※本作はABIKI様からご依頼いただきましたCommission作品です。
※本作には以下の表現を含みますので、苦手な方は注意願います。
【性欲に忠実な大量虐殺。動植物全生命老若男女に平等な死。】
この広い宇宙には“地球型惑星”と呼ばれる生物の住まう星が無数に存在している。
資源豊かな地球型惑星では、長い長い年月を掛けて多種多様な生命体が生み出され、その中で弱肉強食の頂点に立った種族は、やがて星の支配者となり、そして最後には必ず“地球の癌”となる。
宇宙生物学者達の行った『Universe25』なる実験では、この資源に富んだ楽園のような星で、彼ら地球の癌達がどのように生き、そして死んでいくのか種族レベルで観察している。
この実験の面白いところは、被検体であった地球型惑星計25星すべての星で全く同じ結末を迎えたことだ。どの星も繁栄を経た後、最後には大絶滅してしまったのである。
焦点となるのは、“格差”。
星の支配種族は、その知能と科学技術で次々と天敵を排除し、多くの病魔や自然災害をも乗り越え、自然界の掟から外れた安心安全の楽園のような生活を手に入れた。見る見るうちに文明は発展し、個体数は何万何億とネズミ算式に増えていった。
しかしやがて彼らは、より良い場所、より良い資源を求めて、種族間闘争を繰り返すようになる。そして、その争いに勝利した一部の者達が星の資源の大半を支配するようになり、残りの少ない資源に大勢の被支配者層が群がるという、不条理な格差が生まれた。
この後、支配種族は基本的に二つのパターンによって絶滅を迎える。
一つは繁栄の象徴だったはずの科学技術が、不満や妬み、不安、怒り…負の感情が渦巻く世界で反作用し、壊滅的な死を迎えるパターン。即ち核戦争である。
そして、もう一つは緩やかな死のパターン。
困窮する者同士が住まう社会では、あらゆる諸問題が付き纏い、凄惨な事件が後を絶たない。自分が生きるだけでも精一杯で、到底所帯を持つことなんて考えられないし、仮に伴侶を見つけても満足に子育てができる環境もない。
劣悪な環境でネグレクトを受けて育った子供達の多くは繁殖に興味を失い、血を繋ぐことはなかった。
こうして結婚や子作りをリスクとする価値観が蔓延した彼らは、本能的・生物的に死を迎えた状態になる。
最終的には超高齢化社会の中、すべてを背負わされた極少数の若者は、医療も福祉も崩壊した死屍累々の腐乱した都市を絶望の眼差しで見届けることとなる。
本来であれば、楽園のような奇跡の惑星のはずなのに、支配種族はこのように必ず栄枯盛衰を経て絶滅するのだ。しかも、その絶滅の過程で他の沢山の生物達を巻き込んだり、酷い場合は星すら死なせてしまうのだから厄介極まりない。
しかし、ある時、一人の男がこの悲劇的な絶滅を止める為に立ち上がった。
『勿体ない』
ただそう思った彼は、種が絶滅に向かう前の早期段階で“手を加え”、何度も失敗しながらも、しかし改良を重ね、多くの星を救ってみせた。
そんな星の救世主である男の名は『テラ』。後に“生殺の匠”と呼ばれた伝説の男である。
「98億かぁ・・・ ん~おしい。ここも100億までいかずにピークアウトしちゃったな。」
黒龍人族の雄『テラ』。28歳。彼は残念そうに溜息をついた。
「まぁでも、可哀想だから“生かし”にいくとしますか。」
暗い部屋に無数に並べられたディスプレイ。その一つ一つに彼が所有している何十という地球型惑星の総人口や種族数、総生物量など詳細なデータがびっしりと映し出されている。
人口のピークアウトは“救い”のトリガーだ。
多くの星は人口のピークアウト後、急速に社会が乱れ始め、崩壊が始まる。テラはこのタイミングで先んじて所有惑星に干渉し、絶滅を防ぐ活動をしている。
活動を始めたのは3年以上も前だったか。はじめこそ惑星干渉は“趣味”の範囲でしかなく、星を救うなんていう大義もへったくれもなかったのだが、様々な星と向き合っていく中で気付けば趣味が表向きには慈善事業と化していった。
惑星に干渉するにしても、まずはその星を所有するところから始まるのだが、銀河一つ当たりの取引価格はサラリーマンの平均月収に相当する。当然、ボランティアで行えるレベルの代物ではない。
当初は、趣味レベルだったこともあり、なけなしのお金で惑星を買っていたのだが、今では彼の活動を支援する者が多く現れたことで金の問題は解消されている。
それこそ広大な宇宙にある地球型惑星の中で絶滅の近い星はもうほぼすべてテラの手中にあるような状態だ。
彼の管理下にある星だけでも、合計すれば5000億人を超える知的生命体が生息している。彼らの命運はすべてテラの掌の上にあると言っても良い。
テラは目星を付けた惑星の詳細な地図や人口の分布、町並みの様子を淡々と調べ上げていく。卓越した科学技術を持つテラの文明では、他惑星のネットワークに潜り込むことなど朝飯前で、その星の言語もAIが瞬時に翻訳してくれるのだ。
「ふーん・・・ここも“地球”と“人間”ってニュアンスか。やっぱり生命の誕生の起源が似通ってると、どこも同じように自分達を表現するんだな。」
テラが地図上の灰色になっている部分をズーム表示していくと、無数の箱のようなもので地面がびっしりと覆われていることが確認できた。
そして、その箱と箱の間の隙間には、更に小さなカラフルな箱が行列して動いているのが確認できる。
「えっろ…」
