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詠里
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漫画 : 見える声 聴こえる手












「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」の手話は、調べるといろんな媒体に載っている情報がすぐに出てきます。が、これらの手話がただ日本語の概念にあてはめただけのものであり、ろう者のコミュニティにおける日常会話では使われない表現であることはあまり積極的には周知されていません。恥ずかしながら、私もつい最近まで知りませんでした。


真白も、上のイラストの左側の3つの手話については「意味はわかるが、単語の羅列であり、自分の言葉ではない」と感じるのではないかと思います。参照した動画の中で、このような「不思議な手話」に出会った時、もどかしいとか、不快感を感じる人もいるという話がありました。良かれと思って手話を後から身につけた人が、その意図に反してろう者を傷つけている場合がある…あいさつに限ったことではなく、様々なシチュエーションで起こっている現象でしょう。ただ手話をおぼえれば万事解決というような単純な話ではない、異なる文化を持つコミュニティの相互理解のむずかしさを改めて思い知りました。


この事実を知った上で、ノナが真白を理解するために本当に適切な行動は何か?それを改めて考えました。きっと、「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」の手話を覚えることではない、と私は思ったのです。


いつものエピソードよりも少し時系列が前ではありますが、自分の中の意識が改められた状態で描きとめておきたかったので描きました。


ちなみに、連載の作業の合間の短時間でどれくらい描けるかチャレンジでもありました。長い漫画は細切れに作業したところで、結局ある程度まとまった時間が取れないとなかなか進まないので…時々こういう短距離走をしたくなります。


読んで下さってありがとうございました!


詠里

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Comments

ありがとうございます✨ たしかに、近い価値観を共有できている相手かどうかというのが振る舞いに大きく影響すると思いますね!私も弟がいますがやっぱり兄弟間でしかしないムーブっていうのがあるので、真白と妹もそんな感じかなと思います。

詠里

恐らく妹さんに対してしかしない、甘えのワガママ。 それが良い。

hyou

ありがとうございます✨ ろうコミュニティには、日本語の「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」にあたる言葉は存在しないって、けっこう重要なことのような気がするのですが、そこには触れないで「まずは挨拶の手話をおぼえましょう!」って、それでいいのか?!とちょっと思いました。せっかく覚えてもあんまり伝わってなかったら悲しいですよね…。。真白の足音やドアを閉める音が大きいのはご想像の通りで、音という概念がない以上、特に「自分が出す音」につねに執着を持つことは難しいからです。もちろん状況によりけりで、気を使わなければいけない目上の人などがいる場、式典などのかしこまった場では「強く床を踏むと大きな音が鳴ってうるさいから、ゆっくりと足を動かさないといけない」などと、後天的に得た知識をもとに考えることができると思いますが、今回の場合は妹の部屋ですからまったく気をつかう必要がないということでこんな感じになっています。取材先で私だけが音が聴こえる状況にいた時、とにかく物音が気になったのでそれを思い出して描きました。真白の家族も半分がろう者で、日中は聴者は妹ただ1人ですので、「音がうるさいのはダメ」という聴者の世界のルールが通用しないほうが日常なのではないかと予想しています。もしかしたらノナも、真白の家に行ったときは内心「音がうるさい…」と感じているかもしれませんね(^o^;)

詠里

コメントありがとうございます✨ 以前まだコロナがそんなに深刻でなかった時にろう野球のチームを取材しましたが、ろう者同士の会話になると自然とマスクを取っている人が多かったですね。漢字では「手話」と書くものの実際には手以外の部分、とくに口は文法的に重要な要素(ろう者同士のやりとりには、聴者の世界の「表情」とは全く別の、文法に則った「表情」「口の形」が決まっています。)を担っている部位なので、ここが隠れるとスムーズな意思疎通ができなくなります。透明マスクなど、色々と試行錯誤も行われているようですが、いまいち使いにくかったりするようで…なかなか難しい問題ですね。

詠里

ありがとうございます✨今回のエピソードでは、「挨拶」という概念そのものに対する発想が聴こえる世界と聴こえない世界では微妙に異なっているという側面について考えました。日本人の集団においては特に、教育の過程で口うるさく「礼儀正しくしなさい」「きちんとあいさつをしなさい」と言われます。しかし、それらの命令は「”形式”を守りなさい。周りと違うことをするのはみっともないからやめなさい」という意味で、「目の前の人のことをきちんと見なさい、考えなさい」という意味では決してない場合が多いのです。そのため、形式だけは整っているが相手の立場に立つという視点が欠けた一方的な「礼儀正しさ」「やさしさ」が聴こえる社会には蔓延しています。あの、「礼儀正しい人」しかいない場の中身のなさ、むなしさ…「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」の手話は、ろう者のために作られたものではないという事実にも、私は同様のむなしさを感じました。真白が生まれた時から使ってきた「あいさつ」は、まず相手の顔をしっかりと見ることが絶対条件です。顔を見ないで手だけ動かしても、意味がありません。私がそうだったように、ノナもきっとそこに意味を見出すことができただろうと信じています。そもそも彼はひとりで手話の単語を覚えようとしている時間より、真白のことを見ている時間のほうが圧倒的に長いでしょうしね…(笑)😊

詠里

なるほど。。手話の表現の講座とかで 習った覚えのある「手話」の挨拶、 当事者どうしではあまり使われない、 というのは目から鱗でした。 「定型」の挨拶より、相手に伝わる事 が最優先、なのですね。 「の」と「な」だけ発音出来れば良い、 真白の気持ち、よくわかる気がします。 ノナに、自分の挨拶を伝える事、 気づいてもらえる事の喜びとかを 感じることが大切なんですね。 室内での足音とかが大きめ?の描写は、 聞こえない真白は、こういう音に対して 気を遣う習慣がない、からなので しょうか? あと、短距離、と仰ってますが 人物!( ̄▽ ̄;)その数その描写! 圧倒されてしまいます。 ノナと真白の交流の周りにも沢山の やりとりが生活がある、みたいな感じで 大好きです。 なんて濃密なエナジーの短距離でしょう。。 大変お疲れ様でした。 今回も楽しく読ませていただきました♪

海人熊

そういえば昨今のマスク着用は、ろうの方にはなにか影響ってあるんですかね?ちょっと気になりました

kazu_jiji

人を好きになると、きっと、もっと彼に近づきたいですよね?この気持ちは分かります... ノナは手話の勉強が難しいですが、生まれつき声が聞こえない真白にとって口話の勉強は想像もできないほど難しいです。愛は本当に私たちを駆り立てて、不可能そうなことをたくさんすることができますね笑 ノナが思わず話し口話で真白に答えているのを見て感動しました。よくやったな!真白くん!ww 最後に挨拶の手話の紹介を見て、驚きました。手話という本来の聾者としてのコミュニケーションのあり方についても、聴者のニーズに応えて、さまざまな面で譲歩してきました。これは本当に不健康な現象です... 表面的にはちょっと似ていますが、「真白は自発的に聴者の世界に近づく」と「手話は聴者の世界のロジックに譲歩を余儀なくされる」というのは、全く違っていると思います。 まあ...話題は少し重いですが、Q版真白くんは本当に可愛いです!見るたびに、心が溶けそうです...😊 詠里先生、お忙しい中、相変わらず更新してくれてありがとうございます!お疲れ様でした。

Lan


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