秘密の隠れ場所
Added 2023-12-17 10:35:30 +0000 UTC昔話をしよう。 私は少年時代を東京から遠く離れた田舎町で過ごした。 学校帰りのこどもたちが野山を駆け回って遊ぶ時代だった。放課後は裏山の広場にランドセルを置いて、缶蹴りやかくれんぼ、ケイドロや尻尾鬼なんかをして五時の鐘が鳴るまで遊んだ。 昔から足だけは速かったから追いかけっこでは活躍できた。が、隠れるのだけはどうにも苦手だった。かくれんぼや缶蹴りで子になると、大抵はいちばんに見つかってしまう。年のわりに大柄で、こどもが隠れられそうな狭いところにもぐり込もうとすると、どうしても足が飛び出てしまうのだ。 どうにかならないかと考えた末に、いいことを思いついた。狭いところに入れないなら、そもそも鬼が来そうもないところに隠れればいい。 私は、広場の隅から林道へと続く道沿いに建てられた木造の粗末な小屋に目を付けた。古めかしい汲み取り式の公衆便所だ。こどもたちは臭いといって滅多なことでは寄りつかない。 「いーち、にーぃ」と鬼が数を数えている間にそっと小屋に近づいた。戸には鍵がかかっている。どうやら先客がいるらしい。もっとも、流石に便所の中にこもっている気はなかったから構わなかった。 便所の裏手に回ると、そこは背の高い草が生い茂る草地になっていた。いい隠れ場を見つけたと思いながら、草に分け入りしゃがみこんだ。糞尿の匂いが鼻を突いたが、ここは我慢だ。 遠くで鬼の「みぃつけた」という声が聞こえてくる。こっちにはちっとも気づいていない。しめしめと思いながら、ふと顔を上げると、目の前に格子窓があることに気づいた。便所の換気のために設けられた窓だった。 そういえば先客がいたんだったと思い出し、退屈しのぎにそっと中を覗き込んだ。 目に飛び込んできたのは大きくて張りのある若い女の尻だった。 それも、ただの尻じゃない。糞を垂れている最中の尻だ。むっちりと肉のついた尻臀の間から太く逞しい茶色の延べ棒が堂々たる佇まいでぶら下がっている。 思わず声を上げそうになって、慌てて口を塞いだ。 女が、うんこをしている。それも、若い、大人の女が。 驚きと同時に、興奮を覚えた。 格子に額を擦りつけるようにして女の尻をじっと見た。 女はくすんだ薔薇色の尻穴を目一杯広げて糞をひねり出していた。身の詰まった糞塊が穴の縁を擦ってみちっ、みちっと湿った音を立てている。耳を澄ますとかすかに「うぅん……」という息み声も聴こえてきた。こどもに覗かれているとも知らず、夢中で糞を垂れているようだ。 やがて長い糞が途切れ、ボチャンと音を立てて便壺の底に吸い込まれていった。大便によって広げられていた菊座がにわかにキュッとすぼみ、ブゥウウゥッと長い屁をもらす。 「はぁ……」 女が安堵の溜め息を吐くと同時に、股の間から勢いよく小水が溢れ出した。黄金色の水がシィイィ────ッと高い音を立てながら便壺に注がれていく。 小便を垂れながらも、女は何度か屁をこいた。「んっ」と軽く息むたびに菊座がわななき、ブッ、ブゥッ、ブゥウウッ、と濁った音を鳴らす。さらに「うぅん」と踏ん張ると、再び蕾がぐわっと開き、糞の塊がブリッと頭を覗かせた。 どうやら女は最初から屁ではなくうんこを息んでいたようだ。 二本目の糞は、先に出したそれよりも少し柔らかそうな薄茶色をしていた。ブリブリブリといかにもうんこをしていますと言わんばかりの音を立てながら女はうんこをひねり出した。 格子越しに漂う濃厚な便臭もこうなったらもう気にならない。どこの誰でもない、目の前にいる女の尻から放たれたブツの匂いと思えば、もっと嗅いでいたいとすら思える。 ひとしきり糞をしぼり出すと、女は紙で尻と股を軽く拭った。