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濁り丸
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【R18 FGO小説】藤丸 "立花"は、雄に服従する 中編-3

 ――"黒髪の青年"と"赤毛の少女"が、卑猥な水音を立てながら舌を絡ませ合っていた。 「――ン゛ぅ゛……っ♡♡ ちゅっ♡ ちゅるるっ♡♡♡ じゅるぅ……っ♡ し゛ゅるるるぅ♡♡ ん゛ち゛ゅ♡ ちゅっ♡♡ ん゛ふぅ……っ♡」  年若い男女が傍から見れば対面座位で繋がっているようにしか見えない体勢のまま、前戯の段階である口付けという行為に耽溺している。息継ぎなどによりキスが途切れてしまいそうになると、二人はどちらともなく無意識の内に相手の顔に自分の顔を近付けてしまうのだ。 "  唇が塞がっているため唯一の呼吸手段である荒い鼻息が、顔の下半分に吹き掛かる"こそばゆさ"すら何故か心地良いのである。  口付けよりもずっと"先"にあるセックスに躊躇しているというよりも、ただただキスの蕩けるように甘く痺れるような快感に夢中になっている様子であった。触れ合った唇が少しでも離れてしまうのが寂しいと感じてしまい、いつまでも口付けを止めることが出来ないのである。 「んむ――っ♡ ぷはぁ゛ーーっ♡♡ むちゅっ♡♡ ちゅぷッ♡ ぢゅぷぷっ♡♡ ちゅるるっ♡♡♡ じゅずるるるっ♡ ぢゅるる……ちゅぅっ♡♡ ――ちゅぷっ♡」  ――二人は誰からも邪魔されない時の中で、キスの快楽に溺れているのだ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――  最初は唇同士を軽く触れ合わせるだけの、付き合い始めの少年少女が行うようなライトキスだった。  時間が経つのに従って二人の口付けは少しずつ大担になっていき、相手の唇を鳥のように啄み合うバードキスに変わり、最終的には上唇と下唇の隙間から伸ばした舌先同士をネットリと絡ませ合うディープキスになったのである。  最早、キスという区分の中で収まり切っているのか疑わしい程に、二人の男女の口付けは激しくより深いものになっていた。  もっと、もっとと――止めどなく溢れる唾液を舌先を用いてある種の"共同作業"のように、二人分の溢れた唾液を泡立つまで混ぜ合わせ、じゅるじゅると卑猥な水音を響かせながら唾液を啜り合う。粘膜同士を触れ合わせる"口交尾"の快楽に、二人は理性と呼べるものが蕩ける程に溺れ切っていた。  ただ触れ合う唇や絡み合う舌の感触や熱に脳を犯され、恥ずかしい淫らな水音を立てる口付けを赤毛の少女は自分からしてしまう。本来ならば拒むべき筈なのだが、この蕩けるようなキスの虜になってしまっている。 「ちゅっ♡♡ ぢゅるる――ッ♡♡♡ ぢゅぷっ♡ ぢゅぷぷっ♡♡ ぷちゅ――ッ♡♡♡ ちゅるるるぅ゛♡ ん゛ぅ……っ♡♡♡ はぅ……りっかぁ♡♡♡ んちゅっ♡♡ ちゅるぅ……っ♡ じゅずるるるる――ッ゛♡♡♡」  互いの口内を唾液に濡れた艶めかしい舌先が交互に行き来しており、その様子は下手な交尾よりも淫猥なものである。淡白なセックスよりも情熱的で愛情を感じさせる彼らの口付けは、公衆の面前では絶対に見せられない程に濃厚で濃密なものであった。  まだ性の知識に疎い子供であったとしても、今の彼らの姿を見れば思わず両目を手の平で覆ってしまうことだろう。