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ヴァルキリーズ:経過報告その2 第一章#1

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【あらすじ】

不良であり、男勝りの性格の柊真琴。成績優秀で、清楚でな性格の妹、小夜。真琴は自身の住む町に蔓延るヤクザを壊滅一歩手前にまで追い詰めたが、小夜を人質に取られ、囚われてしまう。連れられた先で真琴が過ごすのは、男に媚びる雌へと堕とす調教の日々だった。クリトリスやアナル、ポルチオなどを開発され、快楽漬けにされた彼女は、妹への想いを支えにその日々を耐えるが……。姉と妹、二人の痴態をぜひご覧あれ。


アンケートの期日を3月31日まで延長しました。

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戦姫戦隊(せんきせんたい)ヴァルキリーズの経過報告です。


連載っぽい形式で投稿していきます。

そして第一章が完成すると、今までのまとめ版を出すという感じです。

これを繰り返していき、エピローグまで書き上げていきます。


次の投稿からやっとHシーンが始まり、今回はまだ導入です。

ヴァルキリーズの容姿や、敵である美沙の容姿などを描写しています。



以下、本編。



皇 美沙(すめらぎ みさ)。

200年余り前にいた天才女科学者であり、様々な科学的発見をし、日本の科学技術を数十年は飛躍させた大天才だ。

彼女は顕示欲が強く、それらの成果を笠に着て、もしくは陰謀を企て、多くの科学者たちを陥れ、追放し、瞬く間に地位を上げていった。

その裏で、彼女は自らのもう一つの欲望、支配欲を満たすために秘密裏に作った研究所で非人道的な研究を行っていた。

その過程で発見したのがオーガズムエナジーである。

これは人間が絶頂時に放出する未知のエネルギーであり、無限の可能性を秘めていた。

その抽出方法は美沙しか知らず、彼女はこのエネルギーを兵器に転用し、自らが世界の頂点になることを、つまりは世界征服を画策し始めた。

その先兵として作り出したのが人造人間だ。

美沙は人造人間の素体とするために大量に人々を攫い、素体適正が高いものたちを人造人間へと改造した。

オーガズムエナジーを使用して作られた彼らは片手で戦車を持ち上げたり、銃弾をも弾く強靭な肉体を持っていた。

また、適正が低かった者たちは戦闘員として活用し、美沙は人造人間を中心とした軍団を作り上げた。

そして手始めに、祖国である日本へと侵略したのである。

人造人間軍団は警察や自衛隊の攻撃などが一切効かず、彼らは返り討ちにされ、軍団は首相官邸にまで迫っていた。

もはや絶体絶命の危機であり、日本が陥落するまであと一歩の状態で5人の特撮などで見る戦隊スーツを着た女性たちが現れたのだ。

それが初代ヴァルキリーズのメンバーだ。

彼女たちは銃の効かなかった戦闘員たちを次々と倒していき、人造人間までも撃退し、日本に平和をもたらした。

負けず嫌いな美沙は何度も日本を襲い、その度にヴァルキリーズが撃退してきた。

そうしていつしか200年余りの時が経ち、現代のヴァルキリーズが見事、人造人間を撃退したのだった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



日本某所の地下深く。

そこには巨大な地下施設があり、この施設こそがヴァルキリーズの活動拠点であった。

その施設内の通路では4人の女性たちがヘルメットを片手に持ち、歩いていた。

言わずもがな、現代のヴァルキリーズであり、先ほどバラギランを倒した者達だ。


「ふぅ、流石に初めての実戦は疲れたな」


一番先頭を歩くのは佐々木 奈央(ささき なお)という女性で、黄色の戦闘スーツを着ているので、ヴァルキリーイエローだということが分かる。

年齢は24歳で、髪はショートで茶髪、4人の中で一番背が高く、スーツを着ているので身体の線がよく分かる。

彼女の身体の凹凸はあまりなくスレンダーな体型で、吊り上がった目は鋭く、高身長から見下ろされると、どこか恐ろしくも思える女性だ。

だが、その心意気は姉御肌であり、年下に優しい女性である。


「貴女の場合は負傷したものね」


奈央の台詞に返答したのはその後ろを歩く、青いスーツをきたヴァルキリーブルーこと、高橋 怜(たかはし れい)という女性だ。

長く、流麗なまつ毛と知的で冷静そうな伏せ目が特徴的で、薄い唇とすーっと通った鼻筋が彼女の儚いような美しさを際立たせている。

4人の中で二番目に背が高く、年齢は奈央と同様で、艶やかな黒髪をストレートにし、ぴっちりとした戦闘スーツをきているからかスーツの上からも胸の形が美しいのがなんとなく分かる。

