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田原摩耶
田原摩耶

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【総集編版】縁と齋藤の羞恥命令ゲーム※【↑100/19,100文字/縁+芳川+志摩×齋藤】

 それはある夜のことだった。 「齋藤君、俺とゲームしようよ」  目の前の青髪の男はそう、椅子の背もたれを肘置き代わりにしながら楽しげに笑う。 「……ゲーム?」 「そう。俺がお題を出すから、君はただそれを遂行するだけ。ああ、ちゃんと証拠も写真なりなんなり用意してね」 「……嫌だと言ったら?」 「さあ、どうしようかな。期限設けたり逃げたりでもしたら……じゃ、罰ゲームってことで俺のお嫁さんにでもなってもらおうか」 「……」 「それが嫌なら頑張ってね。俺、君が頑張る姿結構好きなんだよ。健気すぎて涙でそうなくらい」 「だから、俺のことを失望させないでね」なんて、本気か嘘かも分からない軽薄な口調で縁は続けるのだ。  この男のことが理解できないのはいつものことだ。俺の事を退屈凌ぎの玩具かなにかと思ってることには間違いないだろうが。  結局、その晩は存外あっさりと部屋から帰されることになった。  縁方人に抵抗することの方が無駄だと身を持って思い知らされたのが先日。しつこく付き纏って来ては都合のいい甘い言葉を投げ掛けてくるあの男は俺の反応を見て楽しんでるのだ。  無論、最初はやんわり断ろうとしたし逃げようともした。けれど、縁方人はそういった反応を示されることを喜ぶのだ。  それならば、やつが飽きるまで付き合ってやればいい。  それがただ唯一俺がこの学園にきて身に着けた生きていくための術だった。  殴られるよりも大人しくしとけば快感を得られる性行為の方がまだましだ。……その後の気分は最悪だが。  縁に抱かれたあと、よたよたとまだ重い体を引き摺って部屋まで戻ってくる。  阿佐美がまだ帰ってきてない内にシャワーを浴びる。  そして部屋に戻れば、携帯端末に縁からのメッセージが届いていた。 『人前で芳川知憲と五分間キスをする』 「……」  ……どうやらこれがゲームの内約らしい。  思わず手にしていた携帯端末を握り締める。投げそうになって寸でところで堪えた。  ……あの男。  俺と会長の関係を知って尚こんなメッセージを送ってくるのだから腹立たしい。  この命令を無視すれば縁の『お嫁さん』……あの男が今俺がどういう心情なのか考えて楽しんでると思うとただ腹立たしかった。  ……そもそも、人を巻き込むなんて。なんて今更だ。あの男は自分以外の人間をなんとも思っていない、いや、自分のことすらも。  ただ、キスするだけだ。それに、それ以上の指定されていないことが唯一の救いだった。  俺達の関係を知ってる人たちの前ならば、まだ。  俺はゲームのことを考えながら鬱屈な気分のまま眠りについた。  ◆ ◆ ◆  朝。学生寮、食堂前。 「齋藤君」  この時間帯ならば会えると思ったが、どうやら俺の予想は的中したようだ。  名前を呼ばれた方を向けば、そこには生徒会役員たちを引き連れた会長がいた。 「……っ、……」 「随分と酷い顔だな。……具合が悪いのか?」 「……その」  流石に人が多いな。  通りかがりの一般生徒は疎らだが、誰しもが生徒会役員――芳川会長に目を向けている。  俺と会長の関係は表向き公認だとしてもだ、流石に会長を巻き込む手前場所くらいは考えたい。咄嗟に監視カメラの位置を確認する。  ……五分間か。 「あの、会長……ちょっといいですか」 「構わないが……どうした?」  俺はそっと会長の腕を引き、食堂横の通路へと会長を連れて行く。  何も縁方人は十人以上の目の前でとは指定していない。人目ならば、一つでも二つでも同じはずだ。  物陰、何事かといくつかの視線を感じながらも俺は目の前の芳川会長を見上げた。  