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対魔忍アスナ 第2話 絶剣、捕獲

 第2話書きあがりました。

 登場人物はユウキと施設にいた少女。

 任務で一人、アルヴヘイム所有の研究所へ侵入したユウキは、研究所のデータから人体実験の被検体にされている一人の少女がいることを知る。任務外であるが、彼女の優しい心は少女を見過ごすことが出来なかった……。


ほんの、本当にちょっとHなシーンがあります。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 半年後、多くの対魔忍に、国内にある指定する工場、研究所を調査せよ、という同じ任務が下った。

 それらの中のいくつかはアルヴヘイムが所有する工場や研究所であり、そこで違法薬物が作られているという情報を上層部が手に入れたのだ。

 リストアップされた工場の数は多く、ほぼすべての対魔忍が全国を飛び回り、工場や研究所の調査を行った。

 それはアスナとユウキも含まれており、彼女たちは久しぶりにそれぞれ別行動をすることになったのだった。


「ふぅ、何とか潜入には成功したね」


 ユウキは一人、研究所の中に潜入しており、現在は天井にある通気口から真下にある廊下を覗き見ている。

 この研究所は外見は全うな製薬会社が所有する研究所に見え、入出管理も外の警備も一般的な研究所と変わりがない。

 だが一度内部に入れば、中の警備は非常に厳重であり、護衛達は背にライフルを背負っており、ユウキには彼らが魔族であると一目で見抜くことができた。


「まずはここの研究内容を調べよう」


 通気口を匍匐で進み、ユウキはこの研究所のメインコンピュータールームへと向かう。


「ここだよね、確か」


 流石にメインコンピュータールームは警備が厳重で、人が入れるような通気口はなく、扉の前には二人の屈強な護衛に、カードリーダーがあった。

 カードリーダーに関しては道中、研究員のカードを盗んでいたので問題はない。

 残るは護衛で、彼らを銃を撃たれる前に排除する必要があった。


(スピード勝負だね。速さはアスナに劣るけど……ボクの速さでいけるはず)


 ユウキが動く。


「うおぉっ……!!」

「な、なんだっ!!」

 

 突如として通気口の蓋が落ち、二人の護衛が驚き、たじろぐ。

 そして通信機で異変を警備室へ伝えようとした瞬間、通気口から黒い塊が落ちてきた。

 

 「なっ……!!」


 それはユウキだった。

 ユウキは音を立てずに屈むように着地すると、それをバネとして彼女が出せる最大の速さで駆け抜け、すれ違いざまに……。


「て——グゲァッ……」


 敵襲と叫ぼうとした護衛の一人の頸動脈ごと首を切り、声を封じ、そのまま反転。


「チッ!!」


 血を吹き出し、倒れ伏す相棒を見ることなく、護衛の一人が瞬時に状況を把握し、背負ったアサルトライフルを構える。

 

「させないよっ!!」


 ユウキは腰のポーチの外ポケットに入れていたクナイを瞬時に取り出して、それを今にも引き金を引きそうな護衛の指に当てた。


「グアッ……!!」


 鋭い痛みで短く声を上げる護衛。

 その瞬間が命取りだった。

 ユウキは瞬時に護衛の懐まで入り込み、心臓を一突き。


「ゴアアァ……アァ……」


 護衛がユウキの方に倒れる。


「ふぅ……」


 突き刺した剣を抜き、護衛の身体を横に反らすと、護衛が力なく床に倒れ伏す。


「間一髪だったなぁ~。習っておいてよかったよ」


 ユウキが地面に落ちているクナイを手に取った。

 今回は一人での潜入のため、使えるものは持ってきていたユウキは、その中に一応クナイも持ってきており、対魔忍養成学校、五車学園で習ったクナイ術がこの場で活躍したのだった。


 「さてと……、誰か来る前に早く調べておかないと」

 

 カードリーダーにカードを通すと、扉が横にスライドして開き、ユウキはメインコンピュータールームへと侵入を果たす。

 中にはいくつものサーバーがあり、部屋の中央にポツンとキーボードとディスプレイが円柱の台座に置かれていた。

 ユウキはポーチから一つのUSBを取り出すと、それを円柱についていた端子に入れる。

 今入れたUSBの中にはハッキングツールが入っており、それを入れるだけでコンピューターのパスワードを解除してくれる優れものだった。


「よーし、調べるぞー!!」


 カタカタカタとキーボードを打つ音だけが部屋の中に響き、ユウキは次々とこの研究所で行われている研究に目を通す。

 この研究所で開発されているのは感度を3000倍へと上げる媚薬や、性的な幻覚を見せ、それが自らの意思で行われたと錯覚させて、使用者の奴隷とする恐ろしい薬品等々、非常に危険極まりないものばかりだった。

