非合法ラブドラッグ③※END【↑100/11,000文字/五十嵐+政岡×尾張/複数/無理矢理】
Added 2019-02-24 14:49:29 +0000 UTCもうこの際全部惚れ薬のせいにしてしまおう。そうしよう。 そんなことを思いながら、目の前の野郎の服にしがみつく。頭ン中直接掻き回されるような衝撃に、快感に、思考すらもまともに形にならない現状。散々焦らされたケツの穴を無理矢理抉じ開け、奥深くまで挿入されるブツに脳汁溢れ出しそうなくらい気持ちよくなってる自分を自分だと認めたくない俺はそうすることでしか自尊心を保つことができなかった。 「……ッ、どんだけ喜んでんだよ」 五十嵐の低い声が結合部から腹の奥に響く。とてもじゃないが可愛いとはとても言えないサイズのそれが自分の腹の中に詰まってること自体が俄信じられなくて、下半身を揺さぶるように緩く腰を打ち付けられればそれだけでトビそうになる。 こんな醜態、なんて思考はもう頭にない。 痒いところに手が届いたような快感には抗えない。ピストンする度に内臓が裏返る。その感覚すらも気持ちよくて、無意識のうちにやつの動きに合わせて腰が動いていた。 「い……っ、がらし……ッんんぅっ!」 ビリビリと痺れるような快感に、瞼裏が点滅する。こちらを見下ろしていた五十嵐は噛み付くように唇を重ね、そして、そのまま更に腰の動きを早めた。先走りと潤滑油で濡れた音が腹の奥で響く。 通常ならば触れられないような奥深くを凶器のようなそれで抉られる都度悲鳴にも似た声が喉から溢れそうになった。 おかしくなる。 否、既にこの状況こそが異常なのだ。 わかってても、本能的な快楽には抗えない。 「っ、はぁッ、ん、ぅ、んん……っ!」 唇の形を確かめるみたいに甘く噛まれ、悪戯に舌で舐られる。肉食獣に捕食されるみたいだ。 その間も身体が休まることはない。深く挿入されたまま腰を動かされれば、腹の中みっちりと詰まった太い性器に内側から舐られ、その感覚に脳髄が溶けるようだった。 無意識に声が漏れる。上昇する体温。上と下両方を五十嵐のやつに犯されてると思うだけでどうにかなりそうだった。 「……少し、力抜け」 唇を離した五十嵐は吐息混じり呆れたように口にする。 抜け、と言われても。そんな技巧などわかるわけない、そもそもどうすれば力を抜くことができるかすらわからなかった。 「んな、の……むり……っも、意味、わかんね……ぇ……ッ」 「だろうな」 何笑ってるんだ、とやつを睨んだとき。 腿を掴んでいたやつの手が腰を固定する。腹の中を、臓器ごと掻き混ぜるかのようなねちっこい挿入に腰が震え、逃れようとソファーの上這いずるが固定された下半身では動くことも出来ない。 「はぁっ!あっ、ひ……いが、ら……待っ、やめ、奥……っ、やめ……ッ!や、動く……なぁ……ッ!」 やばい。やばい。これは本当に、駄目だ。 自分が何を言ってるのかもわからない、逃れられない、追い詰められるような快楽に腰が揺れ、性器の裏側をカリ部分で舐られた瞬間自分のものとは思えないほどの甘い声が漏れてしまう。同時にぶわりと全身に汗が滲む。 「五十嵐」と懇願するが、この無慈悲鬼畜野郎に泣き落としは通用しない。それどころか腹の中のブツが膨張するのがわかって、まだこれ以上デカくなんのかと慄く。 「……っ、ふ、ぅ……うぅ……っ!」 AVで見るような格好で抱かれて、ケツに挿入されて、勃起して、それでもイキそうになってる俺は一体なんなのか。考えたくもない。 腹にくっつきそうなほど勃起したその先端からはトロトロと先走りが溢れて止まらない。自分が既にイッてるのかもわからないけど、襲いかかってくる快楽の波は確かに強さを増していく。女みたいに腰が動く。