退魔の領域~一之瀬栞梨の場合~第3話 潜入任務③
Added 2020-10-28 18:06:01 +0000 UTC「はぁ、はぁ、はぁ…っ!」 どこまでも続くと錯覚しそうな無味乾燥な通路に、ヒールが床を打つ硬質な音が響く。 その音の主は、豊満な肢体にぴったりとフィットする戦闘コスチュームを身にまとった退魔師、一之瀬栞梨だ。 その足元は何度ももつれ、呼吸は乱れている。 栞梨の体調は最悪だった。 刻まれれば、霊力を放出すると快感を感じるという、退魔師にとって恥ずかしすぎる身体に改造する淫紋。 すでに彼女の下腹部には淫魔に調教された証であるそれが浮かび上がり、淫熱が豊満な身体にじわじわと広がっていた。 完全に活性化してしまっているその淫らな呪いの効果は栞梨の戦闘力を確実に削いでいる。 その証拠に、普段圧倒的な力で魔の化け物を屠る美少女退魔師は、単なる機械に追い詰められていた。 栞梨はT字の通路を右に向かって曲がると、背中から彼女の武器を素早く抜く。 彼女が戦闘に利用するのは、弓だ。 自身の霊力を矢の形に成型し、特製の弓で打ち出す。 その威力は中級の淫魔生物を易々と葬り、矢を持ち運ぶ必要もなく、自身の霊力が続く限り玉切れもない。 左手に弓を持ち、右手素早く右手で霊力を編む。 右手には、瞬きの間に三本の青白く輝く矢が現れていた。 「くぅっ…!」 美少女退魔師は霊力を放出した快感に細肩をピクッっと震わせ流麗な柳眉が歪み、喉奥から漏れ出しそうになった吐息と艶やかな声を色素の薄い唇を噛んで押しとどめる。 栞梨は今しがた曲がってきた通路の曲がり角にむかって霊力の矢を番えた弓を引き絞る。 それと同時に空中をのたうつ蛇、複数のドローンが連結した合体ドローンと、床を転がるバレーボール大の警備ドローンが現れた。 その数合わせて二十以上。 栞梨はその機械の群れに向かって矢を放った。 三本の霊力の矢は、通常とは比較にならない速度で目標に向かって飛ぶ。 そして、狙いを過たずドローンを貫き、バラバラに打ち砕いた。 しかし、床に散らばったドローンの残骸を乗り越え、踏みつぶし、ドローンの群れが栞梨に迫る。 「ど、ドローンの数が多すぎますっ…」 栞梨は迫り来るドローン群から距離を取り走り出す。 彼女の武器は飛び道具である弓であり、得意とするのは長距離からの狙撃や味方の援護、最も苦手とするのは短距離での戦闘だ。 とくに、屋内、それも細い通路が五メートルと続かず曲がりくねり、射界が開けない今のような地形では射程距離を生かせない。 そして、ドローンの数も問題だった。 その数には際限がないように見える。 今も栞梨は三体のドローンを撃ちぬいたが、すぐに枝分かれした通路から六体のドローンが合流してきた。 「こ、これじゃあ切りがっ…ありません…」 栞梨はそれを肩越しに確認し、熱い吐息を吐き出しながら歯噛みする。 一体一体の脅威は大したことはない。だが、問題はその数だった。 霊力は有限だ。全てのドローンにこのペースで霊力の矢を使っていては自分の霊力はすぐに枯渇してしまう。 この雑魚としか言えない機会に追い回され、快感に悶えながら逃げ回ることを強制される現状は、栞梨の退魔師としてのプライドを存分に踏みにじった。 加えて、霊力を放出する時に発生する快感も栞梨を追い詰めている。 謎の淫紋の活性化に苦しんでいたところを発見され襲われた。 その時既に湿り気を帯びていた狩衣のインナーであるハイレグレオタードのクロッチは秘所から染みだした愛液でびっしょりと濡れ、柔らかな内股を伝い、多少太めの太腿に食い込むニーソックスまで垂れている。 