 その研究資料の中では多くの人体実験を繰り返してきたと記されており、死亡人数や廃人になった人数が状況なども含めて事細かに書かれていた。

 その中で一人、人体実験のモルモットにされている人物がこの研究所にいることが分かった。

 それはまだ少女と言える年齢の女性で、この研究所に攫われてから一か月の時が経っており、まだまだ正気を保っていると書いてある。


「名前は……高坂栞ちゃんか。何々……。開発した新薬を投与したところ発狂寸前まで陥り、現在は治療センターで治療中……か」


 ユウキの任務は研究所の調査であり、人命救助ではない。

 だが、ユウキの中にある善良な心はここで見捨てる選択肢を取ることはなかった。


「待っててね、栞ちゃん。ボクが助けてあげるから」


 そう呟いて、ユウキはメインコンピュータールームを出ると、治療センターにいるはずの栞という少女の元へ向かったのだった。

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 治療センターは清潔さを表すように白い壁で作られ、中にはガラスでできた、10個程の円柱が横一列に並んでいた。

 白の空間の中にある一つの円柱の中に、紫色の液体で満たされているものがあり、その中には一人の少女が漂っている。

 服は何も着ておらず、ショートの黒髪が水中でフワフワと広がり、意識がないのだろか、彼女は目を瞑っていた。

 そして彼女はただ漂っているだけではなかった。

 円柱の床から伸びるチューブが少女の股間へ伸びており、彼女の秘部を覆う様に金属製の小さな蓋が被せられ、蓋にチューブが接続されている。

 さらには円柱上部からもチューブが伸び、その先端には金属製のマスクがあり、彼女の口から鼻にかけて覆っていた。

 

「この子が栞ちゃんだね。早く解放してあげないと」


 円柱のすぐそばにあった端末をユウキが操作すると、まず円柱上部から伸びるチューブが円柱内に戻っていくと同時にマスクが外れた。

 そして次に下部から伸びるチューブが円柱内に戻ると同時に蓋が外れるが、蓋の内部には男性器を模したかなり太いディルドが繋がっていた。


「なっ……!! 酷い……。こんな子にこんな物を」

「んふぅ……んぅ……あ……あぁ……」


 ズルズルと抜けていくディルドに栞は確かに快感を感じており、閉じた目の目じりを下げ、小さく喘ぎを上げていた。

 ディルドが完全に抜けると、次に液体がゆっくりと円柱下部にある排水口に流れていき、ゆっくりと水位が下がっていき、漂っていた栞は円柱の壁に寄りかかった状態で床に静かに座り込んだ。


「大丈夫? しっかりして、栞ちゃん」


 ユウキはタオルを手に持って端末を操作して円柱ガラスを床へと収納し、倒れる栞に駆け寄る。

 そして栞の肩を両手で支えてユウキは栞にタオルをかけた。

 

「うぅ……ん……。あぁ……おねぇ……さん、だ、れ……?」


 虚ろな表情を浮かべ、小さな声で栞はユウキに問いかけた。

 

「ボクは君を助けに来たんだ」

「私を……助け、に……」

「うん、そうだよ。もう安心して」

「私……家に帰れるの……?」

「絶対に返してあげる!!」


 ニカッと笑うユウキに栞もつられて軽く微笑む。

 

「さぁ、ボクの背中に乗って」

「はい」


 背を向けたユウキに栞はゆっくりとした動作でユウキの肩に乗り、首に手を回す。

 

「よし、行くよ!!」

「はい」


 ユウキは栞を背負って医療センターを後にし、この研究所からの脱出を目指した。

 栞を背負っているため、潜入で使った通気口は使えない。

 故に正面からの突破が必要不可欠だった。

 幸運なことにまだメインコンピュータールーム扉前の死体は見つかっていないらしい。

 ユウキは研究員や護衛たちを何とか避け、出入口まで到達したが……。

 そこには多くの護衛たちが待ち構えていた。


「出てこい、対魔忍。そこにいることは分かっているんだ」


 リーダー各の護衛が声を張り上げて、そう言う。

 通路からわずかに顔を出してユウキが出入口を見ると、かなりの人数が集まっている。

 

(どうしてわかったんだろう? カメラもハッキングしながら慎重にここまで来たのに)


 そう思ったが、深く考える時間はない。

 バレているなら正面から行くだけだ。


「栞ちゃん、一回降りて」


 ユウキは腰を下ろすために、その場で屈んだ。

 