恥ずかしいし死にてーけど、それ以上に気持ちよくてどうでもよくなる。 「ぁ、……っ、あ、やの……ぉ……っ」 性器の付け根の裏側辺りからから臍の裏側を先っぽでゴリゴリ擦られればそれだけで勃起性器からは白濁が溢れる。堪らず五十嵐の胸にしがみついたときだった。 それは突然、前触れもなく起きた。 もしかしたら前触れはあったのかもしれない、けど、それすら分からなくなるほど俺たちは夢中になって貪り合っていて。 蹴破る勢いで扉が開き、薄暗い部屋に光が差し込んだとき。 「おい彩乃、あいつらは……」 帰ったのか、と政岡が部屋に入ってきたのと俺が何度目かの絶頂を迎えたのはほぼ同時だった。 五十嵐に腰を持ち上げられ、仰け反った身体が大きく震える。先走りと精液が混ざったものがピュッと溢れた瞬間、確かに俺は扉の前で立つ政岡と目があった。 しまった、と後悔する暇もなかった。 すぐに五十嵐に、腰を更に引き摺り寄せられ、一気に奥まで突き上げられたからだ。押し殺す前に「ぁあッ」と声が漏れて、ハッとしたときには遅かった。 「な、にやってんだ……お前ら……」 呆然と立ち竦む政岡に、五十嵐は動じることもなかった。もしかしたら気付いていたのか、政岡の気配を。それで、無視していたのか。 政岡を一瞥した五十嵐はゆるゆると腰を動かしながら、「見てわからないのか」と素っ気なく答える。 「セックスしてんだよ。コイツが挿れてほしいって言って聞かなくてな」 どの面下げて言ってるのだこの男は。 お前だって、と言い返してやりたかったがグチャグチャに濡れた体内リズミカルに腰を打ち付けられれば腫れ上がった内壁が更に熱くなり、出したくもない声が口から漏れる。 「っ、ちが、ぁ、見るな、ッこれ、は……っ、見るなってば……ぁ……ッ!」 「……さっきまで乗り気だったくせに政岡が来たら恥ずかしがるのか。能義のときとは大違いだな」 「っ、ゃ、な、知らな……っ、ぁ、……ん、ぅう……っ!」 隠すつもりもないらしい。逃げようとする俺の体を抱き起こし、わざと政岡に見せつけるように唇を重ねられればそれだけで萎えるどころか更に勃起してしまうのだからどうしようもない。 やめろ、馬鹿、ふざけんな。そう思うのに、甘く口づけされるだけで頭の中が痺れる。思考が途切れ、快楽に溺れる。 「っ、嘘だろ……」 無意識にその舌にしゃぶりつきそうになり、ハッとする。 政岡に見られてる。 そう思うだけで血の気が引いたが、それ以上に惚れ薬で焚き付けられた頭は既に正常ではなく、見られてることに興奮すら覚えてる時点で手遅れだった。 「……嘘かどうかは自分で確かめてみりゃいい」 「お前も混ざるか、政岡」当たり前のように、『お前も食べてみるか』なんて誘うみたいに気軽にこいつは言いやがる。 ふざけんな、そうぶん殴ってやりたいのに、開きかけた口に親指を捩じ込まれればそのまま口を塞がれる。噛みたいのに歯が立たない。それどころかぐちぐちと舌を揉まれればそれだけで唾液が溢れてきて、餌を前に待てされた犬かなんかみたいに垂れるそれが恥ずかしくて死にたくなる。 そんな俺を横目に、五十嵐は鼻で笑う。 「コイツ体力ありすぎて俺の手に余るんだよ」 「……っ、何言ってんだ……お前」 「よくやってただろ、シェアプレイ」 サラリととんでもないこと言ってないか、こいつ。 ふわふわした頭の中でも五十嵐の言葉の異常性は分かった。けれど、一瞬想像してしまう。血の気が引くこどころか身体が焼けるように熱くなるばかりで、胸の中を渦巻くこの夥しい熱量が何によるものなのか俺にはわからなかった。 五十嵐の言葉に、顔を真っ赤にした政岡は今にも掴みかかりそうな勢いで五十嵐に歯向かう。 「……っふざけんな、お前、俺の気持ち知ってて……」 「だとよ。――残念だったな、淫乱」 瞬間、下から突き上げられ、びくりと背筋が震える。