小水はいつの間にか止まっていた。 女が立ち上がるのを見届けて、小屋の陰から表を覗いた。間もなく木戸が開いて、手編みのセーターにジーンズをはいた二十代半ばの女が姿を表した。ソバージュヘアが似合うけっこうな別嬪だ。あとで知ったことだが、彼女は近くの農家に嫁いできた若奥さんだった。 とにかくもうかくれんぼのことなんでどうでもよかった。あんな美人がひとしれず便所にこもって小便を垂れ、屁をこき、糞をひねり出しているという事実に鳥肌が立つほど興奮していた。河原に落ちているふやけたビニ本なんて目じゃない、本物の女の尻。 それからというもの、学校帰りに暇さえあれば便所のそばの草むらに隠れて中を覗くようになった。 便所を使う女の顔触れは決まっていた。例の若奥さんに、近所に住むお茶の先生。それからランニング中の部活生たち。 若奥さんは、だいたい午後三時から四時の間によくこの便所を訪れる。人目を気にしてキョロキョロと周りの様子を窺いながら便所に入り、「あぁ……やっとウンコできる」なんて下品な独り言を呟きながら豪快に屁をぶっ放し、よく育った胡瓜のような糞を二本か三本垂れていく。見ている分にも爽快な出しっぷりだ。 お茶の先生は、休日の午前中に見かけることが多い。紬の街着に日傘を差して、山裾を彩る季節の野草を摘んで帰る。そのついでに、便所で糞を垂れていくのだ。 慣れた様子で着物の裾を捲くし上げ、股割れの下着を開いて恥部を露にする。先生といえば年増ながらに小ぎれいで奥ゆかしい美女だが、股は意外なほど毛深く、菊座の周りも黒く縮れた毛におおわれている。穴を囲む皮膚もくすんだ茶色をしていて、あまり美しいとは言い難い。 先生は便秘症らしく、便器を跨いでしばらくは屁ばかりこいている。何度も「うぅん……」と息みはするが、尻穴からもれるのはブウゥウゥゥ……という低い音とガスばかりで、肝心の身がなかなか出てこない。 それでも先生はしつこく気張る。ぶりぶりと匂う屁をこきながら、詰まった糞をひり出そうと拳を握って腹に力を込める。 「む、ぉお……ぅううん……っ!」 ぶるぶると体を震わせながら野太く呻き続けること数分。ようやく目当てのブツが穴から顔を覗かせた。ウサギの糞のような黒っぽい粒がポロポロと五つか六つ溢れ落ちたかと思うと、赤ん坊の拳ほどもある硬そうな糞塊が肛門を押し広げて勢いよく飛び出す。 「……はあぁ……っ……! やっと、出た……ぁ……!」 上ずった声で先生が喘ぐ。 穴を塞ぎ糞を詰まらせていた栓は取り払われた。ここからが本番だ。 呼吸を整え改めて「うぅうん」と息みなおすと、粘土を押し固めたような焦げ茶色の塊がゆっくりと姿を表した。 「……ん……、う、うぅん……!」 ブリッ、ブリッとかすかに音を立て、学校で使うリコーダーほどもある一本糞が白い尻にぶら下がっている。屁とは比べ物にならない強烈な刺激臭が鼻を突く。女の腹の中で熟成された濃厚な便秘糞の匂い。 三〇センチほどひねり出したところで糞の色が変わり始めた。焦げ茶から黄褐色へ。質感もいくらか柔らかく見える。 先生は一度息継ぎをして、菊座を閉じて長い糞を食いちぎった。ブボォオオオォ────ッと法螺貝でも吹いたかのような力強い屁を一発。居住まいを正して再び気張る。 大きな尻がブリブリブリブリィッと派手な音を鳴らした。 よく肥えた茄子のような一本糞を立て続けに三本ひねり出し、身をよじって悶える先生。 「はぁ……あぁ、あぁん……」 腹に溜め込んだ糞を次から次へとひり出し喘ぐ女の声は実に色っぽい。 こうして先生は一〇分ばかり便所にこもって糞詰まりを解消し、すっきりした表情でお教室へと帰っていく。