女子寮の闇#1
Added 2024-04-10 12:53:48 +0000 UTC1. 底無峠女子寮 (FFFFF/F) 深い深い山の中。暗い暗い闇の中。底無峠の木々の奥。 そこに、女子寮がある。 底無峠女子寮(そこなしとうげじょしりょう)。 そこはそう呼ばれている。 底無峠女子寮は、その名の通り寮であり学校なのであるが、教育機関として届出が出されているかどうかは、誰も知らない。 寮に入れられている者に自由など許されていない。 1日のうち二時間だけの外出も、錆びたバスケットゴールのある小さな中庭と、乾いた砂の敷き詰められたちんけな裏庭で過ごすことに限って許されている。 寮監の言うことは絶対である。 先輩の言うこともまた絶対である。 ここは、そういう場所である。 ここに送り込まれてくるのは、親どころか教師や警察さえも手を焼く問題児ばかり。 "板垣 葉織(いたがきはおり)"もまた、その一人だった。 黒髪。白い肌。細い身体。丸くおっきな目。アイドルグループなんかにいそうなその華奢で愛嬌のある容姿からは想像もできないほど葉織は荒んでいた。 中学に入って地元の先輩らと親しくし始めた頃から葉織の荒んだ生活は始まった。喫煙、飲酒、暴力。それらが葉織のルーティンの中に組み込まれ、高校に入った頃にはもう手のつけられない札付きの悪になっていた。 校内で葉織に楯突く者などいなかった。 数ヶ月前に葉織は、他校の女をぶちのめし、そのまま監禁して特別なお仕置きを朝まで続けた。 その暴行が発覚し、葉織はこの寮に送り込まれてきた。 葉織は最初、この寮でさえ自分の王国にできると思っていた。 しかし、それは間違っていた。ここは、 地獄だったのだから。 この寮のルールを守らない者は誰であろうと罰せられるのだ。その罰というのは、葉織が想像だにしていないものだった。 くすぐりだ。 この寮では、ルールを破った者にくすぐりの刑が執行される。身体に傷がつかないからという理由からくすぐりが罰に選ばれている。 葉織はこの寮での罰がくすぐりの刑だと聞いた時、思わず鼻で笑ってしまった。てっきり恐ろしい鉄拳制裁だと思い込んでいたからだ。 寮に住む寮監やスタッフどもは女だけであり、そんななよっちい鉄拳制裁ならいくら受けても構わないとさえ葉織は思っていた。 だが、実際の罰はくすぐりの刑だ。 それも…葉織が想像もしていなかったレベルに過激で、残酷な、くすぐり地獄の刑だった。 泣くまで、いや、泣いてもやめない。腹が捩れても、手脚が痙攣しても──寮監やスタッフの女たちの指は止まらない。 身と心をズタボロにされてからようやく解放されるのだ。 それがこの底無峠女子寮のくすぐり折檻である。 暴力以上の暴力。葉織たちにとってくすぐり折檻はそんな存在だった。 さっきも、ルール違反をした寮生が無理やり部屋から引き摺り出されてそのまま折檻を受けていた。 毎日、四六時中いろんな場所から女子生徒の悶え声が響いている。 葉織がここにきて二ヶ月。既に葉織は三度ほど、寮監とスタッフらによってコチョコチョ折檻を受けさせられていた。一度目は寮監に反抗したのを理由に、二度目は他の寮生との喧嘩を理由に、三度目は消耗時間を過ぎての徘徊を理由に…。 折檻は回を重ねるごとにキツくなって行く。 これは、葉織の思い込みではなかった。実際に、くすぐり折檻は回を重ねるごとにキツくなるように計画されているのだ。 大抵の寮生は四度目のくすぐり折檻で完全に破壊され、寮監らのいうことを聞く だけのロボットに成り果てるという。 つまり、葉織はあと一発で"人間退場"なのだ。 この状態を寮内では"イエローカード持ち"と呼ばれていた。 葉織は慎重になっていた。 しかし、そんな中でも、葉織の心の奥底に封じられている野心が暴れ出しそうになっていた。 "内水(うちみず)"という女子生徒がいる。 金色に染め抜いた髪を後ろで括った内水は、身長も高く、美人だ。容姿端麗でさらには喧嘩も強く、寮生の中では、間違いなく彼女が頂点に君臨していた。 しかし、内水もまたイエローカード持ちの女だった。 葉織はそんな内水から覇権を奪おうと企んでいた。 イエローカード持ちの内水を上手く罠に嵌めれば、内水を頂点の座から引き摺り下ろすことができると考えていたのだ。 そこで葉織は、寮内で唯一心を許している友人"高岡リト"と綿密な計画を立てていた。 