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田原摩耶
田原摩耶

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【↑100】痛定思痛②※【2,900文字/サダ×美甘/本編後日談】

 サダの前で脱ぐことが怖かった。  これ以上みっともないところを見せたくなかったし、またサダとの関係が変わってしまったらと思うのも怖かった。  ずっとサダが気にしていたのも分かってたし、俺のことを気遣って我慢してくれてたのも知ってた。  知ってたから、予感はしてた。恋人である以上遅かれ早かれこういうことになるのも、分かってた。  向き合わなければならないのだと。 『美甘、結局お前が好きなのは自分だけだ』 『何もしなくても自分を可愛がってくれる人間に甘えたいだけなんだろ? なあ、美甘』  リビングの片隅、誰もいないはずのその壁にゆるりと凭れたままあいつは笑う。  頭の中で、ソファーの上でサダに覆い被されている俺を見下ろして笑う。  違う、と否定しかけたとき、性器を這っていたサダの舌が肛門に伸びてひやりと背筋が冷たくなる。 「っ、ぅ、んんっ……ぁ、さ、だ……そこまで……ッ!」 「する。……させてくれ、美甘」 「ゃ、……っ、あ、ぁ……ッ!」  盛り上がった淵からその周辺を唾液を塗り込むように丹念に際まで舐められる。  しつこいくらい丁寧に余すことなく入り口を濡らしたと思えば、そのまま舌先を尖らせて奥まで入り込もうとしてくるサダに思わず口を塞いだ。 「ふー……っ、ぅ、ん、む……っ!」 「声、我慢しなくて良いって」 「……っ、……」  だとしても無理だ。こんなところ。  普段はサダの家族が過ごしてるこんなところで、サダに体の奥まで舐められてる。  恥ずかしさと申し訳なさでいっぱいになり、サダの頭を掴むことしかできない。  サダはチラリとこちらを見つめたあと、さらに奥まで舌を進めた。  微かに開いた隙間から舌伝いに流し込まれる唾液を塗り込むように中を這う肉の塊にただ身悶えることしかできない。  股の間に挟まるサダの頭が邪魔で脚を閉じることも許されない。片手で硬くなったまま震える性器を優しく扱かれながら、長い舌で探るように奥まで嬲られていく。  薄暗い部屋の中に二人分の荒い息と濡れた音が響いた。遠くからは近所の子供が遊んでるであろう声が聞こえてきて、それが余計自分達がしていることへの後ろめたさを掻き立ててくる。  燕斗にも栄都にも何度も奥まで広げられて弄られて嫌ってくらい嬲られたそこを、大事に、優しく触れられる。  それがなによりも俺にとっては耐え難い行為で、サダの顔をまともに見ることができなかった。 「……っ、ぅ、くひ……っ」 「っ、は……美甘、力抜けって」 「ぅ、む、り~~……っ!」  恥ずかしいのに、緊張をほぐすように臀部にキスをされると更に頭の中が真っ白になってしまう。  大丈夫だよと囁く代わりに緊張した腿を撫で、俺の緊張が和らぐのを待つ。 「はっ、ぁ、さ、さだ……さだ……っ」 「美甘の心臓の音、すごいな。こっちまで聞こえてくる」 「な、なんで……よゆーなんだよ……お前……」 「……俺が余裕そうに見える?」  少しだけ顔を引き、こちらを見上げたサダ。腿を優しく撫でていた指が付け根まで這い上がり、情けなく頭を擡げては震えていたそこを撫でた。ぬちゅ、と垂れた白濁混じりの液体を絡め取り、そのまま更に性器中途半端に解された肛門へと指は伸びる。  ひく、ひく、と心音に合わせて伸縮していた濡れそぼったそこへと伸びる指を恐々と視線で追いかけてしまう。心臓が、痛い。 「ぁ、さ、さだ……」 「お前の目に俺ってどんな風に映ってんのかな。……気になるけど、聞きたくねえわ」 「……っ、ぁ、あ、さだ」 「余裕なんて、ないよ」  とっくに、とサダは笑う。  掠れた声で、そのままぐぷ、と長い指先が中へと入っていくのを見つめたまま俺は息を飲んだ。  