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田原摩耶
田原摩耶

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阿賀松と距離を取ろうとして失敗する齋藤※【↑100/4,300文字/阿賀松×齋藤/レイプ/根性焼き/優しい阿賀松】

 生きるとは、我慢の連続である。  ――なんて、どこかの誰かが言っていたが、確かにそのとおりだと思う。 「ッ、ひ、ぅ゛……ッ」 「おいユウキ君、テメェなに逃げてんだよ」 「ご、めんなひゃ、ぁ゛……ッ! ぅ゛、あ゛……ッ!!」  後ろ髪を手綱かなにかみたいに引っ張られ、背後位で犯される。肛門の感覚などないに等しい。  阿賀松伊織は咥えていた煙草を悪戯に俺の臀部に押し付け、その都度焼けるような音と刺すような痛みに下半身が震えた。 「ッ、ひッ! ぃ゛ッ、う゛う゛……ッ!」 「ハッ、ユウキ君またナカ締まったな。……好きか? これ」 『これ』と何本目かの煙草を印鑑のように更に先端を押し付けられ、声にならない悲鳴が漏れた。肉の焼けるような音に四肢が震え、恐怖と痛みで頭の中がぐちゃぐちゃになる。 「っ、ぁ゛、あ……ッ、ぁ……ッ!」 「またイッたのか? ……ハハッ、堪え性がねえな。ほら、……っもっと良くしてやるよ」 「……ッ、ひ、ぎ……ッ! ぁ゛ッ、ふ、ぅ゛、う゛……〜〜ッ!!」  頭を枕に押し付けられ、窒息しそうになりながらも高く持ち上げられた腰。そこを掴まれたまま、先程以上に張り詰めた男性器で奥を責め立てられれば最早なにも考えることなどできなかった。  涙で滲む視界の中、何故こんなことになってるのか考えたところで答えは出てこない。  ――全てはこの男と出会ったせいだ。  先走りと精液、血と皮膚の焼ける匂い。朦朧とした意識の中、痛みと快感だけはより鮮明に神経を貫き、唯一俺を現実と繋ぎ止めていた。  ◆ ◆ ◆ 「ああ? 今なんつった?」 「で、ですから、その……そろそろ勉強とか……その、ちゃんとしなきゃって……」  だから、暫く会えません。  そう、阿賀松の部屋までやってくる途中の廊下で何度もシミュレーションした言葉は、いざ本人を前にすると上手く喉から出なかった。  先程まで上機嫌だった阿賀松の表情から笑みが消え失せた時点でヤバいと思った。それでも言わなければ、このままこの男が卒業するまで一生この関係がこのままな気がして怖かった。  ……だから、終わらせるまでいかなくとも距離を取ろうと思ったのに。  すっと立ち上がる阿賀松に全身がびくりと震える。一歩、後退る俺の目の前までやってきた阿賀松に胸ぐらを掴まれ、息を飲んだ。 「……ちゃんと、なんだって?」 「っ、そ、その……」 「勉強できねえのはテメェが馬鹿だからだろうが。……まさか、俺といるからできねえとか今更ぐちゃぐちゃ言い出すわけじゃねえだろうな」 「そ、れは……ッ」  ネクタイを掴まれ、みちみちと首が締め上げられていく。苦しい。最早爪先立ちの状態のまま、必死に首への負担を緩和しようとすればするほど体が強張っていった。 「言わねえよなあ? ユウキ君」 「い、言わないです……っ、言いません……ッ!」  このままではまずい。そう咄嗟に声を上げれば、阿賀松はにっと笑った。そして次の瞬間、腹を思いっきり蹴りあげられる。のめり込む膝頭はハンマーかなにかのように重く、内臓がひしゃげたのではないか。そう錯覚するほどの衝撃に体が浮いた。 「ッ、う゛ッ、ゲホッ! ぉ゛え……ッ!」  阿賀松の手が離れたと同時に、下腹部の力が抜けそのまま座り込む俺。そんな俺の髪を掴み、阿賀松は無理矢理俺の顔を上げさせた。 「脱げよ、ユウキ君」 「……ッ、」 「二度とつまんねえこと言わねえよう、その頭に叩き込んでやるよ」  こちらを見下ろす阿賀松に、冷たい汗が背筋に流れた。  今思えば、事の発端はそれだ。阿賀松と出会ったこと自体が悪手だとしても、それまではまだ……まだ『平穏ではないがそれなりの生活』は送れていた。  俺が、阿賀松を避けようとしたから。阿賀松との関係を終わらせようとしたから、全ては一転した。 「っ、は、ぁ……ッ、う、……ッ」  阿賀松の部屋に来て、阿賀松と距離を取ろうとしてどれほど経っただろうか。  阿賀松がいない間、阿賀松の部屋に閉じ込められたまま俺は手足を括られ、太い男性器を模した玩具を体内に挿入されたまま放置されていた。常に前立腺が当たるよう、みっちりと肛門に詰まったその玩具は動こうと身を攀じればより無数の凹凸が腫れ上がった内壁を刺激するのだ。  バイブ何本も入れられてるよりはましだ。それでもせっかく阿賀松がいないというのに休める隙すらもなく、常に体内の異物感に体の火照りも取れることなく常時苦痛を味わされている状態だった。  阿賀松が帰ってきたらまた地獄のような時間が始まる。それまでに少しは眠って休みたいのに、それすらもままならない。朦朧とした意識の中、芋虫のように床の上に張って呼吸を繰り返していると遠くから物音が聞こえ、びくりと腰が震える。  ――阿賀松が帰ってきたのだ。 