//2日目-夕方
――起きると、調月ポーリーシャは消えていた。急なものだ。
(仕事があるのかな……?)
この家に入るのも自由だったが、出る時もスッと消えてしまった。
彼女は『この建物は、私が管理してるのを学校に貸している形』と言った。ここに住んでいる限り、彼女の手のひらの上なのか……。
(……買い物に行こう!! か、考えてたらおかしくなる!!)
(引っ越してきたばかり。買う物がいっぱいだ)
――あいつ、あの調子ならまた襲ってくるんじゃないだろうか……。
少しだけ期待している自分が、イヤになるなぁ。
農地と水車の並ぶ例の道へ出る。水力オートウォークは動いて……いなかった。
「えっ、徒歩!?」
帰りの荷物を運ぶ事を思うと、気が重い。上流でなにかあったのだろうか。
町へ出る。町……と言っても、建物は12ほどしかない。どれもこれも大きいが。
中央は自動ロボットたちの整備工場である四角い建物だ。このコロニーの労働力を補うロボットたちが出たり入ったりする。
そんな四角い建物を囲うように道があり、プロンファイバー製テントが並ぶ。あたかも祭りの屋台のような見た目だ。
「すいませーん」
声をかけてみる。ロボットが出てきた。プルクライドという名がついている種類だ。
「買い物です。市民番号D-634……」
「市民チップをどうぞ」
チップの埋め込まれた右手、人差し指を差し出す。(自分はキツネの獣人なので、4本指だ)
プルクライドのシリコンでできた肉球が、もちもちと包み込んできた。
「ふむーん チップを認証中 ……認証できません」
「え? おかしいな。 こうやって買い物するんでしたよね」
「正しいやり方です。ただし読み込めません。もう一度スキャンをお願いします」
もちっ。ふたたび肉球が人差し指を包む。
「認証できました……はっ、かひゅ、すいません、スキャンの調子が……」
「ロボットでも調子悪くなるん……はっ!?」
「ピガガガガーーーーガガガガガー」
「……!?!?」
「タブレットへの入力をお願いします 購入希望の商品を タップしてください」
――なんだ!?明らかにおかしいぞ!?
「購入希望の商品を タップしてください」
「こ、これとこれとこれで……っと」
「購入を受け付けました 支払いは 市民番号に紐付いた口座から 自動で支払われます」
ロボットがそう言うと、白い袋に入った商品が、小さなベルトコンベアから排出された。
「……なんだったんだろ」
無事に買い物はできた。あのロボットの様子は気になった。
こんなもんなんだろうか。
//ポーリーシャの場面
ここはコロニーの中枢、統制センター。この星の政治の中心だ。
調月ポーリーシャと市長、数名の主要人物たちがあれこれと話し合っていた。
「このたびは、私が考えた人口増加施策を発表させていただきます!」
会場に座った者たち全員に、なんとなく緊張がみなぎった。
このポーリーシャはロクな事を言い出さない。みんな知っているのである。
「みなさん。私は昨日、弥栄橋テサとセックスして思いつきました」
「今、この静粛な場でなんて言った?」
「青少年のプライバシーに配慮しろよ」
「彼を、対ドラゴンの事を見据えて――またコロニーの遺伝子多様性のため、セックスモンスターにする法案は可決されたばかりです」
「そこで、さらに彼に性交の機会を与えなければなりません。経験を積むための機会を」
ポーリーシャは、椅子から生えたディルドに深くまたがり、姿勢を正す。
ぐりん、ぐりんと腰を動かして、深く自らの中へと突き刺していく。
「おっ……ほぁぁっ……」
「ふむ、ポーリーシャ。その具体的な案とは」
「どうやって彼に性交の機会を与えるのかね……んくっ、ぐうっ……」
この場にいる全員が、ある者はオナホールに竿を挿入し、ある者はアナルバイブを突き刺されながら、会議に臨んでいる。
ポーリーシャの案である。こうすれば、最もいいアイデアが出る――。
「~~~~~~~ッッ!!!」
誰かが射精した――びゅくっ、びゅるるるるっ、ぶびゅるっ!!
