街中に現れた謎の巨大ロボット『ナベルキラー』
勢い勇んで向かっていったスプリーム・ナベルであったが、不用意に接近した不意を突かれ、その力の源たる腹部中央のベリータイマーにエナジー吸引機を取り付けられてしまう。
臍に満ち溢れんばかりに溜まっていたエナジーも瞬く間に吸い取られ、残量も僅かなところまで追い込まれてしまうナベル。
必死に吸引機を引き剥がそうとするも、敵の誘いに乗って組み合ってしまい、元からパワーで上回るロボット怪獣の握力から自身の腕を離すことも叶わない。
そして一方的に臍からエナジーを奪われ、弱体化していくナベルにもはや為す術はなかった…
ピコ……ン………ピコ……ン………
「ぐ、ああ…ッッ、く、くそ………ガ……ァ……ぁ……」
当初はけたたましい警告音を発していたタイマーも、今や弱々しい音を鳴らすだけ…
ナベルも未だ臍に張り付いた吸引機を引き剥がさんと身を揺するが、それが功を奏することは一度も無かった。
『もはやほとんどエナジーが尽きかけているようですね、スプリームナベル』
キラーを操る謎の主の声。
『まったく弱いのにもほどがありますね。もっともエナジーの集積箇所箇所でありながら、これ見よがしに臍部から突き出したアナタのベリータイマー…あからさまに弱点をさらけ出して戦っていては当然ですが』
「う、うるさ…い…」
息も絶え絶えながらも反抗の意はまだ持っているナベルが呟く。
「お、俺のヘソは…こ、こんなものじゃ…!!」
『ならば試してみましょう』
「え……?あウッ!!?」
突如臍部を前方に強制的に引っ張られる感覚。
ナベルのタイマーとナベルキラーを接続するエナジー吸引機のチューブ。
それをキラーが再び自身の腹部内に収納することで、ナベルは自分の臍に張り付いたままの吸引機に引かれるように腹を突き出すような格好となる。
そしてその腹部がキラーの腹部と接触した瞬間、キラーの両脇腹部からなんと新たに2本の腕が出現し、自身に密着したナベルの腰を抱きしめるようにその体を締め上げ始めた。
「えッ!?な、なんだよコレ…ぅっぐッ!!??ぐゥああアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッ!!!!!!!!????????」
途端に凄まじい圧力がナベルの胴体を圧迫し始める。
さながらベアハッグの如く彼の体を絞り上げるキラー。
「がアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッッ!!!!!!????????」
体を大きく仰け反らしながら、あらん限りまで開かれた口から大絶叫するナベル。
そのあまりもの圧迫感にその腰が悲鳴を上げる。
何とか逃れんと体をバタつかせようとするも元の腕によってナベルの両手首は握りしめられ、さらに未だエナジー吸引機が臍に張り付いたまま彼のエナジーをなおも吸収し続けている。
ますます脱力していくナベルにこの拘束から逃れる術はなかった。
「は、離せえぇええええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!!離せェえええええええッッッッッッ!!!!!!!!!ぐゥアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
ただ己の臍からエナジーを吸われながら、体を引き絞られる激痛に苛まれるしかないナベル。
そしてついに…
「ぐがッハああアアアアアッッッッッッ!!!!!!」
一際大きな叫び声を上げた後、ついにその全身から力が抜けたかのようにグッタリと項垂る体。
『いよいよエナジーが尽きましたか…ホントに弱すぎますねアナタ』
そんな侮蔑の言葉にも反応出来ないほど憔悴しきったナベル。
ようやく臍に張り付いた吸引機が外され、さらには腰に回された腕も解かれ、地獄の責め苦から解放される。
だがまだその両手首は掴まれたままで、彼の体はだらしなくキラーによって吊るされた状態となっていた。
「あ……ぅ………へ、へ…そぉ………へそに…ち、からが……はいら…ないィ……」
うわ言のように口から洩れる言葉。
その腹部のタイマーの灯火もほとんど消え、奥にわずかにオレンジ色の光が灯っているだけであった。
「エナジーの吸引、ベアハッグによる腰部への痛めつけ、もはや完全に腹筋は緩み、腹部に込められる力も残っていませんね」
「さて、そんなお腹にこれをぶち込んだらどうなってしまうのでしょうか?」
「お、おなかぁ…?」
「ぶぐぅッ!!!???」
突如、ナベルの腹に炸裂した衝撃。
両腕を吊るされ、無防備にさらけ出されたナベルの腹に、先ほどその腰を締め上げていたキラーの鋼鉄の腕が叩き込まれたのであった。
「うぅ、うッブ…ッ!!!ぶべぇエエエエエエエエッッッッッッッッ!!!!??????」
そのあまりもの衝撃に耐え切れず口から光の吐しゃ物を吐き出してしまうナベル。
エナジーをほぼ吸い取られて力を込めることが出来ない腹筋…
さらには強烈なベアハッグによって、彼の腹は今や抵抗力を完全に失い、受けた打撃をそのままその内臓へとダイレクトにダメージを伝える紙装甲も同然な、最大の弱点と化してしまっていた。
一発だけでもナベルの意識を刈り取るのに十分な威力であったが、さらに連続で叩き込まれる鋼鉄の拳。
それは寸部の狂いもなく、ナベルのベリータイマーに繰り返し叩き込まれ、その度にタイマーは拳ごとその腹部の奥深くへとめり込んでいった。
「グべぇええエ"エ"エ"エ"ッッッッッッ!!!!!!!!!!ぼべぇエ"エ"エ"エ"エ"エ"エ"エ"エ"エ"エ"エ"ッッッッッッッッ!!!!!!!!」
勇んで向かっていってからわずか数分…
臍と腹部という弱点を的確に狙われたナベルは、逆転不可能な窮地へと陥ってしまっていた…
【続】