XaiJu
詠里
詠里

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漫画 : Staring (前編)


























twitter post: 1417166173599244304

↑の漫画の高画質版です。


今回はページ数のわりにトピックは結構いろいろある感じです。

1話にしようと思ってたけど、ページ数がすごいことになりそうだったので分けさせてもらいます…。


真白と潮田のやりとりのシーンは自分の母からヒントを得ました。

私は生まれも育ちも関西なのですが、私の母は関西人ではありません。西日本にありながらどちらかというと東日本の文化圏である山口県某所からやってきた人で、移住して30年以上たった今でも東日本の文化圏の感覚であらゆる物事をとらえ、どこに行っても標準語を話しています。そう、母という人は私にとって一番身近にいる、ネイティブではない言葉と文化に囲まれながら暮らしている人だったのです。


母と話していると、時々、「何を言ってるのか全然わからない」と言われることがあります。母がそういうことを言うのはたいてい私が怒っている時だったりするので、子供の頃は『あーはいはい、ケンカになったらしんどいから、聞こえなかったふりをしてるんでしょ』と思っていたのですが、どうもそうではなかったことが最近になってわかってきました。


実は聞こえないふりとかではなく、本当に聞こえていなかったのです。もっと厳密に言うと「聞き取ることができていなかった」といったほうが正しいかもしれません。怒った時の喋り方って一番自分の素が出ると思うんですけど…その、素で喋った時のどネイティブな関西弁がしばしば母の予測力を超えてしまい、単語すら拾えないことがあるらしいのです。私からするとこれは完全に盲点でした。なぜかというと、立場が逆の場合は、私が母の言っていることを「聞き取れない」という状況にはまずならないからです。今のような題材を追い始めてようやく気付くことができました。



聴こえない人の中には、口を読むのがとても得意な人がいます。まるで聴こえているかのように!でも、その人たちは決して「音を聴いて判断」しているのではなくて、「これまで得てきたボキャブラリーの中から予測する」という聴者とは全く違うプロセスを経ています。真白はちょっと苦手なほうですが、それでも手話が通じない人に対してはある程度このように「予測する」アクションをとっているのではないかと思います。


が、前述の母のケースのように、自分の予測力を超えてしまう言葉を使う人に出会ってしまったら?しかもノナがそばにいないときは?と色々考えていたらああいう感じのシーンになりました。


正直なところ、真白、ノナがいなくてもそんなに困ってない。

でもそのほうがリアルな気がするんですよ。こういう場面に出くわした時、あたふたするのはだいたい聴こえる人のほうなんです。聴こえない人は、習慣的に予測を立てながら動いています。手話が通じなかったら?口が読めなかったら?あたふたする暇があったらプランB、プランCを実行する…そうしなければ必要な情報を得ることが永遠にできない。場合によっては死活問題です。黙って突っ立っていても耳から情報が流れ込んでくる聴者とはそこが決定的に違っていると私は感じています。


あ、なんか結局真白の話になってしまったな…。


もう1つの大きなトピックはノナの元相棒が出てきたことですかね。私はもともと高校野球を粉飾たっぷりのキラキラした世界としては描かないというポリシーがありますが、今作でもそれはぶれずにやっていきたいと思います。光あるところに必ず影ありと言いますが、きれいな光を眺めているときに、影になった部分のことを考える人はどれくらいいるでしょうか?見栄えのために切られてしまいそうな細い枝のうちの1本みたいな話をどうしても書きたくなってしまうんですよね。そういう部分にこそ、私の好きな高校野球の姿があると思っていますので。

ここまで読んで下さってありがとうございました。


2021/11/07更新 後編完成しました!↓

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詠里

(Twitter)


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Comments

返信いただきありがとうございます。 後編、すごく楽しみにしています。気長に待っていますね……!

洒落

ありがとうございます✨(pixivコメントも読みました!)そうですね、潮田くんは物の言い方に品性が少し欠けてはいますが悪い人ではないんです。案外、「差別はいけない!ちゃんとしなきゃ…!」とガチガチに思っている人のほうが、過度な気遣いのあまり逆に聾者の尊厳までも傷つけていることがある…ということを垣間見てから、もっと気楽な気持ちで接したほうがよいコミュニケーションが取れるのかもしれないなと思っています。私も潮田くんのようなタイプの人がけっこう好きなので、描いてて楽しかったです(笑) 実は後編にも別の形で、真白がノナの力を借りずに一人で聴者とコミュニケーションをとるシーンがあります!早く描き上げたいのですが、8月に入ってからなかなか長編を一気に仕上げるだけのまとまった時間が取れず…コツコツやってはいますので気長に待っていただけますと幸いです😊💦

詠里

pixivのほうでもコメントしちゃいましたが…… 潮田君可愛いです。 OK?って聞いて真白がおーえー!って答えたところはろう者と健常者が通じ合ったシーンで2人ともとっても可愛い。 ありがとうの手話(多分)を後で調べて真白のことを思い出してくれたりするとホッコリします。 立ち止まってる人にも教えてあげたり、 口の柄は悪いですが関西の人柄の温かさが感じられてとっても良きでした。

洒落

解説ありがとうございます…!!! あえて翻訳を入れてないんだろうなというのがわかったので、尋ねるべきではないかと思ったのですが、そう言ってくださって安心しました。