緑豊かな田舎道を日傘を差してたおやかに歩く姿は、絵画のような風情に溢れ、とてもじゃないがついさっきまで太い声で息んで屁糞をひりこいていた女の姿とは思えない。 もっとも出くわす機会が多いのは、ブルマ姿の女子高生だった。裏山の麓から天辺に続く坂道は、山沿いにある女子校の部活生たちのランニングコースになっていた。ランニングの最中に尿意や便意、あるいはその両方を催す少女は意外なほど多いらしい。 彼女たちは例外なく切羽詰まっているから、便所に駆け込むなり尻を出して豪快に屁なり糞なり小水を思い切りぶっ放す。 なかでも快便なのは胸に佐藤という名札をつけたポニーテールの二年生だった。背が高くて発育が良く、ブルマから伸びた太腿はよく日に焼けて健康的だ。部では一番の俊足らしく、いつも一番乗りで便所に駆け込み元気にモリモリうんこをひり出す。引き締まった形の良い尻から、八百屋の棚に並んでいるバナナのような糞が二、三本、息むまでもなくつるりと飛び出す様は見ている分にも快い。便秘の先生が見たらきっと羨まずにはいられないだろう。 連れションならぬ連れウンをする子もいる。田中と鈴木という一年生のふたりは、「アケミ」「ユッコ」と互いを呼び合い、いつもそろって便所に立ち寄る。 先にトイレに入るのはいつもユッコの方だ。下着ごとブルマを脱ぎ去り、便器を跨いでしゃがみ込むなりブリブリブリッと長い一本糞をひねり出す。 「あ、ユッコ、またうんちしてるでしょ」 「し、してないよ。今日はおしっこだけ」 「うそ。ぶりぶりって音、こっちまで聞こえるよ」 「もう! そんなの聞かないでよ、恥ずかしい」 一本糞をぶら下げたまま、ユッコがいやいやをするように尻を揺する。 四〇センチほど出したところで糞が途切れると今度はガスがブゥウ~ッと音をたてて漏れた。 「あ、おならもしてる」 「仕方ないでしょ。出ちゃうんだもん」 ユッコは開き直ってぶりぶりと屁をこきながら小便を絞り出すと、そそくさと尻を拭いてアケミと入れ替わった。 アケミの方は、大きい方はしたりしなかったりだが、するとなればかなり太いのをひねり出す。「うぅうん……」という力強い気張り声はドアの外にまでも聞こえるようで、 「あー、アケミもうんちしてるー」 「んっ……、だって……ユッコのうんちの音聞いてたらつられちゃって……」 「わたしのせいにしないでよね」 なんだかんだといいつつ仲の良い二人だった。 さて、学校帰りの便所覗きが日課になって三ヵ月ほど過ぎた頃、冬休みを挟んで三学期の始まりに東京から転校生がやってきた。 彼女の名前は直美といった。透き通るように白い肌、細くて長い手足、サラサラしたロングヘアー。お人形さんみたいなという形容がこの上なく相応しい美少女だった。 田舎の学校に突然現れたマドンナに、こどもたちは皆戸惑った。男子は照れてなかなか声をかけられずにいたし、初めのうちは何くれとなくお節介を焼いていた女子たちも、直美が無口で大人しい性格だとわかると、自然と距離を置くようになった。 直美はいつでもひとりぼっちだった。べつに仲間外れにされているわけじゃない。ただ、休み時間におしゃべりをしたり、休日をいっしょに過ごす友達もいない。 ひとりが好きならそれでもいいのだろうが、放課後の賑やかな校庭をトボトボと横切る直美の背中はいつだってどこか寂しげだった。 だから、あるとき思いきって声をかけた。これから裏山でみんなと遊ぶからいっしょに来ないか、と。親しくもない男子から急に遊びに誘われて、彼女はちょっとびっくりしていたが、やがて嬉しそうにうなずいた。 二人そろって広場に向かうと、すでに七、八人のこどもたちが集まって原っぱを走り回っていた。鬼ごっこや缶蹴りをするのに面子が多くて困ることはないから、直美も歓迎された。 外で元気に遊ぶにしても、彼女はどこか控えめだった。