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死霊秘秘法奇譚~二ッ岩マミゾウの災難

 ──二ッ岩マミゾウがその本を見つけたのは、常連となっている古書店・鈴奈庵でのことであった。


「これは……まさか“青色”について書かれた書物まで取り扱っておったとはのう」


 マミゾウが見つけたのは彼の悪名高き死霊秘法……ネクロノミコンの写本である。

 かなりの長い年月を生きているマミゾウは、そこに書かれている知識の“本当の意味”を理解している一匹であり、人間が読み取れる以上の恐るべき内容がそこに含まれていることを知っている。


「魔理沙殿辺りが見つけたら『一生借りていく』とかしかねないので危険じゃのう。小鈴には悪いが、こっそりと始末させてもらうとするか……」

「何をこっそり始末するんですか?」


 店主の本居小鈴は非常に珍しいものを見ることになった。あの大妖怪、妖怪になりたての存在に在り方を示すこともある狸の大親分、二ッ岩マミゾウがぴょこんと跳ね上がって驚いてみせるところだ。


「マミゾウさん、勝手に書物を持っていかれるのは困りますよ。妖魔本だからってうちの大切な商品で……あ、それはネクロノミコン写本」

「驚かすでないぞ、これに触れている時に女の声がするだけで心の臓に悪いと言うのに……」


 小鈴はマミゾウの大げさな反応に首を傾げてみせる。

 確かに貴重な書物ではあるが、内容が漢字で書かれているそれは、小鈴も何度も目を通したことがあるし、マミゾウほどの大妖怪が恐れる知識が書かれているようには思えない。

 だが明らかにマミゾウはネクロノミコン写本に対して、かなりの恐怖を感じている様子であり、小鈴が来なければこっそり処分していた程であるらしい。


「ネクロノミコンがどうかしたんですか? マミゾウさんくらいになったら、人間の書いた不完全な魔導書なんて怖くも何ともないでしょう?」

「魔導書なあ……これを魔導書と捉えておる間はまあ、安全といっても良いかも知れんな。あやつらの正体も正しく理解していないということじゃし」

「あやつら? ネクロノミコンに書かれている異形の神々のことですか?」


 クトゥルフ、ハスター、ヨグ・ソトホート……他の魔導書でも時おり触れられる、こことは違う時空に存在するという邪悪な神々の名前。それだって別に読み上げただけで忽ちに召喚されたりする訳ではないので、何をマミゾウがそんなに警戒しているのか本気で分からない。


「分からないなら分からないままで良い。どうじゃ、儂を信じてこの本の処分を任せてみぬか? 後々起こりえる災厄を回避できるかも知れぬぞ」

「ダメです、結構人気の書物なんですから!」


 とっさにマミゾウからネクロノミコン写本を取り上げる小鈴、尊敬する相手でもこういう時は強気に出るのが彼女の姿勢であった。

 マミゾウが何とも困った表情をしており、せめて理由くらいは聞いてあげようかと小鈴が思った時……ネクロノミコンの写本が“震えた”。

 ネクロノミコンと言えば、本家本元は人の皮で装丁されていると有名であるが、これはあくまで写本である。にも関わらず、まるで生き物のように手の中で震えたことで、小鈴は驚き写本を取り落としかける。

 直後、写本が青い粒子をばらまきながら勝手に開き、その青色の光がたっぷりと小鈴に降りかかった。


「わ、ぷっ……!?」

「小鈴……! そうか、以前の百鬼夜行絵巻の影響で妖怪化しかけた時の影響で、写本を“門”にするに至ったか!」


 マミゾウの声は聞こえているのだが、小鈴はほとんどその意味を理解できない。意味を理解する以上に……凄まじい力の奔流が己の中で渦巻いているのを感じたからだ。

 妖魔本の影響を受けて何かしらの異変が起きた時とは明らかに格の違う、巨大な力の来臨……それと同時に股間に違和感を覚え、小鈴は己のそこに逸物が備わっているのを確認する。