心配そうな顔をした会長に、心の中で『ごめんなさい』と謝罪する。そして、腕時計で時間を確認する。 「齋藤く――」  爪先に力を込め、背伸びする。すぐ目の前の芳川会長の唇に恐る恐る唇を押し付ける。キスと呼ぶには拙いものだ。それでも五分間、堪えなければならない。 「……っ、……おい……ッ」  驚いたように目を見開く会長。唇が離れそうになり、咄嗟に俺は芳川会長の首に腕を回した。  物陰とはいえ周りには人間も居る。何人かの生徒がこちらを見ていたが、俺と目が合うと慌ててその場を通り過ぎていく。 「っ、……ふ、ぅ……」  驚いたように肩を掴まれ、あくまで優しく引き剥がされそうになるがそれでも必死になって会長にしがみつけばほんの一瞬、レンズの奥の芳川会長の目の色が変わった気がした。  そして。 「っ、……ぅ、ん……ッ」  薄く開いた唇から会長の吐息が漏れ、その熱に思わずびくりと反応しそうになったとき、今度は会長の舌が唇に触れるのだ。後頭部、後ろ髪を撫でつけるようにそのまま深くキスをされ、飲まれていく。 「っ、ふ、……ッ」  あまりにも必死だから何か裏があるのだろうと踏んで合わせてくれてるのか、それとも。  顎を開かされ、上顎を肉厚な舌で舐られれば首の後ろの辺りが焼けるように熱くなる。早朝の明るい通路の下、抱き締めるように回された腕に背中を撫でられれば喉奥から声が漏れそうになる。  口の中を舐められるのは酷く気持ちがよくて、時計を確認することも忘れて俺は芳川会長の舌を必死に受け入れようと口を開き、唾液を飲み込んだ。 「っ、かい、ちょ……」  頭の奥が熱に浮かされぼんやりとしだしたときだった。ポケットの中の携帯端末がぽこんと音を立てる。咄嗟に端末を確認すれば、縁から『OK』と花丸スタンプが送られてきた。  とっくに規定の五分を過ぎていることにも気付き、俺は慌てて芳川会長から離れる。 「齋藤君、一体これは……」 「っ、す、すみません……ッ、俺……」  ぼんやりとしていた意識は段々とはっきりしていき、そうすれば今度は熱が引いていく。  なんてことをしたのだ、俺は。  俺は会長から逃げ出し、盗み見るようにこちらを見ていたモブたちを掻き分けてその場を逃げ出した。 「……っ、くそ……」  バクバクと高鳴る心音は暫く止みそうにない。  ◆ ◆ ◆  息を吐く。周りの生徒たちは目の前のホワイトボード、もしくは教壇の教師に意識を向けている。  そんな中、俺は机の上に参考書を立て、片手でそれを手にしたままもう片方の手を自分の下腹部に伸ばした。 『授業中にオナニー』  それは教室入りした俺のもとに縁から届いた二つ目の命令だった。  今朝のように誰かを巻き込むものではないだけに安心したが、それでもあまりにも酷い内容に憤りを感じた。けれど、無視すると何されるかも分からない。  ……ただいつものようにすればいいだけだ。  そう自分に言い聞かせるように、参考書で顔を隠しながらも俺はファスナーを下ろした。まだなにもしていないというのに、既にスラックスの下で膨らんでいる己自身にただ恥ずかしくなる。  教師の声が響く中、衣擦れ音が辺りに聞かれていないか怖くなりながらも俺はゆっくりとファスナーの下から下着に触れ、そのまま前開きの下に指を差し込む。熱を持ち、硬くなり始めていたそれに触れれば恐ろしく腰が震えそうになる。  普段はここまでないはずだ。……理由は分かっていた。いつバレるか分からないこの状況のせいで、神経が昂ぶっているのだ。 「……ッ」  唇を噛み、派手に音を立てないようになるべく最小限の動きで性器を刺激する。亀頭を揉み、裏筋を撫でる。それだけで先端からは先走りがとろりと溢れ出し、衣擦れ音に混じって小さく水音を立て始める下半身。荒くなる呼吸を誤魔化すように俺は小さく咳き込み、そして何度か足を動かして誤魔化そうとした。  心臓の音がうるさい。怖かった。皆気付いてるんじゃないか。そう思ってる間にもあっという間に限界が近付き、起きたままではいられなくなった俺は机に突っ伏し、眠ったフリをする。