殺し屋ホノカちゃん 2話
Added 2022-06-05 12:30:13 +0000 UTCA.M 00:00 「ふー 我ながら見事な仕事っぷりだったわ」 ターゲットを始末し終えた後は依頼人に用意させた別の部屋へと移動し、 軽くシャワーを浴びてから豪華な寝具に横たわる。 いつもと変わらぬ、よくある平凡な〝仕事の日〟 そう感じてしまうほど私は〝殺し屋〟としてベテランの域に達していた。 人を殺し、罪悪感を覚えない代わりに達成感も抱かない。 こんなの異状だと分かっているけど、 心と体は正常としか言えないくらい安定している。 「冷静、冷酷、冷徹… 私もようやく〝殺し屋〟の基本がなってきたって事かな」 でも… こんな私も感情がたかぶる時がある。 眠りに落ちる前、ふと〝ある男〟を思い出してしまった時だ。 普段は考えないように努めているが、 油断していると脳内に浮かんできてしまう。 私が憎悪をもって殺したい唯一の顔が…… 「……そろそろ寝ますか、夜更(よふ)かしは美容の敵ってね」 その日 私は夢の中で〝あの日〟の出来事をもう一度見せられた。 〝殺し屋〟になりたての頃、 ターゲットを順調に始末する日々が続いたせいで初心を忘れ、 仕事に対する真剣さが薄まり楽をしようとする心が芽生え出した頃のこと。 ※ 「ねー ホノカちゃーん ウチに寄って行きなよー 変なことしないからさー」 「えー そんなこと言って鼻の下伸びてますよ」 「アハハ、バレた? でも〝下の方〟はまだ伸びてないから安心してよ」 「やだもー♪ タクさんのえっち♡」 運転中に下ネタトークするのは勝手だけど事故んないでよね。 〝殺し屋〟が交通事故で死ぬとかカッコ悪すぎるし。 「んじゃ、どっか休憩できるとこ行こーよ。 すっごい夜景の綺麗な場所知ってるからさ」 まったく、会ったばかりの女にこうもがっついてくるなんて、 噂通りの男ね。 そりゃ殺しの依頼もされるわけだ。 「ん~ 夜景もいいんですけど、海に行きませんか?」 「海? こんな時間に?」 「はい。私、夜の海って好きなんです。 静寂の中に聞こえる波の音と海面を淡く照らす月明かり。 ロマンティックだと思いませんか?」 思うわけないでしょーね。 アンタみたいな金玉と脳が直結してるような男が。 「それに…」 だから馬鹿な男に合わせてこう言ってあげるわ。 「夜の海を眺めながらヤルのってすっごい燃えるんですよ♡」 「!」 「波の音が聞こえなくなるくらい腰をぶつけ合って… 私の一番恥ずかしい顔が月明かりに照らされて… すっごいエロティックだと思いませんか♡」 「い、いーねそれ」 ふふ… 分かり易いスケベ顔♪ 「では、安全運転でお願いしますね」 「オッケー」 この調子の良さでいったい何人の女を泣かしてきたんだか。 確かに見た目は悪くないけど、女をマヨネーズより短い期間で 次々と使い捨てていくのはクズとしか言いようがないわ。 依頼人の話だと、ナンパした数分後に車内でヤって、 スッキリした途端に捨てられたって人もいるみたいだし。 〝殺す前にチンポを切り落として出来るだけ苦しませて〟 とか依頼されちゃったし、どんだけ怨まれてるんだか。 ホント、男って性欲で身を亡ぼす生き物ねぇ。 「さぁ着いたよ」 高速をすっ飛ばし、あっという間に目的地へと着いた。 「わー♪」 夜の海が好きだというのは嘘じゃない。 静まり返った浜辺を気ままに散歩するのが特にお気に入りであり、 こうして波の音が聞こえてくるだけでついテンションが上がってしまう。 だというのに、隣の男ときたら… 「どうする? 車の中でする? あ、ホノカちゃんは開放的なのが好きなんだっけ。 それじゃ… あの木の影なんてどうかな?」 浜辺の砂粒ほどのムードも持ち合わせちゃいない。 まるでチンチンがそのまま発言しているみたい。 〝下心〟とはよく言ったものね。 「そうですね、寄り掛かれる木があった方が助かります。 