好き勝手言いやがるこの男に、流石に頭にきて胸を叩こうとするがびくともしない。それどころか。 「っ、だ、れがぁ……っ」 「政岡に見られた瞬間イッただろ」 「ぁっ、ぃ、やっ、動く、なぁ……っ」 「誤魔化すな」と、手首を取られ、腕を引っ張られる。瞬間更に腰が密着し、手綱かなにかのように加えられる力に、下からの衝撃に腰が揺れる。ゾクゾクする。肉の潰れるような音すらも快楽を掻き立ててくる。 「やめろっ、彩乃、尾張が嫌がって……っ」 「嫌がってるだと?よく見ろよ、これのどこが嫌がってるように見えんだ?」 顎を掴まれ、政岡の方を無理矢理向かされる。見られたくなくて、必死に顔を逸らそうとするが下から突き上げられ、涎が溢れる。見せたくないのに、見られたくないのに、目を見開いたまま固まる政岡の視線が痛いほど突き刺さり、どうにかなりそうだった。 恥ずかしくて死にそうなのに、気持ちいい。締まりのない顔を見られたくないのに、どうやって表情を引き締めたらいいのかすらわからない。頭がどうにかなりそうだ。 「っ、く、ひ……ッ」 濡れた音が響く。見られてる。見られてるのに、俺、気持ちいいの止まんねえ。萎えるどころか余計頭の中がいっぱいいっぱいになって、それは五十嵐もどうやら同じのようだ。 「……っ、は……」 次第に早くなるピストンの間隔に、断続的な声が漏れ、腰が揺れる。見るな、頼む、見ないでくれ。まじで今俺は相当みっともないことになってる。勃起した性器が腹の奥まで犯される度に腹にびたんびたんぶつかって、死ぬほど恥ずかしい。おまけに口を閉じれない。突かれる度に喉奥から気持ち悪い声と唾液が溢れる。視界が揺れる。汗が流れて、次第に激しさを増すそれに耐えられず前のめりに倒れた身体はソファーにしがみつくことしかできない。 「っ、く、ぅ、んんっ!ぁ、待っ、あ、やめ、も、無理、ィ……ッ!」 噛み締めた奥歯は振動に耐えられずガチガチ鳴る。すぐ喉先まで来ていた快感が溢れ出したのは必然のことのように思えた。同時に、腹の中で大きく脈打つ性器と、その先端から吐き出される体力の精液に四つん這いになったまま声にならない悲鳴を上げた。 なんでこんなに恥ずかしいのかわかった。 これじゃ、犬の交尾だ。道徳も愛もなけりゃそこにあるのは性欲だけだ、獣となんも変わりゃしない。むしろそれ以下なのかもしれない。 伏せた顔を上げることはできなかった。ビクビクとまだ痙攣する身体。その下腹部からブツを引き抜いた五十嵐にまた中を擦られ、腰がびくんと揺れる。 同時に栓をするものを失ったそこからは受け止めきれなかった精液が溢れるのを感じた。拭うこともできなかった。泣きたいが涙すら出ない。出るのは先走りみてーに色もなくなった精液だけだ。 「っは、ぁ……くぅ、んん……っ」 ぜってーケツの穴広がってる。最悪だ。けど尻に力も入んねえし股も開きっぱなしだったせいで閉じれねえ。 「お、わり……っ」 「いやだ、み、んな……って……」 「いつまで紳士ぶってんだ?キャラじゃねえだろ、やめとけ」 「っ、な、に言って……」 五十嵐の挑発的な言葉に政岡がたじろいだとき。 「おい」と、尻を掴まれ、抱き起こされる。そして。 「そいつのこと気持ちよくしてやれよ」 「っ、おい、彩乃……っ!」 「勃起してるくせになにかっこつけてんだ。正直にヤりたいって言えばいいだろ」 ぐり、と広がったケツの穴に指を捩じ込まれた瞬間、精子で濡れた腹の中でぐちゅりと厭な音が響いた。 そのまま内側を撫でるように指でぐるりと精液を掻き出されれば、その感触だけでまた甘立ちし始める自分にもう呆れることもなかった。収まらない旨の鼓動は余計激しさを増すばかりで。 「っ、ま……さおか……っ」 目に見えて勃起してるのが分かる。