「っ、は、う……ッ」  逃げたいのに、この拘束ではなにもできない。そうしてるうちに寝室の扉が開いた。 「ただいま、ユウキ君」 「……っ、ぉ、かえり……なさい……」 「おー、イイコにしてたかぁ?」  目の前までやってきた阿賀松は、俺の尻に刺さったそれをぐり、と踏みつける。瞬間、腫れ上がった内壁を抉るような刺激に瞼裏に火花が飛び散つた。 「ひ、う゛……ッ!!」 「最初は先っぽだけでひいひい言ってたくせに、すっかり奥まで入るようになったな。……どうだ? 嬉しいか?」 「う、れしい……です……ッ、ぅ゛……ッ!」 「は、そーかそーか。そりゃ良かったな」 「ッ、あ、ぅ゛……ッ!」  そう笑い、阿賀松はディルドの尻を掴み、抜き差しするのだ。無数のイボで覆われたフォルムで中を掻き回され、出したくもない声があふれる。逃れられない一方的な責めに耐えきれず、ガクガクと痙攣する下腹部を抑え込まれたまま阿賀松は戯れにそれを引き抜き、そして俺の顔の側に捨てるのだ。  ゴトンと鈍い音を立てディルドが転がる。床の上にうつ伏せになったまま、阿賀松に腰を掴まれた。 「中までぱっくりいってんなあ。こりゃもう普通のケツには戻んねえな」 「……は、ひ……ッ、ぅ……ッ」  阿賀松の指が肛門を撫でる。それだけで頭の奥、脳髄が焼けるように熱くなった。 「っ、せ、んぱ……」 「無機物ばっかでケツが寂しいだろ?」 「挿れてやるよ、自分で足開け」阿賀松の表情が見えないが、その声からして笑ってるのだけは分かった。もう俺には抵抗するという選択肢はなかった。  右手右足、左手左足で束ねられたまま、俺は左右に足を広げる。無論、自分の体を支えるほどの体力すら残っておらず、床の上に這いつくばったまま阿賀松に尻を向けるという無様かつ滑稽な体勢で「お願いします」と声を漏らした。  プライドなどもうとっくになかった。 「ッふ、ぅ゛……ッ、ぐ、う゛……ッ!!」  穿かれる。抽挿の度に肛門が捲れ上がり、奥を亀頭で潰される都度食いしばった奥歯から声が漏れた。  粘膜越しに伝わる焼けるほどの体温に、鼓動に、阿賀松に犯される度に内壁は熱く痺れていく。  これならまだ苦痛だけの方がよかったかもしれない。  臀部に残った煙草の火傷に構わず尻を掴まれ、犯される。項を噛まれ、押し潰されるように奥の奥まで亀頭をねじ込まれれば呼吸すらままならなかった。 「っ、ぁ゛、ひ、ぅ゛……ッ!!」 「ッ、は……ッこんなに咥えて離さねえくせに、よく俺と距離取ろうだなんて言えたよなぁ? お前……ッ」 「っ、ご、め、んなさ、ぁ゛……ッ!」 「……遅えよ、二度と馬鹿な事言ってんじゃねえ」 「勉強もどうでもいいだろ、わかんねえとこあんなら俺が見てやるよ」なんて、耳元で囁かれ、耳朶を噛まれる。それだけで張り詰めた性器からはどろりとした体液が溢れ、頭が真っ白になる。電流が走ったようにビクビクと小刻みに痙攣する下腹部を抱えたまま、更に深く腰を打ち付けられ、全身が大きく仰け反った。  ここ数日、弄られ過ぎて伸びた乳頭を悪戯に摘みあげられれば、声が漏れる。 「っ、は、ぐッ」 「……余計なこと考えてんじゃねえよ、お前は俺のだろうが」 「っ、ふ、ぅ゛……ひ、ィ゛……ッ」 「分かったか?」と幼い子供に言い聞かせるような優しい口調で囁かれ、何も考えられなかった。閉じることもできない口から唾液が溢れ、垂れる。こくこくと頭が取れそうなほど頷けば、阿賀松は俺の顎を掴んだ。  そしてそのまま持ち上げられ、覗き込んできた阿賀松に唇を塞がれる。唇ごと噛みつかれるのではないか、そう思うほどのキスだった。  朦朧とした意識のまま、唇に当たるピアスの感触を感じながら俺はねじ込まれる舌を受け入れ、必死にそれに舌を絡める。  まるで呪いのようだと思った。気付いたときには雁字搦めになっていて、もうこの男から抜け出すことはできないのではないか。そう思えるほどの熱に溺れ、俺は辛うじて意識を保ったままその腕にしがみついた。  ◆ ◆ ◆ 「おい、ユウキ君。またここ間違えてんぞ」 「……っ、す、すみません」 「すみませんはいいんだよ、さっきの例文思い出せよ。まさかもう忘れたのか?」 「あ……」  阿賀松の部屋に閉じ込められて数日。  何故か俺は阿賀松に勉強を見てもらうことになっていた。問題を間違える度に殴られると思ったが、恐らく俺には無駄だと思ったのだろう。意外なことに阿賀松の教え方は分かりやすく、一人で勉強するより捗っている事実があった。  それはもちろん、阿賀松が隣にいるという緊張感も関係しているのだろうが。 「テスト明日だっけか? ……満点じゃなかったらまたみっちりその体に教育してやるからな」 「馬鹿になったのは俺のせいだって言わせねえよ」と笑う阿賀松。  悔しかったが、出すもの出してスッキリしたあとで程よい緊張感の中での学習は頭に入ってくるのだ。それでもケツに残った火傷が増えるのは勘弁願いたい。  その反面、阿賀松からの教育という言葉に体が反応してしまうのだからどうしようもない。 「はい」と上げた声は震え、情けなく部屋に反響した。  おしまい


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