タクさんのオチンチンってスゴそーですし、 私、たぶん途中から立ってられなくなりそうなので…♡」 ――すり♡ 助手席から男の太ももをひと撫で。 こうすると大抵の男はスイッチが入る。 「よーし、そんじゃさっそく行こーぜ」 「はーい♡」 天国に行かせてアゲル♪ って言いたいところだけど、 コイツが行くのは地獄でしょーね。 「どうしたのホノカちゃーん、早くー」 「あ、ごめんなさーい」 周囲に人の気配は無し。 ここからなら駅までそう遠くない。 とりあえず派手な返り血にだけ気を付けなきゃ。 「――ところでさ、ちょっと悪いんだけど」 「はい?」 「今、ちょっとゴムを切らしてて…… 生でもいいかな? ちゃんとイク時は外で出すからさ」 聞いた通りのゲス野郎ね。 アンタの手口は依頼人から聞いてんのよ。 どーせ最初からゴムをする気なんてないし、 私が嫌がっても膣内(なか)で出す気なんでしょ。 「はい、構いませんよ♡」 「お! マジで」 「えぇ、私もタクさんのチンチンを〝生〟で感じたいので……♡」 「お、おぉ… ホノカちゃんって本当にスケベなんだね」 どの口が言うんだか。 「えへへ… はずかしいですぅ♡」 さて、だいぶ目が暗さに慣れてきた。 月明かりもあってターゲットの体はよく見えている。 このタクという男は、暴走行為や喧嘩などで 警察のお世話に何度もなっているらしく、 中々にガタイはいいが私の敵ではないだろう。 「もう我慢できないのかい?俺の体をジロジロ見ちゃって」 「あ、いえ… タクさんの股間が服の上からでも分かるくらいこんもりしてたので、 脱いだらスゴイんだろうなー♡ って想像しちゃってました♪」 テントと言うほどではないがターゲットの股間に膨らみが見える。 半勃起くらいかな? まぁ、勃起の度合いなんて今は関係ない。 重要なのはターゲットが油断しきっているという事だ。 「あ、あぁ〝これ〟はね……」 ターゲットが私から目を切り、自分の股間を見ている。 チャンスッ! 瞬時に周囲に人がいないかを再確認し、 ゆっくり、さり気なく重心を落とす。 股間を思いっきり蹴り飛ばすためだ。 理想は睾丸の破裂だが、そこまで上手くいかなくてもいい。 ガタイにかかわらず、股間を強打された男は動きが止まる。 後は隠し持っている縄で縛り上げ、 〝依頼通り〟にチンチンから始末するだけ。 (女たちの怨み、男のシンボルで味わいなさい!) ――――ごきんッ! 入った。 これまでの経験と照らし合わせてみても、 最低ひとつは潰れたであろう完璧な金的蹴り。 だったのだが… 「――え!?」 直後、足先に感じる〝固い感触〟に青ざめた。 勃起していてもおかしくない状況だが、私が蹴ったのは〝袋の方〟 どれだけ鍛えても、興奮しても、陰嚢(いんのう)は固くならない。 ならば何故固いのか。 「うぐぅ… この…アマ…!」 タクが股間を押さえたまま睨(にら)んでくる。 「くッ…」 やられた。 この男… ファールカップを付けていた。 「よくも… やりやがったな!」 「キャッ!?」 胸ぐらを掴まれ、そのまま背後の木へと押し付けられる。 「ハァ… ハァ… 痛ぇじゃねぇか… 人のタマキンを蹴り飛ばすなんてよぉ」 ぎり… 「う……ッ」 金的が入った筈なのに… まさか… 男性専用の防具を付けているなんて… いえ… 股間を触ればすぐに分かったこと… ろくに確認もせず仕掛けた私のミス… 「へ、へへ… 金玉にカップとかカッコ悪ぃけどよ、 こっちは〝これ〟が潰れたら男の楽しみが無くなっちまうんでね。 だから俺は常に大事な部分を守ってんのさ。 今みたいに喧嘩で蹴られてもいいようにな」 「うぅ…」 男の手が私の首を掴んだ。 締め落とす気か――! 「しかし残念だぜホノカちゃん。 せっかく巨乳のカワイイ子と出会えたってのに、 いきなりこんな事して来るなんて… おおかた、どっかの女から復讐でも頼まれたんだろ?」 