優しさと厳しさを両立させている女性で、自身に対しては厳しく、規則を重んじる性格だ。


「私は死ぬかと思いましたよ~」


怜のすぐ後ろから、のほほんとした雰囲気を醸し出す、間延びした声がした。

その声の主は、姫川 亜美(ひめかわ あみ)という女性だ。

年齢は20歳で、身長は怜より低く平均的で、Iカップはありそうな豊満な胸に目が行くが、顔立ちは可愛らしく、垂れ下がったおっとりとした目つきは愛嬌があり、彼女自身の話し方も相まって、癒してくれそうな雰囲気を彼女から感じる。

背中の中ほどまで届いてる、そして肩にもかかっている薄ピンク色に染められている髪はカールが巻かれており、ふわふわとした髪が、彼女の可愛らしさを一層引き立てていた。

そののほほんとした雰囲気からは感じられないが、結構鋭い発言をすることがあり、観察眼が養われている。


「確かにあの時は肝を冷やしたなぁ、ボク」


そして亜美の隣から亜美を心配する声が聞こえた。

彼女の名前は小鳥遊 葵(たかなし あおい)といい、ヴァルキリーレッドでもある。

彼女はこの中での最年少の18歳で、亜美と同じ身長をしていた。

中肉中背の平均的な肉体の持ち主であり、黒髪をボブにし、後ろで白いリボンでポニーテールにし、クリクリとした目が特徴的だ。

その見た目とボクという一人称から、どこか幼げに見えるが、その心内には熱い正義の炎が灯っており、4人の中で一番、人造人間による被害に胸を痛め、かつ人造人間を倒したいと思っている。


「そうね。私たちは油断しすぎていたのかもしれないわね。次からは最後まで油断せずに行きましょう」

「うん。あ、あと、ありがとね、奈央さん」

「ん? ああ、いいってことよ。あの時も言ったが、年下の心配をするのが年上の役目だからな」


そう奈央が言うと、亜美がととと、と走り、奈央の腕に抱き着いた。


「それだったら、私も甘えていいですか~?」

「お前はアタシが心配しなくてもしっかりしてるからな。甘える必要なんてないだろうが」

「そんなことないですよ~」


亜美を引きはがそうとする奈央と、意地でも引っ付こうとする亜美。

そんな二人のやり取りを後ろで見ている葵がクスクスと笑い、怜が呆れた顔をしている。


「全く。亜美と葵、どっちが年下か分からないわね」

「亜美さんはああやってボクを元気付けようとしてくれてるんですよ」

「そうだといいけれどね」


怜はそう言って、少し黙る。

そして、


「奈央だけじゃなくて、私にも頼りなさい」


と、言って怜は少し歩みを進めた。


「はい!!」


その不器用な優しさは葵に十分に伝わった。

葵はニカリと無邪気な笑顔を浮かべていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



彼女たちの移動先は司令室だ。

4人が揃って中に入る。

司令室は高低差があり、2階層に分かれていて、下の階層には3人の女性たちがいた。

左、中央、右とバランスよく配置され、彼女たちは各々の正面にあるディスプレイに目を向けながら、せわしなく、手元のコンソールを操作していた。

そして上の階層ではお立ち台のような場所に、司令室正面にある大きなディスプレイに目を向けつつ、コンソールを適宜動かしている女性がいた。

彼女がヴァルキリーズを率いる司令官である、鴉羽 美夜(からすば みや)だ。

美夜は170はあろう長身で、年齢は30歳だが、その見た目は20台前半と言われても違和感がなかった。

脚はすらっとしており、胸は巨乳と呼ぶに違えないほど大きく、スーツは開かれ、下に着ている白シャツは少し苦しいのか、第一ボタンだけかけられていない。

目は少しだけつり目で、顔つきはシュッとして非常に整っていて凛々しさを醸し出し、艶やかな腰まで届く黒髪を一本結びにしており、それがまた凛々しさを強調しているように感じる。


