをするってことはもちろん知っていたけど、杏樹さんみたいな美人のお姉さんが、こんなにデッカいオナラをこくだなんて今まで想像したこともなかった。


 気にはなったけど、誰かにオナラの音を聞かれてしまうのは、女の人にとってはきっと恥ずかしいことだろう。僕は知らんぷりをして宿題に集中しようとした。


 だけど、トイレから聞こえてくる音はなかなか鳴り止まない。


 ブブ…ッッ!!ブビビッッ!!!……ブボォオォ────ッッ!!!


 何度も何度もくり返し鳴る汚い音に、僕はすっかり心を奪われた。


 オナラの音なんて聞いていて気持ちいいものじゃないはずだ。だけど、杏樹さんのお尻の穴が鳴らしている恥ずかしい音だと思うと、不思議と嫌な気はしない。


 濁った音に耳を傾けながら、僕は知らず知らずのうちに、トイレでオナラをこいている杏樹さんの姿を頭の中に思い描いていた。古い和式の便器を跨ぎ、ジャージのズボンとパンツを下ろして屈み込む杏樹さん。まる出しのお尻の穴からブボブボとオナラをひりこきまくる杏樹さん。たっぷりガスをしぼり出したその後は、オナラじゃないモノがブリブリと────……。


 と、そこまで考えて、僕はハッとして顔を上げた。

「杏姉、やっぱりウンコするつもりかな……?」

 自分の思いつきに興奮して、もう宿題どころではなくなった。


 抜き足差し足廊下に出て、トイレのドアの前に立つ。そっとノブを回してみた。鍵はかかってない。


 恐る恐るドアを開くと、まず真っ先に女の人の白いお尻が目に飛び込んできた。


 こんなに近くで大人のお姉さんのお尻を見るなんて初めてだ。こっそり覗くつもりが、僕は思わず「すご……」と声を出してしまった。


 慌てて両手で口を塞いだけどもう遅い。杏樹さんは「えっ」と目を見開いて、慌てふためき腰を上げた。 


「ちょ、ちょっと! なに勝手に開けてんの!」


 顔を真っ赤にして杏樹さんが怒鳴る。おトイレの最中に、ドアを開けられたんだから当然だ。僕は素直に謝ることにした。


「ごめんなさい。さっきからオナラばっかりしてるから、どうしたのかなって思って」

「う、うるさいな! 便秘なんだよ!」


 大声を出した拍子にお腹に力が入ったのか、お尻の穴がヒクッと震えて、ブボォオォ────ッッ!!! と乾いた音が鳴り響く。ウンコみたいなニオイのする強烈なオナラだ。


「あっ……」と杏樹さんが頬を赤らめ小さく声を上げた。いくらこども相手とはいえ、やっぱり人前でオナラをこくのは恥ずかしいみたいだ。


「と、とにかくさっさと出てって! あたしがウンコ出し終わるまで、宿題して待ってなさい!」

 と、声を荒らげている最中にも、お尻から ブボボボボボボッッッ!!! とマシンガンみたいなオナラをぶっぱなす杏樹さん。


 中腰でお尻をぶりんと突き出しながら臭いオナラをぶりぶりこいて怒る大人の女の人なんて、おげれつなギャグマンガみたいだと思ったけど、とてもじゃないけど笑う気にはなれない。可笑しいといえば可笑しいんだけど、面白いというより、どういうわけか、えっちな感じがする。


 僕は胸の高鳴りを感じながら、杏樹さんに尋ねた。

「宿題の前に、質問していい?」

「なに」

「ベンピって、何日もウンコが出ないことだよね?」

「あー……そうだよ。最後にお通じがあったのが、六日前かな」


 面倒くさそうに答えて、杏樹さんは再び便器にお尻を近づけるようにして腰を下ろした。まさに『うんこ座り』ってやつだ。僕も彼女のお尻を追って、便器が設置されている段の下にしゃがみ込み、目の前にあるお尻を下から覗くようにしてジーッと見つめた。薄いピンクのお花みたいなお尻の穴を見て、僕はますますここからウンコが出てくるところを見たいと思った。


