(仮)ダークノア・予備素体編9(ルート・装置)
Added 2020-02-09 03:00:36 +0000 UTC予備素体編3の途中からの分岐です。ややこしくなってきた。
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都内のターミナル駅には、休日ということもあって人が溢れていた。あんなことがあっても、日常生活は続く。ただ時折、たくさんの人の中で自分と同じ、すなわちダークノアの戦闘員に身を堕とした男達が通り過ぎる。スーツの中で、ツナギや作業服の中で、ごく普通のポロシャツやチノパンの中で、ダークスウツを擬態させながら日常を過ごしている男達だった。予備素体となった和道にそれがわかるということは、向こうからもはっきりと和道が仲間であるとわかるということで、熱っぽい視線を送られることもある。灰色のパーカーにモスグリーンのカーゴパンツというダブついた格好にもかかわらず、戦闘員達は和道の身体にへばりついたダークスウツを見逃さない。そうした性的な視線に対し、和道は不愉快さと──ほんの少し、自分を助けてくれる者がいるのではないかと期待してしまう。
『ちょっと遅れるわ~ごめんね』
気の抜けた七尾からのメッセージが届き、和道の顔は険しくなる。溜息。呼び出した張本人が遅れてくるとは何事だ、と思う。ケータイに気を取られていたせいで、和道は自分のすぐ隣に男が近付いていたのに気が付かなかった。
「七尾君を待ってるのか?彼ならあと15分は来ないと思うよ」
優しい声色で話す男は、モデルのように長身で顔立ちが整っていた。こざっぱりとした短い髪に、理知的な銀縁の眼鏡の取り合わせの意外さがまた魅力的に見える。細身ではあるが、引き締まった筋肉質な肉体は隠しようがなく、半袖のワイシャツから覗く二の腕の逞しさが男らしい。ワイシャツ、スラックス、革靴といったごく普通の社会人の立ち姿だったが、雑誌から切り抜いたような完成度の高さに和道は瞬時、言葉を失った。
「暑くないかい?ああ、和道君はまだうまくスウツを操作できないんだね。これは見逃せない情報だ……」
「あの、どちら様ですか」
おずおずと尋ねる和道に、男はにっこりと微笑んだ。和道は既に男がダークノアの何者かということは分かっている。ただし、その力はこれまで出会ったどの戦闘員よりも強い。それは邪悪さの濃度のようなものとして感じられた。重く、苦しく、圧倒的な力の差が肌で分かる。
「俺は塩見優介、ダークノアで研究員をしている。ダークグリーンと言った方が分かりやすいかな。それとも、そんなことは知らないか?」
人混みで憚りなくダークノアの名前を口にする優介に、和道は慌てる。しかし、誰もこちらに関心を払う者はいなかった。いわゆる『色付き』と呼ばれるダークノアの幹部だということはすぐに分かった。それくらいの知識は和道であっても与えられている。過去、ダークノアに敵対するヒーローだった者達の成れの果て。
「知って、います」
「それは嬉しい。その様子だと知らないようだけど、七尾君には今日、研究所に和道君を連れて来てもらうことになっていたんだ。俺は君達に興味がある。自分から志願して戦闘員になる素体なんて、ごく稀だからね」
「俺は、七尾が……七尾を、助けたくって……」
視線をさまよわせながら、和道は答えようとする。変質してしまった友人を救いたい。その気持ちは今も変わらない。ただ、優介が激昂するということもあるかもしれない。微笑を湛えているが、そういう剣呑さが彼にはあった。だが、
「優しいんだね」
それは、優介の心の奥底から出た優しい言葉だった。ほんの少し、悲しい顔をした彼の事情を和道は推し量れない。
「まあ悪いようにはしないよ。安心してほしい。ダークノアの基準でって条件は付くけど」
それでもぎりぎりまで譲歩しようとする姿勢に、和道は優介に対する信頼を寄せつつある。もっとこの人について知りたい、と和道が口を開きかけた瞬間、どたどたと駆け足で七尾が登場した。