エロい。テラのその言葉の真意はわからないが、画面内には“人間”達の広大な文明、コンクリートジャングルが広がっていた。
更に拡大していくと、カラフルな箱は、生き物を乗せた乗り物であることが確認できる。そしてその行列の脇には更に多くの二足歩行の生き物がうじゃうじゃと歩き回っていた。
テラのような硬い鱗に覆われてはいないが、骨格はほぼ同じ形をしていた。身体の表面は肌色の皮膚で覆われており、アクセント的に頭部から毛を生やしている。
「これまたいかにも下等生物って感じの種族だなぁ。・・・でもこう如何にも弱そうで絶滅しそうなナリしてると、ちょっと助けてやりたくなっちゃうんだよなぁ。・・・よし、行くか!」
テラは徐に立ち上がると、服を脱ぎ捨て、風呂場で身体を洗い流し始めた。まるでこれから風俗にでも通うのか、というくらい何故か下半身を中心に念入りにゴシゴシと磨き上げる。
全身漆黒の黒光りする美しい肉体。重力の異なる他惑星での度重なる干渉活動は、自然と彼の肉体を鍛え上げ、隆起を孕むその四肢は彼の雄々しさを何倍増しにも魅せている。
そしてなにより驚かされるのはその男根だ。
丸太のような太腿に挟まれていながら、全くといって見劣りしない第三の足。
通常時でありながら、膝まで垂れ下がるその太い肉棒は、尻尾と見間違えても可笑しくはないくらいの存在感がある。
勿論、前尻尾とは別にしっかりと逞しく太い尻尾も持っており、またこれだけの雄大な肉体を空中に持ち上げるだけのしっかりとした翼も備えている。完成された生物とはまさに彼のような存在を言うのだろう。
テラはシャワーを終えると、改めてこれから手を加える惑星の詳細情報を調査し始めた。
地球。支配種族:人間。国数約200国。総人口98億3245万4362人。
「久々に難易度ベリーハード狙ってみるか。クリア条件の0.001%を達成するには・・・、なんとか100国くらい残して、各国10万人も生かせば十分かな。」
彼は星に手を加える際、必ず事前に惑星干渉強度を定めている。テラの言う0.001%というのは、干渉後の支配種族の生存者数の割合だ。
残酷な話ではあるが、星を守る為には、支配種族の文明リセットが最適解であり、あとは種の保存という意味合いで、最低限生き残りを作れば問題はない。
慈善事業とはよく言ったもので、悪い言い方をすれば、この活動は大量殺戮でもある。生かすために殺す。矛盾するようだが、それでも実際に星が救われることには変わりはない。
惑星干渉において最大の難点は、生存者が多い=文明再生が早くまたすぐ近い将来星の破滅を招くということ。当然、出来る限りギリギリを狙うのが良いことにはなるのだが、しかし、これはチキンレースでもあり、少しでも調整を間違えれば絶滅させてしまうこともある。
生存者1%がEasy、0.1%がNormal、0.01%がHard、0.001%がVeryHardとなっており、これから狙うVeryHardは何十という星を触ってきたテラですら、成功例は数えるほどだ。
この繊細な生殺管理を実現するには極めて高度な職人芸が求められる。難易度の高さや、そもそも惑星干渉が虐殺行為であることを考えると、究極の汚れ仕事のようにも感じるかもしれないが、しかし、テラはむしろこの活動を楽しんでいた。
その証拠に、これから惑星干渉を行うにあたって、建造物や国の風土など星の詳細情報を調べる為パソコンに向かうテラの股間は既にパンパンに膨らんでいる。
そもそも当初彼は星を救うだの種の保存だの一切興味はなかった。
ただ、弱小種族を自らの肉体で圧倒し、蹂躙し、優越感を得て気持ちよくなりたかっただけだったのだ。
都合が良いことに、テラの住む星は非常にスケールの大きな文明を形成しており、一般的な地球型惑星の尺度でいうと、テラの身長は250㎞という規格外の大きさがあった。
そんなテラが一度、地球に舞い降りれば、ただ着地するだけでも世界が消滅しかねない。そんな神のような気分を味わう為に、彼は幾つもの星を買い、そして滅茶苦茶に虐殺していたのだ。
しかし、いつからかもっと虫けら達の命を感じたい、彼らの目線で神のような自分の姿を見てみたいと思うようになり、そこで初めて生き残りを作るという発想に至った。
生き残りを作ることで、生存者たちが撮影した大天災の様子を写真や映像として入手することができる。テラはその映像をオカズにしていたのだ。
そしてある日のこと。ほんの気まぐれでその映像を成人向け動画サイトに投稿したところ、想像以上に反響が大きく、もっとテラの蹂躙オナニーが見たいというファンが殺到した。
ファンからもらった支援金を元に次々と惑星を買い漁り、星を破壊し尽くし、そしてその蹂躙動画を投稿するという流れを繰り返すうち、気付けばテラの蹂躙オナニーシリーズはAV市場の一大ジャンルを形成するに至る。
また、予め虐殺への批判を回避する為に、Universe25の実験を引き合いに出して、あくまで星を救うついでに、気持ちよくなっているだけ、というスタンスを前面に押し出すことが成功を後押しした。
そして、この活動で得た莫大な資金で一斉に地球型惑星を買い占めて今日に至るわけだ。
「前回は津波管理が甘くてよくわからないところで滅茶苦茶死んだからなぁ…。どこに降りようか。」
テラは舐めまわすように世界地図を見る。
「この北極圏にある大陸の中央に降りれば、人も少なそうだし、津波も防げるかな。」