「どうして?」

「悪い人たちがいっぱい出入口で待っているんだ。君を背負ったままじゃ、戦えないからね。だから降りてほしいんだ」

「分かりました」

(一人じゃ怖いと思うけど……。もう少し頑張ってね)


 重みがなくなり、よし、と心の中で唱え、立ち上がろうとしたが……。

 

 ——チクリ……


 その瞬間、ユウキの首筋に何かが刺さった。


「うぅ、あ……」


 不味いと思っても後の祭りで、とたんに全身から力が抜けてユウキが床に倒れ伏す。


「栞ちゃん……なに、を……」


 睡眠薬か何かだろうか、強烈な眠気に襲われて意識が朦朧とする中、ユウキは落ちそうになる意識を何とか保っていた。


「うふふっ、馬鹿なお姉ちゃん」


 栞がユウキの顔の傍で屈み、頬をつつく。

 その反対側の手には小さな、本当に小さな片手で簡単に打ち込める注射器。

 

「簡単に私を信用して……ホントに馬鹿。私がご主人様に洗脳されているのも知らないで。あぁ……でも馬鹿でよかった。これでご主人様に褒められて……いっぱい気持ちよくしてもらえる……。あぁ、んはぁ、想像するだけで……まんこが疼くぅ……」

(くぅ……ボクより年下の子がこんな顔を……ゆる……さない……)


 クチュクチュという音が栞の股間から鳴り、霞む視線の先で栞は少女のあどけない顔から恍惚とした表情をしたいやらしい雌顔へと変化させ、注射器を地面に落として、彼女はその場で両手で自身のマンコをほじくり返してオナニーしていた。


「あはぁぁ♥……はっ、あぁ……んくぅ……イク……イきそう……はぁ、あぁ♥……イクぅ♥うふふっ、お姉ちゃんにかけてあげる……はあっ♥ああっ♥潮ッ!! 私の潮をっ!! あああっ♥あっあっ、イクッ♥♥……んはああああぁぁぁぁぁっっ♥♥♥」

「ううっ……!!」


 栞は少量の潮を吹き、ユウキの顔に何のためらいもなくかけた。

 温かい液体に小さく驚きの声を上げたユウキはそれで振り絞っていた力が霧散し、意識を保つことが出来ずに意識を失ってしまった。


「あぁ……気持ちよかった。じゃあね、馬鹿なお姉ちゃん」


 ユウキをその場に残して、全裸のまま走り去った栞は護衛達に囲まれていた彼らのボス、須郷ことアバターの操作してその場にいるオベイロンに声をかけた。


「ご主人様ッ!!」

「来たか。どうだ、栞。ユウキは無力化できたか」

「はいっ!! だからどうか……」

「あぁ、あとで気持ちよくしてやろう」

「嬉しい!!」


 栞の頭を撫でるオベイロン。

 何故、この場にオベイロンがいるのか。

 その説明は簡単で、これがオベイロンの罠だったからだ。

 オベイロンは下卑た欲望を満たすために、まず自身の所有する研究所とダミーを含む情報をリークした。

 その量は膨大で、ほぼ全ての対魔忍を動員しなければいけない数であり、それで目標、つまりはユウキとアスナを引き離したうえでどちらか一方、もしくは両方を捕獲するという壮大な計画だった。

 目論見通り、対魔忍上層部はほぼ全ての対魔忍を導入して、調査を行った。

 これはほぼ捨て身じみた計画だった。

 情報に含めたアルヴヘイムの研究所の数が少なければ、対魔忍上層部は疑い深い所だけ調査するにとどめただろうが、オベイロンは何のためらいもなしに情報の中に全ての研究所の位置情報を添付し、対魔忍上層部が必ず全ての研究所を調べなければいけない状況を作り上げた。

 だが、その二人を捕獲する作戦で被る損失は莫大だ。

 何せこの摘発のせいで国内にある研究所の8割は摘発されてしまい、利益を生むことが出来なくなったからだ。

 しかし、オベイロンは後悔していない。

 金ならいくらでも生み出せるが、奴隷にしたい女はそう簡単に会えるものではないからだ。

 それにユウキを捕らえた方法で少ない数であるが女の対魔忍を捕獲し、洗脳している。

 これでいつでも彼女たちを実験に使ったり、慰み者として使えることが出来るのだから、この作戦を実行に移した利益は多少ながらあった。

 オベリオンはほくそ笑み、ユウキが倒れている場所へ護衛を引き連れて向かう。

 

 「さて……。それではユウキ君には我が技術の結晶、刻印洗脳の餌食になってもらうとしよう。ククククク……」


 初めて自身の命を脅かした相手。

 そんな彼女達を自身の奴隷へと堕とす第一歩を、須郷は確かに踏み出したのだった。


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