「昨日からずっと下腹が重くてさぁ……。ケツの穴のすぐそこまでウンコが降りて来てるのに、いざトイレに入ってフン張ってもなかなか出なくて……困ってんだよ」


 ぼやきながら杏樹さんは両ひざの上で拳を握って「うぅ~んっ」と力強く息んでみせた。お尻の穴がひくひくっと動いて、ブボボボブボボッッッ!!! とガスが噴き出す。だけど、やっぱりウンコは出てこない。


「そっかぁ、それでさっきからずっとでっかいオナラばっかこいてるんだ。杏姉、僕が来る前にもトイレに入ってたもんね。あのときも、今みたいにウンコを出そうと一生懸命フン張ってたんだ」 

 僕がひとりで納得してうなずいていると、杏樹さんが眉をつり上げてこっちを睨みつけてきた。


「ちょっとあんた、いつまでここに居座る気? 出てけって行ってるでしょ。そんなにじろじろケツ見られたら落ち着いてウンコできないじゃないの」

「う〜ん……だけど、ひとりでフン張っててもウンコは出なかったんでしょ? 僕、手伝ってあげるよ」 


 杏樹さんの返事を待たず、僕はふたつのお尻のふくらみを両手でわしづかみにした。


「あぁ…っ……!? ちょっと、あんた、何して……」


 慌てて僕の手を振り払おうと、杏樹さんがお尻を激しく揺すった。ぶりんぶりんと揺れるお尻に合わせて穴もあっちを向いたりこっちを向いたりして、ブボォッ!ブボボォッッ!!ブボォオォッッ!!! と勢いよくオナラが噴き出す。ウンコみたいなニオイのガスをまともに吸い込んで思わず咳き込んでしまったけど、僕は手を離さずに、ムッチリしたお尻のお肉を左右にかき分けた。


「ほら、こうしたら、お尻の穴が広がってウンコが出やすくなるかなと思って」


 期待どおり、お尻の穴のまわりの皺が伸びて、中心の穴が少しだけ広がっている。


「杏姉、このままう〜んってお腹に力入れてみてよ。ウンコ、出るかもしれないよ」

「ハァ……? あ、あんた……、どこでこんなこと覚えてくるわけ?」

「えへへ。実は、うちのママも便秘のときこうやってお尻触りながらウンコしてるんだ」

「えっ……、ママさんも……?」


 杏樹さんが意外そうに目をまるくした。


 どうして僕がそんなことを知っているかというと、実際に見たことがあるからだ。


 僕がまだうんと小さかった頃、お出かけ先でトイレに行くとき、ママは必ず僕を個室の中まで連れて用を足していた。大抵いつもおしっこだったけど、たまにウンコをするときもあって、そういうときママは今の杏樹さんみたいに和式のトイレに屈み込み、自分のお尻を両手で掴んで、黒っぽくて固そうなウンコをブリブリと出していた。


 気になって「なんでウンコするときお尻触るの?」とたずねると、ママはちょっと顔を赤くして「あんまりジロジロ見ちゃダメよ」と怖い顔で釘を刺したあと、「こうするとお尻の穴が広がって、便秘ウンコも出やすいの」と答えた。そのときはあんまりピンと来なかったけど、今ならなんとなくその意味がわかる。


「うー……、ママさんもやってるんだったら……、あたしも試してみよっかな……」

 何を想像したのか、頬を赤らめてうつむく杏樹さん。なんにせよ、やる気になってくれたみたいだ。実をいうと、そのあとママに「恥ずかしいからさっき見たこと、人に言っちゃダメよ」なんて言われてゆびきりげんまんまでしたから、本当は杏樹さんにも秘密にしてなくちゃいけないのかもしれないけど、便秘なのは杏樹さんも同じだから今回はおあいこだ。