テラは惑星間移動用のポータルを起動し、惑星座標を入力する。彼の文明は宇宙進出してから、もう何世紀も経っており、ワームホールの原理を利用した惑星間のワープも日常生活に当たり前のように溶け込んでいた。
『地球型惑星No.37654。座標07:21:19。ゲート開通確認シマシタ。』
音声ガイドからワームホールの生成に成功したことを伝えられると、テラはそのまま素っ裸でフル勃起したままゲートを潜っていった。
北極圏にある地球最大の島。人口は約5万人。
氷床や万年雪の層が1㎞~3㎞にもなる静寂の氷の世界。その上空で突如、空間が歪み、中から漆黒の神が現れる。
神の名はテラ。彼はまるで優雅な鳥のように、翼を巧みに使ってそっと地表に舞い降りた。
・・・しかし、それはあくまでテラと同一視点での表現。
身長250Km、体重200兆トン。富士山約70個分はある超重量がどれだけ静かに着地したとて、大天災は免れない。
3㎞ある分厚い氷層も彼にとってはまさに薄氷であり、着地した瞬間、島全域に無数のクレバスが出現した。
地震は地球史上最大マグニチュードを余裕で更新し、島に住む全人口は一瞬で町ごと粉々に消し飛ぶ。
できるかぎり内陸中央に着地したとはいっても、他の大陸への被害も少なくはなく、北極圏を中心に周囲の島や大陸の沿岸部の町は津波で押し流されてしまう。
被害は勿論人間だけでなく、ホッキョクグマやジャコウウシ、ライチョウ、ツンドラオオカミなどこの地域に住む多種多様な生物をも死に追いやり、またいくつかの種においては血を絶やすに至った。
「ちょっと足元がひんやりするけど、まずは被害状況を確認するか。」
テラは左手につけていた指輪状のデバイスを起動し、ホログラフィーを映し出す。このデバイスは自宅PCと繋がっており、リアルタイムの被害状況を確認できるようになっている。
「どれどれ、直接虐殺数は…250万人か!最高記録だな。」
着地死者が億単位超え当たり前のテラにとって250万という死者はあまりに少ない。彼の着地技術と場所選定が極めて秀逸だったことが窺える結果だ。
過去に恐竜を絶滅させた隕石がせいぜい直径数十キロだと言われていることを考えると、テラがどれだけ凄いことをやってのけているかがよくわかるだろう。
“直接虐殺数”は何らかの所作が巻き起こした10分以内の死者数を示している。津波等の二次被害はここには計上されず、間接虐殺数扱いとなるが、これは時に直接虐殺数の10倍になることもある。
よってまずは一つ一つの所作による被害が1億を超えないようにすることが寛容である。直接虐殺数は「気付かないうちにすべての生命が全滅した」を防ぐための丁度良い目安になるのだ。
このスケールの差の前では、自分の行動がいったい何を引き起こすのか、というのを完璧に予想するのが難しいので、こうした数値上の目安はどうしても必要になる。
例えば、今テラが何気なしに腰を降ろし指輪デバイスを見ているこの時間に、彼の足元にあったはずの分厚い氷床は“巨大な棒ヒーター”の熱ですべて溶けてしまい、地表が露出していた。
バキバキにフル勃起した全長50㎞はある彼の爆根は、その地域の気候すら変えてしまうほどの熱量を持っているのだ。
寒帯地域を一瞬で熱帯地域に変えるだけでも、あらゆる生物に甚大な影響を与えそうなものだが、なによりその溶けだした大量の水が大問題だ。
世界中の氷が解けると、海面上昇は60mにも達し、多くの都市が水没すると言われているが、今回テラがたった数分腰を降ろして、地表に怒張陰茎を近づけた影響で既に約2mの海面上昇を引き起こすだけの氷が溶け出してしまっていた。
勿論、実際にその影響が出るまでは数時間のラグがあるのだが、海抜の低い地域はもうこれだけでアウトだ。
ほとんどが海上の氷である北極だからまだ被害はその程度で済んでいるが、もし降り立ったのが南極だったら、被害はもっと大きかったであろう。
北極圏の一部に突如出現した熱帯。
これが地球温暖化に重大な悪影響を与えるのも間違いなく、例えば、長期的な目線で見ると、テラの“ちんちんなちんちん”のせいでウミガメが死滅することが確定してしまっていたりする。
ウミガメは孵化中の温度で性別変わることで知られており、29.5℃を境にそれより高いとメス、低いとオスになる。そう、今回テラが引き起こした海水温上昇によって、ウミガメの生息域のほとんどでメスしか生まれないという事態になってしまうのだ。
そんなこと知ってか知らずか、テラは徐に立ち上がると、崩壊した北極を後にした。
一歩一歩がちょっとした小隕石の衝突くらいのエネルギーを持つテラの歩み。
海の上を歩いてるにもかかわらず、まるで水の抵抗などあってないように、くっきりと海底に巨大な足跡を刻んでいく。
それもそのはず世界で一番深いマリアナ海溝ですら、せいぜい彼の踝を濡らすくらいの水深しかない。
未踏の深海。まだ人間が開拓すらしていない未知のフロンティアはテラの暴力的な足裏によって、日の目を浴びることもなく深海生物諸共滅茶苦茶に踏み荒らされていった。
海底深くに刻まれた足跡一つ一つがマリアナ海溝より深い“海のアビス”となり今後、新たな深海の生態系を育んでいくことだろう。
・・・島国が見えてきた。
ここからは忍者の如くそろりそろりと慎重な足運びが要求される。
というのも、何も考えずに上陸してしまうと、沿岸部から内陸に向かって100㎞ほどを津波で押し流してしまうからだ。
特に今から上陸しようとしている島は、南西から北東にかけて約3000㎞の細長い島。下手すれば上陸時の津波だけで、大半を虐殺してしまう可能性もある。