極薄のぴっちりスーツに窮屈そうに押しこまれた豊満な双乳の谷間には戦闘と発情とで生じた汗が溜まり、先端では勃起した乳首が極薄のタイツ生地が押し上げている。 色素の薄い肌は戦闘と快感によってじっとりと汗ばみ、赤みを帯び、ぴったりとしたハイレグスーツをうっすらと透けさせてよりぴったりとその肢体へ生地をはりつかせて豊満なボディラインを強調しながら発情した美少女退魔師の匂いを振りまく。 発情汗の浮かんだ美貌には、霊力を豊富に含んだアシンメトリーショートカットの金髪がバラバラとへばりつき、栞梨の必死な表情と合わさり見るものの師逆心を存分に掻き立てる。 今の栞梨には、普段は気にならない密着スーツの感触さえ恨めしい。 走り、弓を撃つ度に、胸が揺れ、発情汗で肌に張り付く極薄の戦闘スーツが柔肌をなめ上げる。 そのたびに栞梨は性感を刺激され、口布に包まれた唇を噛みながら熱い吐息と喘ぎ声を噛み殺さなければならない。 その間にも、下腹部に刻まれた淫紋からはじくじくとした淫熱が栞梨の腰奥に送り込まれ、ゆっくりとだが確実に彼女の我慢をすり減らす。 栞梨は戦闘中にも関わらず、今すぐぐしょぐしょに濡れた秘所を掻きむしり勃起した乳首をこね回したいという淫らな思考が振り払えない。 (だ、ダメですっ…い、今は戦闘中…っ) それでも栞梨は必死にその考えを否定し、どこまで続くのかわからない通路を懸命に走る。 だが、快感で震え無意識に内股気味になってしまっている美脚のフットワークは乱れ、床を叩くヒールの硬質な音は確実に狂い始めている。 そして、栞梨を追い詰めるのは自身の豊満な身体から湧き上がる欲望だけではなかった。 栞梨を追いかけるドローンが空中と床の上下から、白い粘液の液弾を一斉に吐き出した。 「くっーーーっ!!」 (ま、またぁっ…こ、これにあたるわけにはっ…) 一瞬早く攻撃の予兆を察知していた栞梨は、踏み出した長い脚を踏ん張り、進行方向とは逆にステップ。 急な方向転換に腿尻と太腿の筋肉がきゅっと引き絞られ、二〇近い地点から発射された液弾を懸命に回避する。 素早い回避運動。 常人が見たらその姿を見失うような速度だ。だが、その速度をもってしても美少女退魔師を執拗に追い詰めようと繰り出される淫機械の弾幕すべてを回避することはできなかった。 避けきれなかったいくつかの液弾が、栞梨の腿尻、腿裏の生肌、タイツ生地のニーソックスに包まれた美脚に着弾して柔肌と戦闘スーツに白濁液をぶちまける。 「くぅーーー~~~~っ!!!」 被弾個所の生肌とスーツに包まれた柔肌から燃えるような感触が腰奥を直撃する。 追跡が始まってから何度か繰り返されたその感覚に、栞梨は美貌を歪めて細顎を跳ね上げ、食いしばった唇から熱い吐息を漏らしてしまった。 だが、淫らな攻撃による快感で揺れる視界を何とか立て直し、もつれそうになる脚に鞭をうち逃走を続ける。 (こ、この液体っ…び、媚薬っ…肌がっ…) 腿尻と太腿にねっちょりと絡みつく白濁した粘度の高い液体は、ただでさえ発情した栞梨の肌をさらに追い詰める。 白濁液に被弾した肌は、それを拭っても鳥肌が立ったように敏感になり、掻痒感を伴った快感で栞梨を苛む。 弾幕は段々と正確で執拗になっており、何度か繰り返されたいまでは全てを回避することはできず、何発かは当たってしまうようになっていた。 ハイレグレオタードが食い込み、はち切れんばかりに除くむっちりとした太腿と腿尻にへばりついた粘液を、極薄のグローブに包まれた細指で拭うと、拭った細指までもがびりびりとした快感を発し始めた。 