デジャヴ。いや、なんの、デジャヴってなんだ。頭がぐるぐるする。唾液で溢れてるはずの口の中がひどく乾いて、俺は、「政岡」ともう一度名前を呼ぶ。どうしたらいいのかわからない。どうしたいのかすらも。けれど、ひどく体の芯が疼いてたまらないのだ。 目がそらせない。汗が止まらない。震えも、喉の乾きも。 「……政岡、おれ、おかし……っこいつのせいで、変なんだ……っ、おれ……」 だから、というその先の言葉は出なかった。 気がついたときには目の前に政岡の顔があって、抱き締められたのだと気付いたときにはその唇に言葉ごと塞がれていた。 吸い寄せられるようにどちらともなく舌を絡める。ああ、もうどうにでもなってしまえ。思いながら俺は政岡の背中を掻き毟り、口の中、舌ごと蹂躙してくるその舌を舐り、絡め、重なり合う。 不純である。 「は……尾張……っ、……!」 性欲、大いに結構。年頃の、それも思春期真っ盛りの男だ。そりゃ仕方ない、勃起すりゃわけわかんなくなる。 んなわけあるか。 「っく、ぅ……っくそ……ッ!尾張……ッ!」 なんで俺は政岡のチンポしゃぶってんのだろうか。 わかんねえけど、少なくとも美味しいとは思えない。顎が外れそうでうまく口を閉じることもできない。ペロペロキャンディー舐めるみたいに舌を動かすのが精一杯で、そんなしょうもないフェラにもかかわらず目の前のこの男は馬鹿みてえに勃起してる。お陰で更に顎の骨がどっかイカれてしまいそうだった。 「っ、は、クソ……クソクソクソクソ……っ、なんでこんな……尾張……っ」 気持ちいいのと、悲しいのと、怒ってんのと、興奮してんのがグッチャグチャの闇鍋みたいになった政岡の顔は舌の動き一つで変わる。切なそうに眉間に皺を寄せるやつは、俺の頭を、頬を撫で、「尾張」と消え入りそうな声で俺を呼ぶ。 なんでこんなことになってんのか、そんなの俺が知りたいくらいだ。 「は、ぁ……尾張……尾張、見るな……クソ……っ!」 濃い政岡の匂い。ご立派ですね、なんてもんじゃねえ。口いっぱい開いても根本まで咥えれないほどのデカさに男としてムカつく反面、口の中で更に固くなるその強度に、これに貫かれることを想像してはゾッとした。同時に、喉の乾きが加速する。 これで腹を掻き回されたら死ぬほどやべえんだろうな。なんてこと想像したら股の間がまた熱くなって、俺は自分がイク度に頭が悪くなっていってんのが顕如になってるようで嫌だった。恥ずかしかったが、そんな俺の身体の変異を見て政岡は目を細めるのだ。愛おしいものを見るかのように、蕩けた獣の目。 「……っ、犯してえ」 「っ、ほ、へ」 瞬間、口の中いっぱいに含んでたそれが唇から離れる。政岡によって引き剥がされたのだとわかったときには鼻先にグロテスクな勃起チンポがあって、バキバキに浮かんだ裏スジを前に俺は思わず固唾を呑む。 「お前が、悪いんだからな……尾張」 デジャヴ。 ずり、と唇をなぞる太いカリに、先走りの味に、何も考えられなくなる。恨めしくこちらを見下ろすその目は俺から離れない。それどころか。 「っ、ふ、ん、ぁ……っ」 腰を抱き起こされ、臀部ごと手のひらで揉みしだかれる。食い込む指は割れ目を這い、そのまま既に五十嵐のものを飲み込んで散々広げられたそこへと突っ込まれた。 「っ、ぅ、ひ」 「五十嵐の野郎にあれほど近付くなって言っただろ……っ」 「ぁ、ま、さおか………っ!」 「言っておくが、近付いてきたのはそいつだぞ」 「っ、うるせえ!お前とは絶交だ!畜生……っ、中に出しやがって……っ!」 にゅぷりと中へ入ってくる指は太い。けれどそれすらも呆気なく根本まで飲み込んだ俺の身体は、中に押し込まれたその指の感触に震え、慄いた。 