そんな繊細な地形をあえて最初のターゲットにしたのは、この国が面積のわりに人口が多かったからだ。
特に首都のT都は人口密度が著しく高く、建物も密集しているため、ヤり場としてはかなりそそるものがある。
テラは慎重に慎重に上陸すると、さっそくT都を“股にかける”。
死傷者数が100万人ほどカウントアップされた。できうる限り被害を抑える為に最善を尽くしたが、やはり海岸付近の海抜0m地帯はどうしても救いようがない。
テラの目線からすると、なぜそんな如何にも津波に押し流されそうな海沿いに町を築くのか理解すらできないが、やはりそれもスケールギャップ故の人間とのズレなのだろう。
現にこうしてテラという別次元の存在さえいなければ、ちゃんとこの都市は繁栄できている。
「さて、とりあえず挨拶代わりにサクッと抜くか。」
テラはいつも惑星降臨直後にウォーミングアップ代わりに一発射精する。
というのも、テラは自宅のPCで事前調査をしている時から勃起していることもあり、星に来た時点で既に我慢の限界が近くなっているからだ。
どっちにしろ彼の惑星干渉は、生殺実験やオカズ作りにかなりの時間を費やすので、“締め”の頃には十分な量の精液が再充填されている。
「糞人間どもが!俺様のこのデカいケツで皆殺しにしてやる!」
テラは開口一番そう言うと、足元に広がる灰色のカーペットに向けてゆっくりと腰を降ろしていく。
ムーンフォール。人間達からすればテラの巨大な尻は双子の月のようなとんでもないスケールの代物だ。
そしてその二つの月に同伴するように、一回り小さなもう一組の双子の月が確認できた。そう、睾丸である。
4つの月が1000万都市に立て続けに衝突する。
先ほどの北極への着地と同等かそれ以上か。大天災級の衝撃が大地を揺らし、衝撃波は周囲の雲をいとも簡単に掻き消してしまった。
指輪デバイスの死傷者数のカウントが一瞬で1000万ほどプラスされる。
「うはっ!めっちゃ逝ったなw」
無数の命が一瞬でテラの巨尻と巨玉によってミンチになったのだ。
テラの目線では、灰色の大地が消えてなくなったくらいにしか見えないのだが、これがどれほどの惨事なのかは今まで再三行ってきた干渉活動の経験のおかげでリアルに実感することができている。
自分の肉体によって崩壊していく文明の映像をオカズとして、オナニーを始めて幾数年。脳裏に焼き付くくらい何度も見てきたことで、テラは人間の目線で物事を想像する力が備わっていた。
このエリアの全生命は勿論、ここに都市があったという痕跡も、歴史も、人々の思いもすべてが彼のケツに消えた。
その事実にテラは得も言われぬ充足感で満たされていく。無意識のうちにテラの手はペニスに添えられていた。
無人の野で一人ピストン運動を開始するテラ。本来であれば、このピストン運動ですら、国一つを滅ぼしかねないエネルギーを秘めているが、既に周囲が完膚なきまでに破壊し尽くされていたこともあって、新たな死者は生まれていない。
「あ・・・射精る!!」
いつもなら大地に向けて射精し、精液による大虐殺を巻き起こすのだが、今回はあえて南側の海にぶちまけた。
勿論、それで被害が軽減されるというわけではなく、代わりに膨大な量の海洋生物が犠牲になる。
一匹一匹が小さめのクジラくらいの大きさのあるテラの精子が億単位で海に拡散されたのだ。正直なところもうこれだけでこの星の海はダメかもしれない。
「この島の残りは…9000万人か。世界中を蹂躙する前に腹ごしらえでもしておくか。」
テラは残りの町はすべて喰ってしまおうと考えたようだ。テラにとって微生物のような小さな人間達をいちいち取り分けて食すなんてのは到底無理な話で、基本的には地表ごと町をごっそり頂くことになる。
そもそもテラにとって人間などなんの腹の足しにもならない。仮に人間を100億匹全部集めてミンチにして肉団子を作ったところでせいぜい5億トンといったところ。それに対し身長250㎞にもなるテラの体重は200兆トンもある。
尿だけでも一度に1兆トン排出するテラからしたら、人間など最初から質量的には存在しないのと一緒なのである。
人間の町のみならずあらゆる動植物達を地表ごと一緒に食い散らかすことで、ようやく少しは腹が膨れると言ったところであろう。
テラはマズルを地表に近付け、地球上のどんな山より大きい巨大な口を開ける。中から肉厚の涎まみれの長い舌が出てきたと思った時には、もう真下にあった町は地盤ごと舌に絡めとられ口の中に納まってしまった。
そのままテラは四つん這いになりながら、国土全体を舌で均していく。
ものの数分で瞬く間に島は片付いていき、気付けば、町どころか、川も湖も森も山も何もかもが消えてなくなり、地平線の彼方まで、テラの涎まみれの不毛の大地が広がっていた。
「流石に肉に対して不純物が多すぎて不味いな。」
歯の間に高層ビルがいくつも挟まっていて、少々不快に感じたテラは、先ほど射精した場所とは反対方向の北側の海に口をつけた。
ゴオッ!!っと物凄い爆音を響かせながら、海水が吸い込まれていく。3兆トン。琵琶湖換算でいうと約100個分の大量の水が一瞬でテラの口内に納まった。
その中には、辛うじて被災を免れていた海軍500隻、避難用に沖に出ていた船3000隻の合計50万人と、クジラやシャチ、イルカの群れ、そして無数の海の生物が含まれている。
しかし次の瞬間!