ある意味で性癖が一発で"キス魔"に歪んでしまいそうな程に淫らで気持ち良さそうな光景であり、正しく"目に毒"なものであった。  二人が口付けという行為に夢中になっている証拠に、彼らは一体どれだけの時間が経過したのかが曖昧になってしまう程である。数十分経ったのか、それとも数時間経過したのか――下手すればまだ数分しか経過していないのかと、疑問に思う程に経過時間があやふやであった。  ――時を忘れてキスに耽っている赤毛の少女は、どこまでも背徳的な快楽に溺れている。  ただ相手の唇を貪ることにだけ熱中しており、口端から唾液が零れることも気にならない位に快感に囚われていた。このままでは呼吸すらも忘れてしまいそうな程に夢中になっており、きっと顎の筋肉が疲労して痛みを感じるまでこの口付けは続くのだろう。  二人がキスをする光景を"覗き見"をしている"淫乱な花の魔術師"は、現在進行形で寝取られ"気分"を堪能しながら自分で濡れそぼった秘所や母乳の出るようになった乳房を愛撫して慰めていたりする。『ぁっ♡♡ あぁ……っ♡♡♡ ぼっ、ボクのご主人様がぁ♡♡ また女の子とラブラブなキスしてる……っ♡♡♡ んひッ♡♡ 遠くから見てるだけだと、本当に悲しいのにっ♡♡♡ ――こっ、興奮するぅっ♡』と、寝取られ性癖を刺激されて気持ち良くなっていた。  度し難い程に淫乱な夢魔に覗き見されているとは知らず、二人は愛し合う男女がするキスをし続けている。  一般的にフレンチキスやディープキスと呼ばれる二人の深い口付けは、恋人や夫婦といった関係の相手としかしないものだ。彼らは未だそう言った"深い仲"になっていない筈なのだが、既に口付けに対する抵抗感は無くなってしまっていた。  特に赤毛の少女は完全にキスのことしか頭に無いといった様子であり、太陽を思わせるオレンジ色の瞳はドロドロに蕩け濁っている。彼女は"うっとり"という言葉が良く似合う表情をしており、発情したメスの顔を浮かべてしまっていた。  口付けの水音と甘ったるい吐息の隙間に、切なげな声で彼の名前を殆ど無意識の内に呟く。 「じゅるっ♡♡♡ ちゅぷっ♡♡ ちゅる――っ♡♡♡ ん゛ぅ♡ んっ……はぅ゛っ♡♡♡ "りっかぁ"……っ♡♡ ちゅぷッ♡♡ ち゛ゅるる……っ♡♡♡ ちゅっ♡♡ ち゛ゅるるるるっ♡♡ はむ……っ♡♡♡ ちゅっ♡♡ ぢゅるっ♡ ぢゅるるっ♡♡♡ ちゅぅ――っ♡♡」  ガムシロップのような唾液に濡れた舌同士が絡み合う様は、まるで軟体生物である蛞蝓や蛸同士の交尾のようだである。二人の舌先同士が別の生き物のように艶めかしく動く度に、卑猥で粘っこい水音と熱っぽい吐息の混じった淫音となっていた。  ――静かな部屋の中に、淫音が木霊している。  赤毛の少女――"藤丸 立花"は、黒髪の青年――"藤丸 立香"に正面から抱き合うような形で、所謂"抱っこ"をされていた。親子ほど年が離れた年齢差で行う抱っこなら微笑ましい光景だったのだが、成熟した二人の男女が行う抱っこは、どうしようも無い程に淫靡な光景を作り出している。  彼がベッドの上で胡坐を掻いて出来た空間に、彼女の愛蜜や汗で濡れそぼった桃尻がすっぽりと収まっていた。立花本人は自覚していないのだが、無意識の内にムッチリとした肉付きの良い脚を立香の背中に絡み付かせており、俗に言う大好きホールドをしてしまっている。  今の二人を見てもイチャイチャしている、恋人同士にしか見えないだろう。  