「なんと……一時的であろうが、泥符倭暗化したのか!?」

「ディープワン……? なんだかよく分からないですけれど、私、すごく強くなったみたいなんです……マミゾウさんでも相手にならないくらいに♡」


 その宣言の通り、小鈴はすさまじい速度で動いてマミゾウを本棚へと押し付け、その豊かな胸に顔を押し付ける。

 マミゾウは抵抗しようとするが、妖怪の剛力も化けさせる程度の能力もまるで通用せず、されるがままであった。


「ふわぁ……マミゾウさんってこんな匂いなんですね♡ ちょっとだけ獣臭いけれど、癖になりそう……♡」

「こ、小鈴、落ち着け……お前さんは今、正気を失っておるんじゃ。落ち着いて儂から離れて……あんっ♡」

「正気を失ってる? 私は正気ですよ♡ だってマミゾウさんがこんなに魅力的に見えているんですから……♡」


 生えたての逸物を滾らせながら、小鈴はマミゾウのあそこへずりずりとそれを擦り付け、邪魔っけな下着をむしり取る。

 そうして、むわぁ……と獣の匂いが僅かに混じる甘いマン臭をたっぷりと堪能しながら、マミゾウの腰をしっかりと抱いてみせた。


「抱きますよ♡ いいですよね♡ 私の方が今はマミゾウさんより強いんですから♡」

「ま、待て、待っておくれ、小鈴……ひおぉぉぉっ♡」


 マミゾウのまだあまり濡れていない秘所へと肉竿が突き入れられ、ごちゅんっ♡ と一瞬で子宮まで到達して入り口を叩く。

 それだけでマミゾウは長く生きる妖怪としての誇りも、狸の大親分である矜持も投げ捨て、甘い嬌声を上げて小鈴のチ〇ポに媚びてしまった。


「あはっ♡ マミゾウさんってそんな声で喘ぐんですね……♡ すごくエッチで興奮します♡」

「ひおぉぉぉぉっ……♡ こ、こんな逸物をねじ込まれたら、どうしようもないではないか♡ 久しぶりの交尾なんじゃ♡ 気持ちよすぎて……はうぅぅっ♡」

「へえ、そうなんですか♡」


 小鈴は意地悪く笑みを浮かべると、敢えて腰の動きをスローペースに落としながら、マミゾウの胸を弄り回す。

 まるで昔から知っていたかのように、女体の扱いが分かるのだ。どうすれば目の前の雌を喜ばせ、自分のモノに堕とすことができるかが本能で分かる。


「マミゾウさんってこんなに感じやすいんですね♡ ここまでスケベだったら、交尾が久しぶりなんて耐えられなかったでしょう♡ これからは私が性欲解消してあげますからね♡」

「あんっ♡ あへぇぇぇっ♡ さ、先まで童貞であったのによくもまあそんなことを……おんっ♡ ほぉぉぉぉっ♡」


 マミゾウの首筋を舐めながらピストンを強くする。激しく突き上げられたことで、マミゾウの子宮口はぱっくりと開いてしまっており、小鈴の放つ精液を受け止める準備を完璧に整えてしまっていた。


「ああっ♡ 出すっ♡ 出しますよ、マミゾウさん♡ 私の赤ちゃん産んでください♡」

「あぁぁぁっ♡ 嫌じゃ、人の子など孕みとうない♡」

「私の子供でも嫌なんですか♡ 突くのやめちゃいますよ♡」

「そ、それは……んはぁぁぁぁぁぁっ♡ 出ておる♡ 精液たっぷり出ておるぅぅぅぅぅっ♡」


 小鈴の生えたての肉竿から一気に精液が注ぎ込まれる。

 マミゾウはその熱さに絶頂を迎え……子宮を征服されてしまった今、もはや自分が小鈴の伴侶に堕とされたことを自覚するのであった……。



「──ふう、危ういところじゃった……」


 所詮は写本、泥符倭暗となった小鈴には通用しなかったが、ネクロノミコン写本の方にはマミゾウの能力は作用した。

 小鈴が更なる暴走を始める直前、とっさにマミゾウは力の供給源であるネクロノミコン写本の方を木の葉に変えて、“門”を強制的に閉じさせたのだ。


「まったく、今回は儂の対応もまずかったとは言え、やってくれたのう……」


 ヤるだけヤって、今は人間に戻ってすやすやと眠っている小鈴を見つめながら、マミゾウは大きくため息を吐く。

 とりあえずの直近の問題は……子宮の中に注がれた小鈴の精液が当たっていないことを消極的に願うことしかできない、マミゾウなのであった。

死霊秘秘法奇譚~二ッ岩マミゾウの災難

Comments

リクエスト採用ありがとうございます 今回の話を読んでエクスカディアシリーズの世界だとクトゥルフ神話の魔導書は誰が何のために書いたのかとか 元ネタの小説で主人公の先祖にインスマス出身者がいてある日突然ディープワンの血が目覚めてインスマス面になったみたいに 本人に自覚の無い泥符倭暗の子孫はいるのかとか そういったエクスカディア世界の設定があらためていろいろ気になりました

ヨネザワ伍長


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