リトは中性的なルックスに似合うさっぱりとした性格の持ち主で──当然彼女も世間では問題児だったのだが──葉織とよく気が合った。 「あんたなら余裕だよ。あの内水の馬鹿を貶めることくらいね」 リトはそう言っていた。 そう──言っていたのに。 リトは今夜、共用トイレの個室の中で変わり果てた姿で発見された。 全裸に剥かれたリトは、手足を縛られた状態で身体中にボディソープを塗ったくられていた。また、皮膚には無数のくすぐられ痕が刻まれていた。 これは、寮監やスタッフの仕業ではない。 葉織にはすぐに分かった。 これは、内水たちの仕業なのだ。ボディソープは大浴場からくすねてきたものだろう。 リトは笑顔のまま気を失っていた。舌は枯れており、目には泣き腫らしたあとがあった。 リトは間違いなく、くすぐりリンチを受けたのだ。 この寮内では、暴力は全てくすぐりに変えて執行される。それは、くすぐりこそがどんな暴力よりも恐ろしいと皆が知っているからだ。 リトはその犠牲になった。 「よくも…やってくれたね…あのクズ…絶対に許さない」 個室で気絶しているリトを見下ろしながら、葉織は内水たちへの復讐を心に誓ったのだった。 その時、葉織の頭の中にはイエローカードのことなどよぎってもいなかった。 ただ、復讐心で頭がいっぱいになっていた。 だから、気づかなかった。奴らの気配に。 「誰が、クズだって?」 背後から声がしたかと思うと、突然、葉織の鼻と口を何かが塞いだ。柔らかく、厚みのあるもの──手のひらだ。手のひらが葉織の呼吸口を奪った。 葉織は咄嗟に暴れようとしたが、細い手首をガッシリと背後から掴まれてしまった。 「まだボディソープはたっぷり余ってるんだ。その汚い心と身体…綺麗にしてあげる」 背後からにゅるにゅると伸びてくる無数の女の手が葉織の手脚の至る所を掴み、葉織を個室から引き摺り出した。 ◯ 葉織は、薄汚れたバスタブの中に仰向けの格好で入れられていた。無論、衣服は全て剥ぎ取られている。 両足首には荒縄が巻かれ、さらに、両腕を腋の下を見せるつけるようにバンザイさせられたまま両手首に手錠をはめられている。その手錠は葉織の頭上にある金具に繋がれており、腕を下ろすことは叶わない。 「ここは、"旧シャワールーム"。今はもう 使われてない部屋だよ。今使ってるのは… 私たちだけ。私たちが…お仕置きするためだけに使ってる」 複数人の女どもを従えて自慢げにそう話したのは、リーダーである内水だ。内水はその身長171cmの高さから葉織を見下ろしていた。 内水「君のお友達のリタちゃんもここでお仕置きしたんだ。何かよからぬことを企んでるって聞いたからさぁ…」 葉織「リタに…なにをしたの」 内水「それ聞く?くすぐり地獄拷問の刑に決まってるんじゃん」 内水は苦笑しながら言って指でコチョコチョとくすぐる真似をした。 内水「最初は強がってたけど…途中でぜーんぶゲロってくれたよ」 「あんたが何を企んでるかもね」 葉織は唾を飲んだ。 やはり、リタは計画のことを白状させられてしまったのだ。 内水「お仕置きが終わったらリタちゃんは邪魔だったから個室に捨てておいた」 「多分このままだと…消灯時間が過ぎてもあそこにいるだろうし、寮監たちのお仕置き部屋行きだろうね」 葉織「…あんた…!リタはイエローカード持ちなのに!」 葉織は込み上げる怒りから拘束されていることを忘れて暴れた。 がしゃんっと金属の冷たい音が響いた。 内水「だからなに?」 「悪い子はお仕置きするのがこの寮での生き方でしょ」 内水は、パイプに座ってそのむっちりとした筋肉質の太ももを組んで座った。 葉織「…絶対に許さない…」 内水「勘違いしてない?」 「許す許さないは──こっちのセリフ」 内水が言うと、背後に控えていた内水の手下の女たちがぞろぞろとバスタブの周りに集まってきた。 女たちは、手をズイッと前に出し、クネクネウネウネと長い指をくねらせた。 その動きが何を意味するのか、葉織には分かっていた。 その指の動きが身体へ与える苦しみは、肉体に、神経に、遺伝子に刻まれている。 葉織は背筋に冷たいものを感じた。 内水「馬鹿な計画を立てたあんたにはお仕置きしないとね」 「もう二度と…私に楯突かないように」 バスタブの周りに立っている女たちの腕がにゅるにゅると葉織に伸びてくる。葉織は身を捩るが、当然、逃げることなど出来ない。 ピアニストみたいに長い指を持つ手。爪が異様に艶やかな手。