「それじゃ、せーので僕がお尻の穴を広げるから、杏姉は思いっきりフンばってね。……せーのっ!」


 掛け声と同時に杏樹さんが「う〰〰んっ」とうなって力強く息んだ。お尻の穴がひくっと震えて ブボォオォオオォ────ッッッ!!! と激しくオナラが噴き出す。


 今度は咳き込まないようにオナラが止まるまで呼吸を止めて目の前のお尻の穴をじっと見つめた。ひくひくと震えながらガスを吐き出す穴の奥に、黒っぽい塊が埋め込まっているのが見える。


「あっ、ウンコだ! 杏姉、ウンコ見えたよ! 杏姉が言ってたとおり、お尻の穴のすぐそこまでウンコが降りてきてる!」

「あ、あんまウンコウンコ言うなって……。恥ずいでしょ……」

 と、いいながらも、杏樹さんは軽く息継ぎしてふたたび「うゥ〜んッ」と息んでお腹に力を込めた。


 今度はさっきよりもちょっとだけ大きく穴が開いた。石ころみたいに固そうなウンコの先っぽがニュッと飛び出し、僕は思わず「あっ」と声を上げた。だけど、お腹から力を抜くと同時に、すぐ奥の方に引っ込んでしまう。


「あぁ……残念……。もうちょっとだったのに……」


 フンばってもなかなか出ないというのはこういうことなんだろう。僕もガッカリしたけど、杏樹さんはもっとガッカリしてる。


 ベンピってけっこう大変なんだなと思いながら、僕はあらためてお尻に触れた指に力を込めた。


「大丈夫だよ、杏姉。絶対出せるよ。もう一回がんばろ」

 明るく声をかけながら、お尻の穴のシワをムニーッと伸ばすようにして谷間をかき分ける。


「いくよ杏姉。せーのっ」

 かけ声と同時に、杏樹さんが大きく息を吸い込んだ。


「ふンッ…、…ぅううぅゔぅ゙ 〰〰〰〰 ンッッ!」

 いつになく野太い唸り声に目を見張った。杏樹さんが、大人の女の人が、本気でウンコをひり出そうとしている。顔は茹でダコみたいに耳まで真っ赤、肩やお尻をぶるぶると震わせ、ひたすらウンコをひり出すためだけに全力で踏ん張っている。お尻の穴がムクムクムクッと山なりに膨らんでいくのは、ウンコがお尻の内側から穴を押し上げている証拠だ。


 大迫力の光景に、思わずゴクリと唾を飲む。


「すごい……、杏姉のお尻の穴……火山みたい……」

 

 その大きな火山の火口から、黒いゴツゴツとした溶岩が頭をのぞかせている。杏樹さんのお尻火山はもう噴火寸前だ。


「む゙…ぅ゙…、ッゔぅ゙うぅ゙〰〰〰〰ん゙……!」

 杏樹さんが更に力強く気張った。メリメリメリッと音を立て、黒い塊が穴をこじ開ける。


 僕も指先に力を込めて、より大きく穴が広がるようにお尻の肉をかき分けた。

 濡れてツヤツヤ光る岩のようなウンコが、火口の奥からじわじわと姿を現していく。


「がんばれ、杏姉! もうちょっとだよ!」

 声をかけると杏樹さんは横目でチラリと僕を見て、何か言いたそうにしていたけど、結局は何も言わずにただ息を吸い込んだ。


「ふンぬ゙ゥうううぅ゙うう〰〰〰〰〰〰ッッッ!!!」


 歯を食いしばって思いっきりウンコを息む杏樹さんの横顔を、固唾をのんで見守った。低い声でうなればうなるほど、お尻の火山がいっそう膨らみ、火口がぐわあっと広がっていく。と、次の瞬間、


 ブリブボォオォッッッ!!!