「はい。まず、弥栄橋テサの銀行口座には、地球時代からの貯金と、開拓支援金――日本円にして60万円ほどが存在します」
「一介の学生には高いように見えますが、なにぶん稼ぐ手段も限られ、物価の変動も著しいこの星です」
「数ヶ月で尽きるかもしれませんし、数十年は収入無しでも保つかもしれません」
「まあ60万……はふうっ!! ……外来生物にケガさせられれば、飛ぶからなあ」
「この間スライムに絞られてた最中に、階段から転がり落ちて骨折したよ。俺」
「で、その60万円ほどの弥栄橋テサの口座が、どうした?」
「その口座の残高をたった今、0円にしました。私の権限で」
沈黙があった。
「彼はたった今、この瞬間から、一文無しです」
「0円です」
「さらに借金も背負わせました。549兆3000万円を」
「……」
「……」
「彼は買い物すらままならないでしょう」
「電気ガス水道、食事代は、私たちコロニー側が最低水準を負担しています。生活はできます」
「しかし彼は買い物のたびに、精子の供与が必要となる」
「買い物においては、ロボット――プルクライド種たちと性行為を行う、『セックス払い』を行う必要がある」
「それが、彼の唯一の支払い手段です」
「実際のお金が銀行口座に振り込まれたりすれば、549兆3000万円の借金と打ち消しあい、消滅します」
「彼はもはや、支払いのたびにいやいやながらもセックスを行う以外、ありません」
//テサ
買い物を続けていると、妙な人だかりを見かけた。
「ん?あれは……」
四角い建物――ロボットセンターの壁に、市民の性欲を煽り立てるポルノ映像が流れている。右下に『人口施策局』とクレジット。
だが問題はそれではない。ポルノ映像の流れる右に、小さくニュースが映っている――。
『借金番付 ニューホープ星 ギネス記録を更新』とあった。
「おおお……新たな借金ファッキンクズ野郎だ……!!!」
「なんて豪胆なんだ……ッッ!?!」
「あの、これはなんの人だかりですか」
「どれだけ派手に金を使ったんだ、この弥栄橋テサという男は!?!!!」
「ちょーーーーーーーーーッッッと!?!??! ちょっ!???」
「おっ!!?見ろっ、ニュースが流れっ……!!」
モニターのポルノ映像では、一組の男女が絶頂に至ろうとする――それを拡大されたニュースが遮った。ポルノを見ていた誰かが悲痛に叫ぶ。
ニュースには、あのポーリーシャが机に座って、カメラを見ていた――はあ!!?
ももも、猛烈に嫌な予感が――!!
「コロニーの諸君。弥栄橋テサくんが549兆3000万円の借金を背負った」
「そういうわけで市民階級が『一般市民』から『肉便器』に格下げとなる」
「見つけたらセックスしていいぞ。でも優しくしろ。私の恋人の一人だから」
「彼はいい声で鳴くぞ。めちゃくちゃかわいい」
「何を言ってるんだああああああああああーーーーっっ!!!!!??!?」
//シェルバン
「……!!」
レタスと保存食、洗剤と歯磨き粉を買いに来たら、偶然ニュースを見た。
なに?どういうこと?テサくんそんなに借金を持ってたのか。
助けてもらった恩があるけど、さすがに自分ではどうしようもない額……ッ!?
うっ、なんだこの匂い!! すごくいい香りが……ッッ!!
//テサ
「うっ……体がアツく、なって……!!」
――あの注射の効果だ!
布で擦れるだけで、自分のそれが勃ちあがってくるのを感じる……こ、こんな時に!?
周りの人々が、こちらを向いて、とろんとした目で見つめてくる……!
