XaiJu
詠里
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漫画 : チーターは「ガオー」?











「Staring」後編の作業に入る前に1本夏休みっぽい話を…。

今回はノナは出てきません。すみません。

真白が10歳、妹の美青が8歳くらいの頃の話です。

(まだ野球を本格的には始めてないので、夏休みがわりとヒマだった頃。)


鳴き声と見た目が噛み合ってない動物ってけっこうたくさんいると思うんですけど、みなさんの中でパッと浮かぶ動物ってどんなのがありますか?私の中ではチーターとパンダでした。チーターって赤ちゃんは鳥みたいにチッチッて感じで鳴くし、成獣もネコみたいにニャオウ、ニャオウみたいな感じで鳴くので猛獣というより大きめのネコ…?と思ってしまいます。パンダは…他にもいろんな鳴き声がありますがとりあえずガオーとは鳴かないみたいですね。


…そもそも、クマもガオーなんて鳴かないんですよね。クマがよく出る地域にお住まいの方にとっては常識かと思いますが、私は長いこと知りませんでした…。人によって聴こえ方に差がありますが、私は動物園でツキノワグマがちょっと高めの声(!)でウォッ、ウォッ、と短く鳴いているのを聴いたことがあります。あとで調べてみると、クマ的にはそれが標準の鳴き声なんだそうで。アニメとかだとガオーって効果音ついてたりするじゃん?!騙されたわぁ…と思ってしまいました(笑)


しかし、このようなことを何かの拍子に偶然知る機会が当たり前のようにあるのは私が聴者だからであって、真白のように音声から情報を得られない人にとっては自ら知ろうとしなければ知ることができない情報なのでは?とふと思いました。


もちろん、聾者でもごく一般的な動物の鳴き声のことは知識として知っている人がほとんどかと思います。犬はワンワン、猫はニャーニャー…など。でも、キリンは?シマウマは?ペンギンは?…擬音として一般的でない動物の鳴き声に関してはよくわからない、という話をとある聾者のYoutuberの方の動画で見たことがあります。


その動画では「ネコの鳴き声は日本語ではニャーなのに、英語だとmeow(ミャオウ)になる意味がわからない。国が変わるとネコもそれぞれ全然違う声で鳴いてるってこと?」という話もしていました。同じ音がしていても聴き手の主観や言語的背景によっては正確に聞き取りにくい音・全く聞き取れない音というのがあり、そういう時には耳が自動的に自分の聞き取れる範囲の音に置き換えているという現象について感覚的に理解するのが難しいため生じた疑問ではないかと思います。手話にももちろん方言や訛りはありますが、音声言語のそれとは構造がちがうのでなおさら連想しにくいかもしれません。


「百聞は一見に如かず」ということわざがありますが、真白には当てはまらない場合がありますね。いくらチーターを注意深く見つめても、一人でじっと見ているだけでは、体の大きさとは関係なくネコのように「ニャー」という声で鳴いていることはわからない…。


最近は動物展示の前に文字盤などで鳴き声を詳しく説明してある動物園も増えてきていますので、せめてそういったものがあれば真白一人でも文字情報として知ることはできますが…それでも美青がそうしたように、「意外だ」という主観も加えて手話で直接伝えてくれる人の存在はやはり大きいのではないかと思います。


CODAとかSODAを取り扱った作品ってどうしても「聴とろうの世界で板挟みになっていることによる困難さ」の部分にフォーカスされることが多いですが…真白から見て、美青は「板挟みになっているかわいそうな子」でしょうか?そういう面を強調しすぎることはこの作品にはそぐわないと思ったので、劇的な場面はありません。いつものテンションです。


明日から仕事しつつStaringの作業にも入っていきたいと思います。前編がPixivision

のおすすめ8選に入れてもらえたりして、すごく嬉しかったです!ありがとうございました。後編もなんとか1か月くらいで仕上げたい…。


読んでくださってありがとうございました!