散々濡らされた中を今度は硬い指先で探られ、我慢できずにサダの腕にしがみついた。 「美甘……」 「っ、は、ぁ……っ、さだ、こわ、い」  下腹部、硬く緊張した中を柔らかく刺激されるだけで脳味噌の奥が熱くなってくる。  痛みでも恐怖でもない、純度の高い快感が広がっていき重ね掛けされていくその感覚はそれらよりも恐ろしい。  名前を呼ばれる度に、優しく撫でられる度に、怖くなっていく。自分が自分でなくなっていくみたいで、底無しの沼に突き落とされたみたいで。  臍の裏側を指先が撫でた瞬間抗えない感覚に下半身が大きく震えた。  そこをとんとんと指の先っぽで叩かれる度に喉の奥から意図しない声が漏れ、それがまるで動物みたいで恥ずかしくなり頭を抱える。 「っぅ、や、やっ、待っ、……っ、だめ、さだ」 「大丈夫だ、美甘」 「は……っ、ゃ、う……っ!」 「俺も、同じだ」  瞬間、指とは比べ物にならない程硬いものが腿に当たった。スラックス越し、苦しそうなまでに膨らんだそこを思わず見て、息を呑む。 「さ、だ……っぁ、……っ!」 「お前に優しくしたいって、たくさん大切にしてやりたいって思うのに」 「ぁ、とんとん……っ、やだ、さだ……っぅ、んんぅ~~……っ!!」 「……っ、可愛い、美甘……だめだ、お前の声聞いてると……っ」  可哀想なほど張り詰めたそこを擦り付けられ、苦しそうに囁かれれば脳の奥まで痺れていく。  苦しそう、サダ。……俺のせいで? 『そうだよ、お前のせいで』いつの間にかにソファーの傍までやってきていた燕斗の幻影がこちらを見下ろして笑っている。 『責任、取ってやれよ。得意だろ? そういうの』と、ソファーの手すりに腰を下ろして笑ってる。柔らかく、“いつも”と変わらない柔らかな笑顔で。 「ぁ、は……っ、さ、だ……っ、んん……ッ! ぉ、おれ……っ、ひ、う゛……っ!」  ぐちぐちと音を立てながら前立腺を一定間隔でマッサージをされる度に腰が痙攣し、逃げようとすればするほど追いかけるように曲がる長い指先に責め立てられ大きくのけ反った。  必死に声を抑えようとしても開いた喉の奥からは呻き声が漏れ、誤魔化すこともできない。  俺のことはいいから、お前のそれを早く楽にしてやれよ。  そう思うのに、声が出ない。サダにしがみついたまま止めることも出来ないまま呆気なく声を出す間も無くイカされる。  呼吸をするのを精一杯のままサダの腕にしがみつけば、サダは俺の背中を抱き寄せた。そのままそっと上体を抱き起こされると同時に下半身同士が密着し、息を呑んだ。 「はっ、ぁ、さ、さだ……」 「……っ、美甘」  吐息混じりの苦しげなサダの声が脳味噌で直接響く。  たっぷりと濡らされたそこからちゅぷ、と指を引き抜かれ、震えた。途端に消え失せる異物感に物足りない、なんてほんの一瞬でも過った自分に青褪めるのも束の間、緩められるベルト、その奥から取り出される性器に目を見開く。 「ぁ……っ」  何度も連れションしたときだってあった。けど、ここまで大きくなったのは見たことない。  今にも破裂しそうな程膨らんだそれが剥き出しになった股の間に添えられる。ずしりとした重みが腹の上でドクドクと脈を打ち、今からこれを中に挿れられるのだと想像した瞬間下腹部にぎゅっと力が籠った。 「っ、ぁ、……っ、う……っ」 「……っ、美甘、本気で嫌なら言ってくれ」 「そ、んなの」 「俺は、あいつらと同じことをしたくない」 「――……っ、さ、だ……」 「したくないのに、……分からなくなる。怖いんだ、美甘、俺、お前に酷いことしてるかもしれないって」  サダの声が震えていた。言葉とは裏腹にすぐにでも入ろうとしては開いた口の上を何度もにゅるにゅると滑り、先走りを塗り込むようにいやらしく擦り付けられる性器に息を呑んだ。  続く

【↑100】痛定思痛②※【2,900文字/サダ×美甘/本編後日談】

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