 お尻の穴が爆発したみたいな物凄い音がトイレじゅうに鳴り響き、こどもの握りこぶしほどもある黒い塊が便器めがけて飛び出した。


「出たぁっ!」


 二人で声をそろえて叫ぶと同時に、ゴツゴツした固いウンコが便器の底の水溜りに落ちて、ボチャンッッッ!!! と大きな音を立てた。


「よかったね、杏姉! ウンコ出たよ!」

 嬉しくなって僕は目の前のお尻を手のひらでペチペチと叩いた。ポッカリ開いた火口からは、 ブボォオオオォオォ────ッッッ!!! とガスが噴き出している。


 杏樹さんはふぅ〜とひとつ溜め息を吐き、腰をひねってこっちを向いた。

 てっきり褒めてもらえるものと思って僕がニッコリ笑顔を返すと、あろうことか杏樹さんはお尻に触れた僕の手をベシッとはたいて振り払った。


「痛っ! な、なんで? ウンコのお手伝いしたのに……」

「うるさい。何がお手伝いだよ。さっきから人のケツ触ったり、ケツの穴じろじろ見たり、好き勝手やってくれちゃってさぁ……。もういいからさっさと出て行きな、このエロガキ」

「えー? でも、杏姉、まだまだウンコ出すつもりでしょ? ほら、もうちょっと出ちゃってるし……」


 五日間も便秘をしたあとのお通じが、これっぽっちで終わるはずがない。杏樹さんのお腹には、まだまだたっぷりとウンコが詰まっているはずだ。その証拠に、ゆるんだお尻の穴からはウサギのフンみたいな小さいウンコがボロボロこぼれ落ちている。


「だから出てけっつってんの。ウンコしてるとこ人に見られるなんて冗談じゃないよ」

「なんで? 恥ずかしいから?」

「そうだよ! わかってんならじろじろ見んな!」


 怒鳴った拍子にお腹に力が入ってしまったらしい。杏樹さんは「ううっ」と小さくうめいて顔をしかめた。穴の奥の方から焦げ茶色の塊がひょっこりと顔を出し、火口のふちをめりめりめりと押し広げる。


「あ、またウンコ出てきた。今度はさっきよりでっかいのが出そうだね」

「くっ……! だから……、出てけって行ってるのに……」


 頑張ってお尻の穴を引き締めようとしてはいるけど、もう引っ込みはつかない。ふっくらもっこり膨らんだお尻火山の先っぽからウンコがモ゙リッと突き出している。もともと便秘を何とかするつもりでトイレにこもってオナラをぶりぶりこきまくっていたのだから、お通じが来たとなったら今度はウンコをぶりぶりひりまくりたいはずだ。


「お便秘ウンコ、出してスッキリしたいんでしょ? また手伝ってあげるから、遠慮なくブリブリしちゃお」


 そう言って僕はふたたび杏樹さんのお尻に手を伸ばした。ただし今度は穴を広げるんじゃなくて、柔らかいお尻のお肉を揉みしだく。お尻の穴を塞ぐカチカチウンコの栓が抜けた後は、こんなふうにお尻をモミモミするとウンコがモリモリ出るらしい。もちろんこれもママの受け売りだ。


 正直、半信半疑だったけど、効果はてきめんだった。杏樹さんは「あぁ……っ!?」と甲高い悲鳴を上げて、 


「バ、バカ……! ケツ揉むな……! そんなことされたら……、う、ウンコ……ウンコが……出ちゃう……っ!」


 お尻がビクンッと跳ね上がり、穴がまた一回り大きく膨らむ。豆粒を押し固めて棒にしたような塊がじわりじわりと姿を現していく。ウンコの棒が五センチほどまで伸びたところで、意地っ張りの杏樹さんもとうとう観念した。僕の視線を気にしながらも「ゔぅ〰〰ん゙っ!」とみずから息み始める。


 ブリッ……ブリブリッッ……ブリブリブリッッッ……!


 こんがり焼けたトウモロコシみたいなウンコが穴のふちをねっとりとなめるようにして実を伸ばす。


「わっ、出てきた……! すごくぶっといウンコ……、しかも……すっごく臭い……。これが杏姉のお便秘ウンコかぁ……」

「あ……んんっ……! み、見るな! 嗅ぐな! 顔近づけんな!」


 顔を真っ赤にして僕を睨みつける杏樹さんだけど、お尻からウンコをぶら下げたまま凄まれたってちっとも怖くない。


「うぅ……ん……っ、クソッ……、ガキにこんなとこ……見られるなんて……、最悪……!」


 悪態をつきながらも、ウンコは止まらない。ゆっくりじっくり時間をかけて、太さ四センチほどもあるどでかいトウモロコシのようなブツをモリモリとひねり出す杏樹さん。


 やがてボトッと重たい音を立てウンコが便器の底にウンコが落ちた。長さは三〇センチほど。最初に出した岩みたいなウンコ五つ分くらいの大きさだ。


 横たわったウンコめがけてブォオオォオオ────ッッッ!!! と大量のガスが吐きかけられた。立て続けにお尻の穴が開いて、今度はさっきのウンコよりいくぶん小ぶりな塊がニュッと勢いよく飛び出す。