「皆、よくやってくれた」


美夜は4人が入室してきたと同時に振り返り、労いの言葉をかけ、奈央に視線を向けた。


「奈央、怪我は大丈夫か」

「まぁ、スーツのおかげで怪我自体はもう治ってます」

「そうか」


戦闘スーツはミカグラ鉱石という鉱石を加工して作られており、この鉱石からは未知のエネルギーを発している。

そのエネルギーは女性だけに吸収され、身体能力を上げてくれるという効果がある。

つまりは肉体の活性化であり、軽度の怪我であれば、スーツを着ているだけで治る。


「ところで、今は何を?」

「今はどこから人造人間が現れたかを調べている」


怜の問いに美夜は答えると、ディスプレイへと振り返った。


「どうだ、絵里花。どこから現れたか分かったか?」


美夜は中央部分で作業しているオペレーター、緑川 絵里花(みどりかわ えりか)に問いかけた。

絵里香は首の中ほど当たりで髪を結っている、おさげ髪の女性で、顔つきはキリっとしていて真面目そうな雰囲気を感じられる。

白いシャツにオペレーター専用のピンク色のスーツを着ている。


「はい。足取りを辿ったところ、山中にある穴から人造人間たちがでてきているのが分かりました。現在、ドローンで穴の中を調査中です」

「そうか。霧華、警察は我々の正体には気づいていないな」


今度は下層の左側で作業をしているオペレーター、藤川 霧華(ふじかわ きりか)に確認するように問いかけた。

霧華はセミロングの髪型で後ろ髪が跳ねており、平凡そうな顔つきをした、何処にでもいそうな女性だ。


「街頭カメラの改ざんは完了しています。さらに無線を盗聴しましたが、こちらの正体には気づいていない模様です。このまま情報を精査していきます」

「頼んだぞ。芹、逆探知の警戒を怠るな。美沙にここを気づかれるわけにはいかん」


美夜は最後の、右側で作業をしているオペレーター、篠宮 芹(しのみや せり)に警告した。

芹は腰まで届く後ろ髪を三つ編みにして結っており、品のいい顔立ちをした、清楚なイメージを抱く女性だ。


「ええ。防諜防壁は正常に稼働中です。何か異変があれば、防壁の強度をいつでも上げることが可能です」


三人のオペレーターたちは的確に美夜の問いに答え、処理を実行していく。

その頼もしさに美夜は一度うなずくと、後ろを振り返った。


「亜美、素顔を見られたのか?」


美夜の視線が亜美のヘルメットへと向かう。


「顔半分だけですよ~。それに警察の人たちには見られていませんので~」

「そうか。それならいい。だが今後は油断するな。もしかしたら奴らの目的は私たちの正体をメディアにさらすことかもしれんからな」

「は~い。了解しました~」


美夜の軽いお𠮟りに、亜美は間延びした声で答えた。

それは反省をしていないかのような感覚を覚えるが、亜美自身はしっかり反省しているし、美夜もそれは十二分にわかっていた。

彼女たちが出会って1年。

信頼と信用。

どちらも預けられるほど、彼女たちの仲は良好だ。


「さて、話は終わりだ。あとは好きに過ごすといい。だが毎日の訓練は怠るな。いつでも出動できるように心構えはしっかりと持っておけ」


200年余りの美沙との戦い。

美沙の襲撃の間隔はあまり予想できない。

初めのころこそ、一か月毎等かなり狭い感覚で日本に襲いかかっていたが、時には30年もの間、襲撃がない時があり、前回の襲撃は10年前だった。

予測できないからこそ逆に、美夜は常に緊張感を持てなど言わない。

戦闘時に最高のコンディションを発揮するために、日常生活は緊張感なく過ごさなくてはならないのだ。


「では、解散だ」


美夜がそう言い、皆が司令室を出ていこうとしたとき、葵が思い出したように言う。


「そういえばアリスさんは? 今日の戦闘の時、どこにもいませんでしたけど……」


アリスとはヴァルキリーズの最後のメンバーである、ヴァルキリーブラックのことだ。

今回の襲撃の戦闘には参加しておらず、戦闘のために基地に来た時すらいなかった。


「ああ、アリスか。あいつなら——」

「ごきげよう」


美夜の言葉をさえぎるように、金髪の女性が指令室に入ってきた。

彼女こそがヴァルキリーブラック、アリス・ノーマだ。

日本人とイギリス人とのハーフで、年齢は18歳と葵と同年代で、臀部まで届く金髪は手ですくい上げるとサラサラとこぼれ、金糸のような、きめ細やかで艶やかな髪質をしていた。

