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さつま
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須賀戸市の日常 ~路地裏の溝トイレ~

 母の口から転勤の内示があったと聞かされたのは、志望校への合格が決まった一ヶ月後のことだった。  転勤先は須賀戸市。未来が春から通うことになった心愛女子学園の所在地だ。もともとは自宅から電車で一時間かけて通学する予定だったから、嬉しい誤算だった。  須賀戸市といえば、近隣に住む女の子にとって憧れの街だ。市内には国内でも指折りの名門女子校が複数立地しており、全国各地から学生を募集している。若い女性の居住者が多いのはそのためだ。  街には彼女たちをターゲットとしたアパレルショップやカフェが立ち並び、華やかな賑わいを見せている。須賀戸出身のモデルやアイドルが芸能界で活躍しているということもあって、巷では『美人が多い街』なんて呼ばれているらしい。  そんな市街の中心部に位置するのが、未来の通う心愛女子学園の附属高校だ。  自由な校風が売りで、メイクも染髪もピアスも自由。おまけに私服制だから、みんな標準服を改造したり、流行りのなんちゃって制服を着たりしておしゃれを楽しんでいる。  市内で唯一スポーツ科を設置しているのも特徴で、体育会系の部活動が盛ん。未来はスポーツ科ではないが、運動神経にはそれなりに自信があった。だからこそ、得意のバスケに打ち込みながら、自由な学校生活を楽しめそうな心愛を受験しようと決めたのだ。  ✱ ✱ ✱  通学路を彩る桜の並木が葉桜に変わった。春先から続いた慌ただしい日々も、ようやく落ち着く頃だ。  中学時代にテレビや雑誌の特集で見て憧れていたはずの景色が、いつの間にか日常に変わっていた。  部活に勉強に何かと忙しい毎日だが、今のところは入学前に思い描いた通りの生活を送っているといっていい。  街並みはきれいだし、美人が多いというのも評判どおりだ。放課後に友達と連れ立って街のメインストリートを歩くと、ファッション雑誌から抜け出してきたような美女をあちらこちらで見かける。クラスメイトにも垢抜けた子が多いから、自然とおしゃれにも気合が入ってしまう。  とはいえ、実際に住んで生活してみると、外から眺めるだけではわからなかった側面も見えてくる。  といってもそれほど大したことではないのだが、街中に和式トイレが多いのはかなり意外だった。  学校のお手洗いはもちろん、駅やデパート、公園や広場など、市内に設けられた公共トイレの多くが和式の個室だ。洋式便器は奥の方に一つか二つあるだけ。最近では和式便器を設置していない公衆トイレも少なくないのに、時代の流れに逆行しているようにも思える。  古い建物であれば仕方のないことかもしれないが、何年か前に建て替えられたばかりの新校舎のトイレも和式だらけだからなおさら不思議だ。パウダールームは今風の清潔で垢抜けた空間なのに、便器の型だけが妙に古めかしい。きっと何かしら意図があってのことなのだろうが、この時代にあえて和式便器を設置する理由なんて想像もつかない。  もっとも、未来は洋式でなければ用が足せないというような繊細なたちではないから、困るというほどのことはない。ただ、なんとなく不思議というだけのことだ。  トイレに関しては、もっと不思議なことがある。  どうやら須賀戸の女子は、とにかくうんちをよくする……らしい。  ✱ ✱ ✱ 「おーっす、未来。日直の仕事終わった?」  午後のHRを終えて、スクールバッグを肩から下げた金髪の少女が気だるげな足取りで席までやって来た。  同じクラスの夏希という女の子だ。心愛の生徒らしく見た目はちょっと……、いや、かなり派手なギャルだけど、性格はさっぱりしていて付き合いやすい。同じバスケ部に所属しているということもあって、放課後はもっぱら彼女と過ごしている。今日は部活が休みということで、駅の近くにあるサンドイッチの専門店で新作のフルーツサンドにチャレンジする約束をしていた。  未来はタブレットとにらめっこしながら首を振った。 「ごめん、あとちょっと待って。クラス日誌の備考欄うめないと」 「えーまじめ。わたしそんなんいつも『特になし』だよ」 「わたしもそれでいいと思うんだけどさ、なんとなくこういうのちゃんと書きたくなっちゃうんだよね。今日なんかあったっけ?」 「えー覚えてない。テキトーに新作のトロピカルフルーツミックスサンド食べに行きま〜すとか書いとけば?」 「いいじゃん。それにしよ」 「いいんかい。もはや日直関係ないんよ」  けらけらと笑いながら日誌を書き終えて編集を完了した。