前回から間が空いてしまい申し訳ございません。
その2をやっていきます。
2018年の冬コミからエロ漫画を描き始め、無事二度目の冬コミを迎えることができました。
変わらずウェイバーのえっちえっちブックスを出すことができて嬉しく思っております。
今回は技術面についての振り返りを行いたいと思います。
前回はどちらかというと心境のお話をさせていただきました。
技術や画力の不足を痛感しており、それを解消するために試行錯誤をしているということを書きましたので、それについての補足になります。蛇足とも言います。
2018年冬コミの作品から商業も含め順を追って振り返っていきます。
・2018年冬コミ1冊目(制作期間9/15〜11/23)
初めてのエロ漫画やつです。
エロ同人漫画っぽく描くというテーマで描いておりました。
調査や考察も含めるため制作期間を長めに取っております。
確か当落発表の時にはもう下書きも終わってペン入れとかやってた気がします……
とにかく絶対に本を出す!と入念に作業をしておりました。
例えそこにしっかりと絵が入っていなくてもこれはエロ漫画なんだなとわかるコマ運びや構図選びというものがあると感じ、そこに気を配りました。
局部修正でほぼほぼ隠れるのに接写を描いてもな……と描く前は思っていたのですが、むしろ修正がなされているという点が「これはエロ本ですよ!」と物語っておりわかりやすさが生まれるんじゃないかなと思いました。接写を描く理由についてはまた描き続けるにつれ意味合いが変わっていくのですが、この時は単純に「ぽさ」が出る表現として使っていました。
あと、これはエロ漫画以外でも当たり前のテクニックとして知られている技法なのですが、コマ割りで動きを表現するために激しいシーンではコマのナナメ割りを多用しています。
作画に関してもなるべくそれっぽくなるように丁寧に描いていました。特にエロ漫画は描き慣れない体勢の人体を多く描くものですから、3Dモデルでの確認をほぼ全てのコマで行いました。
丁寧にしすぎてそもそもの漫画らしさを重視できず、勢いの足りない線使いになっていると製本されたものを見て反省しました。当時はまだ気づけなかったのですが、仕上げに関してもまだまだ物足りない作品です。
表紙タイトルロゴもエロ漫画っぽくなるように少しチープにしております。
物足りなさが勝っているのでそこを反省点とし現在も表紙をデザインする際は気をつけているのですが、いや、難しいっすね!
1作描いてみることで多くの技術不足や知識不足を痛感しましたし、反省点も多々ありましたが、人並にそれっぽいエロ同人漫画を描くという後ろ向き前向きな目標は達成できたと思います。
自分はスカウトで商業活動を初めたのですが、この本のサンプルを見てお声掛けいただけたりしたので、本当に初めてエロ漫画を描いたら運命が動いたみたいな感じです。Fateっすねぇ。
・2018年冬コミ2冊目(制作期間11/25〜12/20)
どうして「エロ同人初めて!」というタイミングで2冊出そうと思ったんですかねえ。。。????
2冊出すために長めに冬コミ合わせの制作期間を設けていたんですけどね。
もともとロリエロが描きたくてエロ漫画の練習をしていましたし、ロリエロに流れるつもりでコミケに参加申し込みもしたんですがどうしてもウェイバーのエロ本が描きたかったんです。この熱に関しては自分でもうまく説明できません。なんで?
この本のテーマはそのまんま「ウェイバーでシコらす」です。
男のエロでシコる、というのがいままでの自分の人生で享受してこなかったものだったので、まじでよくわかんないままおちんちんを描いていました。おちんちんよくわかんなぁい……
ただ、1冊目で学んだ「こうすればエロ漫画っぽい!」を駆使してなんとかエロを成り立たせましょうと頑張りました。まあ頑張らなくてもウェイバーはエロいんですけどね。
1作目のロリエロを描いた後すぐに描き始めたので、前半なんかは特にそれを引きずっていてかなりロリっぽい作画になっています。
丁寧丁寧にをこの時も意識しておりましたから表情なんかも堅いです。
後半から線に勢いが出始めます。とにかく必死に描いていました。
正直ウェイバーの本に関してはよくわかんないんですよね。なにを頑張ったとか。
2冊目なので漫画を描くことに少し慣れが出たのもあるかもしれません。
1冊目がエロ漫画っぽくなるように意識して作った表紙だとするなら、2冊目はただ好きに描きたいものを描きたいように描いたという感じです。
実はお腹描くの好きなんです。お気付きでしたか?