大きな声で騒いだり、いたずらに鬼を囃し立てたりはしない。それでも笑顔は見られたから、誘ってよかったと心から思った。 冬の放課後は短い。みるみるうちに日が傾いて、低学年のこどもたちがちらほら広場を去る頃、最後に残ったメンツでかくれんぼすることになった。 じゃんけんの結果、私も直美も子になった。 鬼が数を数えている間に、いつもの草むらに身を隠していると、後ろから声をかけられた。 「いつもこんなところに隠れるの?」 直美だった。 私は驚いて目をまるくしたが、彼女はかまわず隣にしゃがみ込み、形のいい眉をわずかにひそめた。 「ここ、お手洗いなんだ……。ちょっと匂うね……」 それを嫌って誰も寄りつかないから見つからないと説明した。彼女は納得したという風にうなずいた。 遠くで鬼が十を数え終えた。「もういいかい?」の呼び声に「もういいよ」と答え、じっと身をひそめる。 私はいささか居心地の悪い思いをしていた。かくれんぼで女の子と二人で同じ場所に隠れているのも気まずいし、それがこんな場所となったらもっと気まずい。 どうしようかと思っていると、道の向こうから例の若奥さんが歩いてきた。間違いない。便所を使うつもりだ。 まずいと思ったがどうすることもできなかった。若奥さんはいつも通り真っ直ぐ便所までやってきて、扉を閉めるなりブウゥウウゥ〜ッと思いきり放屁した。 「えっ……」と直美が小さく声をもらす。私は何も言えず黙ってうつむいていた。 「ああ、もう……早くウンコしたいのに……。あーやばい、本気でウンコ出そう……。ウンコ、ウンコ、ウンコ……」 こんなときにかぎって若奥さんの独り言はとびきり下品だ。どうやらベルトを外すのに手間取っているらしい。じれったそうに地団太を踏みながら「ウンコ、ウンコ」と繰り返しながら屁をぶりぶりこきまくっている。 と、そのとき、直美が格子窓の存在に気づいた。彼女は何か言いたげに私を見た。私は首を左右に振って人差し指を口の前に立てた。 直美はちょっと迷ったようだが、結局は中を覗き込んだ。と、同時に、便所の中からブリブリブリブリィッッとけたたましい音が鳴り響いた。 「はぁぁ……! 間に合ったぁ……!」 どうやら無事にベルトは外れたらしい。直美の横から首を突き出し中を覗くと、肉づきのよい尻の中央から太いブツがモリモリとひねり出されていく様が見えた。 私からすればもはや見慣れた光景だが、当然のように直美は衝撃を受けていた。アーモンド形の瞳をめいっぱい見開いて、格子の向こうで脱糞する女の尻を瞬きもせずに見つめている。 一本目の糞がボトリと音を立て便壺の底に飲み込まれた。かと思えばブゥウウウゥウウ──ッと高らかに放屁。「あー気持ちいい……」とまるで温泉にでも浸かったかのような独り言をつぶやき、二本目に取り掛かる。 「んっ……ぅうん……むぅん……」 吐息交じりに息む声が色っぽい。直美も同じことを感じているのか、格子越しの景色を見つめる彼女の頬はいつになく赤く色づいていた。 相変わらずの快便ぶりで立て続けに三本ひねり出した後、腹に残った小便と屁を思う存分しぼり出し、若奥さんは満足げな表情で去っていった。 直美はホッとしたように大きく息を吐き出して、それから躊躇いがちにこちらを見上げて言った。 「もしかして、いつも見てるの? 女の人が……その……、う、うんち……してるところ……」 今日はたまたまだと答えることもできたが、なんとなく彼女を相手に嘘をつくのは気がひけた。私は仕方なしにうなずいた。 「エッチ」と直美は怒った顔をして言った。「女の人がおトイレしてるのを覗くなんてダメなんだよ。小さい子じゃないんだから、それくらいわかってるでしょ」 返す言葉もなかった。 