既に彼女の着用していた衣服の殆どが肌蹴てしまっているため、本当に対面座位の体勢で性行為に及んでいるようにしか見えない。表情からもオスに甘え切っているメスにしか見えないため、今の立花が無理矢理に唇を奪われているとは思えないだろう。  彼女は自ら立香の口内に溜まった唾液をじゅるじゅると水音を立てて啜り、『コクっ♡♡ コク……っ♡♡♡』と、可愛らしく喉を鳴らしながら美味しそうに嚥下している。甘ったるいジュースのような錯覚を覚える唾液を吞み下す度に、濡れそぼったイヤらしい割れ目から愛蜜を"お漏らし"していた。  立香の勃起したペニスや脹脛、足を粘っこい人肌に温められたローションのような彼女の愛蜜が汚しており、立花が興奮しながら気持ち良くなっていることが一目瞭然である。そんな恥ずかしい程に悦んでしまっている自分自身を隠すように、彼女は頬だけでは無く耳の先端まで真っ赤に染めながら口付けをより激しくしてしまう。 「ぢゅぷ……っ♡♡♡ んくっ……んぐっ♡♡ ん゛っ――んちゅっ♡♡♡ もっ、もろぉ……っ♡♡♡ ちゅぷっ♡♡ ちゅぷぷッ♡♡ ち゛ゅるるるぅ♡ じゅる……っ♡♡ キスいっぱぃ♡ ぢゅぷっ♡♡♡ じゅぷぷ……っ♡ ち゛ゅるるっ♡ ん゛ぐっ♡♡ じゅるるるるる――っッ゛♡♡♡♡」  頬の内側や歯茎の溝の一つ一つまで丹念に舐めしゃぶられ、お返しをするように相手の内頬や歯茎を舐め上げる口交尾。炎天下に放置されたアイスクリームのように、二人の口内の体温や唾液が溶けて混ざり合い、口の中の味や口内温度が同じになっていく。  互いの唇や舌の境界線が少しずつ曖昧にぼやけていき、このまま一つに溶け合ってしまうような一体感に囚われている。蜂蜜よりも遥かに甘く弱い電流を流され続けるような痺れの伴う快楽が、彼女の脳の奥底部分をチリチリと焼き焦がす。  一度でもこの快感を知ってしまえば忘れられず、口寂しさを感じずにはいられないだろう。  立花は得意であった筈の心を偽ったり虚勢を張ることが出来なくなっており、何もかも忘れて日頃の重圧から解き放たれた状態で快楽に溺れている。逞しい肉体のオスに震える身体を優しく抱きしめられ、守られるような安心感の中でキスに耽溺するという行為が、彼女の心や体をトロトロに溶かしていく。 (だきしめられるのすきぃ……っ♡ いっぱいギュッてされながら、キスきもちいぃ♡♡♡ もっと……っ♡ もっとキスぅ♡♡♡ ――ぁん♡♡♡)  立香の温かさにもっと触れたいと思う彼女は、自分から身体をギュッと押し付けてしまう。  しっとりと汗ばみ匂い立つ艶めかしい肢体を惜し気もなく外気に晒しており、彼の逞しい胸板の上で潰れる豊満な乳房によって生み出される深い深い谷間や背中からお尻にかけてのS字のラインは、思わず生唾を吞み込んでしまいそうな程に美しい。  汗に濡れた素肌からは甘酸っぱい汗と発情臭が混じり合った、形容するならば"甘い香り"を周囲に振り撒いていた。本人には抑えたり取り繕うことも叶わない淫臭により、肢体を密着させるオスを柔らかな肢体や火照り切った体温などの五感を使って誘惑している。    ――淫らで美しく可愛らしいメスの誘惑にオスが抗える筈も無く、立香は大きな睾丸の中でグツグツと精液が煮詰まっていくのを感じていた。  交尾専用の粘っこい愛蜜を『トプっ♡♡ トプッ♡♡♡』と、止めどなく溢れさせる膣口。  