巨人がその巨体で雨風をしのいで大家となり小人がその体の隙間に夜な夜なランプや台を立て商売をする世界
Added 2019-10-09 00:38:38 +0000 UTC我の頭の中は基本的に空想が詰まっているため 時々欠片と欠片がぴたっとはまり物語が降りてくることがある 今降ろしたて新鮮の物語の種を貴様にも聞かせてやろう その世界には大きな巨人と小さな小人の二種族が住んでいる どちらも祖は同じ生き物だったが 巨人の方はこの世界にある無数の崖を越えその先にある大樹に高々となる果実を食べるため大きく大きく進化を遂げ 小人の方は崖の中腹に蔦のように絡んでいる小さな香味ある実や美しい石を手に入れる為小さく進化を遂げた しかし 巨人はどこまで食べても同じ大樹の果実の味に飽きていたし 小人は腹の膨らまない実や石を持っていてもしょうがなかった それに小人にとって雨というのは凶器にも等しく大樹の下に辿り着いて尚葉に溜まった水滴が落ちて来た時などは命からがら逃げる始末だった ややもすれば巨人に潰されてしまう危険だってある そこで巨人は提案した 「自分が大樹に寄りかかって寝るその隙間を寝床として使ったらどうだろうか」 二つの種族の利害は一致し 小人は巨人を探しては毎夜スパイスや石を渡し、隙間に寝床をおき、朝になると巨人から果実を分けてもらってまた仕事に出かけるという生活が始まった それからさらに数百年が経ち もはや毎夜ごとの隙間貸しは当たり前となり 小人はそれぞれ丁度飛び出す絵本の要領でぐぐぐと引っ張れば巨人の隙間に一瞬で店を構えることの出来る自分の屋台を持ち 昼は仕入れ夜は商売に勤しんでいた 巨人の方は隙間を貸し果実を与えることで人生の彩りを買うため 大樹のうちに自分の気に入りの場所を作り、大人になる頃には自分の果実の採り場と寝床の定位置とを持っていた そういうわけで 今日も日が沈んでくると大樹の下には色とりどりの小さなランプの灯が集まり 煌びやかな"街"が次々に花開いていくのでした
Comments
種が芽を出し花咲かせ、やがて果実となることを楽しみにしております……!
ななきゅう
2019-10-10 11:43:56 +0000 UTC巨人と小人の生活が思い浮かぶ、素晴らしいお話でした。 いいインスピレーションありがとうございます!
ガミガミロボ
2019-10-09 11:09:10 +0000 UTC素敵な絵本が出来そうなお話! 出版しましょう!
ナビゲ店長
2019-10-09 02:32:10 +0000 UTC絵本にして読みたい(読ませたい)お話でした。とても素敵です。
毒蝮ワン太夫
2019-10-09 02:25:46 +0000 UTCとても素敵な物語でした。 お互いに支え合って豊かな生活をしていく様がとても良かったです。
yuki
2019-10-09 01:53:12 +0000 UTC朗読会でお聞きしたいお話でした。🍎
ヲガワ
2019-10-09 01:30:48 +0000 UTC無限の神秘
DrNyao
2019-10-09 01:18:15 +0000 UTC