日誌は夕刻までに担任教師がチェックして、クラスの共有サイトでオンライン上に公開する手はずになっている。 「これでよし、と。お待たせ、夏希。早く行こう」  手早く帰り支度を整えて、教室を出たところでふと夏希が足を止めた。 「ごめん、ちょっとトイレ寄ってもいい? 急に行きたくなっちゃった」 「うん、いいよ。ついでにわたしも行っとく」  二人は廊下を歩いて教室棟の中央にあるトイレに向かった。  パウダールームでは暇を持て余した生徒たちがメイクを直しながらおしゃべりに花を咲かせている。  八つある個室のうち、空いている個室はちょうど二つ。夏希は手前の方に駆け込んで、忙しなくドアを閉めた。  未来も彼女の後を追い、隣の個室に入った。  いつも通りスカートを捲りあげて下着を下ろしたそのとき、夏希のいる個室の方から「ウ〜ンッ」という息み声と、ブリブリブリッというけたたましい音が聞こえてきた。 (あ……、夏希……またうんちしてる……)  友達のお尻の穴から聞えてくる恥ずかしい音に、未来はほのかに頬を赤らめた。  一ヶ月の付き合いでわかったことだが、どうやら夏希はとても快便な体質らしい。連れ立ってトイレに入るたびに隣の個室からブリブリという音が聞こえてくる。  最初の頃はお腹を壊しているのかとも思ったが、そのわりにランチのご飯はいつも大盛りだし、お腹が痛そうな素振りをみせることはない。ときどき「うぅ〜ん……」という息み声にまじって、「んっ…でっか……」とか「ぶっといの…出る……っ…」なんて呟く声が聞こえてくるから、きっといつもでっかくてぶっとい健康的なうんちをひねり出しているのだろう。  女の子が学校のトイレでわざわざ自分が出しているうんちの大きさを口に出して呟くなんてちょっと信じられない気もするが、これはなにも夏希にかぎった話じゃない。  しっかり者の委員長に、おしとやかな茶道部員。おしゃれで美人なチア部のギャルたちも、ひとたびトイレに入るなり、平気でブリッブリッと音を鳴らしながらモリモリうんちをする。それだけならまだしも、うんちをしながら「あぁん…、お尻の穴こすれちゃう……」だとか、「おっきいうんこ……きもちいい……」なんてちょっと色っぽい喘ぎ声をもらしている子も珍しくない。  もちろん、うんちをするのは悪いことじゃない。未来だって学校で大きい方をもよおすことはある。小学校の頃ならいざ知らず、高校生にもなってうんちのことで他人をからかうような子供っぽい子はいないし、ましてや男子の目がない女子校とあれば、学校でも気がねなくモリモリブリッと出してしまう、という生徒がいてもおかしくはないと思う。  思うのだが、それにしても回数が多いような気がする。  夏希の場合は未来が知っているだけでも一日に三回は必ずうんちをしている。  始業の前にブリッ。メイク直しのついでにブリブリッ。教室移動の前後にブリブリブリッ。ランチの後にはブリブリなんて言葉じゃ表せないような物凄い音を立ててうんちを出しまくっているし、放課後にカフェやファーストフード店なんかに立ち寄ったときも、必ずトイレでブリブリやっているようだ。  未来もどちらかといえば快便な方だが、さすがに一日に何度もうんちが出ることはない。ところが、ここ心愛女子学園では、快便を越えた超快便の生徒の方が多数派らしい。休み時間のトイレでは、いつだって「ブボォッ」とか「ブリブリィッ」とか「ブリュリュブリュブリューッ」なんて激しい音が鳴り響いている。  こうなると、トイレでおしっこだけする子の方が少ないんじゃないかとすら思える。今だって、耳を澄ませばあちらこちらの個室から、女の子の悩ましい息み声とブリブリというお尻の穴の鳴き音が聞こえてくる。 (夏希も、みんなも、いっぱいうんちするんだなー……)  そんなことを考えながら、未来は下着をおろしてそっと放尿を始めた。ふっくらとした双丘の谷間から黄金色の水が湧き出し、便器に向かって弧を描いて注がれていく。 (ふぅ……、おしっこ……きもちいい……)  自らのお股の下で黄色く濁っていく水溜まりを見つめながら、未来は溜め息をついた。  昼休みに行ったきりだったから、思った以上に勢いが強い。溜まったおしっこをトイレで思いっきり絞り出すのは実に爽快だ。それでもやっぱり意識は自然と隣の個室に向かってしまう。  夏希の脱糞は佳境に差し掛かっているようだ。ブリッ、ブリッという弾けるような脱糞音にまじって、「んッ、んぉおっ……」「やば、このうんこマジ太い……」「むぅ、むぅううぅんっ……」「くぅっ……、うんこ…長っが……」なんて、ちょっと恥ずかしいひとりごとが途切れ途切れに聞こえてくる。 (夏希、今回も大きいの出してるみたい……。