親指がやけに長い手。何か揉むのが巧そうな手──色んな手が迫ってきている。 葉織「う、うるさい!!私はっあんたなんかにっっ───」 内水「やれ」 葉織の啖呵を遮るように内水が命令すると、無数の手が葉織の素肌に喰らい付き、 コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョと指を滑らせた。 葉織「はぎゃっっ!!?」 葉織は首回り、腋の下、胸、肋骨、腹部、脇腹、膝──足の甲に至るまでのほぼ全てのくすぐったい部位に走るぞわりとした感触に思わず呻き、すぐに口を固く結んだ。 くすぐり地獄とは、笑った瞬間から負けなのだ。 内水は顔を真っ赤にして我慢しようとしている葉織を見て嘲笑し、指をパチンと鳴らした。 内水「爪を立ててからが本番…でしょ?」 瞬間、葉織の素肌を滑る女たちの細く長い指の関節がワシッと折り曲げられ、爪の先っちょが皮膚に突き立てられた。 葉織「ぐぎぎぎっっ!!?あっっ!!?」 爪によって神経を捉えられたまま、コチョコチョ動く指たちから発せられるそのゾクゾクしたくすぐったさに葉織は思わず口を開いてしまう。 その一瞬の隙を女たちは見逃さなかった。 女たちの指は、爪をしっかりと立てたまま葉織の身体中──首回り、腋の下、胸、肋骨、脇腹、お腹、膝、足の甲──を一斉にモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョ!!っと貪るように、 コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!!っと引っ掻き回すようにくすぐりまくり始めた。 葉織「んにゃぁぁぁあああああああああああああああああああははははははははははははははははははははははははは!!?あっひゃっ!!?ひゃっ!!?ひゃっ!!?ひゃぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああ!!やだっ!?ちょっ!!うわぁぁぁあはははははは!!」 狭いバスタブの中で葉織は目一杯暴れた。 右へ左へ身体をよじっても、狭いバスタブの中に逃げ場はない。 四方八方から伸びてくる女たちの手は容赦なく、腋の下を掻き回し、おっぱいを爪で撫で回し、脇腹を揉み、足の甲に爪を滑らせる。 モジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョ!! コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!! 葉織「くっっっひぃぃぃはははははははははははははははははははははははははは!!!やっっ!!やめっっっ!!なんでっっ!!こんなっっ!!ぃひひひははははははははははははははは!!!あっっははははははははははは!!!うはははははははははははははははははははははは!!あぁっ!!腋はぁぁぁっ!!」 葉織は必死に腕を下ろそうとするも、当然、それは叶わない。 開いたままの腋の下に滑り込んでいる手は、しっかりと爪を立てたままワシワシコチョコチョと動いてくすぐったさを腋の下の神経に注いでいる。 内水「私に楯突いたからだよ」 「ほら…ごめんなさいもうしません…って言え」 「そしたら…許してあげないでもないよ」 内水はパイプ椅子に脚を組んで座ったまま、腕組みをして葉織を眺めている。 葉織の身体には、無数の手が群がり、葉織を笑い苦しめるためだけにコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョとバラバラに指を動かしている。 葉織「きゃっっはははははははははははははははははははははははははは!!!だっっ!!誰がっっ!!あんたなんかにっっ!!っっひひひひはははははははははははははははははははは!!!謝るっっ!!もんかっっ!!っっひははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」 全身を襲うくすぐったさは凄まじく苦しいが、それでも寮監たちから受けた地獄のくすぐり折檻に比べればまだ耐えられぬものでもない。 葉織は、自身のプライドと復讐心から、さらに啖呵を切ったのだった。 内水の顔が引き攣った。ぴくりと片眉が動き、内水はニタリと口角を上げる。 