何も言えずにうなだれていると、直美がふいに囁くような声で尋ねた。 「……そんなに好きなの……? ……女の子の……うん、ち……」 そこまではっきり言われてしまうと認めるのも恥ずかしいが、好きか嫌いかでいえば間違いなく好きだった。でなければ、薄汚い公衆便所の裏で息をひそめて覗き見なんてしない。 「そう……好きなんだ……」 直美はしばし地面を見つめて何事か考え込んでいたが、やがて意を決したように面を上げて言った。 「そんなに好きなら、わたしの、見せてあげよっか……?」 びっくりして思わず彼女の顔を見た。直美は顔を耳まで赤く染めて、それでも真っ直ぐに私の目を見つめていた。 いいのかと聞き返すと、直美は恥ずかしそうに頷いて、 「他の女の人のおトイレを勝手に覗くのはいけないことだけど……。わたしのうんち、だったら……ちょっとくらいなら、見てもいいよ……」 言いながら直美は屈んだままちょっと腰を上げると、おもむろにスカートの裾をたくし上げて、タイツといっしょに下着を下ろした。彼女が履いていたのは、薄いピンク色をした小学生にしては少し大人っぽいパンティだった。 どうやら直美はこの場で出す気でいるらしい。慌てて便所に行かないのかと尋ねると、彼女は拗ねたように唇を尖らせて「だってもう我慢できないんだもん」と言ってこちらに背を向けた。 「実はね……お姉さんがうんちしてるとこ見てたら、わたしもうんちしたくなっちゃったの。……お尻丸出しで、思いっきりウ〜ンってして、おっきいうんちをいっぱい出してるお姉さん、すっごく気持ちよさそうだった……」 上等の白桃を思わせるみずみずしく形の良い尻の中央で、桜色の小さな蕾が密やかに息づいている。 と、そのときにわかに蕾が震えて、ブッと短く音を立てた。 「あっ……」と同時に声を上げ、直美がこちらを振り向いた。 「聞こえ、ちゃったよね……今の……、おならの音……」 それどころか放屁をする瞬間の尻の穴まで見てしまった。直美は頬を染めうつむきがちに打ち明けた。 「本当はね、さっきからずっとおなら出そうだったの……。人前でブッなんて音がしたら恥ずかしいから我慢してたけど……。さっきのお姉さんも『ウンコしたい』って言いながら、いっぱいおならしてたよね。わたしも、お手洗いでうんちする前とか、けっこう出ちゃうんだ」 今度はブゥウゥ~ッとさっきよりもいくぶん長い音が鳴った。腐った卵のような匂いが鼻先をかすめる。学校一のマドンナでも当たり前に屁はこくという事実は私をひどく興奮させた。 「ん……っ、そろそろ、うんち……出そう……」 白い尻の狭間で繰り返し息をもらしていた蕾がむくむくと膨らみはじめた。ここで女の便所を何度も覗いてきたからこそわかる。これは大物が産み落とされる萌しだ。 「ん……うぅん……! 出る、出る……、うんち、出るっ……!」 ブリッッッと弾けるような音がして、蕾がほころんだ。 ほのかな白い湯気と共に屁を煮詰めたような刺激臭がムワッとあたりに立ち込める。 成熟した大人の女たちに勝らずとも劣らない太く逞しい一本糞が、桃のような尻の割れ目から地面に向かって真っ直ぐ伸びた。直径は三センチを越えている。小ぶりの尻には不相応なほどの存在感だ。 「ぁ、あぁ……っ……! ……本当に、うんち出ちゃったぁ……! わたし……男の子の前でうんちしちゃってるぅ……」 羞恥心から身をよじって悶える直美だったが、その頬はゆるんで見える。 もうそれほど幼くもない女子がクラスメイトの男子の目の前で野糞。恥ずかしくないわけがない。それでも、彼女は自らの意思でうんこをひねり出している。 きっと私が初めて若奥さんの便所を覗いたときに覚えたのと同じ高揚を彼女も味わっているのだろう。