太くて長いって……自分でいうくらいだから本当なんだろうけど……、どんなうんこしてるんだろ……)  いけないことだと思いながらも、未来の脳裏に見知った少女のはしたない姿がよぎる。  短いスカートを捲り上げ、パンツを下ろしてお尻まる出し。「ウ〜ン」と気張ってお尻の穴を開くと、茶色のアレがブリッと顔を出し、そのままモリモリぶりぶりと……。 (うぅ……、友達のこんな姿、想像するなんてよくないよね……。でもどうしても気になる……)  転校してくる前は友達のトイレ事情なんて気にも止めなかった。須賀戸市に引っ越して以来、トイレに入るたびに少女たちのお尻が鳴らすブリブリ音を聞かされて、いつの間にか彼女たちのうんこシーンを想像するのが癖になってしまったのだ。  悶々としながら放水を終え、未来は濡れたお股をティッシュで拭った。夏希の方もようやく長いうんこが途切れたようだ。「はぁ……やっと一本でた……」と安堵の溜め息を吐くと同時に、ブボォ──────ッッと大きな屁をこいている。  水を流して身支度を整えていると、「んっ、まだ出るっ」とかすかな呟きが聞こえてきた。どうやら夏希のうんこタイムはもうしばらく続きそうだ。  もう少し彼女のお尻が鳴らす音に耳を傾けていたい気もしたが、用もないのに個室を占領しているわけにもいかない。未来は後ろ髪を引かれながらもトイレを後にした。  手を洗い、パウダールームでひととおりメイクを直し終えた頃、ようやく夏希が用を足して戻ってきた。見れば、いかにもうんちをしてスッキリしたというような晴れやかな表情をしている。 「ごめーん、お待たせ。すぐ手洗うわ」 「ううん、ぜんぜん。ゆっくりでいいよ」  鏡の前で手を洗う夏希の姿を後ろから眺めていると、短く丈を詰めたプリーツスカートに包まれたお尻に視線が向いた。  ついさっきまでうんこをしていたばかりのお尻。  毎日元気にうんこをひり出す、女の子の大きな お尻。 (もっともっと仲良くなれば、トイレを出るときさり気なく『どれくらい大きいのが出たの?』なんて訊けるようになるかなぁ……。……いくら友達でも、やっぱりそれは失礼かな……)  友達同士でもちょっとやそっとじゃ知ることのできないトイレの秘密に、未来は興味津々だった。女の子のうんちに興味があるなんて自分でも変態くさいと思うけど、いけないことだと思えば思うほど、壁の向こうに隠された景色に強く惹きつけられてしまう。  そんなことを考えているうちに、夏希が手を洗い終え、さっと前髪を整えて振り向いた。 「よーし、行こ。行って速攻サンドイッチ頼もう」 「オッケー。ダッシュ?」 「ダッシュ!」  床を蹴って廊下に飛び出し階段を駆け下りる。通りすがりに先生から「廊下は走らない!」と叱られた。なんだかわけもなく可笑しくて、未来が声を立てて笑うと、つられて夏希も笑いだした。  かしましい笑い声を響かせながら、ふたりは放課後の校庭を駆けて行った。  ✱ ✱ ✱  白を基調とした明るい店内は、学校帰りの女子校生で賑わっていた。未来たちと同じ、新作のフルーツサンドが目当ての子も多いようだ。  カウンター越しに手渡されたボリューム満点のサンドイッチを一目みて、未来と夏希は揃って歓声を上げた。 「わっ、かわいい!」 「すごーい、めっちゃおしゃれ」  デザート用のソフトなバケットに色鮮やかなフルーツを溢れんばかりに挟み込んだサンドイッチ。フィリングはたっぷりの生クリームと、マンゴー、キウイ、パイナップルにドラゴンフルーツだ。これが美味しくないわけがない。 「いただきまーす」  SNS用の撮影もそこそこに、ふたりはサンドイッチにかぶりついた。  新鮮なフルーツの甘味と酸味が口いっぱいに広がる。生クリームにはサワークリームが混ぜ込んであって、濃厚なのに意外なほどさっぱりしていて食べやすい。 「んー、おいしい。フルーツサンドってさ、そんなにしょっちゅう食べるもんでもないけど、たまに食べると幸せになるよね」 「わかる。ケーキとは違う美味しさあるよね」  おやつにしてはかなりボリュームのあるサンドイッチだったが、おしゃべりをしている内にぺろりと平らげてしまった。夏希にいたっては「甘いもの食べたらしょっぱいものも食べないと」なんて言って、追加のベイクドポテトを注文している。  そういえば、須賀戸市にはよく食べる女の子が多い。家からお弁当を持ってきた上で学食でもランチを食べるという子が少なからずいる。ぐるりと店内を見回してみても、みんなサンドイッチの他にサイドメニューも注文してお腹いっぱい食べているようだ。 (いっぱい食べる子が多いってことは、そのぶんいっぱい出す子が多いのも自然なのかも……)  そんなことを考えながら、小一時間おしゃべりに花を咲かせたあと、未来は夏希と連れ立って店を出た。 