小顔であり、可愛らしく見えるが、細いアーモンドアイと落ち着いた雰囲気がどこか冷たさを思わせる。


「お前、戦闘にも参加しないでどこにいたんだよ」


奈央が葵に見せる優しさとは反対に、少し強めの口調でそう言った。


「貴女たちの戦闘を見ていたのよ。モニタールームで。ああ、ここで戦闘の評価でもして差し上げましょうか。評価は……全くもってダメダメね。これなら私一人で戦った方が早く倒せたわ。もう一度、訓練しなおした方がいいわよ」


傲慢不遜な態度で、アリスは彼女たちの戦闘をそう評した。

いや、評したというよりも、馬鹿にしたという方が正しいだろう。

それが分かっているから、奈央はチッと舌打ちし、じろりとアリスを睨んでいる。


(まったく皐月め。とんだ娘に育てたものだ)


険悪そうな雰囲気の中、一人、美夜だけが内心ため息を吐く。

アリスは10年前ヴァルキリーズの一員だった皐月という女性の娘だ。

アリスが生まれた当時、皐月はアリスのエネルギー吸収適正を調べ、適正が高いことを知った母親は自身も思っていた、ヴァルキリーズになれるのは選ばれしもの、そして世界を救う救世主だ、という選民思想じみた認識をアリスに与えつつ、育ててきた。

成果は確かに現れ、アリスは幼少期から他人を見下していた。

その優れた知能と戦闘の才能がさらにそれに拍車をかけ、アリスは不遜で、傲慢な女性へと成長してしまった。


「そうね。確かに私たちは弱かったわ。4人でやっと倒せたものね」


奈央が怒りを見せる中、怜が冷静にそう言った。


「ちなみにだけど……。参考までに教えてもらえる? 貴女は一人でどうやって戦うのかしら」

「ふん、簡単だわ。警察や市民を囮にしてあの戦闘員たちを分散させる。さらにあの人造人間が人を殺している隙を狙って首を刎ねる。ね? 私一人で十分でしょう?」

「警察の人や市民を囮にするなんてっ!! そんなのダメだよっ!!」


怜とアリスの問答を聞いていた葵が話に割って入ってきた。

自分たちがまだまだ弱いのは事実だ。

それを馬鹿にされたことはいい。

だが葵にとって、関係のない一般市民を戦いに巻き込むことだけは許せなかった。


「ボクたちは人々を守ることが使命なんだよ!! それを囮になんて……」

「これだから甘ちゃんは困るわね。いい? 私たちは美沙という巨悪から世界を救う救世主なのよ。そのためなら小を捨て、大を得ることもやむなし、よ」

「そんな方法、間違ってる!!」

「貴女は、いえ、貴女達はそう思っているんでしょうね。でも、私は違うわ。選ばれし者に使われた、犠牲になった人たちもこう思っているわよ。平和のために死ねるなんて幸運だ、ってね」


人の死をなんとも思わない発言に、冷静だった怜も怒りの表情を顔に浮かべた。


「貴女、人を何だと思って……!!」

「待て待て、これ以上言い争うな」


一触即発とした雰囲気の中、美夜が流石に止めに入った。


「お前達、少し落ち着け。アリス、言い過ぎだ。確かに彼女達はお前から見たら弱く見えるだろう。だが、それはお前が早くから訓練しているからに過ぎない。それに彼女達は4人で被害も最小限で人造人間を倒した。お前にはできないことだ。そうだろう?」

「そうですけど、美夜さんも甘いですね。まぁ、いいです。ここでは私は悪役のようですし、そろそろ退散します」


アリスはくるりと後ろを振り返り、


「私は貴女達とは共闘はしないわ。でも、危機になったら救ってあげてもいいわよ」


そう捨て台詞を吐いて、彼女は司令室を出て行った。


「まったく、何なんだアイツは」

「アリスちゃん、どうして分かってくれないんだろう……」

「あらあら~」


奈央は怒りに満ち溢れ、葵は悲し気に顔を俯かせていた。

ただ亜美だけは、ただニコニコと笑顔を浮かべていた。

亜美にとってはどうでもいい会話だったということだろう。


「司令、彼女のあの言動はどうにかするべきではないですか? もしくは彼女とは別のメンバーをスカウトするべきでは?」


ふぅと息を吐いて、冷静さを取り戻した怜は美夜にそう進言した。


「人格は自分が変わらなければ意味はない。アリス自身が変わる気がなければ何を言っても無駄だろう。別メンバーのスカウトも無理だ。人造人間が出現した以上、これから新しいメンバーを一人前にするには時間がなさすぎる。それにアリス以上の才能を持った女性はいないしな。アリスは……切り札として運用するしかなさそうだ」