それは口付けを求めて涎を溢れさせるのに良く似ており、彼の舌を現在進行形で口内に受け入れているように、立花はトロトロの蜜に満たされた膣孔に、長大なペニスを挿入されることを"メスの本能"が望んでいるのだ。  性的興奮によりふっくらと膨らんだ大陰唇や肉付きの良いムッチリとした尻タブの間に、怒張した長大なペニスが下から力強く押し付けられおり、彼女の体重の殆どをペニスの勃起力だけで持ち上げられている。  立香の規格外な大きさのペニスを怒張させる海綿体には、現在進行形で大量の血液が送り込まれており、ポンプの役割を果たす心臓の鼓動に合わせるようにペニスが大きく脈打ち、その度に立花の身体が浮かび上がっていた。  濡れそぼった割れ目に力強く脈打ったペニスの陰茎が食い込む度に、彼女は身体をビクビクと震わせながら口内で甘い嬌声を上げる。 「ん゛く゛っ♡♡ ん゛ぅ゛――ッ♡♡♡ んちゅっ♡♡ ふぅ゛……っ♡ ちゅるるっ♡♡♡ ちゅっ♡♡ ちゅぷぷッ♡♡ ん゛く゛っ♡ ん゛っ♡♡ ん゛ぅ゛~~~~~~っッ゛♡♡♡ ちゅぅ♡♡ じゅるるるぅ……っ♡♡♡」  二人の上半身は指一本の隙間も差し込めない程に密着しており、立花の大きく柔らかな乳房は立香の逞しい胸板にむにゅりと押し潰されていた。性的興奮により硬くシコった彼女の乳首も、彼の硬い胸板に強く押し付けられ、身を捩る度に乳首も擦れて甘い痺れが生まれている。  火照り汗ばむ程に高まった体温やトクントクンと高鳴る心臓の鼓動が、そのままダイレクトに"振動"や"熱"として立香に伝わっていた。傍から見ているだけで恥ずかしくなる程に興奮している彼女は、高まり切った快感の波に耐え切れず、口付けだけで絶頂を迎えてしまう。 「ちゅぷっ!?♡♡ ちゅっ♡♡ ちゅっ♡ ちゅるっ♡♡ ん゛ぅ゛~~~~~~~~~~っっッ゛♡♡♡♡ ふぅ゛ーーっ♡♡ ふぅ゛ーー……♡」  意識が霞む程の快感に呑み込まれながら、膣口よりも上の位置にある小さな穴――ヒクヒクとする尿道口から『ぷしゅっ♡♡ ぷしゅッ♡♡♡♡』と、メスのフェロモンをタップリと含んだ体液を大量に噴き出す。彼の背中に絡み付けていた脚を空中に向かってピンと伸ばし、豊満な乳房が潰れんばかりに背中を反らしていた。 「ぢゅぷっ♡ じゅるっ♡♡♡ じゅるるるぅ゛――ッ♡♡ ぢゅぷッ♡♡♡ ちゅぷぷっ♡ ……ちゅるっ♡♡」  絶頂の波が完全に引くその時まで、二人の影は一つに重なり合ったままである。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 「――んぐっ♡♡ ちゅッ♡ ちゅぅ……っ♡♡♡ んむ――っ♡ はぁ゛ーーッ♡♡♡ はぁ゛……っ♡ もっとぉ――んむッ♡♡ んちゅ♡ ちゅるるっ♡♡ ぢゅる……ちゅぅ♡ じゅふ゛るるっ♡♡ ちゅぷっ♡ ちゅぷぷッ♡♡ ――ちゅるるっ♡」  立花と立香の唾液に塗れた舌同士が、密着したままにネットリと絡み合う。  ぴちゃぴちゃと水の雫達が踊るような水音が、熱気と湿っぽさの籠った部屋の中で鳴り続けていた。耳を澄ませば、布や身体同士が擦れる音や熱っぽい吐息の漏れる音も聞こえてくるのだが、このイヤらしい水音だけが妙なことに耳に残るのだ。  彼女のしなやかな四肢は『ビクっ♡♡ ビクンっ♡♡』と、絶頂の余韻により小刻みに震えていた。身体が震える度に汗が煌めきながら飛び散り、ベッドの上に小雨が降るように小さな染みが無数に作り出されていく。  二人の口元はどちらとも判断が出来ない唾液によって濡れているのだが、それを不快に感じたりする気配は無く、ただ口付けの蕩けるような甘い痺れに溺れている。