暑かったりコロナがすごかったりで大変ですが皆さんもどうか健康に気をつけてお過ごしください。


詠里

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Comments

1ページ目のみさおちゃんの「な、なんと…!」という顔が可愛くて何度も見返してます。

am

コメントありがとうございます✨ Lanさんが教えて下さった、「創作物で聴くことができるハクトウワシ(Haliaeetus leucocephalus)の鳴き声は実際にはアカオノスリ(Buteo jamaicensis)の鳴き声である」という例のように、作品の芸術性のために偽装されている例が本当にたくさんありますね!実は聴者でもこうした偽装の影響でその動物の本当の鳴き声を知っているとは限らない場合が多いですね。今回の漫画に対しても、「チーターが猫のような声で鳴くとは知らなかった」という反応を聾者・難聴者の読者だけでなく聴者の読者からも何件か貰いました。私自身も実際に耳にする機会が無かったら今でも知らずにいたと思います。 耳が聴こえるか聴こえないかよりも、どんな形であれ客観的事実を知る機会が得られるかどうかが物の見え方・感じ方を左右する場合があると感じます。真白自身は耳から音声として直接動物の鳴き声を知ることはできませんが、親よりもさらに身近な存在の聴者であり、かつ第二言語としてほぼネイティブに近いレベルの手話で聾者の真白と会話ができる妹の存在は確実に真白の価値観の構築に影響を与えているはずです。 私は最初から、どうしても真白には聴者の兄弟もしくは姉妹を与えたかった。私自身も、物の感じ方が全く違う弟から自分の力だけでは得られない価値観や知識を常に与えられてきたからです。真白にとって妹から音のある世界のことを教えてもらった時の感覚が「自分で聴けなくて悲しい」ではなく「今まで知らなかったことを知った」という素直な驚きに行きつくのは、私自身の経験が反映されているからですね…実際に真白と美青のような関係にある子供たちの感覚とかけ離れすぎてないことを祈るばかりです。

詠里

確かにそうですね!!多くの動物の鳴き声は想像や映画とは全く違っています。耳で聞いたことがないと、全く分かりません!一部の映画は芸術性のために動物の鳴き声を作り直し、誤解をいっそう強める。 たとえば映画の中のほとんどのタカの鳴き声は、「Buteo jamaicensis」(すみません、日本語の学名は分かりません)という鳥類から来ています。米国の象徴である「Haliaeetus leucocephalus」のように、映画の中では横暴な叫び声は「Buteo jamaicensis」の声で演じられています。真の「Haliaeetus leucocephalus」の鳴き声はスズメに似ていて、ちっとも迫力がありません(笑) 昔、聾者が声を聞くことができないのは悲しいことだと思いました。聾者は自然界のさまざまな音を聞くことができず、音楽を鑑賞することもできない。しかし、自然に対する理解が深まるにつれて、このことに対する見方が少し変わってきました。 自然界には、人間の何百倍もの視覚や聴覚を持つ生物がたくさんいます。しかし、人間はそれらを羨むことはない。なぜですか?人間が夢中になっているのは、「大多数の人の能力をもと」作られた文化だと思います。 フクロウの敏感な耳にとって、人間の美しい音楽は恐ろしい騒音のようなものかもしれない。人間の絵は視覚の解像度が非常に高い鷹の目には、おそらくはばらばらな画素しか見えない。 人類は自分の群の中の大多数の個体が感知した世界を使って、自分自身を楽しませる文化を創造します。 それは世界そのものではない。 だから、聾者が感知する世界は、なぜユニークではないのだろうか?聾者の心の中の世界は聴者とは全く違っているかもしれないが、聴者はそれが不完全な世界だと傲慢に考えてはいけない。 大学時代に盲人とルームメートをしたことがあります。 彼らは見えないですが、聴覚、触覚は視覚健全者よりずっと鋭いです。私は時々好奇心があります。世界は彼らの聞きと触りの中でどのような姿をしていますか?違った美しさが現れますか? 類比なら。イルカの視力が悪いようですが、その言語は立体的で、超音波と測位システムを通して仲間に具体的な画像を見せることができます。これはなんと不思議なことでしょう! ですから、真白がチーターの鳴き声が聞こえなくて悲しいと感じていないのを見て、ほっとしました。

Lan


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