内水「へぇ…」 「まだやられ足りない?」 内水はひったくるようにシャワーヘッドを掴むと、錆びた銀色のレバーを引いて 冷たいシャワーを葉織に放った。 葉織の身体があっという間にぐしょ濡れになった。 内水「葉織ちゃんの身と心は…まだまだ汚れ切ってるみたいだよ?みんな…」 内水は立ち上がり、持参していた大きめのバッグから何本ものボディソープを取り出し、手下の女たちに手渡していく。 女たちはボディソープを受け取るなり、手のひらにそれをたっぷりと垂らした。 女たちの手指爪は、すぐにボディソープまみれになった。ヌルヌルてかてかとした妖しい質感は、見ているだけで神経が震え上がりそうなぐらい不気味だった。 葉織「はぁはぁ…!!そ、そんなのでくすぐっても…」 内水「意味ないって?」 「葉織ちゃん…ボディソープくすぐりの怖さ知らないでしょ」 「ボディソープ塗ったくられて爪を立てられてコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョくすぐられたら…発狂するよ?」 「ねぇ?みんな…」 ボディソープまみれになった女たちの手指爪が、ゆっくりと葉織に近づいてくる。 葉織は首のあたりになにか冷たいものを感じた。恐怖の怖気だ。 葉織「ぜ、絶対…!絶対に言いつけてやるから…!!」 葉織は声を震わせ怒鳴った。 内水「できるものなら」 内水はニッコリと笑みを浮かべ、指を鳴らした。 直後、ボディソープまみれの無数の手が葉織の全身に着地し、ぺたぺたぬるぬるぱんぱんとボディソープを塗ったくった。 葉織「ぐぎっ!!?ぎっっ!!?ちょっっ!!ぐぐぐぐっっっ!!?」 全身を襲う不快感に葉織は目をかっ開き、歯を食いしばって身を捩る。 いつ爪が立てられる? いつ指が動き出す? いつ揉み込まれる? いつ掻き回される? 不安が、恐怖が次々に頭をよぎる。 内水「怖い?」 「だろうね…でも本当に怖いのはここからだよ」 内水がまた指を鳴らした。 女たちの指の関節が滑らかに曲げられ、皮膚と神経に爪が突き立てられる。 葉織「ぐぎゃっっ!!?」 葉織の腰がひくんと跳ねるように浮く。 内水が今度は、二度、指を鳴らした。 処刑の合図だ。 執行命令が下った瞬間、女たちは、ボディソープでヌルヌルに仕上げられた葉織の肉体を爪の先でゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョ!!っと貪るように、 指の腹でグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニっと揉み殺すように嬲り始めた。 葉織「ぎひっ!!?うひっ!!?あひひひひひひひははははははははははははははははははははははは!!?なっっっ!!?なんなのごれぇぇぇぇえええええええええええええええへへへへへははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!?」 葉織の身体が、電撃を浴びたように激しく暴れ狂った。 硬くてツルツルした爪の先っちょがヌルヌルしたハリのある皮膚の上をゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョと神経を貪るようにして暴れている。 脇腹なんかには親指の腹が捩じ込まれ、グニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニと指圧してくる。 ボディソープによって滑りの良くなった皮膚の表面を踊る指どもの動きはまるで、早送りの映像のように素早く獰猛だった。 ゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョゴチョ!! グニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニグニ!!! 葉織「ぐぇぇぇぇぇへへへへへへへははははははははははははははははははは!!?くすぐっっだぃっ!!くすぐっだぃぃぃぃぃぃぃ!!!っっひひひはははははははははははははははははははははははははははははは!!!もういいっ!!もういいっ!!!もういいがらぁぁぁぁあああああああははははははははははは!!!」 葉織の目からはじわじわと涙が溢れ出し、葉織は陸に上げられた魚のようにビチビチと無様に激しく跳ねている。 