「さて、このあとどうしよっか」 「久しぶりにワウラン行かない? バド部の子らも行くって言ってたからワンチャン合流できるかも」 「いいね。行こ行こ」  お目当ての複合アミューズメント施設は、駅を挟んで向こう側のアーケード街にある。バスに乗るほどの距離でもないから、腹ごなしついでに歩いて行くことにした。 「あ、見て見て。あのワンピ可愛くない?」 「めっちゃ可愛い。未来似合いそうだし買いかも」 「えーでも絶対値段可愛くないよ」  アイテムショップのショーウィンドウを眺めながら、賑やかな通りを肩を並べて歩く。  無邪気にウィンドウショッピングを楽しむ二人だったが、駅が近づくにつれて、次第に夏希の表情が沈んでいくことに未来は気づいた。  話しかけても上の空で、どことなくソワソワしていて落ち着きがない。ショップの前で立ち止まるたびに膝をモジモジと小刻みに擦り合わせている。  そういえば────と、未来は記憶をさかのぼった。今日の夏希は珍しくお店でトイレに行っていない。おしゃべりに夢中で忘れていたのだろう。 「夏希、どうかした? さっきから、元気ないっぽいけど」 「えっ……? あー、いや、その……」  と、そのとき彼女のお腹がぐるるるるっと不穏な音を立てた。夏希は低い声でうめいて下腹を押さえ、ばつが悪そうな表情で本心を打ち明けた。 「ごめん、未来……。わたし、今、めっちゃトイレ行きたくて……。トイレっていうか……、うんこしたい……」  やっぱり、と未来は心の中で呟いた。彼女の口からその言葉が聞けることを、心のどこかで期待していたのかもしれない。 「たしか駅前の広場に公衆トイレあったよね? そこまで我慢できる?」 「う……、な、何とか……」  すでに夏希はかなり追い詰められている様子だった。じっとしているのがつらいのか、スカートの上からお尻を押さえて忙しなく腰をくねらせている。  それでも未来に促されるようにして慎重に足を進める夏希だったが、二、三歩あるいたところでピタリと足が止まった。 「……ごめん、未来。マジでやばい……。これ、たぶん広場に着くまで間に合わない……」 「そっか……。どうしよう……」  とはいっても、未来にできることは限られている。 「とりあえず、この辺でおトイレ借りられるお店探してみるね」  そういって近くのショップに駆け込もうとしたそのとき、「待って!」とするどく夏希が制止した。 「大丈夫! わたし、野ぐスポ行ってくるから!」  と、告げるなり夏希はさっと踵を返し、ビルとビルに挟まれた細い路地に向かって走り出した。 「え……? の、のぐ、すぽ……?」  戸惑いながらも彼女の後を追って路地に飛び込む。  いったいどうしてこんなところに、という疑問は 突き当りの角を曲がった瞬間すべて吹き飛んだ。  背の高いテナントビルに囲まれた、大人がようやくすれ違えるかどうかという幅の狭い小路。コンクリートの地面に掘られた溝を跨ぐ格好で、夏希と同じ目的の先客が一列に屈み込んでいた。  若い女性ばかりが五人。みんな揃って下着を下ろし、お尻をまる出しにして悩ましげに息んでいる。むき出しの肛門からは、太くて長い茶色のブツが今まさにひねり出されている真っ最中だ。 (う、うんちしてる人がいる……!)  衝撃的な光景を目の当たりにして、未来は呆然としてその場に立ちすくんだ。  学校帰りの女子高生に、小綺麗な女子大生。スーツ姿のOLさん。若くてきれいなお姉さんたちが、無防備にお尻をまる出しにして、ウンウンと盛んに息んでうんこをひねり出している。それも、ちょっとやそっとの量じゃない。彼女たちのお尻の下には、和式の便器が溢れるほどの巨大なうんこの山が築き上げられている。  「ぁあぁあっ! ヤバイヤバイやばい! うんこ出るっ! うんこもれるっ!」  スカート越しに尻を押さえながら、夏希は女たちがつくる列の最後尾に着いて溝を跨いだ。ちょっと大人っぽい黒のレースのパンティを勢いよく下ろすと、肉づきのいい尻がぶりんっと揺れて、中央にある薄桃色のアナルからブボォッと激しく屁が吹き上がる。 (まさか……夏希まで、ここで……!?)  息を飲む未来のことなど気にも止めず、夏希は腰をかがめ、「ふぅンッ」と力強く息んだ。  大ぶりのアナルがモコォッと盛り上がり、茶色の塊がブリィッと激しい音を立てて頭を覗かせる。  次の瞬間、腸の形をかたどった糞便の延べ棒が、穴からドォッと溢れ出し、うねりを打って地面に叩きつけられた。 「んぉおぉぉ……ッ……! 出るっ……! うんこ出るゥうぅうゥッ……!」  絶叫と共にけたたましい音がビルの谷間に鳴り響く。  ブリュリュリュッッ!!ブリィィィッッ!!ブリリリリリィイィッッッ!!!  