「ごめん和ちゃん!って、もう優介先輩もいる!!遅れました!!すみません!!」
「いや俺は迎えに来ただけだから大丈夫。早速だけど、行こうか」
優介は笑顔で、七尾は汗を拭き拭き、和道は不安そうな顔で、3人は歩き始めた。
何の変哲もないビルの中、エレベーターに乗る。地下1階のボタンの下、なんのラベルも表示もないボタンを押すと、エレベーターは深く下降を始める。いつまで下がるんだろう、と和道が怪訝に思ったとき、チン、と間抜けな音がしてドアが開いた。薄暗く、狭い廊下の果てに巨大で真っ赤な鉄扉が一つ、その前にこれまた背が高く、岩のような偉丈夫が立っていた。警備服を着ているのだから、警備員なのだろうと思うが、そのにやけた表情はあまりにも職務に対して砕けすぎている。警棒を右手で揺らし、左手でぱしっと受け取る動作を繰り返し、警備員は3人と相対した。
「優介、いい加減自分の年齢を考えて、高校生なんかに手を出すのはやめろよ」
このショタコンが、と警備員は言った。「うるさい」と優介はにこりもしないで一蹴する。
「仕事だ」
「いるよな、仕事と趣味を一緒にしちゃう奴」
な?と警備員が七尾に念押しする。七尾は微苦笑して曖昧なリアクションを取った。七尾はともかく、優介をやり込めるこの警備員は只者ではないと和道は感じた。
「巻波」
「なんだよ」
「今度ちゃんと時間を取って遊んでやるから、今すぐドアを開けてくれ。後生だ」
「よろしい」
巻波と呼ばれた警備員は、満面の笑みを浮かべると鉄扉に右手を掛けた。息を吸い込み、一気にドアを引くと筋肉が緊張し、警備服がはち切れんばかりに隆起した。ずずっ、とゆっくり扉が動き出す。開いてみると、厚さが10センチもある鉄塊だった。片腕で開け切った巻波は、平然と振り向いた。
「ようこそ研究所に。優介が歓迎するならもちろん門番の俺も歓迎するからな」
巻波は一礼し、人懐っこい笑みを浮かべる。和道は巻波の歯が鋸のようにギザギザに変形していることにようやく気が付いた。本物の怪人を初めて見る彼は、改めてダークノアが本当の悪の組織なのだとはっきり理解する。
鉄扉の奥にはいくつか部屋があるようだった。目的の部屋までつかつかと足並みを揃えて移動する。背後で鉄扉がゆっくりと閉まる音がした。
「優介先輩、前から聞きたかったんですけど、巻波さんとはどういう……」
「訊くな」
さっと頬に朱が差したのを高校生達は見逃さない。七尾は満足そうに頷いていた。
最初のドアを開けると、病室のように広い部屋にベッドと椅子が合体したような巨大な機材が5台、並んでいた。各椅子にはダークスウツ姿の逞しい男達が座っている。両手両足首を金属錠で椅子に固定され、勃起した股間には搾乳機のような機材が、首から上はコードに繋がったフルフェイスのヘルメットが接続されている。消毒液と、汗と精液の匂いで部屋は異臭に包まれていた。
「ここは一般素体の洗脳部屋だ。隣のパネルを弄るとモニターに素体の情報が出る」
優介が和道に向かって説明を始めた。七尾は勝手知ったる、という様子で好みの素体のパネルを早々に弄り始めていた。
『陸上自衛隊、27歳、現在洗脳率54%、洗脳完了予定66時間後、射精回数127回、評価B-』
基礎データとして素体の情報がモニターに表示される。画像データでは迷彩服で敬礼をする素体の姿が表示され、改造前の素体の様子が映された。その真横で、びくびくと全身を震わせて射精する肉塊と化した自衛隊員は、ヘルメットの中で直接脳を弄られ、ダークノアの先兵となるべく改造されている。ヘルメットも電子ディスプレイになっており、洗脳率が55%に切り替わった。陰嚢が脈打ち、陰茎が収縮を繰り返して精液を搾乳機に吐精する。既に、灰色の精液がタンクにたっぷりと溜まっていた。