殺戮のうがい。
口内でゼロ距離で放たれるテラの呼気を前に生命達は滅茶苦茶にシェイクされ、一瞬でミンチになる。
ペッ!!
そして、肉塊だらけの死の水は、テラの糧になることも叶わず、虚しく吐き捨てられてしまった。
「あ~食った食った!…さて、そろそろ本格的に虐殺を始めるか。」
テラは地球上のすべての地理をしっかり頭にいれており、ちゃんと命の数がVERYHARDの条件である0.001%になるように計算して動いていた。
条件をクリアする為には、すべての町を一つ残らず蹂躙しつつ、かつ少しずつ生き残りを作る必要がある。延いてはそれが、オカズ供給拠点を作ることにも繋がる。
特に1000万人規模の都市は有限なので、一つ一つしっかりどのようなポーズ、もしくはシチュエーションで撮影してもらうかまで決めていた。
それはある意味、ヌード写真の撮影会にも近い。
自慢の陰茎に関しては、どのような角度がより逞しく映るか、常に色々試している。
亀頭を真上から直角に町に落とし、亀頭クレーターを作りつつも、鈴口部分で生き残りを作ってみたり、町の上ギリギリでゆっさゆっさと睾丸を揺らしてみたりなど、思いつくことは何でもやっている。
その為、どの身体の部位より、いつもペニスが一番多く血を吸っていた。それこそ、ほとんどの町が基本的にはちんこに破壊されたといっても語弊はないくらいだ。
ただ、あえて趣向を凝らし、いくつかの町では、実験的に“不殺”を試みたりもしている。
その一つに、ペニスを町ギリギリに近付けて、しばらくそのまま静止しているといったい町にどのような変化が起きるのか、また人間達はどのような反応をするのか、という実験である。
今回こうしてこの星に蹂躙しに来る前には、性器からケツの穴まで、しっかり下半身を風呂場で洗浄し、出来る限りクリーンな状態で町を襲ってはいるのだが、どうしても蹂躙中は我慢汁がドロドロと出てきて、雄臭くなってしまう。
実験はそのままその雄臭い陰茎を町に近付けたパターンと、一度尿道を根元から亀頭に沿って指で圧迫して、しっかり我慢汁を排出した上で、海でペニスを洗浄し、出来る限り匂いを消したパターンの計2パターンで行った。
まずは無洗状態。
できる限り慎重に足を進め、股下に1000万人都市を納めると、ゆっくりと屈んで四つん這いになる。
そして、陰茎をギリギリまで町に近付けた。町の上を漂っていた避難中の無数の旅客機が怒張陰茎の肉壁に衝突して、爆発飛散したが、テラは全く気付いてすらいない。
当然人間達はこの世の終わりとも言うべき状況にパニックに陥る。
「ま、町が・・・もう終わりだ・・・」
「な、何が起きているんだ!?この空を埋め尽くしているものはいったい・・」
「で、でかい・・・これって、ちんこだよな?いったい何㎞あるんだ・・・?」
「く、臭い・・・!息ができない・・・ッ!」
「た、助けて・・・神様・・・」
「し、死にたくない・・・!」
既にテラの接近によって、町は半壊していた。しかし、テラの超絶技巧によって辛うじて生かされていた町の住人達が空一面に広がる巨大な肉棒を前にして絶望のあまり泣き叫ぶ。
テラはそのまましばらく何もせずに静止していた。
しかし、なぜか指輪デバイスの被害者数表示がみるみるうちに増えていく。
―死因は主に臭気と性器の脈動だった。
テラにとってはちょっと雄臭いくらいの感覚でも、小さな人間達にとってそれは、強烈な吐き気を催すには十分な臭気だったのだ。毒性こそないものの町を完全に包み込んだ雄の香りに長時間晒されることで、まず真っ先に鼻の利く猫や犬がショック死し、続いて都市鳥や人間達も次々と倒れていく。
そして、同時にテラの血の鼓動も人間達にとっては脅威だった。50㎞にもなる陰茎の亀頭の先まで血を届ける人知を超えた脈動。
その脈動が引き起こす爆音と振動が、町を揺らし続け、次々と高層ビルが倒れていったのだ。
30分を数えた頃には、ついに町の全生命が死に絶えてしまったので、そこで一つ目の実験は終了したが、もしかしたらこのまま数時間ペニスを近づけたままにしていたら、それだけですべての建物が瓦解し、町が瓦礫の山と化していたかもしれない。
もう一パターンの洗浄後の陰茎での実験も、そこまで結果に大きな違いはなかった。ただ、絶滅するまでの時間は1時間と、先の実験を少しだけ上回る結果となった。
死因の半分がペニスの脈動であることは共通しているが、雄の香りによる死者に代わる形で死因のもう半分を占めていたのは熱中症だった。
北極を熱帯に変えるだけの熱量を持ったテラのペニス。それを間近に近付けられたことで、町が高温サウナ状態になったのだ。30分後には町の気温は100℃に達し、テラの陰茎から噴き出す汗の影響で湿度も100%になっていた。
屈強なサウナ―達がしばらくは持ちこたえていたが、そもそも極限の死の恐怖で追い詰められている中での耐久戦だ。1時間後には全員が死に絶えてしまう。