四方八方から伸びる無数の手がモジョモジョコチョコチョ動くたび、葉織は気が狂いそうなほどのくすぐったさに襲われ、必死に必死に首を振り回した。 腋の下は爪で激しく掻き回され、オッパイの表面は爪でわしゃわしゃ引っかかれ、脇腹は親指でグニグニ揉み込まれる。 モジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョ!! コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!! 葉織「かっっ!!?あっっ!!!あっっ!!?あっっっっははははははははははははははははははははは!!!やめっっ!!やめでっっ!!触らなぃっっっでぇっ!!!!っだっははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」 肋骨をコリコリやられたり、腹部を爪や指先でガシガシコチョコチョやられたり、腋の下を掻き回される激しいくすぐったさに加えて、膝や足の甲といった部位への爪によるゾクゾクとするくすぐったさも同時に襲ってくる。 そのコンビネーションが堪らなく苦しかった。 内水「ねぇ。いい事教えてあげようか?」 「もう…消灯時間は過ぎてるんだよ」 「あんまり大きな声を出すと…寮監たちが来ちゃうかもねぇ」 内水は無数の手によってくすぐりリンチされているボディソープまみれの葉織を見下ろして笑った。 内水「私は周囲に見張りを立ててるからね…誰か来たらすぐにずらかるよ」 葉織「くっっはははははははははははははははは!!だっ!!だったらぁっ!!いひひひひははは!!私がぁっ!!あんたたちのことを報告するからっっ!!っっひひひははははははははははははははははははは!!はぁはぁはぁ!!あっはははははははははははは!!!?」 葉織は怒りを込めてそう返したのだが、腋の下や胸を襲うこしょぐったさにより、その声はへらへらと情けない笑い声に変えられてしまった。 内水「そんなことができると?」 「そんなことして…リトちゃんがどうなっても良いのかな」 内水はボディソープを自分の手のひらにたっぷり垂らした。 内水「もしあんたが寮監たちにこのことを漏らしたら…」 「すぐにリトちゃんにしっかりお仕置きするよ。その時はもう…狂っちゃうかもね」 葉織「っっはははははははははは!!リトはもうっっ!!!寮監たちにっっ!!捕まってるんじゃっっ!!なかったのっ!!?っひはははははははは!!!」 葉織は無数の指によるコチョコチョで悶えながらも内海を怒鳴った。 内水「さぁね。私たちの手の届くところにいる…かも」 内水はニッコリ笑った。 葉織「っひひひひ!!このっっ!!外道っっ!!っははははははははは!!」 内水「まだまだ元気そうだね…」 内水が言うと、女たちの指がピタリと止まった。 葉織「ぶはっ!!!はっ!!はぁはぁはぁはぁ!!!」 内水「そうでなくっちゃ…つまらないもんねぇ」 内水は、葉織の誰も手をつけていなかったその綺麗な足の裏にたっぷりとボディソープを塗り込んだ。 葉織「ぐぅぅぅぅっっ!!?」 葉織は、足指をぎゅっと丸めて足裏にシワを寄せてそのくすぐったさに悶えた。 まだ、くすぐられてもいないのに。 二名の女が、葉織の縛られた足首をガッチリ押さえつける。 内水「誰からも逃げられないように…ここ…壊しておこっか」 内水が人差し指の爪の先でちょんっと土踏まずを突いた。 葉織「ぎゃっっっ!!?」 葉織の身体が跳ねる。 女たちがそれを押さえ込む。 内水「ちゃんとごめんなさいって言えたら…許してあげる」 「でもそれまでは…」 内水の恐らく相手をくすぐるためだけに伸ばされた爪が、ボディソープまみれの葉織の足裏に着地する。 葉織「ぐぐぐぐぐっっ!!?」 葉織の顔がまたすぐに真っ赤に染まり上がる。 内水「…コチョコチョ地獄の刑だ」 内水は足裏の柔らかな皮膚にしっっかりと爪を立てたまま、ゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショ!!!っと爪の先っちょで足裏の神経を掻きむしった。 葉織の顔が苦悶に歪み、すぐに不気味なまでの笑顔に変形した。 葉織「ぐぎゃぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!?