「か、かわ、かわいいっ!女の子の服とか着せてみたい」
「……えっちしたい」
「ちょっ、まっ……」
自分に向けられる性欲を感じる……!!
後ろへ後ずさりする。すると、誰かにぶつかった。
「残高からの引き落としが できませんでした」
「あ、あなたはさっきのプルクライド!!!」
「そういうわけで、弥栄橋テサさまからは、セーエキをもらいますぅ♡」
彼女ははらり、と服を脱ぐ。
下腹部には、股間を強調する陰紋が光っていた。当然、股の割れ目からはどろり、とした透明な粘液が滴っている。
買い物になんて来るべきじゃなかった。
――まわりはすでに、男、女、ふたなりと性別も様々な住人やロボットたちに、囲まれていたのだった。
//モブ姦エロ オスメスふたなり混合
//主人公のエロって珍しいのかもしれない……と迷っているがかわいく描くならよし。「しっちゃかめっちゃかにされたい」欲はあるだろうから、書いた
獣人たちのぷにぷに、もふもふとした手が集まってくる。
服が脱がされていく。優しく、しかし待ちきれないといった情念ある手つきで。
はあはあという息づかいが、周りから聞こえる。
周りの彼らが、いつの間にかローションを取り出して、あるものはコンドームを用意して、服を脱ぎはじめていた。
「やっ、やめ……」
思わず言葉が漏れた。だが内心は、これからへの期待に胸を弾ませてしまっている。
自分のズボンが脱げ落ちて、股間がぷるん、と跳ねた。尻尾がふわりと後ろに広がる感触。
体中にローションが塗りたくられていく。
「うわあっ、くすぐった……」
「挿れますよっ、テサさんっ」
「は、はいいいっ……!?」
目の前で、羊の女の子が、その股間から生えた男のそれを揺らしていた。そこからさらに玉袋もぶるんと揺れている。
「ちょっ、後ろはあまり経験がなっ……」
「ッ!!!」
挿入された。
苦しい感触。だが思ったよりもずるり、と入ってしまう――!!
――みんなの前で、ふたなりの女の子に犯されている!
「あっ、はっ、やっ、抜いてっ!! 抜いてくださ――ッッ!!?」
「あ、びくんびくんって、ちんちんが揺れた……」
「えっろ……!」
「かわいっ……あんまり痛めないでやれよ」
「俺もムラムラしてきたっ……なんだ、どうなってるんだ、この体の熱さ……!」
トラのお兄さんが、自分のそれにまたがってくる。
さらに、むっちりとした体格の、サモエド犬の女性が尻と太ももで俺の顔の上にまたがり、体重を押しつけてくる。
むれむれの女性器が、ぬちゅん、ずちゅっ、と音を立てて顔に吸い付いてくる――!!
「はあっ、はあっ!!」
「んぐむっ、ぶぶっ、んぷっ!!!」
「中、気持ちいいですっ!!」
俺の処女が……!! ……尻もペニスも顔も犯されている!!
屈辱。なのに、腹の中から圧迫されて、未知の刺激が……!!
や、やばい、出ちゃう――!!
こんなたくさんの人の目の前で――ああああああああっっ!!! 来る、来るッッ!!
//射精
――ビュルルルルッッ!!!!ぶびゅぷっ、ぴゅるるるっっ!!!!
(んぐううううううっっ!!!??)