「それが適切でしょうね」

「まぁ、アリスも社会に出れば分かるだろうさ。さぁ、もう解散しよう」

「はい」


こうしてちょっとピリピリした雰囲気のまま、その場で解散となった。

彼女達は基地からそれぞれの家に戻り、今日の疲れを癒すのであった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「死んじゃったのねぇ」

「はい」


日本の某所。

薄暗い部屋で二人の女性が話している

部屋には大きな高級デスクに革製の椅子があり、一人が座って、一人が机越しに立っていた。

一人は誰もを魅了してしまいそうな、艶(あで)やかな声の女性だ。

椅子に座っているのは彼女であり、彼女はボディラインを強調しているタイトな空色の縦セーターを着て、その上から白衣を纏い、ミニスカートの下にガーターベルトを、そしてストッキングを履いている。

そして立っている女性は聞き心地のいいアルト声だ。

胸元が開いた黒いボンテ―ジ服に、濡れたような艶っぽいの光沢感のある黒い素材で作られたホットパンツとサイハイブーツを履いた、軍帽をかぶった女性であり、腰には巻かれた鞭がウィップホルダーに収められていた。



「しかし、美沙様。バラギランは任務を遂行しています」

「それは素晴らしいわねぇ」


白衣を着た女性こそ、諸悪の根源、皇 美沙だった。

美沙は青みのかかったシルバー色の髪をハーフアップにしている。

ピンク色のルージュを唇に塗り、少したれ目気味の青い瞳を持った目と常に浮かべる余裕のある笑みが掛け合わさって、醸し出される雰囲気は妖艶であった。

身体つきは非常によく、女性が見たら誰もが羨みそうな、形がよく大きな乳房を持っており、腰のくびれや肌の白さも美しさを際立たせる。


「写真を見せてくれる? エレナ」

「はい」


エレナは美夜に持っていた写真を渡した。

彼女、エレナは人造人間であり、美沙の側近であった。

紫色の髪をしており、左側は耳が隠れるほど髪が長く、反対に右側は右耳は出ているほど短い。

身長は175cmとかなり高く、肌は褐色であり、切れ長の目と中性的な顔つきがどこか男性らしさを醸し出すが、ボンテージ服から見える両の手に収まりそうな乳房が、彼女を女性だと認識させる。