ただ、直美の場合は、第三者として便所を覗くのではなく、目の前で脱糞の快感に浸る若奥さんに共感し、その悦びに目覚めた。あるいは、誰かに見られながらうんこをするという非日常を、自分も体験したくなったのかもしれない。 直美はこちらの視線を気にしながらも、膝の上で拳を握って「うぅんっ」と更に力強く息んだ。尻から垂れ下がった糞は間もなく地面に届き、枯れた草の陰でとぐろを巻き始めた。 柔らかく、それでいて身の詰まった便塊が幾重にも重なって、絵に描いたような巻き糞を形作っていく。 「やだぁ……、うんち長い……止まんない……、もりもり出ちゃう……。気持ちいいけど……、恥ずかしいぃ……」 見知ったクラスメイトの女子が小刻みに肩を震わせ喘ぎながら野糞に耽る様は、これまで覗いてきたどの女のトイレシーンよりも魅力的だった。 彼女の腸をかたどって育まれた便塊がゆっくりとそのすべてを露わにしていく。長く、太く、ところどころにうねを持った長大な果実。この華奢な体のどこにこれほどのブツを隠し持っているのか、見ていて不思議でならない。 やがて一本糞の最後尾が小さな穴を通り抜け、うんこで出来た山の天辺に角を立てた。 「は……ふぅ……。……おしっこも、出る……」 ショワァアアアァ……と小気味よい音を鳴らし、黄金色の湯がふっくらとした土手の谷間から湧き出した。彼女のそこは大人の女のアソコとは違い、まだ熟れはじめといったところで毛も生えていなかった。そんな直美がひとたびうんこをするとなると、大人顔負けの大糞をひねり出すのだから、人は見かけにはよらないものだ。 「はぁ……。スッキリした……」 腹の中に溜め込んでいたものを一滴残らずしぼり出し、直美はホッと息を吐くと、こちらを振り向いてはにかんだ。 「どうだった……? わたしのうんち……。さっきのお姉さんほどじゃないけど……、けっこう、えっちにできたと思うんだけど……」 異論を挟む余地はなかった。 恥ずかしいところを見せてくれた代わりにというわけでもないが、私は直美からポケットティッシュを受け取って彼女の尻の穴を拭き取った。 「あぁん、やだぁ……男の子にそんなことされるの……恥ずかしい……」 と、直美は腰をくねらせたが、本気で嫌がっているわけでもなく、しまいにはわざと息んで屁をこいてこちらの反応を楽しんでいた。 ひくひくと震えながらガスを吐き出す尻の穴を思う存分見せつけてから、直美は下着を穿きなおし、身支度を整えた。 いつのまにか空は薄紫に染まっていた。いっしょにかくれんぼをしていた仲間たちも、いつまでも出てこない私たちを残して先に帰ってしまったようだ。 帰り際に、あらためて草の上に残された直美の落とし物を見下ろした。何度見ても、彼女の尻からひねり出されたとは思えない存在感だ。もしも学校の校庭にこんなものが残されていたら大騒ぎになることだろう。 「わたしのうんち……そんなに気に入ってくれた……?」 草陰をじっと見つめる視線に気づいて、直美がおずおずと尋ねた。上目遣いにこちらを見つめる彼女の頬は、薄暗い場所で見てもそれとわかるほど赤らんでいた。 精一杯の勇気を振りしぼり、耳元でそっと答えを囁いた。すると彼女はパッと花がほころぶような笑みを浮かべ、ほんの一瞬だけ背伸びをして私の頬に唇を押し当てると、 「これからは、女の子のトイレが見たくなったらわたしに言ってね。うんちも、おならも、おしっこも……ぜんぶ見せてあげるから……」 頷いた私の頬も、きっと直美に負けないくらい赤く染まっていたことだろう。 その日は遠回りして彼女を家まで送り届けてから帰宅した。帰りが遅いと両親からは大目玉を食らったが、少しも落ち込みはしなかった。 その後、直美とどうなったかは、想像にお任せしよう。