「っ、ん、く、ぅ……ひ……ッ」 下腹部の裏側、腹の中に残った精液を掻き出すように乱暴に指で刺激されればそれだけで意識がトビそうだった。 ゆるく勃起してた俺のものは既にぴんと宙を向いている。 力が入らず、そのままやつの胸に身体を預ければ政岡は忌々しそうに舌打ちをする。 「クソ……ッ!こんなことなら最初から俺のものにしときゃ良かった……っ!」 「っ、ぅ、んん……っまさ、おか……っ」 「……っ、お前もだよ、尾張……俺とは嫌がったくせに他の連中とはヤりまくりか?俺の気持ち知ってるだろ……なのに、酷くねえか……っ?なあ……っ!!」 興奮してるのか、肌でわかるほどの怒気に、気迫に、思わず飲まれそうになる。けれど、逃れられない。 がっちりと抱き寄せられた腰の下、押し当てられるのは先程口で奉仕させられていた凶器だ。 突き付けられ、押し当てられるそこにヒクリと身体が反応した。少しでも力を加えられればずっぷしと行ってしまいそうなほどの近距離。否、ほぼ頭と口はキスしてる状態だ。 その感触に戦いて腰を引こうとすれば、そんな俺の行動が気に食わなかったらしい。 「……彩乃、逃げねえように捕まえてろ」 「ここで会長権限使うか?普通」 「いいから足閉じらせんじゃねえ、全部俺に見えるようにしろ」 政岡の表情に見たことのねえ笑顔が浮かぶ。いや、本当は知ってる。知ってて、ずっと忘れていた。忘れようとしていた。 ――こいつの、クソサディスト野郎な本質を。 「注文の多い会長様だな」 言うや否や、五十嵐は俺の両脇に手を突っ込み抱きかかえる。鉛のように重かった身体を無理矢理浮かされ、暴れようとするが行為の疲労のせいで指先にすら力が入らない。そんな俺をここぞとばかりに羽交い締めにしたやつは、そのまま俺の膝裏に手を滑り込ませた。 強制的に開脚される下半身。勿論隠すものもねえ。 政岡の眼下にケツの穴まで曝され、顔が焼けるように熱くなる。「離せ」「やめろ」と声をあげようとするが、言葉にならない。うるさいくらいの心臓の音に、これから来るであろう快感を思うと底知れぬ恐怖に溺れる。同時に焦がれるほどの熱は、なんなのか。 「……可哀想に、腫れ上がってんじゃねえかよ」 ぷっくりと捲れ上がって中の肉の色が剥き出しになったそこを見下ろし、憐れむ言葉とは裏腹にそれとは到底掛け離れた性欲に濡れた目で俺の身体を見下ろし、唇を舐める。 捕食される。逃れることもできない。わかってても、覚悟を決められない。足をばたつかせるがそんなものどうでもいいかのように無視され、それどころか身体に食い込む五十嵐の指に、更に股を開かされ、広がるケツの穴、そこにふたたび押し当てられる亀頭に息を飲んだ。 「待っ、政岡っ、いきなりは、む」 「り」という言葉は声にならなかった。 ケツを掴む手がそのまま俺の腰を落とさせやがったのだ。 ズッといきなり入ってくる勃起チンポに、ようやく休めると思って油断しきってた身体の中が一気に反応する。脳天突き抜けるような強すぎる快感に一瞬、確かにトんでいた。 それもすぐ、覆いかぶさってきたやつが腰を動かし始めて気付く。 「っ、ぉ、まさ、お、かッ、待っ、ぁ、ストップ、止ま……れぇ……っ!」 「っなあ、人のチンポしゃぶっておいて今更やめてとか言ってんじゃねえよ……っ!そりゃ鬼すぎねえか尾張……っ!」 ゴリッと腹ン中でぜってーしないような音がした。ドパドパ溢れる脳汁に、全身の筋肉がびっくりして痙攣してる。足も閉じれないままだし、今度はよりによって顔が見えるような正常位。苛ついたようにも見える凶悪な笑顔を浮かべ、やつは隆々と勃起したそれを更に奥へと押し付けるように腰を打ち付ける。その都度何かにぶつかって、頭が真っ白になった。最早言語として成り立っていない意味のない言葉が口から溢れるのみ。最高で最悪の快感だ、吐き気がする。 