熱があるとするする描けるというのを学んだ2作目でした。
まだウェイバーを可愛く描こうとカマトトぶってる感じがありましたのでそこが反省点でした。
何も意識しなくてもウェイバーは可愛いんだよなあ。
・商業1作目(制作期間1/17〜4/5)
令和デビューをキメた商業1作目です。
実は作業開始はキルタイムさんのアンソロで描かせていただいたものの方が早かったんですが、描き上がりや発表はこちらの方が早かったのでデビュー作です。
雑誌掲載ということで、載ってても違和感がないくらいにはちゃんとエロ漫画しなきゃなと頑張って描きました。
そしてデビュー作ということもありますので、見た人に絵を覚えてもらおうと思い、顔に力を注ぐことを目標に頑張りました。それもあってのタイトル「初顔」ですね。トリプルミーニングです。
あと1ページ目トーンの消し忘れが残っているので単行本作業の時に直します。うぃす。
顔と髪の描き込みはエロ漫画においてヒロインを可愛く見せるために重要、と教わりとにかくその辺りを頑張りました。もちろんいまでも気を遣っています。
ホットパンツのデニム感もフェチが詰め込める部分だと思ったのでかなり描き込みました。
お耳が大きいのはキャラデザ時の個人的なこだわりです。ボーイッシュなクソガキ感というのが出るかなと……今見ると大きすぎますね。
でっかいおっぱいというものを初めて漫画で描いたので、そこがかなり試行錯誤ポイントでした。
あとは線のタッチを同人の時から大きく変えています。
少しアナログのガサガサ感が出るように気を遣ったつもりです。
初商業で悩む点あるあるといえばトーンワークだと思っています。
特にエロ漫画はねっとり丁寧に影トーンを使うのが主流だと思うので(グラデトーンなどであっさり仕上げるのもいいですよね、エロくて)トーンを重ねる処理が多く、難しく感じました。
ただ、デジタルですので知識なくよくわからないまま処理していてもそれっぽくはできてしまうというのはあります。現在も試行錯誤中です。
作画技術面のことばかり語っているのですが、プロットやコマ割り構図については今作は特に苦労がなく、1作目ということもあってか直しもなく本当に好きに描かせていただいたものになるんです。ウェイバーのエロ本描いてた人という印象が強かったためか担当さんからは「無難ですね!」という評を得ました。
絵が下手だな〜というのをこの頃もやはり強く思っていて、未だに手から離れない感じがします。
手から離れると「自分の描いた漫画」からひとつのエロ漫画としてみることができるので使えるようになるのですが、この作品は自分では多分ずっと使えないです。悲しい。
目標であった「顔を覚えてもらう」という点なのですが、多くの方に「『初顔』が好きで〜」と言っていただけるので成功したのかな、と思います。
実は商業作品の評価ってよくわかんないんですよね。周囲を気にしない方が好きに描けるだろうという配慮をいただいてのことなのかなと思うんですけど、ありがたいことです。
・商業2作目(制作期間1/7〜4/22)
商業1作目と同時進行で描いていた作品です。
なんでついこの間初めてエロ漫画を描いた人間が商業2作同時に描いているんだろうとかなり頭を抱えました。商業も同人もやってる漫画家さんってどんなスケジュール組みしてるんですかね?未だにわからないです。助けてください。
こちらのアンソロジーの紙版が先月から発売しておりますのでよければそちらもよろしくお願いいたします。単行本サイズでごさいじの漫画が読める初めての本です。よしなに。
https://books.rakuten.co.jp/rb/16101153/
実はこの作品で一番こだわっているところは男の子なんです。
この頃からすでに自分の根底のどこかに10代の男性優位を避けているところがあって、でもアンソロジーなんで「強制和姦催眠」という男性優位なテーマがあって。
その落とし所のちょうどいい塩梅が彼でした。ビジュアルはかなり昔前世で描いていた非エロ漫画の主人公を引っ張ってきています。
催眠なので調子に乗ってる感やクソガキ感っていうのがあるんですけど、このあと同人誌でめちゃくちゃにいじめられそうな感じじゃないですかそれって。そこが落とし所ですね。この感性が他の方に伝わるのか全然わかんないんですけどね。
絶対二次創作で先輩に催眠かけられてイタズラされてるわ。ひゅ〜無様無様〜!!