少女の手首ほどもある太い一本糞が、噴き出すような勢いで深い溝へと吸い込まれていく。 「おっ、ふぅん……っ、むぅうううぅン……ッ!」  いつもトイレの壁越しに聞いていた野太い気張り声が、目に映る光景と重なり合う。  これまでも、彼女はこうしてうんこをしていた。未来が用を足している個室のすぐ隣で、力いっぱい踏んばって、尻穴からもりもりと茶色いブツをひねり出していたのだ。 (すごい……。わたし、夏希のうんち見ちゃってる……)  彼女と友人になって以来、心の奥底で見てみたいと願っていた光景を目の当たりにして、未来は感動すら覚えていた。  ほどなくして、一本糞の後端が穴からずるんっと滑り落ちた。身の詰まった便塊が溝の底にぶつかってべちゃりと音を立てる。  大物を出し切って、夏希は大きく体を仰け反らせ、突き出したお尻をビクビクと痙攣させながら悶えた。 「はぁあぁ……っ……、マジでギリッギリ……。危なかったぁ……。なんとか間に合ってよかったぁ……」  人前で野グソをするというのは、かなり恥ずかしい粗相ではないかと思ったが、夏希にとっては『間に合った』ということになるらしい。いや、夏希だけじゃない。改めて溝の中を覗くと、あちらこちらに巨大な巻き糞や長大な一本糞の落とし物がある。 (やっぱりここ、みんながうんちする場所なんだ……。トイレ……っていえるのかはわからないけど……)  未来はゴクリと唾を飲み込み、壁を伝うようにして夏希のそばに歩み寄った。 「夏希、お腹、大丈夫?」 「あーうん。平気平気。普通にうんこ出そうだっただけだから。ごめんね、置いてっちゃって。ここ、匂うっしょ? まだ時間かかるから、向こうで待っててもいいよ」 「うん……。でも……」  まだ時間がかかるということは、なおも彼女はうんこをするつもりということだ。せっかくの機会だから、できれば近くでその様子を見守りたい。  未来がモジモジしていると、夏希がいたずらっぽく笑っていった。 「それとも、わたしのうんこシーン見てく?」 「えっ……、い、いいの……?」 「ちょっと恥ずいけど……まぁ友達だし。いいよ」  照れくさそうにうなずいて、夏希は未来に見えるよう気持ちお尻を持ち上げた。  むっちりした尻たぶの狭間でかすかに息づく大きくて柔らかい薄桃色の窪み。女の子がお腹に溜め込んだ臭いものをこっそりひねり出すときに使う秘密の出口。  生まれて初めて見る他人の排泄口に未来は目を奪われた。と、その瞬間、目の前で窄まりがヒクッと震えてブボォオォォ────ッと勢いよくガスが噴き出す。 「んっ、やば……でっかいおならこいちゃった……。ケツ穴ガン見されながら屁こくのってけっこう恥ずいね……」  頬を赤らめる夏希だったが、それにしては見せつけるかのような大胆な放屁だった。もわぁっと濃厚な匂いが立ち込めて鼻孔を突く。  狭い路地には女たちの糞便の匂いが充満していた。だけど、不思議と不快感はない。  夏希は再びボフゥッッッと力強く放屁すると、あらためて両手の拳を握った。 「んっ、うぅううんっ……」  下腹に力を込めると同時に、アナルがミチチッとかすかな音を立てて開く。 「ん、むぅンッ……、……うんこ出る……っ!」  ブリィッッッと弾けるような音が路地に鳴り響いた。  粘土をこねて固めたような、ツヤツヤした茶褐色の塊が穴の中央からゆっくりと押し出されていく。 「むッ、ふゥんっ……、むふぅうんッ」  派手なメイクで飾られた端正な顔をゆがませて、懸命にうんこを気張る夏希。トイレにひとりこもってブリブリやっているときも、きっとこんな顔をしていたのだろう。  尻から伸びた一本糞が三〇センチに達した頃、ようやく夏希の表情が和らいだ。垂れ下がったブツの重みで、お腹に力を込めなくてもうんこの方から自然に出てくるようだ。  直径四センチを越えるプリプリした張りのある一本糞が、ブリッ、ブリリッと濁った音を立てながら絶え間なくひねり出されていく。薄桃色のつやつやしたアナルは、うんこに引っ張られて周りの肌ごとこんもり盛り上がっていた。 「はー、きもちー……。ケツまる出しでぶりぶりうんこぶっこくのたまんない……」  うっとりとした表情で溜め息を吐く彼女の横顔が妙に色っぽくみえて、未来はドキドキしてしまった。 「すごいね、夏希。こんなにいっぱいうんちが出るなんて……」 「えー、こんくらい普通でしょ。あ、でも追加で頼んだポテトは効いてるかも」  夏希は余裕の表情でおしゃべりを楽しみながら、盛んにうんこをひねり出した。長く伸びた一本糞がとぐろを巻いて、溝の底に溜まった糞山の上に積み重なっていく。 「てか、夏希の前でうんこするの今回が初めてだっけ?」 「う、うん、初めて。