「ああああっ、出ます、出ますうううっっ!!」
「俺も、ああっ、イっく……!!!!!」
「はあ、くあああああっっ……!!!」
目の前の肉で何も見えない中。
直腸の中で、太い、質量のある肉がびくんびくんと震えたのを感じた。
ペニスの先で、男の尻で搾り取られて、情けなく子種を放つ感触を感じた。
首全体で感じる肉が、ぶるぶるっ、と震えて、蒸れたニオイとぴちゃぴちゃとした水音に溺れそうになる。
俺の尻を、ペニスを、顔を犯していたそれぞれが、絶頂に達したのだとわかった。
「おらっ、イけっ、この肉便器がよぉっ!!」
「俺のちんぽも、ちんぽもしゃぶってくれー!」
「おっぱい好きかな?私のおっぱいでむにむにしてあげるっ」
「~~~~~~~~!!!!」
//時間経過
そうして代わる代わる犯され続けた。
精が尽き果てるかと思われた。
しかし、男に尻を深くえぐられるたびに、えもしれぬ絶頂感が走り、気がつけば天高くに白濁を放っていた。
嫌悪感がもはや、無くなっていた。
犯され、キスをして、豊満な女性の胸を揉みしだく。そんな中で素肌に暖かい風があたって、ここは公共の場なのだと思い出す。
みんなが乱暴に自分を好き勝手に扱った。
「や、やめっ……」
人もたくさんになってきた時、シェルバンの声が聞こえた。
――いたのか!? 知り合いに見られていたの?
――は、恥ずかしい、恥ずかしいっ!!
「やめてっ……やめて、テサに触らないで……!!」
勇気を出したのだろう。止めに入ってくれたのか……。
でも今の自分には……もっとこのままでいたいような……気持ちが……。あ、その前に体力が。
俺の……意識が……。
//気絶
気がつくと、夕方だった。
いつか歩いたオートウォークで、自分はよたよたと歩く誰かの背中に、背負われていた。
「――シェルバン?」
「あっ……気がついたんだ」
「ちょ、降りるよっ、俺」
いそいそと降りる。自分で立とうとして……
「あ、脚がっ……しびれっ」
「む、ムリしないで!」
あ――立ち上がれなかった。
オートウォークは行きの時と引き続き、止まっている。このままではどこにも行けないままだ。
自分はシェルバンに手を取られた。楽な姿勢にしてくれた。
「あ、服も着てる、俺。 ……裸、だったのに」
「……」
シェルバンが目をつぶった。口をゆるく引き結んで、頬を染めている。
――着せてくれた?
気まずい。
「……」
「……」
「あ、ありがとう」
「うっ!? あ、はいっ!」
「君の家に、買っていたモノはもう運んであるから」
「えっ……はあ、迷惑かけちゃったね。ありがとう、ごめんね」
「もう、家に帰るだけだよ」
全身を気にしてみる。精液とか母乳とかでカピカピしている気がした。
「……」
「ごめん、えっちだった……」
シェルバンが、「ううう……」と歯ぎしりした。
「助けられなくてごめん。見とれてた……」
「えっ、あっ、いや、気にしないで!! 止めに入ってくれただけでも、すごいことだよ」
「でも、でも、君はドラゴンから僕を助けてくれたっ!!」
「それに比べて僕は、あんな人たちにすら……迷って」
「君が嫌がってたように見えたんだけど、すぐ、そうじゃないなって思っちゃって……」
――そういえば、そうだったかもしれない。
今でも、あの気持ちよさを思い出すと、体が熱くなる。不本意だったし、屈辱だったはず……はずなんだ。
「早く助けた方が、よかったよね。もっと早く」
「い、いや、気にしないで!」
「元はと言えばあのド淫乱ウサギが悪い」
「……うっ!」
シェルバンは、急に、なにかに耐えるような表情になった。
「まずいっ、夕方だっ……!!」
「夕方?」
「ごめん、本当にごめん、もうこれ以上君を運べない、帰らなきゃいけないんだっ!」
「え、いいよ。ここまでありがとう。帰りは楽だよ」
「ごめんね、こんな僕で本当にごめっ……ぐぅ……!!」
シェルバンはそう言うと、よたよたと走り出していった。
走りが遅い子供の、全速力。そんな印象だった。
「……謝りたいのはこっち……ってもう」
――行っちゃった。なんだか最後は、変な様子だったな……。