 ブリブリッ!!ブリブリブリッッッ!!!ブリリブリブリブリブリブリィイイィイィ────ッッッ!!!


 細いといっても三センチはゆうに越える太さのウンコが、けたたましい音を立てながら便器に向かってひねり出されていく。


「あっ……、は、あぁあぁ……! 出る……出る……、ウンコ出てるっ……! 溜まってたウンコ……ぜんぶ出る……っ!」


 お尻から生えた太い尻尾が長く伸びれば伸びるほど、強張っていた杏樹さんの表情が自然と和らいでいく。どうやらウンコ中のお尻を見られる恥ずかしさより、お通じウンコをモリモリひねり出す気持ちよさの方が上らしい。僕も気持ちよさそうにウンコをしている杏樹さんが見たかったからちょうどいい。


「ん…っ、ふぅ゙ううぅ゙……! …やばい、ウンコ止まんない……! 一本グソ…長過ぎて……、ケツ穴…開きっぱなし……」


 色っぽく息を吐いてもだえる杏樹さんの姿に僕の目はすっかり釘付けだった。お尻まる出しで一生懸命踏ん張ってオナラをぶりぶりこく杏樹さんもえっちだったけど、ぶっといウンコをぶりぶりと気持ちよさそうに出す杏樹さんはそれ以上にえっちだ。


 あっという間にウンコの先っぽが便器に届いた。それでもウンコはまだ伸びる。出始めの頃は黒に近い焦げ茶色だったのに、お腹の奥の方に詰まっていた分がひり出されるにつれて色がだんだん明るくなって、今ではすっかり茶色だ。表面の質感も、ゴツゴツ、デコボコしていたのが、なめらかでツヤのあるそれに変わっている。


 グラデーションのかかった長い長い一本グソは、やがて先に出したカチカチウンコの上から円を描くようにしてとぐろを巻き始めた。


「ん…っ、うぅん……、はぁ……あぁん……、気持ちいい……、ウンコ…、気持ちいい……っ……! 息めば息むほど……、ウンコ…もりもり出るっ……!」


 今となっては背後で僕がお尻を触っていることすらすっかり忘れてしまったようだ。やわやわとお尻を揉む手の動きに合わせて細い腰がくねる。


 五日という時間をかけてお腹で育った大量のウンコが、杏樹さんのお尻の穴を通ってあとからあとからひりだされていく。ブリブリとお下品な音を立てながら産み落とされた一本糞は、便器の中で曲がりくねって白い陶器の底をおおいつくすだけでは飽き足らず、こんもりと降り積もって山をつくりはじめた。


「ん……、ふ…っ、うぅッ……、あと…ちょっと……っ!」


 荒く息をしながら杏樹さんが呟く。いつの間にかお尻の穴を押し開いているウンコが一回り太くなっている。


 ここは僕の出番だ。両手に掴んだお尻の膨らみをふたたび左右にかき分けて、穴の広がるお手伝いをした。


 ブリリリリッッッ!!!ブリブリブリブリブリブブリィイイィイィ──────ッッッ!!!


 穴がいっそう大きく開き、ムチムチしたソーセージみたいな立派なウンコが便器に向かって勢いよく噴出した。


「あぁあぁ…ぁん……ッ…! ぶっといのが……一気に…ぃ…っ……!」


 甘い声であえぎながら、大きく体を仰け反らせ、ただひたすらお尻の穴からウンコをひねり出す杏樹さん。今日いちばんえっちな姿だ。


 ブリリィ────ッッ!!ブリブリィイィ────ッッッ!!!ブボッ……!ブリュリュリュッッ!!!!