「これがヴァルキリーズの一人……」

「ピンクです」

「そう。なかなか可愛らしい子じゃない」


美沙が手にしている写真はバラギランの最後の命を燃やした成果だった。

バラギランの目には極小のカメラが内蔵されてあって、最後の瞬間見た、亜美の半面をバラギランはしっかりと見ていた。

そして死の間際の一瞬に、写真のデータはエレナの元へと送られ、画像加工の上で、完全な素顔を作り出したのであった。


「それで……、この子が誰か分かったの?」

「はい。名前は姫川亜美。住所も全て調べ上げました」

「そう。それじゃあ、見計らって行くとしましょうか」


美沙はニヤリと笑みを浮かべた。

美沙の世界征服の手駒、人造人間。

現在、その製造は困難を極めていた。

その理由は素体に適正を持つ人間の減少。

美沙が思っていたよりも、この世に適性を持つ人間がいなかったのだ。

だから美沙は悔しく思いながら、方針を変えることにした。

それは今まで邪魔してきたヴァルキリーズを手駒に加えるという方針だ。

そのために、美沙は洗脳技術の研究、開発に力を入れてきた。

その結果、10年前の襲撃時、運よく捕らえたヴァルキリーレッドの洗脳に成功。

手駒としてヴァルキリーズを追い詰めたが、最後の最後でレッドの洗脳が解けてしまい、大逆転を食らってしまった。

そして現在、洗脳技術は完璧になった。


「香織……、今まで貴女に敗北してきたけれど、今回こそ私の勝ちよぉ」


香織。

御神楽 香織(みかぐら かおり)。

ヴァルキリーズ創設者にして、ミカグラ鉱石の発見者。

親友であった美沙の企みに気づき、対抗策としてスーツを作り上げた美沙と肩を並べた大天才。


「貴女が生きていれば、こんなことにはならなかったかもしれないのにねぇ。くふ、そこだけは本当に愚かしいわ」


美沙は自らの人造人間に改造し、不老の肉体を得た。

対して香織は非人道的な実験に手を染めず、人として死んだ。

美沙は机の上にある写真立てを見る。

その写真は集合写真であり、その中で美沙と香織が隣同士で並んでいる。


「香織の作り上げたヴァルキリーズを私の奴隷にしてやるわぁ。くふふ、ふふふふふ……」


巨悪は嗤う。

自身が頂点に立つ姿を思って。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



人造人間の襲撃から三日後、亜美は大学から帰宅途中であった。


(あの講師の講義、もっとなんとかなんないかな~)


亜美はそんなことを考えがら歩いていた。

現在、彼女は小さな花がいくつもあしらってある花柄のブラウスの上からピンク色のカーディガンを羽織り、白色のスカートは履いている。

秋の少し涼し気な風が吹くと、亜美のふわふわとしたピンク色の髪が靡いた。


「そろそろ冬かな~、っと、着いた着いた」


亜美の現在の家はアパートの一室だった。

大学へ通うために借りた一室で、1LDKの過ごしやすい部屋だ。

防音性能がよく、隣の部屋や上の部屋からは騒音などは聞こえず、かなりいい物件であり、亜美はこの一室を借りれて満足していた。


「ただいま~」


ガチャンとドアが閉まる。

誰もいない部屋。

誰もいるはずのない玄関。

靴を脱ぐために視線を下げ、脱げたと同時に視線を上げると……。

目の前にはボンテージ服を着た女性、エレナが立っていた。


「え?」


頭が混乱する。


——誰、この人?


と、疑問に思ったのも一瞬。

すぐさま正気に戻り、大声を出す一瞬の隙を狙って、エレナの腕が素早く伸びる。


「——んぐっ!!」


亜美の目が驚きで大きく見開かれる。

そして亜美が恐怖を感じるより先に、身体が動こうとする。

訓練の成果だった。

だが……。


「——ゴフウウッ!!」


その前に腹に一発、重い一撃が放たれた。

亜美は意識が持っていかれそうになる。

それでも彼女は気を失わない。

むしろ亜美は足で女性を蹴り上げようとして、反撃に転じようとする。


「甘いな」


だが、その行動は読まれていた。

エレナは蹴り上がろうとする足を踏み、行動を封じ、再び亜美の腹に一発お見舞いした。


「——ゴオッ!!」


グリンと亜美の瞳が裏返り、ガクンと亜美の身体が膝から崩れ落ちた。


「おっと」


そのまま前のめりに倒れる前に、エレナが亜美の体を受け止めた。


「美沙様。姫川亜美を捕らえました」

「よくやったわ」


廊下の奥にある部屋から美沙が現れた。

これまでは奇襲によって、何もさせずに亜美を捕らえるという、美沙の作戦通りだ。

覆面をしているので身バレするはずがないと高をくくっていたヴァルキリーズはそれぞれの私生活まで監視の手を伸ばしてはおらず、この現状は誰一人気づいてはいない。


「くふふ」


美沙はエレナの方へと近づき、力なく俯いている亜美の髪を引っ張って、顔を見る。


「へぇ、写真で見るより可愛いわねぇ」


気絶し、目を瞑っている亜美は確かに可愛いく、まるで眠り姫のようだ。


「くふ、さぁ、亜美ちゃん。楽しい楽しい拷問の時間ですよぉ」


ニヤァと邪悪な笑みを浮かべつつ、美沙はエレナの手を取り、自身が付けている銀色の腕輪に触れると……。


——シュゥゥン。


という音とともに三人が光の粒へと変化していく。

美沙が触れた銀色の腕輪は彼女が開発した転送装置だった。

瞬く間に光の粒へと変化した彼女たちはその姿を消した。

そして。


——シュゥゥン。


と、亜美の部屋とは別の場所で音が鳴り、彼女たちの姿が現れる。


「さて、と」


ここは美沙の数ある実験室の一つ。

真っ白な部屋で、アーム付きの照明が天井から部屋を照らし、中央には拘束具の付いた大の字を模している赤い革製の寝台が鎮座しており、その傍らにはシルバーのカートがある。