「これまで洗脳改造された戦闘員達の記憶を追体験させるモード、自分の記憶を書き換えるモード……他にもまあ、色々ある。戦闘員になっても愉しみたい目的で使う奴もいる。ただ、負荷が大きすぎて自我が壊れる奴も偶にいてな。というわけで、これは君達には使えない」
和道は自分の近くの素体のパネルを触ってみる。恐怖、そして興味が彼を動かしていた。スリムな肉体に頑健な足腰を持つその素体は、ほとんど身動ぎしなくなっていた。ただ陰茎のみが別の生き物のように激しく震え、悶えている。
『サッカー選手、33歳、現在洗脳率97%、洗脳完了予定17分後、射精回数690回、評価B+』
「ああ、もうすぐこれは完成しそうだな」
プロサッカー選手として活躍している映像や、高校総体に出場した頃の画像などがモニターに表示される。和道も名前と顔は知ってる程度には有名な選手だった。カーゴパンツの中で、和道は自分が興奮しているのを自覚する。男達が、為す術もなく洗脳されていく様子に興奮していることを、彼は認めたくなかった。
「和道君たちには、次の部屋」
優介が先を促すと、先程よりも小さな部屋に、似た椅子や機械が1台置かれていた。
「これは最新型。フルフェイスマスクじゃなくて両目を覆うバイザー型になってるんだ。軽くて便利」
サイクロプス型のサングラスめいたバイザーを片手に、眼球は脳の一部だからね、と優介は続けた。
「素体評価がA+以上なら、ダーク様のお力を注いでも受け止めるだけの力量があるだろう、ということでこれは選ばれた者しか使えない。君達みたいなね。まだ洗脳改造が終わってない和道君に最初に使ってもらいたい。どうかな」
有無を言わさない雰囲気に和道は躊躇する。しかし、ダークスウツに侵された肉体は従順に命令に従おうとしていた。右手の拳を握り締め、左胸に当ててダークノア式の敬礼を取る。
「予備素体番号T1801225、人間名・柳瀬和道は自ら予備素体として洗脳改造されることを志願したため、ダークグリーン様の命令に従い、新型洗脳装置の献体としてこの身を捧げます」
和道は自らの意志に反して宣誓をさせられてしまう。予備素体に人権は無く、出来レースどころか『自分から宣誓した』という事実が和道の認識さえも蝕んでいく。パーカーとカーゴパンツ、ボクサーパンツ、靴下を脱ぎ、ダークスウツの姿に戻っていく。
(俺は自分から志願して洗脳処理される)
違う、と和道は抵抗するが肉体は既にリクライニングする椅子の上に寝転がり、自動で両手足首を拘束されていた。七尾も、優介も、手を触れていない。自衛隊員やサッカー選手の無様な姿を思い出す。しかし、まもなく自分も同じようになるのだ。個人情報がモニターに流され続けながら、イキ狂う肉塊になってしまう。だらんとだらしなく垂れ下がっていた和道のイチモツは、その想像によって勃起し始めていた。七尾がしっかりと和道の股間をしごき、フル勃起させると搾乳機を装着した。搾乳機はチンポの根元をゴム状のもので絞め付けつつ、竿全体はオナホのような素材で蠕動する。バイザーは微調整が必要なので、優介が装着させた。カシャリ、と機械音がし、ロック機能が働くと和道がどんなに顔を左右に振ってもはずれることはなかった。暗い視界が極彩色のマーブル模様に変わり、イヤホン状の機器が変形して脳内に侵入してくる。
「同調開始」
どくん、と全身を貫く衝撃が走る。和道は全身の感覚が現実世界から遊離し、水中に漂うような浮遊感に包まれた。意識は何重にも膜が掛かったように虚ろで、視覚刺激により催眠状態に陥っている。
「んおお゛ッ!」
脳を撫でられると、和道ははしたなく喘いだ。イヤホンはダークの端末で、和道は比喩でなく、ダークの指先に囚われている。
「さ、これで下準備は出来た。七尾君の好みに彼を仕上げて行こう」
「ありがとうございます、優介先輩」
「いやいや、貴重な素体を提供してくれた七尾君には俺も報いないとね。それじゃあ、どうする?」
→和道に邪悪な心を植え付ける
→和道にダークノアへの忠誠心を植え付ける
→和道に淫乱さを植え付ける