これらの実験でわかったことは、テラの度を超えた規格外のスケールの前では、人間達は“何もしなくても死ぬ”ということである。
その事実は、より一層自身の超越性を再認識するのに役に勃った。
実験に撮影に忙しく星を歩き回るテラ。しかし、その一歩一歩は確実に星を傷付けている。
遥か遥か遠くの町をも瓦礫の山に変えてしまうようなテラの歩み。歩く震源地と言っても良い彼の周囲100㎞はまさに“死の間合い”であり、テラが意図的に命に配慮しない限りは生存率は0%となる。
例えテラが地平線の果てに見える山よりも更に遠くにいたとしても、人間がその目で彼を視認できた時点で、同時に死が確定してしまうのだ。
仮にテラが何も考えずに10歩歩いたとしよう。歩幅は約80㎞あるので進む距離は800㎞だ。すると単純計算でも191400平方キロメートルもの広大な大地が死の間合いに晒されてしまうことになる。
地球の人口密度が約70人/平方キロメートルであることを考えると、死者想定は1339万8000人にもなる。これが先ほどテラが滅ぼした島国の人口密度なら6469万3200人。首都の人口密度なら12億2228万0400人だ。
勿論、191400平方キロメートルなどという広大な範囲全部にそんな高い人口密度で町がぎっしり詰まっている場所などこの地球には存在しないわけだが、いかにテラの一歩一歩が恐ろしいものなのか、そしてただ人間達を生かすだけでも相当な難易度であることが良く分かることだろう。
そして、この絶望的な被害というのは、人間や動物の命だけにはとどまらない。テラが壊滅させる地域には、当然、世界遺産や国宝、希少な生態系を育む自然も沢山含まれている。
テラ自身もそれは分かっていた。むしろ、事前に調査して、どのような歴史的建造物があるか等、チェックしていたくらいだ。
だが、その星にとってどれだけ希少で価値のあるものであっても自分の前ではすべて台無しになってしまうという超越感はなにより心地良く勃起に値するものだった。
例えどれだけたくさんの命を奪うことになっても、長い長い歴史が紡いだ文明の証が消えてなくなろうとしていても、それが最高に気持ちの良い射精の糧になるのならば、テラは一切迷うことなくすべてを破壊するだろう。
指輪デバイスの死者カウントが97億を超えた。
テラの怒張陰茎は更に一回り肥大化し、脈動もひと際激しくなっている。
(流石にそろそろヤらないと興奮しすぎて気絶しそうだ…)
テラはついに“メインディッシュ”に向けて歩を進める。早くヤりたい気持ちで頭がいっぱいになり、目は血走り、息が荒くなる。獣畜生のようにだらしなく涎を垂らしていることにすら気付いていない。
(喉が渇く・・・)
テラは道中足元に湖を見つけては、生命事すべて飲み干していった。
しかし、飲めども飲めども、ダラダラと涎が湧出してくる。
地表にメテオのように落下していくその唾液一滴一滴が、彼が飲み干して消えたいった湖の代わりの新しい湖として、この星に一生残り続けることであろう。勿論、生命など住むこともできない死の湖ではあるが。
さらには涎だけでなく、下の口からもボタボタと汁を垂らし、地表にはカウパーメテオが降り注いでいた。これもまた一つ一つが粘性のある死の湖として、後に地図に記されることになる。
しかも、恐ろしいことに、どの我慢汁湖にも飛行機の残骸や大量の鳥の死骸が混じっていた。
どうやらテラが大陸から大陸を渡り歩くうちに、我慢汁でべちゃべちゃに濡れた彼の広大な陰茎に、ジャンボジェット機やヘリコプター、戦闘機などが、絡めとられこべり付いていたようだ。またそれらの残骸と残骸の間隙を埋めるように何億という大量の鳥の死骸が張り付いていた。その様はまさに巨大蚊取り粘着シートである。
その死体だらけの我慢汁がそのまま地表に落下することによって、グロデスクな湖が形成されているわけだ。
しかし、まだ形を残しているだけ幸運というものだ。我慢汁で濡れている部分以外の他の身体の部位と衝突したものは、基本的に粉々に砕け散ってしまう。
実際、我慢汁トラップにかかってしまった3億羽は、テラが殺した鳥の1%にも満たない。
テラが齎した各地の気候変動は、渡り鳥達をパニックに陥らせており、混乱したまま空を滅茶苦茶に飛び回っていた彼らの大半がそのままテラの移動に巻き込まれ粉々になっていた。
空を飛ぶという性質の為に、骨の強度を捨てる形で進化していった鳥たちにとっては、テラの所作一つ一つが巻き起こす衝撃というのはすべてが致命的だったのだ。
それこそテラが移動するたびに巻き起こる暴風だけでも鳥たちはボロ雑巾のように揉みくちゃになりバラバラになってしまう。
テラにとっては、空も地下も海の底も何も関係がなかった。どこにも逃げ場はなく、すべての生命が平等に命を摘まれていく。
そしてそんな死の行進もようやくフィナーレを迎えようとしていた。テラの目の前にはこの星最大の都市が綺麗にそのまま残っていた。匠の技で意図的に死者がでないように生かして取っておいたのだ。