「なあ、五十嵐は良くて俺は嫌か?……っ、なあ、尾張……」 「ぁ、あっ、あ、いや、だめだ、まさ、おか、ぁ」 「駄目……なぁ、その割に具合は良さそうだけどなァ……ッ!!」 ばちゅんと肉が潰れる音ふたたび。頭に直接電流流されたみたいに身体が飛び上がり、びゅっと溢れた体液が腹を汚す。それを見て更に口元を歪めた政岡は、俺の腿を掴んだまま更にストロークをつける。 「っ、ひ、ぁっ、ぁ、んんっ、ふ、奥、だ、め……いやだ、ま……さ、お……か……ッ!」 「っ、はぁ……すげ……中うねり過ぎだろ……っ、尾張、俺以外の野郎の何本咥えたんだ?……あぁ、クソ、ヨすぎて最悪だっ!なんでだ尾張、俺以外のやつに抱かれやがって……っ!」 「っ、ぁ、ひィ、んんうぅ!」 体重を掛けられ潰される。筋肉の塊みたいな男に力任せに、文字通り犯される。あんなクソでけえの突っ込まれりゃ痛いはずなのに、ドーパミン様々のお陰かしんねえけど全然痛くない。それどころか腹の奥をグチャグチャに突き上げられるだけで色んなもの出そうなくらい気持ちよくて、俺は底知れぬ恐怖のあまり背後の五十嵐にしがみつく。逃げ腰になる俺が面白くなかったのか、必死に腰をひこうとする俺を見て政岡は笑みを歪めた。 「っ、ぁ、い、やだ、政岡ぁ……ッ」 「……俺だって初めてお前抱くときはホテルのスイートルームで初デートのあと二人きりでって決めてたのによぉ……それをお前は……っ!」 「っ、……っく、っ、ぅ、ひ……ぃい……っ!んんうっ!」 噛み付くように唇を貪られる。その間も腰の動きは止まらない。痕跡を消すように乱暴に、執拗に、中を隈なく犯され、舐られる。唇の隙間から漏れる熱い息に、舌に、視界が潤む。悲しいわけじゃない、わけわからないのだ。わけわかんねえくらい気持ちいい。 「好きだ、頼む、俺以外のやつにこんなかわいい真似しないでくれ、頼むからっ、なあ……抱かれてぇんなら俺が好きなだけ抱いてやる、だから、頼むから他の奴らに触らせるなよ、尾張……っ」 「っ、ぁ、わか、んね……っえ、から、も……っ、ひ、やっ、止まっ、ぁ、んんっ!」 「尾張、なんでだよ、淫乱でもクソビッチでも堪んなく可愛いんだよお前は、俺は……っ、俺は……っずっと大切にしていこうと思ったのに……っ!」 「っ、ひ、ぎ、ィ!」 「お前のせいだ」そう、囁かれ、抉られるように突き上げられた瞬間何度目かの絶頂を迎える。精液はもうでない。空になった玉は勃起で引っ張られ、イテーくらいなのにまだ勃起する。苦しい。けど、死ぬほど強烈な快感は麻薬に等しい。 「好きだ……っ、俺はお前が好きなんだよ、わかってくれ尾張……好きなんだ、他の誰よりも俺が一番お前のことを……俺ならお前のこといつでも可愛がってやれる、こうやって、たくさん愛してやれる、なあ、尾張……っ俺だけにしろ、頼む……尾張……っ」 愛の告白なんて可愛いもんじゃない。 呪詛のようなその言葉は耳から直接鼓膜に染み込み、上と下から同時に犯されわけわかんかくなる。耳の穴に突っ込まれる舌に、軟骨の溝まで舐るやつはうわ言のように俺を呼ぶのだ。 どちらの体液なのか汗なのかもわからない。グチャグチャになった身体は最早感覚すらなかった。ただ、政岡の存在だけがやけに生々しく全身に絡み付く。 雁字搦めになって、犯される。 「――お前が好きなだけなんだ、尾張」 声はもう出なかった。 ◇ ◇ ◇ 気がつけば俺は天井を見上げていた。 そして背後にはソファー、じゃなくて肉ぶとん、もとい人を抱っこしたまま眠りこける政岡がいた。 ガンガンと響く頭痛に、鉛のように気怠い全身は無理に動かそうとすれば鈍痛が走る。まごうことなき筋肉痛である。 頭は嫌ってほど冴えていた。記憶も……残っていた。 