そのまま机にしがみつき、性器を扱く手を早めた。  さっさと終わらせたかった。そして遠くでチャイムが鳴り響いたとき、どくんと手の中で性器が震えた。そして息を吐いたとき。かたりと隣で音がした。顔を上げたとき、こちらを見ていた志摩と目があった。  しまった、と思ったときには何もかも遅かった。  教師が授業の終了を告げるとともに志摩は立ち上がり、そして俺の前までやってくる。 「齋藤、ちょっといいかな」  ◆ ◆ ◆  逃げられることなどできなかった。  志摩に男子便所の個室まで連れて来られた俺は、目の前、扉を塞ぐように立つ志摩にただ戸惑った。 「……さっきの、なにあれ」 「なにって……」  なにも、と言いかけたときだ。伸びてきた志摩の手が下腹部に伸びる。そのまま乱暴にベルトのバックルを外されそうになり、「志摩っ」と慌てて声を上げるが、構わず志摩は俺の下着の中に指を滑り込ませるのだ。 「っ、ぅ……ッ」 「齋藤にそんな性癖があるなんて知らなかったよ」 「ち、が……」  下着の中、先程の自慰の残滓が色濃く残ったままのそこに触れた志摩は「嘘吐き」と鼻で笑う。  そして、乾いてすらない精液を塗り込むように性器を握るのだ。 「待って、志摩……ッ」 「それとも、授業中でも我慢できないくらい溜まってるの?」 「そんなことしなくても、言ってくれれば俺が抜いてあげるのに」汚れた下着をずり下げ、そのまま剥き出しになった性器を指で作った輪っかで締め上げるように刺激されれば堪らず腰を引いた。 「っ、待って、志摩、駄目だって……ッ」 「授業中するよりかは全然ましでしょ。……ほら、大きくなった」 「っ、く、……ッぅ……ッ!」 「あんなに分かりやすく机の下でごそごそ隠れて一人でしてる齋藤も可愛かったけど、やっぱり物足りなかったんでしょ?その分、俺が気持ちよくしてあげるよ」  唇が触れるほどの至近距離、俺の顔をじっと覗き込みながらも志摩は根本から先端、亀頭までもマッサージするように掌全体を使って性器を愛撫していく。射精から間もない性器は未だ敏感で、そんな状態で止めどなく溢れ出す先走りすらも絡め取り手を上下させるのだ。 「っ、し、ま、待って……ッ」 「なんで?いいよ、出せばいいじゃん」 「っ、い、ぁ……ッ、し、しま……ッ」 「俺しかいないんだからいいよ。……ほら、さっさと出しなよ」  興奮したように唇を舌で舐め、志摩は片方手で逃げようとする俺の腰を捕まえる。脱がされかけていた下着の下、どさくさに紛れて尻たぶを揉まれて息を飲む。  待って、と声を上げようとするがすぐに性器に意識を持っていかれるのだ。  左右に割り開かれた肛門にねじ込まれる志摩の指に声にならない声が漏れる。 「っ、ま、……ッあ……ッ!」 「そのまま。……ほら、集中して」 「ひ……ッ!!」  二本目の指が挿入され、性器の裏側、前立腺を指の腹で柔らかくマッサージされる。それだけで腹の奥底から響くような快感が込み上げ、とろりとした体液が性器を濡らすのだ。  ビクビクと浅い痙攣が収まらない下腹部、内側と外側から同時に志摩に愛撫されれば頭が真っ白になり、何も考えられなかった。  バランスを崩しそうになり、目の前の志摩にしがみつく。跳ねる下腹部。咄嗟に口を抑え、俺は声を殺すがそれが志摩の癪に障ったらしい。  休む暇を与えてくれるどころか、先程よりも執拗に前立腺を揉まれ、追い込まれる。焼けるように熱を持つ性器からは白濁混じりの精液がどぷりと垂れ、志摩はそれを指で絡めるように尿道口を穿るのだ。 「ッ、ぅ、あ゛ッ、や、し、ま……ッ」 「っ、は……全然まだイケそうだね。ほら、齋藤のもまだ足りないってよ」 「ふ、ぅ゛ッ」 「授業中オナニーするくらい欲求不満なんだからいっぱい出してスッキリしないと。……ねえ?」  神経の束を直接愛撫されるようだった。膝から力が抜けそうになり、ずるずると落ちていきそうになる体を抱き直した志摩はそのまま俺の唇に重ねてくる。 「っふ、ぅ……ん 、……ッ!」 