音はいつも聞いてるけど……」 「あ、ブリブリ出す音、聞こえちゃってた? ちょいちょい連れウンしてるしね。やっぱうんこがぶっといときはデカい音出ちゃうんだよね」  おしゃべりをしている間にも、入れ替わり立ち替わり、若い女性が野グソをしにやって来る。それも、ひとり残らず猛烈な便意を抱えている者ばかり。誰もがくねくね身をよじり、尻を振り立て屁を振り撒き、全身で便意を訴えている。溝を跨いだかと思えば慌ただしく恥部をあらわにして、「ウゥンッ」と力いっぱいひと気張り。それまで引き締めていたお尻の穴を開放し、溝の底に巨大な茶色のブツを産み落としていく。 (夏希もだけど、みんな人前でうんちするの恥ずかしくないのかな……。みんなうんちしてるから、お互いさまってことなのかな)  未来は、夏希のすぐ目の前でモリモリ脱糞している女子大生らしきお姉さんにちらりと視線を送った。白いブラウスが似合う清楚な雰囲気のお姉さんだが、その尻からひねり出されるうんこはとびきり太い。たっぷりと肉のついた白いお尻を惜しげもなく晒し、大きな薄茶色のアナルをめいっぱい開いて、立派な根菜のような一本糞を何本も産み落としている。 (すご……、このお姉さんのうんちもおっきい……)  と、未来が他所事に気を取られていると、それまで調子よくうんこをひねり出していた夏希が、ふいに「うっ」と低い声でうめいた。 「ちょっと待って……、急にぶっといの来た……っ……」  未来はハッとして夏希のお尻に視線を戻した。どうやら一本糞の中でもとりわけ太く膨らんだところが穴に引っかかってるらしい。  夏希は自らの手を両膝に置き、大きく息を吸い込んで、「ふんぬぅううぅうぅッ」とひときわ強く力を込めて気張った。  お尻の穴が一回り大きく開いて、直径五センチにも届こうかという太さの便塊が、ずるるっと湿った音を立てて姿を表した。  ブリリブリブリボリュボリュッ!!ブリィィイッッ!!!  ずるっ…ぼりゅりゅりゅっ…、ブリブリブリブリブリブボリュリュリュ────────ッッッッ!!!  むっちりと身の詰まった糞塊がアナルの縁を盛んに擦り立てながら、凄まじい勢いで溝の底にひり出されていく。 「ぅんんっ、おぉおぉっ…ォ……! このうんこ、マジでデカい……! ケツ穴こすれてきもちいぃいぃ……!」  ひり出すブツが太いと刺激も強いようだ。仰け反りながら腰をくねらせている。大きな尻がゆさゆさと前後に揺れるのに合わせて、太くて長い茶色の尻尾も弛んで波打つ。  身をよじって悶えながら全力でうんこをひねり出す夏希の姿に、未来は目を奪われた。  ただうんちをしているだけだというのに、物凄い迫力だ。お尻に一本糞をぶら下げたままガクガクと腰を揺さぶる様は、ひどく扇情的でもあった。 (……なんか、ひとりエッチしてるみたい……)  頭の片隅に過ぎったハレンチな考えに、未来は赤面した。  友達がうんちをしている姿を見てこんなことを思うなんて自分でもいやらしいと思うが、脱糞の快感に浸りながら色っぽく喘ぐ彼女から目が離せない。 「んっ…、ふゥうぅン……ッ、う、うんこ……、太いっ……、長いぃ……! きもちぃいぃ……!」  やがて、最も太い箇所が腸のトンネルをくぐり抜け、ゆるんだ尻穴から腹の奥に留まっていた糞塊が一気にモリモリと溢れ出した。 「ん、ぉおぉッ……! 残り糞が、一気にぃ……!」  怒涛の勢いでうんこをひねり出しながら、天を仰いで体をびくびくと痙攣させる。  ひとしきり悶えたあと、ようやく便が途切れてブボォッッとガスが噴き出す。うず高く積み上がった糞山に熱い小水がシャ────ッッと降り注いだ。これが普通の和式トイレだったら、陶製の便器は夏希の出したうんこで満杯になっていたに違いない。 「ん……、もうちょっと出そ……」  一度は閉じかけた穴の奥から、ずるんっと滑り落ちるようにして小ぶりの一本糞が飛び出してきた。小ぶりといってもちょうど未来が朝一番に出すような、健康的なバナナうんちだ。それを立て続けに三本ひねり出して、夏希はようやく安堵の溜め息を吐いた。 「ふぅ……、スッキリしたー……。久しぶりの野グソ……、めっちゃ気持ちよかった……」  しばらく余韻に浸りながら、ブボッ、ブブブッ、と放屁を繰り返す。  未来もホッと息を吐き、ポケットティッシュを取り出して夏希に手渡した。 「お尻拭くのに使う?」 「あ、助かる。鞄から出すのちょっと面倒くさいんだよね」  夏希は嬉しそうにティッシュを受け取って、自らのお尻の穴を丁寧に拭き取った。 「どう? ちゃんと拭けてる?」 「うん、拭けてると思う」  お尻を覗き込むようにして未来がうなずくと、夏希は「よし」といって立ち上がった。 「いやーマジでお待たせ。ごめんね、けっこう時間かかっちゃった」 「ううん。