よるべ

すみません、またコメントしました。 しかし、もう一度読んでみたら、真白は本当に可愛いチワワに似ていると思いました(笑) ドラマ「おっさんずラブ」を思い出します。インタビューで田中圭は林遣都がチワワに似ていると言いましたww 私の想像では、三次元の中で真白が対応しているイメージは、林遣都かもしれません。 これは私個人の思いです。気にしないでください。 なるほど、中の関西弁は先生が以前におっしゃったタイプですか?素晴らしいと思います...!ちょっと可愛いし、爽やかな感じがしますね。 次回の話を楽しみにしています!^ ^

Lan

ありがとうございます!✨ ご質問の件ですが、すみません、どちらも作画の都合上ちょっと分かりにくかったと思います💦 ①アングルの問題で、ノナの口元にあるように見える形になってしまったのですが…手の甲側で頬をこするような動きをする「誰」という手話です。 ②真白が手のひらに拳をのせているように見える手話は、厳密には手のひらの上で拳を円を描くように動かす「偶然」という意味の手話です。すべて描きこむと線が煩雑になるので、円を描く動作を割愛しています。 …という感じです。実はこのように静止画の特性上、完全に再現できないパターンがけっこうあったりします…細部まで見て下さっているところ本当に申し訳ないです💦作者として解説はいつでも行いますので、もしわからない点があったらまたぜひきいてください…!😊😊

詠里

こちらこそ読んで下さってありがとうございます✨ そうですね、名探偵コナンの服部平次はまさに関西人ですね!関西弁は地域差も激しいですし、奥が深くて面白い方言なので私もとても好きです。ちなみに、驚かれるかもしれませんが、この話の中に出てくる関西弁が一番私の素の喋り方に近いです。 「不卑不亢」という言葉は初めて聞きました!真白のお母さんが彼を聴者主体の世界に行かせるのを高校生の段階まで引き留めたのは、まさに「不卑不亢」の精神と態度をしっかりと身につけてから聴者と向き合ってほしいと願っていたからだと思います。 スポーツには勝ち負けがあるので勝つ者の裏には必ず負ける者がいますが…私はいつもなぜか、負ける者の方に惹かれてしまいます。私の漫画では勝者はいつも脇役です。もうこれは性癖のようなものですね(笑)

詠里

今回は関西弁の内容が多いですね...理解するのはちょっと大変ですが、日本語に触れ始めた時から、関西弁が面白いと思いました。子供の頃名探偵コナンを見ていたら、服部平次が大好きでしたww 数年前、日本に一度行ったことがあります。京都市と大阪に何日間いました。夜にバーベキュー屋に行くと、お酒を飲みながら大声で関西弁を話しているおじさんが多いです。内容はよく分かりませんが、人情味があると思います。 真白は本当によく保護されて育った子供ですね...中国語には「不卑不亢」という成語がある。卑屈でもないし、傲慢でもないし、態度が適切で、節度感がいいという意味です。この点をやり遂げるには、簡単に見えるが、実はとても難しいと思います。おそらく、完璧な自己を築いていないと、自分に合理的な認識が足りないと、できないかもしれません。 障害者の中には、自己認識の偏りがあるため、初めから潜在意識の中で自分を他人と対等な立場に置くことができなくなり、長期的な情緒問題を引き起こしています。 野球は本当に残酷なスポーツですね...むしろ、競技の本質は残酷です。そのため、多くの青春が残念である。しかし、人生はそんなことではありませんか? 過去のパートナーから離れましたが、それで真白と出会いました。いつも新しい、未知の可能性があります。生きていく力の一つかもしれませんね... 詠里先生は同時に複数の作品の連載をしています。お疲れ様でした!常に更新していただき、ありがとうございます^ ^

Lan

今まであまり語られなかったノナの過去が少し垣間見れてとてもよかったです。 18ページで二人が会話しているシーンなのですが、ノナが口元に手を持ってきている手話と、真白が拳を掌にのせている手話がどうしても検索で見つからず…もし差し支えなければ解説いただけるととても嬉しいです。無茶を言ってすみません💦

よるべ

ありがとうございます✨ 山口県出身の方なんですね…!母の出身地はJR新岩国駅から車で山の中をしばらく登っていった先にある小さな町です。言葉に関しては母以外の人は普通にその土地の方言で喋っているので、そこで生まれ育ったはずの母がなぜ故郷でも頑なに標準語を話すのかは全くの謎なのですが、食文化など言葉以外の部分は町全体において東日本の文化圏の影響がとても強いです。専門家じゃないので理由はわからないのですが、不思議な場所だな~と訪れるたびに思います。海沿いの方に行くとまた全然雰囲気が違うと聞いているので、いつか行ってみたいです…!😊

詠里

ありがとうございます✨ たしかにそうですね!単純に音からの摂取という観点から聴者とろう者の立場に分けて書きましたが、コミュニケーションという大きな括りで見れば両者とも構造的には同じような現象に出会っているのかもしれないですね。

詠里

山口出身ですが、東日本の文化が根付くところ、、、どこだろう、、、? 真白もノナの影の部分、知ろうとするのか包み込むのか、気になるところですね

kazu_jiji

野球を続けててキャッチャーしてたのなら元相棒が当然居ますよね この続きがどうなっていくのか楽しみです。 口を読むも世代で難易度がまた違いそうですよね 普通に聞いて話せてても新しい言葉や造語が若い中では生まれて埋もれて どの世代でもあったこととは思うもののボキャブラリーの中からでは読めないものがどんどん生まれると地方の言葉だけでなくても大変なのかもと思えました。

まさとし


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