「っ、は……齋藤」 「っ、ぁ、いやだ、志摩、も……ッ!ぅ、あ……っ!」  半透明の液体が性器から勢いよく溢れ、志摩の制服を汚す。しまった、と考える暇もなかった。肛門から指を抜いた志摩は、そのまま中を広げるようにして皺を伸ばすのだ。  そして、 「……じゃあ、次は俺の番だね」  下半身、腹部に当たる性器の感触。俺と同じ、いやそれ以上に勃起した性器を取り出し、開かれた肛門に宛がう志摩に思わず息を飲んだ。 「し、ま……ッぁ、うそ、待って、ぁ゛ッ、ふ……ッ!」  焦らすように入口の亀頭で押し上げられ、堪らず腰が震える。そんな俺を見て志摩は笑い、そしてそのまま俺の下腹部をがっしりと掴んだ。  今度こそ肉厚なそれが埋め込まれる感覚に頭の中が真っ白になる。ゆっくりと体重の重みにより沈んでいく感覚に呼吸器官は狭くなっていく。  はっはっと浅くなる呼吸に、志摩は微かに息を吐き、そしてそのまま俺の腰を掴み、落としたのだ。 「ッ、ふ、ぅ゛……ッ!!」  穿かれる感覚に意識ごと飛びそうになる。志摩の胸にしがみつけば唇を吸われた。太ももを掴み上げられ、そのまま上半身を個室の壁に押し付けるようにして挿入を再開されれば、先程以上に深く挿入される性器に堪らず喘いだ。 「ぅ、あ゛ッ、志摩ッ、しま……ッ!待っ、ゆ、ッぐ、り……ッ!」 「……っ、ゆっくり?……無理言わないでよ、あんなもの見せられてむしろ、ここまで我慢した俺のが偉いでしょ。……っあんなもの隣で見せられてさぁ、俺、教室で他の奴らの前で犯してやろうかと思ったのを我慢したんだよ」 「っ、ふ、ぅ゛……ッ、や、志摩……ッ」 「人の気も知らないでさ……ッ、いいよねえ?自分ばっか気持ちよくなったんだから少しは俺のことも気持ちよくしてよ」  志摩が何を言ってるのかわからない。けれど、唇を舐められ、舌を絡め、口の中を掻き混ぜられればそれだけであっという間に快感は高められ、何も考えられなくなるのだ。  指よりも太いもので乱暴に前立腺を押し上げられるだけで内腿は痙攣するのだ。何度絶頂したのかもわからない。赤く点滅する頭の中、志摩のピストンに合わせて揺れる性器からは体液がぽたぽたと垂れるのだ。 「は、ァ……ッあ゛ッ、志摩……っ、も、待っぁ、あ……ッ、あぁあ……ッ!」  言葉を発そうとする度に奥を亀頭で押し上げられ、圧迫された肺からは情けない声が漏れてしまう。逃げようと壁に縋ろうとすれば、両腕を引っ張られてそのまま更に奥を深く潰され、息をすることもできなかった。 「ふ……ッう゛ぅ……〜〜ッ!!」 「ッは……齋藤……っ、汚い顔だね。そんな顔、俺以外のやつに見せるなよ」 「ぬ゛い、て……ッ、ぬ、も、やだ、おぐ、……ッ、だ……ぁ゛ッ、だめ……ぇ゛……ッ」 「なに?ここぐりぐりされるのそんなにいいの?……いーよ、好きなだけシてあげるよ」 「……ッ!!ぅ、あ゛……ッ!!」  ガタガタと扉が揺れようが構わない。逃げようとすればするほど体を引きずり戻され、更に突き当りを何度も亀頭で押し潰され、視界がぐるりと廻る。声に鳴らない獣じみた声が溢れ、全身が硬直した。溢れる液体が足元に落ちていく。  次第にピストンの感覚が短くなり、遠のく意識の中、肉がぶつかるような音を聞きながら中に志摩が射精するのを感じてまた俺は何度目かの射精をした。  ◆ ◆ ◆  志摩から開放されたあと、どうやって自室へと帰ってきたのか分からない。相変わらず阿佐美は部屋にいない。  そして俺の机の上、見覚えのない紙袋が置かれてることに気付いた。 『明日一日これ着てね。写真付きでよろしくね』  そう一言、神経質そうな綺麗な字で書かれたその文字は宛名こそはないが直感で誰からかはわかった。そして中身を見て青ざめる。  紙袋の中には、総レース柄の女性ものの下着が入っていたのだ。 【続く】

【総集編版】縁と齋藤の羞恥命令ゲーム※【↑100/19,100文字/縁+芳川+志摩×齋藤】

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