なんなんだこの性癖は。
この作品を経て、でっかいおっぱいを描くことへの苦手意識が少しなくなりました。
あと、商業1作目の時のホットパンツ同様スパッツもかなり力を入れて描きました。
ベタ使いの練習というのを隠れテーマとして描いていたのでカケアミ等でのグラデーションを頑張りました。
内容に関しては先述の通りテーマがあるので、それに則す感じで話を考え、自分が絶対に譲れないビジュアルの部分を好きにさせていただいた感じです。
モブ女バレ部員も可愛く描けたので気に入ってます。
・商業3作目(制作期間4/23〜7/16)
だいちゅき♡マイベストシコマンガ♡
と自分で言えてしまうくらいには気に入っている、というか熱のこもっている作品です。
これはお話やシチュエーションといった面もそうなのですが、作画技術的にもひとつ垢抜けたように感じた作品です。明確に目標達成ができたと感じます。
2Pカラー的な白黒双子メイドっていいよねぇ〜とキャラデザが先行しており、プロットを確か2時間くらいで一気に書いたのですが(これまではひとつのプロットに3日とかかなり長い時間を費やしておりました)男汁でっぱなしで書いたみたいな熱を帯びており、とにかくとにかく自分がありえないくらい好きなプロットになったんです。やっぱお姉さんに優しくいじめられるのっていいよね。
3Pで褐色がいてメイド服で舞台がお金持ちの洋館でってなるとかなり作画コスト高いけど大丈夫???って心配されたんですが最高に描ききれたように感じております。めちゃくちゃ大変だったんですけど、このシコい話のためなら頑張れる〜って感じでした。
第三者からみるとあまり違いがわからないかもしれないのですが、線タッチをめちゃくちゃ丁寧にかつ死なないように描けたなと思っていてとても気に入っているんです。
次作からはもう少し荒っぽくなっていくんですけどね。
とにかく最高に熱があった分、作画に関してこだわっていない部分の方が少ないので逆に語りづらいんですけどここが良いと思いましたみたなところあったら言ってください。全身全霊でそうでしょお〜ってにこにこするので。
メイドのパンツを盗んでオナニーしているシーン、最初は「いや女物のパンツ履いてオナニーしてるのは流石に特殊性癖扱いになるんじゃないか」と日和って匂い嗅いでるくらいに留めてたんですけど、担当さんに「履かせましょう」と言われたので履かせました。一生ついていきます。
あと見た目の便宜上おねショタ作品として扱ってるんですが、実は男の子の方がメイドさんたちよりひとつ年上です。大正こそこそごさいじ話。
こんなに気に入っている作品でももちろん反省点はあります。
後半がイき急いでいる感じでねっとり感が少ないというのがあって、これが逆レイプの勢いになっているので一概に悪いとは言えないのですが、もうちょっと接写などの細かいコマを作ってゆっくりじっくり犯してもよかったのかなあと思います。
・2019年夏コミ(制作期間7/1〜7/29)
テーマは明確に「速く描く」でした。
主従リバーシと制作期間も被っており、自分の中では絶望的に制作期間のとれない作品でした。
これまでエロ漫画を描いてきた中で培ってきた技術をこれでもかと出して、かつ自分が安心して信頼できるウェイバーの可愛さについては信頼しきって手癖で描くということをしました。
線が荒くなっても構わない、だってそれでもウェイバーは可愛いから!という感じです。
丁寧さにステータスを注がないことを意識し、熱に全てを費やしました。
自分の中ではもう話が傑作というか、面白いと思える作品だったので、絵が下手に関してはもうあまり考えないというか気にしてないです。
少し要領を得た作品でもあります。
この本をきっかけにウェイバーをエッチな目で見られるようになったとご報告いただいたりしましたので、可愛さを広めることに貢献できたのなら最高に幸せです。
本当に好きに描きました。
言わずもがななこだわりポイント、AVパッケージっぽい表紙デザイン、とても気に入っています。
パロディって好きなんですよね。タイトルロゴとか作るの楽しいし……
反省点はもっといろいろしたかった、です。強欲。
また、この作品をきっかけに夏以降から2020年いっぱいにかけてのスケジュールが狂い始めました。助けてください。
・商業4作目(制作期間8/20〜10/23)
こちらもプロット時にかなり熱の入った作品です。やっぱ逆レ好きなんすねえ……