「っぅ…!」 栞梨は粘液の絡んだ細指を戦慄かせ、口布に唇を包まれた屈辱と快感で歪め、悔しさにぎりっと奥歯を噛みしめる。 気丈な精神力で快感を押さえつけてきたが、最早身体の火照りは最早意思の力で無視できる範囲を超えつつある。 霊力もこのペースで使わされては長くはもたない。 そして、脱出の目途は全く立たず、追い回されるままにビルの中を走らされている。 栞梨は精神的、肉体的にもじわじわと追い詰められている。 (ど、どうすればっ…このままではなぶり殺しです…っ) 現状を打破しようとする思考する。だが、この状態においてそれは決定的な隙だった。 液弾での攻撃を行っていたドローンが突如として、攻撃パターンを変化させた。 中空を泳ぐ蛇ドローンはその口腔から、ソフトボール大の黒い球を栞梨に向かって吐き出した。 球は空中で二つに割れると、その間にねばねばとした紐を渡し、通路いっぱいにまで広がった。 「なっ!」 栞梨は突如変わったドローンの攻撃パターンに眼をむいたが、それだけだった。 紐は栞梨の美脚にぶつかると、左右の球がおもりとなり、ぐるぐると巻き付く。 いくら抜群の運動能力を誇る退魔師でも、疾走中に両脚を紐で縛らればたまったものではない。 栞梨はろくに受け身をとることもできずに、激しく通路に倒れ込んだ。 両足を縛られた栞梨はうつ伏せになったまま脚に絡みついたねばつく紐を解こうと見悶える。 「きゃぁーーっ!!!!」 (だ、だめっ…は、早く、はやくこれを解かないとっ…!) だが、その抵抗は当然予期されていた。 粘つく紐の両端についている半球が短いアラーム音をあげ、赤く光りだす。 「ふぁぁっ!?」 光がともった瞬間、栞梨の身体が跳ね、抑え込まれていた嬌声が薄い唇から漏れ出した。 「あっ、うっ…、こ、この感覚っ…!?れ、霊力が吸われてるっ…」 身体の中心から大事ななにかが奪われていくような虚脱感。そして、その隙間を埋めるように腰奥から湧き上がる熱い快感。 淫紋の改造により霊力を使うと快感を感じてしまう恥ずかしすぎる身体にとって、霊力の吸引は致命的だった。 無理やり身体から引きずり出される、抗いがたい退廃的な快感。 拘束を解こうとしていた細腕からは力がぬけて弱弱しく拘束を握りしめるだけになり、口布に包まれた唇からは涎が垂れ、気丈な意思を示し続けていた流麗な眉根が下がる。 今まで我慢していた快感が堰を切ったように一気に引きずり出された。 艶肌には脂汗と冷汗と発情汗が浮かび、かぁーっと朱が差し真っ赤に染まる。 終わりのない通路を淫機械に追い回され蓄積された快感と疲労はもはや限界だった。 身体中の関節からは力が抜け落ち、床に突っ伏しそうになる。 だが、美少女退魔師はあきらめない。 「ううっ…こ、これくらいっなんてことはっ…っ」 (だ、だめっ…あきらめたら終わりですっ…抵抗っ…しないとっ…) 萎えそうになる精神と身体を奮い立たせるとグローブにつつまれた細指を冷たい床に突き立て、かきむしりながら上体を必死に持ち上げ、がっくりと落ちていた視線を上へ向ける。 だが、もちろん彼女を窮地に追い込んだ淫機械はこんな致命的な隙を逃すはずがない。 すでに、床の上で悶える美少女退魔師を完全に取り囲んでいた。 なんとか、顔を上げた栞梨が見たのは、前方と後方の通路から彼女の柔肌を味わうために湧き出したおびただしい数の機械たちだった。 「っ~~~~~~っ!!!」 退魔師の矜持として、かろうじで情けない悲鳴を堪えた栞梨を襲ったのは機械たちが吐き出す白濁した粘液のシャワーだった。