初夜岩片×尾張の岩片視点※【↑100/1,200文字/本編岩片視点/岩片×尾張】
Added 2020-10-24 14:39:59 +0000 UTC糸のように力が抜け落ちた体は重い。 いつもの事後のような爽快感も気怠さもなにもない。気絶したように眠るハジメを見下ろす。気付けば外は白ばんでいた。 やり過ぎた、と思った。 これほど強い感情を覚えたことは初めてだった。 怒りもあるがそれだけではない。 「……取り敢えず、一発抜くか」 シャワーを浴び、頭や体から熱が引いていくにつれまるで脳はクリアになっていく。 濡れたタオルを手にベッドへと戻れば、そこには先程と変わらない状態で眠りこけるハジメの姿を確認して安心する。そんな自分に自嘲した。 「……」 なるべく振動を立てないようにベッドに乗る。そのまま眠るハジメの頬に触れる。涙の跡が出来てしまってるのを見て胸の奥がじりつく。 頬から目の縁まで涙の流れた形跡を拭うように撫でれば、ハジメの体が微かに反応した。手を離し、再び寝息を立て始めるのを見て頬から首、胸から身体の汗を拭う。 腿を掴んで開いた瞬間、口を開いたままのアナルから精液が垂れるのを見て喉が酷く乾いた。先程までこの中に挿入していた記憶が、感触が蘇る。指でそっと捲れ上がった周囲の肉を撫でれば、ハジメの内腿が反応した。 せめて、こいつが目を覚ます前に綺麗にしておくつもりだったのに。……キリがないぞ、これでは。 じんじんと熱が収まらない下腹部に笑いすら出ない。大切にしたいなど薄ら寒いこという気もない、自分で汚しておきながら今更何を言っても変わらない。それでも、この寝顔を見ていたかった。 「……はぁ……っ」 何やってんだ、俺は。シャワーも浴びて下着も替えたばっかなのに猿みたいに自慰に耽る。目の前には無防備にケツ晒したまま眠りコケるハジメもいるのに、それをオカズに抜く姿はさぞかし滑稽なことだろう。結局二回抜いてこれ以上はもう出ないだろうという絞りカスまで出したのちに再開させたが、やはり平常でいることはできなかった。 舐めたい。咥えたい。咥えさせたい。ハメたい。泣かしてやりたい。俺だけだって、この口から言わせたい。めきめきと勝手に昂ぶる欲望はアホみたいに間抜けな寝顔を見ると一瞬にして萎んでいく。……このまま、眠っててくれ。こんな自分の姿を見るな、何も知らないまま眠っててくれ。それで、目を覚ましたら……。 「……っ、ハジメ」 腿に唇を押し当てる。引き締まった内腿は他の箇所よりも感じやすいようで、少し強く皮膚を吸えばぴくぴくと皮膚の下で筋肉が反応するのだ。 ハジメ、ハジメ、ハジメ。ハジメ、俺は俺が思っていた以上にお前がいい、お前じゃなきゃ嫌なんだ。……お前が好きだ。そんな子供じみた言葉しか出てこない。口説き文句も綺麗事も薄っぺらい嘘八百も吐き続けてきたこの口は、この舌は、この脳は、こんなときはなんも役に立ちやしない。 言いたいことなどたった一つしかなかったのに。 「……俺の側から離れるな、ハジメ」