うんちしてる夏希、可愛かったし見られてよかった」 「えーうそ。めっちゃ下品な声でうんうん息みまくっちゃったけど、可愛い?」 「うん。逆に可愛い」 「逆に? いやそれ褒めてる? 軽くdisってない?」  軽口を叩き合いながらも、夏希は手早く身繕いをして路地を去った。  入れ違いに、制服姿の女子高生がポニーテールを振り乱し物凄い形相で駆け込んできた。どうやら彼女もかなり切羽詰まっているようだ。走りながらぶりぶりと屁を振りまいている。 「あ、あの制服……、三ツ葉の子かな?」 「だね。めっちゃおならこいてたし。あれは相当ギリギリっぽいなー」  どうやら近隣の女子高生にとっても、あの路地裏は野グソをする場所という認識らしい。  路地を一歩出ると、そこは人気のアイテムショップやこじゃれた飲食店が軒を連ねる賑やかな目抜き通りだ。通りを望むカフェのテラス席では若い女たちが憩いのひと時を過ごしていた。さきほど見た光景が嘘のように華やかな雰囲気だ。  駅を目指して通りを歩きながら、迷ったすえに未来は「あのさ」と切り出した。 「さっきの路地裏……みんな当たり前みたいにうんちしてたけど……、どういう場所なの?」 「どういう場所って、だから野ぐスポだけど……」  いいかけて夏希は思い出したように手を打った。 「あ、そうか。未来って外部生なんだっけ? 家、市外?」 「あ、うん。今はこっちに住んでるけど、心愛に入るタイミングで引っ越してきたから、わりと最近」 「あー、そっか。なんかめっちゃ馴染んでるから昔からの友達みたいな気でいたわ。だったら知らないのも無理ないか。ちょっとスマホ貸してみ」  言われるがままに鞄から携帯電話を取り出し彼女に手渡した。夏希は慣れた手つきでウェブブラウザを立ち上げ、市の公式サイトから『須賀都市トイレマップ』と名のついたアプリをダウンロードした。 「これ、市内の公衆トイレの地図。お店のトイレはもちろん、街の野ぐそスポットも載ってるんだ。しかも、利用者のレビューつき」 「えっ!? な、何それ……!?」  未来は食い入るようにアプリの画面に見入った。  一見すると何の変哲もないシンプルな地図アプリといった風情だが、施設や飲食店に関する情報は最小限。あくまで主役はトイレだ。利用可能な日時の他に、個室の数や混雑する時間帯なんかもわかるらしい。 「この野外排泄場っていうのが、野グソOKの場所のことね。街歩いてるとき急にうんこがしたくなったときとか、うんこ出そうなのに近場のトイレが満員のときとか、ここでなら遠慮なくブリブリやっちゃっていいことになってるの」 「ええっ……、そ、そんなことって……」  街中で女性が野グソをするための場所があるというだけでも驚きなのに、それを自治体が公式に認めているというのも信じられない。 「まー、びっくりするのも無理ないかもね。市内の小学校とか中学校とか通ってると女子は入学後のオリエンテーションなんかで教わるんだけど、高校からじゃ知る機会ないよね」 「うん、初耳……。須賀戸の女子ならみんな知ってることなんだ?」 「うん。常識。なんか須賀戸市ってめちゃくちゃ快便の女が多いらしくてさ、十年くらい前まで公衆トイレとか超混雑までしてたんだよね。わたしは小学校入る前とかだったからちゃんと覚えてるわけじゃないけど、イベントあるときとかやばかったらしいよ。十代とか二十代の女の子がトイレの前にズラーッと並んでさ、ぶりぶり屁こきながらみんなうんこ我慢してるの。で、結局間に合わなくてそこら辺の草むらでみんなで野グソしたりとか、普通にあったみたい。てか、うちのママもわたしが小さい頃、買い物帰りとかうんこ我慢できなくてたまに空き地で野グソしてたし」  肩をすくめる夏希に、未来は目をまるくした。 「ま、マジで……? 夏希のママ、あんなに美人なのに……」 「いや美人とか関係なくうんこはするじゃん? あんまりどこでもブリブリやらかす女が多いから、掃除も大変だし風紀も乱れるってことで、市長が『ここなら自由に野グソしていいですよ』って場所を条例で決めたんだって。それが野外排泄場……ってか野ぐスポね。ここみたいに大通りから目につかない路地裏とか、あとは公衆トイレの裏手とか、広場の植え込みの近くとか、そういうとこによくあるんだ」 「へえ、そうなんだ……。一ノ瀬市長が……」  一之瀬瑛美。須賀戸市初の女性市長だ。当選した当初は美人すぎる市長として全国的にも脚光を浴びた。『女性が安心して暮らせる美しい街作り』というイメージ戦略も、彼女が主導したものだという。未来は政治に興味はないが、彼女が市長に就任して以来、市の税収は右肩上がりで周辺地区の開発も進みつつあるというからすごい人なのだろうと漠然と考えてはいた。 