ぎりり… ま、まずい… この距離… この力… 早く脱出しないと… 「だったらこっちも少しくらい乱暴にしてもいいよな」 ぎゅうぅ… 「が…はっ…ッ」 息が… 頭が回らない… 「こ… この……」 蹴るしかない… 急所を… ―――ごすっ 「うっ!」 よ、よし… 手が緩んだ。 どすっ ごすっ 「うぐぅ!」 ファールカップがあってもやはり金的は絶対。 弱々しい蹴りでも効果はある。 でも、これじゃ〝中の玉〟を潰すことは―――― 「い、いい加減にしやがれッ!」 ボグッ!! 「――ッッ!」 な、殴られた…!? 「おぉっと、悪ぃ悪ぃ♪ つい手が出ちまったぜ」 「ガハッ… はぁ… はぁ… 女に手を上げるなんて最低ね」 「ハッ 男の股間を全力で蹴るような女に言われたくねぇな」 拘束は解けたが視界はふらついたまま。 殴られた頬(ほほ)が熱く痺れる。 口の中が苦いのは出血のせい…? 「そんじゃ、〝おたのしみ〟といこーか♪」 ガチャ… ガチャ… 「!」 ファールカップを外した! 力無くへたり込む私を見て油断したのか? ……やはり男は馬鹿だ。 股間を狙われていると知りながら、 性的快楽のために自ら防具を捨てるんて。 「へへ…ホノカちゃんの悔しそうな顔を見てたら もうボッキンキンだぜ。 ほら、立派なもんだろ♪」 ぶるんっ 言うだけあって暗闇でも分かるほどのビックサイズ。 大きさは16センチを超えてるかも… 「ふーん… 確かに太さと長さは立派だけど、 どーせ見た目だけなんでしょ」 「何ぃ?」 「サイズを自慢する奴に限って早漏クンが多いのよねー。 この前の男なんて私のフェラに1分も持たずドピュってたし♪ アナタも試してみる♡」 単純な挑発。 これで上手くいくとは思えないけど、 とにかく今はダメージが抜けるまで時間を稼がないと。 「おもしれぇ、なら咥えてもらおうじゃねーか」 「!!」 この男… 本物の馬鹿だわ。 自分を狙ってきた女にペニスを咥えさせるなんて、 普通なら〝嚙み切られる〟ことを警戒するはずなのに… 「おらッ どうした、さっさとフェラしてくれよ」 私のすぐ目の前で特大の亀頭が揺れ動く。 どうやら本気みたいね、だったら―― 「ふん… せっかちなチンチンさんね♡」 ―――パクンっ♡ 「おぉっ♡」 「ん…♡」 ちゅ♡ じゅぷ…♡ 「お…ぅ… や、やるじゃねーか」 当たり前でしょ。 熟達したフェラは私の仕事道具のひとつ。 チンチンを上手にペロペロするだけで男は簡単に油断するし、 このフェラを餌に情報を得ることも出来る。 男の信用を得るには百の言葉より一発のフェラってね♪ じゅるるる……♡ 「おほぉぉッ…♡ こりゃ… すげぇ… けどな、こんくらいじゃ俺のチンポはイかねーぜホノカちゃん」 なんとでも言いなさい。〝演技〟はこれくらいでもう十分。 後は―――― その無駄にデカいチンチンを噛み切ってアゲル! ――――ガリィッ!! 「はぅッ!!」 「!!?」 ウソ!? 噛み切れない―――! 「は…はは… やっぱり噛んできやがったな」 バレていた… でも、まったく歯が立たないなんて… この男のチンチンってそんなに硬いの? いえ… もしかしたら私の方が… 「殴られたせいで顎(あご)に力が入んねーだろ。 今のホノカちゃんに噛み切れるほど俺のチンポはヤワじゃねーぞ」 くそっ だから簡単にフェラさせたのね。 この私が… こんな男の罠にハマってしまうなんて。 ガリ… 「おぉ♡ こりゃいい感じの〝甘噛み〟だぜ♪」 う… 噛むたびにチンチンがぴくぴくって悦んでる… 「もっとたくさん噛んでくれよ、ほらっ」 こ、このッ… だったら〝こっち〟よ! 「へっ 想定内だぜ」 ダ、ダメだ。 金的を掴もうとしても読まれている。 この距離でも玉袋に触ることも出来ない。 「いいねぇ、その顔♪ チンポ咥えながらそんな悔しそうな目で睨(にら)まれると……うっ」 どぷっ…! どぷぷぷっ!! 