Chapter2
着いてみれば、そこは手入れの行き届いた学校であった。
廃校になって間もないのか、普通に夏が過ぎれば生徒がやってきそうな雰囲気である。
有栖と棗は、荷物を取り出し、遠くに見える廃校舎を目指した。
「おっすおっすー」
そんな二人に後ろから声を掛けたのは、部長・芳須 仁紫子(はす にしこ)であった。
なぜか水着の上に半ズボンだけという出で立ち。何をしていたのか、既に汗だくである。
「他の部員、渋滞か何かで結構遅れちゃうってさ。だからもう、ウチらだけではじめちゃお!ささ、宿所はあっち、とりあえず更衣室でさっさと着替えてきて!」
仁紫子に急かされ、二人は何の疑問を持たず、更衣室へと向かう。まだ朝早いとはいえ、日差しは既に強い。さっさと練習がてらプールに浸かりたいなと、そんなことを考えながら。
ー一方。
(・・・・ふぅ、思ったより早く来られて焦ったけど・・・準備は間に合ったから、あとは実行するだけ、ね)
ー遠ざかる二人の背中を見ながら、仁紫子はニヤリと嗤うのであった。
ー続く