「さて、今回は理性外して思いっきり抜くか。」
今回の干渉活動では、着地も完璧に決め、各地の蹂躙もほどほどに済ませ、世界全体としてみても良い感じに生存者を作れた確信があった。
いつもはどうしても着地や一回目の射精の被害が大きくなりすぎて、思い切りフィニッシュするだけの命の余裕がなくなってしまうのだが、今回はしっかり生き残りを作れたこともあるので、この地域一帯の全生命が死滅するのは覚悟の上で、理性を飛ばして全力で抜いてしまおうと考えたのだ。
「本当はイく時に全力で吼えると滅茶苦茶気持ち良いんだけど、いつもは我慢してたんだよなぁ…。今回は理性外すぞ。覚悟しろよ人間ども。耳塞いでおかないと鼓膜破れるからな!」
この「人間ども」というのは目の前にいる人間達のことではなく、主に遠く離れた人類全体に対して言った言葉だった。というのも今まで散々有生物惑星を嬲ってきた経験上、自分の大声だけでも周囲の生命が破裂することはよくわかっていたからだ。
前に別の惑星で殺戮を楽しんでいた時、画面越しではなく、自分の目で何とか命の存在を視認できないかと、町ギリギリまで顔を近づけた時があったのだが、その時うっかり鼻から大量の建物や人間を吸い込んでしまい、むずむずして思わず町に向けて思いっきりくしゃみをぶちまけてしまったことがあった。
この時、テラの暴力的なくしゃみで町に広大なクレーターが出来上がったのは言うまでもないが、それだけでなく半径1000㎞くらいの全生命がくしゃみの爆音によって破裂していたことが、後に生き残り達の被害報告で明らかになった。
どっちにしろ激しく陰茎を扱けば、その衝撃だけでこの一帯が消滅することはわかっていたので、仮に全力咆哮したところで結果は変わらない。テラはそう判断した。
一回目の射精の時と同じように腰を降ろす。しかし、今回はケツや金玉が地面に衝突する衝撃で町全体が消滅しないよう一層慎重に腰を降ろした。
テラはこの“生き残りを作りつつ町の上に座り込む”という技術が特に卓越している。勿論、直接テラのケツと接している部分は完全にスクラップになってしまうし、ケツクレーターが形成され、周囲の大地が盛り上がることでも町は甚大な被害を受ける。それだけで死者は余裕で数百万を超えるだろう。
しかし、それ以外の被害、座り込んだことによる地震や暴風の被害を限りなく0に近付ける技術をテラは完璧に会得していた。
この技術を習得するのに、今までに町を約1000個、100億人を消費していたりもするが、人間達が撮った映像を遺すという意味ではこれは必須級テクニックでもある。
座る位置も工夫が必要だ。テラのケツにはゆうに200㎞にもなる巨大な尻尾が生えていることもあり、尻尾管理が雑だとそれだけで町が壊滅してしまうこともある。
テラには興奮すると無意識に尻尾を振り回してしまう癖があり、惑星干渉を始めた当初はよく尻尾で複数の町を更地にしまっていた。
最近は山や森などできる限り町がない方向に尻尾を向け、また、尻尾をバンバン叩きつけて地震を巻き起こさないように常にケツの先にも意識を向けている。
今回に関しては、このエリアで生き残りを作るつもりはないのだが、しかし、今度はしっかり人間達の視線を浴びながら、オナニーを見せつけながらイきたかった。
そして、少しずつピストンの動きを早くしていって、死者数カウントが増える様や股下の灰色が茶色に変わっていく様子を愉しむのだ。
何が起きているのかもわからない大混乱の中、目の前には天に向けて聳え立つ黒い巨塔。
我慢汁が一つ町に落下するだけで、そのエリアが冠水するほどのスケール差がある両者の対峙。人々はどれほどの恐怖に苛まれただろうか。
大地を揺らす性器の脈動。雄の匂い。熱気。テラの生命維持活動、生理現象すべてがこの星にとっては脅威だった。
しかし、この長い長い地獄も今最終章を迎えようとしている。
エベレストすら簡単に鷲掴みにできてしまいそうなテラの凶悪な手が、しかしそんな巨大な掌ですら手に余る程の爆根にそっと触れる。
股間がヒクつき、その振動で死者が数万人カウントアップされる。
そのまま鳥の死体だらけの我慢汁で濡れたペニスを亀頭から玉にかけて優しく撫でるように摩ると、今度はしっかりと握りしめた。
そのまま上下に軽く数ピストン。チラッと指輪デバイスを見て、一回あたりのピストンで平均10万人近く死んでいるのを確認し、ニヤリとする。
徐々に扱く手に力が入っていく。圧迫された尿道内から射精と見紛う程の我慢汁が溢れ出し、町を穢していく。
まだオナニーを開始して10秒にも満たなかったが、死者が500万人を超えた。
(人間ども・・・ちゃんと目に焼き付けろよ・・・ッ!俺様のオナニーを間近で見るということがどれだけの奇跡かわかるか?この奇跡を体現する為に宇宙中のどれだけの命が犠牲になっているかわかるか!?)