「んむッ!!」 射精ッ! このタイミングで? …うッ ノドにッ 「げほッ げほッ はぁ… はぁ… ごふっ」 最悪。 口がネパネバで呼吸がしにくい。 殴られた痛みがまだ抜けていない。 ペニスを噛み切る力もない。 金的への攻撃は警戒されて当たらない。 ど… どうすれば… 「へへへ… 出したばっかなのにどんどんチンポが滾ってくるぜ。 ホノカちゃんの今にも泣きそうな顔を見てたらよぉ… 金玉汁が次から次に沸いてきちまうんだよなぁ♪」 「い…いや………やめ……」 月光を反射するほど腫れ上がった男性器が 鈍く光る刃物のように私に向かってきて…… 体と心に深い〝傷跡〟を刻んだ。 ※ A.M 05:30 「はッ…」 今のは…夢…? 「はぁッ… はぁッ… くっ 最悪」 なんて嫌な夢… いえ、夢じゃない。 〝あの日〟に起こった決して消えない真実。 A.M 06:20 念入りにシャワーを浴びた私は半裸のままソファへと身を投げた。 「はぁ~~… マジで最悪の目覚めだったわ… 〝また〟体を汚された気分…」 〝殺し屋〟として初めて失敗したあの時、 薄れかけていた〝男の怖さ〟を植え付けられた。 恐怖を払拭し、仕事に復帰するまでに半年もかかってしまった。 でも、殺しつもりでいったのに殺されなかったのは幸運なのだろう。 人によっては死んだ方がマシなほどの恥辱だったかもしれないけど、 おかげで自分を見直し、技術を磨く時間が出来た。 そして、運命というのはあるらしい。 「あ! メールが来てる―――― えっ!」 スマホに来ていた殺人依頼の内容に目を通し、 ターゲットの名前と写真を見た瞬間、思わず声が出た。 「コ、コイツは……〝タク〟!」 こうなるとさっきの悪夢も笑えてくる。 まるで最初からこうなることが決まっていたかのような。 A.M 07:00 プルルルルル… 「あ、もしもしー ホノカちゃんでーす♪ 朝早くにすいません―――― はい、依頼の件で――― えぇ――― こちらは今日にでも動けますよ――― で、〝始末〟するやり方なんですが―――あ、本当ですか♪ はい。 では、こちらにお任せということで――――ありがとうございます♪ ―――はい、ターゲットの居場所が分かりましたらご連絡ください」 寝汗を流したばかりだというのに体が熱くなってくる。 「殺(や)り方はお任せします。か… ふ、ふふふ… あの時、達成できなかった〝依頼内容〟も含めて、 たっっっぷりと殺らせてもらおーかしら♪ ふふふ♡」 犯(や)られたら殺(や)り返す。 〝あの日〟味わった屈辱、10倍にして返してあげる。 首とチンチンを洗って待ってなさい。 ※ 「おはよーさん」 「あ、タク、おはよー…って アンタ何バッキバキに朝勃ちしてんのよ。 昨日私とあれだけヤっておいて元気過ぎでしょ」 「あはは。 いやー何かすっごい〝いい夢〟見てさー」 「夢?」 「あぁ、夢っていうか数年前の思い出っていうか…」 「ふーん…どうせ昔の女とヤってる夢でも見たんでしょ」 「当たり♪ …嫉妬した?」 「別に。 アンタのゲスっぷりはよく知ってるからね」 「はは♪ さっすが。 ところで俺の〝カップ〟知らない?」 「さぁ、昨日ヤル前に脱いだんだからベットの下にでもあるんじゃない? っていうか〝あんなもの〟付けなくていいでしょ。 せっかくイケメンなのにチンポをカップで守ってるなんて… なんかダサいっていうか…」 「女には分かんないかもしれないけど、 男にとっては重要なカップなんだよ。 実際、コレがなかったら今頃俺は 〝男〟じゃなくなっていたかもしれないんだぞ」 「あー それは大変ね。 アンタってチンポの長さと金玉の回復力しか取り得ないし」 「うるせーよ」 「それより早く顔とチンポを洗ってきなさいよ。 昨日ヤった後そのまま寝てたし、カピカピになってるでしょ」 「はいはい…」