ガーだとかゴーだとか騒音のようなイビキを掻きながら俺に抱きついて眠ってた政岡の腕から抜け出す。 ……最悪だ。いくら惚れ薬のせいだとはいえ、あんなこと。 恐る恐る自分のケツにそっと手を当てる。まだ何か入ってるような気すらした。どこまで広がったのかなんて確認する勇気はなかった。 それにしても、五十嵐はいないようだな。いや、いなくてよかった。絶対なにか言われる。からかわれるだろう。そんなことされたら今の俺は迷いなく舌を噛み切って死ぬくらい自己嫌悪の間に立たされていた。 とにかく、政岡が起きる前にここから出よう。 そろそろと生徒会室の扉を開いたときだった。 「ええ~本当に?」 間の抜けた神楽の声が聞こえてきて、咄嗟に俺は身を潜めた。そしてゆっくり聞き耳を立てる。どうやら神楽は誰かと電話をしてるようだった。 「じゃあ全部失敗作だったってこと?……なーんだ、つまり書記もハジメ君も酔っ払ってただけってこと?」 失敗作?と引っかかったのもつかの間、さらりととんでもねえことを言い出す神楽に耳を疑った。 待て。 今、なんて言ったこいつ。 「配分間違っちゃって通常よりも酔いが回りやすくなってただけなんて……夢はないけどまあ、いいもん見れたしいっかー」 汗が溢れる。 ……つまり?なんだ?惚れ薬なんて最初からなくて、俺達はただ、神楽の作った酒を飲まされて?あんなことをしてたってことか? ……なんだよそれ、待てよ、それじゃあ、あれもこれもそれも、別に惚れ薬のせいじゃねえってんなら……話がかなり変わってくるんだが。 「ま、色々使えそうだからそのレシピでどんどん量産してこーよ。……いいよいいよ、部長権限ってことで……」 いても立ってもいられなかった。 ニコニコと笑いながら電話先の相手に強請ろうとしていた神楽の肩を掴めば、やつの言葉が途切れる。 そして。 「神楽……なあ、今のどういうことだ?」 「は、はじ……め、くん……あれ……?帰ったんじゃ……あれぇ〜?」 「んなことはいいからさ……今の話、詳しく聞かせてくれよ」 普段温厚な俺でも許せないものがある。 許してはならないものがある。 怒りのあまりまともに笑えてる自信もない。みるみるうちに青褪めていく神楽は両手を上げてお手上げのポーズ。 「ご、ごめんなさ~~い!!」 朝方の生徒会室に情けない神楽の声が響いた。 ◇ ◇ ◇ 「五十嵐、政岡、お前らはもう酒禁止な」 「ぐ……でも、尾張が言うなら……しかし突然だな」 「……元々俺は飲んでないはずだが?」 「と……とにかく!五十嵐お前は人の飲み物を勝手に飲むのもやめろよ!」 「よくわからんが、まあいいだろう」 惚れ薬がただの酒でした、なんてことを五十嵐や政岡に知られてはならない。 そして二度と過ちを、あの恐ろしい夜を繰り返してはならぬと決意した俺は神楽に真実を告げられぬよう口封じをし、こうして釘を打って回っていた。 よし、これであとは俺のケツが元通りになるのを待つだけだ。そうすべてを終えた俺はようやく自室へと帰って来た。 懐かしい我が家の香り、あとなんかすげーゴミ増えてんだけどあの野郎また俺に掃除押し付けようとして片付けすらしてねえ。 なんて思いつつもベッドに飛び込んだとき、扉が開いた。どうやら外出中だった岩片が戻ってきたようだ。 「お、いたいた。元、おもしれーもん手に入ったんだけど」 「岩片……悪いけど今そんな気分じゃ……」 「科学部がおもしれーもん作ってきたからかっぱらってきたんだよ。なあ、惚れ薬だってよ、試してみねえ?」 「……………………」 しまった、諸悪の根源を潰すことに手一杯で肝心な手足まで回っていなかった。既視感あるグロテスクな色の液体が入ったボトルを手にニコニコ笑う岩片につられて俺も笑った。 科学部、潰す。 【非合法ラブドラッグ・END】