今までの殺戮を改めて思い返せば思い返すほど、自分の存在が途方もなく大きく神然としていることに酔ってしまう。
「あ・・・・ああッ!!」
徐々にピストン速度が速くなり、死者数も加速度的に増えていく。
DPS(Death Per Second)が30万…50万…100万と尋常じゃないスピードで増えていき、町に死体の山が出来上がっていく。
「グ・・・い、イく・・・射精(だ)すぞッ!人間どもッ!・・・グ、グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!」
竜の咆哮。あらゆる種族の中でも擢んでて声帯の閉鎖筋が発達している黒龍種。なによりまだ若く肺活量のあるテラのその咆哮というのは、もはや自然界の摂理を大きく逸脱した、ただの暴力の塊でしかなかった。
音の大きさは10db毎に2倍になるが、一般的に150dbもあれば、人間の鼓膜は破れる。
今までに地球上で観測された最大の音は火山噴火時の爆音であり、その時の数値は172dbだったという。音は地球を一周するのに1日と9時間かかるが、この時、火山の噴火音は地球を何周もして、数日間観測され続けたと言われている。
当然ながら、テラの全力の咆哮が、そんな彼の足元にも及ばない小山から発せられる音と同レベルなわけがなかった。
この時のテラのイき声は約400db。火山の噴火の100万倍の音量である。
そして、それはもはや“音”ではなかった。音は194dbを超えると空気を通り抜けることができず衝撃波となってしまうのだ。
そして、この衝撃波こそが、人類、いやこの星にとって致命的となった。
凶悪な固定伝搬により、衝撃波は地表がめくりあがるように盛り上がり、まるで波紋のように“地上で津波”が起きた。
すべての地面を一瞬で液状化させるほどのエネルギーを持ったその衝撃波に晒されれば、建造物は一瞬で砂のように崩れ去り、人間も犬も猫も鳥も虫も微生物でさえも細胞レベルまで破壊され粉々に消えてなくなる。
鼓膜が破れるなんてそんな生易しいものではなく、地球の裏側ですら、飛行機を爆発飛散させ、鳥の雨を降らし、町を肉塊の海に変えるだけのエネルギーがテラの咆哮にはあった。
(やべ・・・)
地表の尋常じゃないような崩壊の仕方をみて、すぐにテラ自身もやってしまったことに気付く。
すべての生命の死。
人間だけでなく、すべての種がその時地球上から消えた。
そして、彼のイき声はその後、約一年間地球で響き続け、地球を何十周もしながらゆっくりと減衰していった。
しかし、今回の大失敗が、惑星単位どころか、銀河単位にまで波及していたことにテラはまだ気づいていない。
一切の配慮のない全力の射精。そして、今回、テラの鈴口が天を向いていたことが非常にまずかった。
発達したPC筋によって勢いよく射出された精液はいとも簡単に成層圏を突破し、大宇宙に放出された。しかし、テラの精子は一つ一つが尋常じゃないほどの生命力を持っており、宇宙空間でも簡単には死なない。
それこそ鞭毛を必死に振るって、宇宙を泳ぎ回り、中には別の銀河まで到達するものもあったくらいだ。
そして、あろうことか惑星を卵子と見なしたのか、精子達は無数の星々と次々と『受星』していったのだ。
受星した星の中には地球型惑星も複数あったのだが、その中でも特にスケールの小さな星では、たった一つのテラの精子だけでも、その核から流れ出した膨大な遺伝子量で、海も陸も空も関係なくすべての生命に影響を与え生態系を滅茶苦茶に汚染していった。
そんなこと露知らず、テラは星が終わったと見るやいなや、すぐに自宅に帰還していた。そして、頭を抱えながら、なんとか衛星カメラを駆使して、各地の破壊状況を確認する作業に追われていた。
今回のように、うっかり絶滅させてしまった時の為に、念には念で、襲撃惑星には無数の衛星カメラを設置し、すべての国と地域を録画するようにしていたのだ。
生き残りがいない分、自分ですべて編集しないといけないのは非常に骨が折れる。
数日かけてようやくオカズレベルまで仕上げたテラは、自分が破壊し尽くした星を眺めながらまったりとオナニーを開始した。
テラは射精量的にとてもティッシュには包めないので、いつもビニル袋に射精して、そのまま生ごみで出している。テラの星のスケールではそんなただのゴミにしかならない精液が、遠い遠い別の宇宙で、複数の銀河レベルで星を犯しているだなんて知る由もなかった。
今回の干渉活動で死なせてしまった星。それを監視していたパソコンのディスプレイは真っ暗になっており、数行の白い文字だけが表示されている。
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難易度設定:VERYHARD
生存率:0%
総死者:98億3245万4362人
残存種族:0種
【Failure】
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テラはそれを見て大きく溜息をついた。
「はぁ・・・久々にミスったなぁ・・。」
そして、おもむろにその隣の別の地球型惑星のディスプレイを見ると、ベロを舐めまわしながらこう言った。
「・・・悔しいからもう一星ヤるか。」
END