カートの上にはいくつかの細長い針のようなものが置いてあった。


「エレナ、彼女を寝台に拘束しなさい」

「はい」


エレナの手によって、亜美はその寝台へと運ばれ、亜美はまず、服の全てを脱がされ、可愛らしいピンク色の下着類までも脱がされた。

肌の手入れが行き届いたきめ細やかな肌が露わになり、豊満な胸が重力に従って、わずかに左右に分かれる。

陰部は美しいと言えるほど、綺麗なピンク色で、陰毛もしっかりと処理がされ、包皮から僅かに顔を出すクリトリスの上部に申し訳程度に生えている程度だ。

そして次にベルトの拘束具を付けていく。

まずは両腕の間接部の少し上の部分に、手首。

両脚の関節部の少し上の部分に、足首。

そして胸の丁度真下の鳩尾部分と首。

以上、計6ヶ所に拘束具が付けられた。


「準備はいいようねぇ。それじゃあ、始めましょうか」


美沙は亜美の頭部の方へと向かい、カートを少し自身へと寄せ、寝台を水平から少し斜めの状態へと動かした。

そしてカートの上にある針を手に取り、つぷ……と美沙の頭のてっぺんに刺し始めた。

針は見る見るうちに入っていく。

血などは不思議と出ず、針は脳へと到達する。


「この針はねぇ、私が作り上げた最高傑作の一つなのよぉ。オーガズムエナジーを内包させたこの針は頭蓋骨も簡単に貫いて脳まで到達する。さらに治癒効果まであるから血も出ない。くふ、私ってば本当に天才だわぁ」


そう自画自賛しながら美沙は亜美の頭部右に1本、左に1本と針を刺し……。


「さぁ、目覚めなさぁい」


一番最初に刺した針をグッと軽く押した。


「——ひっ!!」


甲高い短い叫びとともに、亜美の目が見開かれた。

意識が覚醒したのだ。


「い、一体何がどうなってるの~?」


亜美は身体を動かそうとするが拘束されているので動かすことができず、そのことが分かって危機的状況であるにも関わらず、亜美はいつもの間延びした声のままだった。


「おはよう」

「おはようございます~」


自身の真後ろから聞こえた挨拶に、律儀に返す亜美。


「あの、これは一体何でしょうか~」

「まずは自己紹介から行きましょうか。私の名前は美沙。皇美沙よぉ」

「え……。皇、美沙……。ということは私~……」

「そう、敵に捕まっちゃったのよぉ、亜美ちゃんはぁ。そしてこれから拷問にかけられる」

「ご、拷問ですか~……」


間延びした声のせいで余裕のあるように見えるが、亜美は確かに恐怖していた。

全身からは嫌な汗を出ており、微かに震えている。


「まぁ、拷問といってもねぇ、痛めつけるわけじゃないのよぉ。痛みと快感を併用した洗脳に近い拷問。それが今から貴女が受ける拷問よぉ。どぉ? 今ならまだ止められるけどぉ……。情報、吐いちゃう?」

「情報を言ったら私は解放されるんですか~?」

「ええ、そうよぉ」


亜美にとって、自らが拷問にかけられてまで、世界を救いたいとは思わない。

むしろ世界なんてどうでもいい。

が、情報を渡すわけにはいかない。

可愛くて、優しくて、大好きな葵のために。

そう。

亜美は恋愛面で葵が好きだった。

最初は何も感じていなかった。

ただ、正義に酔っている馬鹿な女だと思っていた。

だが、葵の見せる天真爛漫な笑顔にやられた。

ニカッと笑ったあの無邪気な笑顔にやられたのだ。

人生で初めて惚れた。

女が女に惚れる。

そのことに少しは悩みもしたが、葵にそれとなく相談した結果、彼女はそういう面には寛容だった。

それが分かってからというもの、亜美は葵によく絡むようになった。

葵が落ち込んだ時には元気付け、嬉しそうにしているときはその姿を眺める。

この一年間は本当に幸せだった。

だから。

返事は決まっている。


「話しませんよ~。情報は絶対に話しません」


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ひとまず、ここまで。

この次からはHシーンです。一区切りついたら投稿しますので、それまでもうしばらくお待ちください。


ここまでで何かしら思うことがあれば、コメントしてください。


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