 ガス混じりの濁った音を立て、長い一本グソの最後尾がようやくお尻を離れた。積み重なったウンコの山のてっぺんにツノを立てれば、絵に描いたような巻きグソの完成だ。


 ブッボォオオオォオオオォ゙オオオォオォ〰〰〰〰〰〰ッッッ!!!


 お腹の中に詰まっていたウンコをすべてひねり出したことで、奥の方に溜まっていたオナラが一気に降りてきた。トイレじゅうどころかアパートじゅうに鳴り響きそうな爆音だ。それはまるで杏樹さんのお尻の穴が、みずから「わたしは今トイレで便秘ウンコをドッサリひり出しました」とみんなにお知らせしているかのようだった。


「ふぅうぅ……スッキリしたぁ……。溜まってたウンコ…ぜんぶ出た…ぁ……」

 うっとりとした表情で、口からは溜め息を、お尻の穴からはオナラを吐き出す杏樹さん。


「おつかれさま、杏姉。ウンコ、いっぱい出たね」

 後ろから声をかけると、杏樹さんは目をまるくして「あんた、まだいたわけ?」と呆れた顔をした。


「だって、杏姉のウンコ見たかったんだもん」

「見たかったって……、女のウンコ見て喜ぶなんて、あんた変態?」

「エヘヘ、そうかも。ウンコしてる杏姉、なんかちょっとえっちだったし……。お尻もみもみされながらウンコするの、そんなに気持ちよかった?」


「バカ」と顔を赤くして僕の手を振り払うと、杏樹さんはトイレットペーパーを巻き取って汚れたお尻の穴を拭ってから、下着ごとジャージのズボンを引き上げた。本当はもう少しだけ丸だしのお尻を見ていたかったけど仕方ない。


 服のすそを軽く直したあと、あらためて便器を見下ろして、杏樹さんは「うわっ……」と小さく声を上げた。


「やば……マジでめっちゃ出てる……。この量……過去イチかも……」


 便器からあふれんばかりに降り積もったでっかいウンコの山に、杏樹さんが頬を赤らめる。とてもじゃないけど、一人の女の人がひねり出したモノとは思えない。僕だって、実際に出しているところを見ていたからこれは間違いなく杏樹さんのウンコだとわかるだけで、そうじゃなければクマかゾウのウンコだと勘違いしていたかもしれない。


「ね、すごいよね! こんなにデッカいウンコ、僕はじめて見たよ! あ、そうだ、せっかくだから記念に写真撮っておこうよ! 僕、スマホ持ってくる!」

「バカ! 余計なことすんな!」

 ドアを開いて居間に戻ろうとした僕の首根っこをつかんで引き戻しながら、杏樹さんはタンクのレバーに手をかけた。


「まったく……。下らないことばっか考えんじゃないの。もう流すよ」


 レバーを引くと同時に、ジャ──ッッッ!!と勢いよく水が流れ出す。


 ところが、便器の中に築かれた茶色い山はビクともしなかった。お尻を拭くのに使った紙だけはかろうじて流れたものの、肝心のウンコはまるごと残っている。


「ちょっ……、えっ、マジ? 嘘でしょ?」

 焦ってガチャガチャと繰り返しレバーを引いても結果は同じだ。タンクに水が溜まりきっていないから、水圧はむしろ弱くなってる。


「どうしよ……。ウンコが……流れない……」

 呆然として便器を見下ろす杏樹さんの後ろ姿を見て、僕は思わず頬をゆるめた。


 またまたお手伝いのチャンスだ。こういうとき、どうすればいいかを僕は知っている。これもママに教わったことだけど、ウンコ流れないときは割り箸で小さくほぐしながら分けて流せばいい。うちのママもデッカいウンコをしたときそうやって流してる。


 上手くやれば、杏樹さんのお通じ係に任命してもらえるかもしれない。期待に胸を膨らませながら、僕はそっと割り箸を取りにトイレから抜け出した。


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