「市長も須賀戸市の出身じゃん? だから、須賀戸の女子の気持ちがわかるんじゃないかって言われてるんだよね。おかげで公衆トイレの数もめちゃくちゃ増えたし、個室もほぼ和式に取り替えられてるしほんと助かる。和式の方が詰まりにくいし、うんこもしやすいんだよねー」 「そっか……和式トイレが多いのってそういう理由だったんだ」  未来は納得してうなずいた。 「でも、なんで須賀戸市だけそんなに快便の人が多いんだろう? 夏希、なんか知ってる?」 「えー知らない。てか考えたこともない。わたしにとっては毎日でかいうんこ出るのが当たり前だからなー。たぶん、市内の女子はみんなそうだと思うけど」 「うーん、そっか。まぁ、健康的な子が多いってことなのかな……」  便秘は美容の大敵というし、若くて健康な女性は総じて美しく見えるものだ。巷で美人が多い街と呼ばれているのも、よく食べてよく出す女性が多いことと何か関係があるのかもしれない。  そんなことを考えていると、「あ、そうそう」と夏希が思い出したようにいった。 「ちなみに、うちの学校にもあるよ。野ぐスポ」 「えっ!? ど、どういうこと!?」  目をまんまるに見開く未来に、夏希が「驚きすぎ」と笑っていった。 「校舎の北側に非常口あるでしょ。外に出ると広めの踊り場になってるんだけど、あそこでならうんこしていいことになってんの。ちゃんと備え付けの簡易トイレに出してコンポストに捨てるって決まりはあるけどね」  他にも、中庭の植え込みの陰や、体育館の裏などに野ぐそスポットが設置されているらしい。まったくもって初耳だ。 「それって、使う子いるの……?」 「いるいる。普通にいる。ランチの後とかトイレ混むじゃん。待たされるの嫌って子とか、最初から野グスポ直行してブリブリやってるよ。あと、ダンス部の子もよく使ってるっぽいね。あの子ら連れウン好きだからさ。でかいケツ並べてくっちゃべりながら永遠にブリブリやってんの百万回見てるわ」  ダンス部といえば全国大会の常連校で、心愛の中でも美人揃いと評判だ。中にはプロのモデルやバックダンサーとして芸能活動をしている子もちらほらいる。  そんな彼女たちが当然のように人前でうんこシーンを披露しているなんてにわかには信じられない。 「それ、ちょっと見てみたいかも……」 「じゃ、明日行ってみる? トイレしたくないのに興味本位で覗くのはダメだけど、友達の付き添いとかなら大丈夫だから」 「う、うん……。ちなみに、夏希もけっこう使ってるの? その……野ぐスポってやつ」 「まー、たまにね。個人的には和式トイレで落ち着いてやるのが一番だとは思うけど、人前でおケツまる出しにしてブリブリやる開放感にハマる気持ちもわかるんだよねー」  あっけらかんといってのける夏希に、未来は思わず喉を鳴らした。  日常的に野グソの習慣があるせいだろう。どうやら須賀戸の女子は他人にうんこ中の姿を見られることにそれほど抵抗がないようだ。しかも、人によってはそれを楽しんですらいるらしい。 「そっか……。須賀戸の女子って、そうなんだ……」  未来自身、新しい土地での生活にもずいぶん慣れてきたつもりだったが、まだすっかり順応しているとまでは言えないようだ。  神妙な面持ちで考え込む未来を横目に、夏希がいった。 「逆に訊きたいんだけどさ、未来は一日に何回くらいうんこしてるの?」 「何回って……普通は一日に一回かな」 「え、マジ? ……それ便秘じゃない?」 「違うよ! 便秘って何日もうんちが出ないことだからね。わたし、たぶん快便な方だよ」 「えーあり得ん。うんこするのってめっちゃ気持ちいいのに、一日一回だけとかもったいなくない?」 「そういう問題かなぁ……」  首をかしげる未来だったが、たしかに思いっきり踏ん張ってうんこをひねり出す夏希は、とても気持ちよさそうだった。あの衝撃的な光景が日常の風景になったとき、はじめて須賀戸の住人になったといえるのかもしれない。 「未来もさ、このままずっと須賀戸に住んでたらいっぱいうんこ出るようになるかもね」 「……そうかな?」 「なるなる。毎日いっぱいごはん食べて、いっぱい運動してればうんこもいっぱい出るよ。そうなったらたまには野ぐスポで連れウンしよ。絶対きもちいいから」  そういって夏希は未来に向かって晴れやかな笑みを浮かべて見せた。  戸惑うよりも先に、彼女とふたりお尻を並べてうんちをする自分の姿が脳裏をよぎり、未来は頬を赤らめてうつむいた。 「……考えとく」

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毎度毎度、マジで最高です‼️


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