商業前作の主従に比べると丁寧さが損なわれてしまったんじゃないかなって気にしてたんですが、え?どこが?と周りに言われまくったので大丈夫でした。大丈夫です。
制作期間長くとってはいるのですが、この間に他の作品のプロットやネームを複数こなしており、夏コミの疲れも癒えきらないままで9月前半あたりは闇落ち寸前でした。
ちなみに今作のテーマは3つあって、「髪のトーン処理の練習」「女の子の顔をとにかく可愛く描く」「手癖で好きな童貞を描く」でした。
「結局君は童貞を描いている時が一番生き生きとしているよね」と周囲の友人に言われ、開き直って熱を込めて好きに童貞を描こうとしました。エロ漫画描いてて竿役にばっかこだわりあるの嫌だな……
前世で描こうとしていた非エロ漫画の主人公とヒロインがキャラデザの元になっているのですが、その内容が「男子校から心機一転男女共学大学生活、サークル活動とかで女子とお近づきになり童貞を捨てたいモテたいという野望を秘めた主人公。同校から進学してきたオタクな友達に振り回されつつこじらせた童貞論を語りつつ大学生活を送っていく。また、同じくして男性経験や知識が極端にないある種処女をこじらせたヒロインの無防備きわまりない危機的な大学生活。彼らが同じ大学内で交差しつつ大人になるため模索していく」という話でうわあらすじながっ!
っていう話だったので男側はほぼそのまま、女の子には処女の面を被ったエロサイコパスになっていただきました。
10代後半から20代前半にかけての童貞がテーマとして好きなんですよね。やっぱ感情移入しやすいので……
というのもあり特に導入の童貞ムーブに熱がもりもりと入りました。
行為中のヒロインの敬語言葉攻め、これもかなり熱が入ったんですが熱が入りすぎて少し削った箇所があります。もうそこまで行ったら怖いよ!!って感じになっちゃったので……
「髪のトーン処理の練習」「女の子の顔をとにかく可愛く描く」この二つはもうほぼほぼ同一のテーマといっても過言ではないのですが、どちらも上手くできたなと思っております。
ヒロインの可愛さについては周囲からの評判もよかったので、自信としております。
今作から少し顔の描き方を変え、自分の描きやすい方向へシフトしております。
これまでの商業作品は結構「エロに合う絵柄……エロに合う絵柄……」と模索しながら描いていたので安定感が薄かったんですが、今後はあまり気にしないで自分の描きやすいように描こうと思っています。その吹っ切りができたのはウェイバーの本のおかげですね。
髪以外のトーン処理に関しても少し上手にできるようになったかなと思います。
というのも今作から家族にトーンのベタ貼りのお手伝いを少ししてもらっていて、その分影のぼかしやグラデーションに力を入れる時間ができたのです。助かる〜〜〜
今作は自分の中ではかなりクオリティが高く、これを毎回維持したまま作品制作の速度をあげていくことが今後の自分の課題となりました。そのためには基礎画力の向上ですね……
・商業5作目(制作期間9/12〜12/19)
進捗報告でたびたび貼らせていただいている未発表作品です。
近々電子版が発売すると思いますのでお待ちいただけますと幸いです。
・2019年冬コミ(制作期間12/18〜12/25)
お前はバーーーーーーーーーーーーーーーカ
って感じのスケジュールで描いた本です。バカ。
でも最高の本なのでお手に取っていただける機会がございましたら是非読んでください。
基礎画力が着実に向上しているんだなあと切羽詰まった時に実感しました。ありがとう!!
以上、振り返りでした。
こうして振り返って見ると本当に毎回絵のことで悩んでおりますね……
漫画というのは話や構成もあっての漫画なので、そちらにも力を注ぐことを2020年の目標にしたいと思います。
今描いている作品は話と構成が最高です。お楽しみに!
振り返り中に何度か言及したのですが、エロ漫画を描き始めて2年目にあたる今年2020年は少し激しく動く年になるかもしれません。
差分付きの趣味絵やらくがきも引き続き少ない年になると思います。
弱音を吐いたりもするかもしれないのですが、楽しく漫画を描いていこうと思っておりますのでよければ温かく見守っていただけますと幸いです。
長文乱文にお付き合いいただきありがとうございました!
※単行本は2021年目標ですのでお待ちになってる方は引き続きお待ちになってください