ぁっっっっははははははははははははははははは!!?足はっっ!!?あっっ!!?足裏はぁぁぁぁぁあああああああああああああははははははははははははははは!!?」 足裏に注がれる鋭利なくすぐったさに葉織は部屋から余裕で漏れ聞こえるほどの絶叫を搾り上げた。 足指が勝手にぐねぐね前後に暴れ、葉織の足裏はみるみるうちに赤く変色していく。 内水「ほぉら…やめて欲しかったらどうするんだっけ?」 内水はサディスティックに囁きながら、ヌルヌルになっている足裏の表面を、ヌルヌルの爪で掻き嬲っていく。 ゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショゴショ!! 葉織「わがっだ!!わがっだ!!謝るっっ!!謝るがらぁぁぁぁああああああああははははははははははははははははははははははははははははは!!!ぁぁぁあああああああああああああああああああああははははははははは!!だがら止めでぇぇぇぇへへへへへへへへははははははは!!!」 涙で視界がぼんやりと滲む。意識を逸らしたくても、足裏に爪の感触が走るたびにくすぐったさで意識が嫌でもハッキリしてしまう。 この地獄からの逃げ道などないのだ。 内水「本当に?」 内水は首を傾げ、葉織のそのぐんと凹んでいる土踏まずに爪を当ててゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリ!!!っと削りくすぐった。 葉織「ぎあああああああああああああああああああああああああああははははははははははははははははははははは!!!ほんとっっ!!!本当だがらぁぁぁぁぁあああああああああああはははははははははははははははははははは!!そこ無理っ!!そこ無理っ!!!無理ぃぃぃぃぃいいいいい!!!」 神経そのものを削るようなくすぐったさに葉織は声を枯らして何度も何度も叫んだ。 内水「私たちのことも…絶対に言わないね?」 内水は念を押すように言って、土踏まずがどうにかなってしまうほど爪で削りくすぐった。 ガリガリガリガリガリガリガリガリ!!! ゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリゾリ!!! 葉織「いひひひひはははははははははははははははははははははははは!!!ないっ!!言わない"っ!!言わなぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!ぜっだい言わなぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!言わないがらぁぁぁぁあああああああああああはははははははははは!!!」 笑い過ぎて腹筋部が痙攣を始めていた。唯一、自由に動かせていた手の指も、震えている。 内水たちへの怒りも復讐心も対抗心も───全てくすぐりによって消滅させられてしまっていた。 「じゃあ…おやすみ」 最後に内水がそう言ったのが葉織には聞こえた。 そして直後、葉織の全身をまた、女たちの指が襲ったのだった。 不意打ちの猛烈なくすぐったさに葉織は気を失った。 葉織はすぐに目を覚ました。つもりだった。 だが、先ほどまで溢れていた人の気配がない。 恐る恐る葉織が目を開けると、ぼんやりとした視界に何かが映り込んでいた。 それは、葉織を見下ろしている。 女。背の高い大人の──女。 「こんなところでなにをしているのかな」 低くよく通る女の声がそう問いかけた。 その時、葉織はこの女が誰で、自分がどんな状況に陥っているのかを全て理解した。 そして、青ざめた。 この女は、"寮監"だ。 葉織は反射的に身体を丸めた。既に身体に埋め込まれているくすぐり折檻への恐怖心からそうしたのだ。 その時になって葉織は拘束が解かれていることに気づいた。 これでは、自分が自主的にここに隠れていたように誤解されてしまう。 「違うんですこれはっっ──」 葉織が弁明しようとしたその時。 寮監の大きな手と長い指が葉織の口を塞いだ。 葉織「んんっ!!?」 柑橘類を思わせる爽やかな香りが葉織の鼻腔に飛び込んできた。 しっとりと柔らかくて厚みのある手のひらがみっちりと葉織の口を覆ったまま離れない。 「言い訳はあとでたっぷり聞いてあげる。お仕置き部屋でね」 寮監は、葉織の口を塞いだまま、人差し指と親指できゅっと鼻を塞いだ。 葉織は気を失った。