口端から唾液の蜜がトプトプと零れ、彼女の胸元の深い谷間に雫となってポタポタと落ちていく。  大きな乳房同士の谷間には汗と唾液の混じった体液が溜まり、そこから饐えた卑猥な香りが放たれていた。蒸れた甘酸っぱい汗やバルガモットの使用されたボディーソープの甘い香り、唾液の乾く饐えたニオイが混ざり合った表現し切れない淫臭は、立香の理性を少しずつ奪っていく。  キスに耽溺する二人は言葉を殆ど発していないのだが、唇が触れ合う時に出る湿り気を帯びたリップ音が、彼らの昂った気持ちを言葉以上に雄弁に伝えていた。もっと相手と"深く"繋がり合いたいという感情が、淫らな水音から何故か聞こえてくるのだ。 「じゅるるるぅ゛――ッ♡♡ ちゅぷっ♡♡ ち゛ゅるッ♡♡♡ ぢゅるるるっ♡♡ んむ……じゅぷっ♡♡♡ ちゅるっ♡♡ ちゅるるるっ♡♡ ん゛ぅ゛……っ♡♡♡ んぐっ♡♡ じゅるる゛る゛――っ♡♡♡ ちゅぷっ♡♡ ちゅぷぷぷっ♡♡ ちゅるるっ♡♡」  完全に蕩けてしまった立花の表情を薄目で確認した立香は、頭を前方に倒しておでこ同士をくっつける。 「ぷはぁ――ッ♡♡ ん゛ぁっ♡♡♡ はぁ゛ーーっ♡ ふぅ゛……っ♡♡♡ ――ぁッ♡」  ずっと触れ合っていた唇が離れてしまった彼女は切ない表情を浮かべ、口寂しそうに瑞々しい艶やかな唇を尖らせ、もっと口付けが欲しいと行動だけで"おねだり"を無意識にしてしまう。親とはぐれてしまった子供のような表情をする立花に、彼は少しだけ罪悪感を覚えるのだが――  彼女の心の奥底に溜まった"淀み"や誰にも曝け出せなかった弱さを癒すために、立香はもっと深く繋がり合いたいと口にする。人肌の温かさが傷付いた心を癒し、明日の元気になると知っているからだ。  それは彼が黒い騎士王に貰った、優しさと完全に同じであった。 「立花ともっと気持ち良くなりたい。もう勝負も関係無くて、ただ二人でキスよりもっと深く繋がりたいんだ…………駄目?」 「~~~~~~~~~~っっっ゛♡♡♡♡ ぁっ♡ あぅッ♡ そっ、それはぁ……っ♡♡ んぁっ゛♡」  立花は余りに魅力的な提案を聞いて本能のままに頷いてしまいそうになるが、ほんの少しだけ残っていた理性が踏み止まらせようとする。立花の中で蕩けた理性と本能がせめぎ合い俯いていると、立香は彼女を抱きしめていた両腕に力を込めた。  呻き声とも嬌声とも判断の出来ない『ん゛ぅ゛~~ッ♡♡♡』と、吐息のような声を漏らす立花に、彼は最後の一押しをするように耳元で優しい声色のまま囁く。 「ずっと辛くて苦しかったのも"同じ"だから分かってる。誰にも弱い所を見せられ無くて、本当の自分が分からなくなりそうになったんだよね。でも、今だけは――俺にだけは、本当の立花を見せて? 絶対に受け止めるから」 「ぁ――っ♡♡ ほっ、ほんとぅ?♡♡ ぃ゛っ……いいのっ゛♡」    華奢な肩と声を震わせる彼女は、目尻にこれまでずっと流すことを"我慢"していた大粒の涙を溜めている。そんな立花の零れ落ちてしまいそうな涙を彼は舌先で優しく舐め取り、彼女の頭を右手で優しく撫でながら『うん』と、頷いた。 「――ぁ゛っ♡ あ゛っ♡♡ あぁ……っ♡♡♡」  立花の心の中にあった最後の砦が破られる音が鳴り、ずっと押さえ付けていた本当の自分が表出する。ただのか弱いどこにでもいる普通の少女は、色んな感情の混ざり合った淀みを吐き出すように大粒の涙をポロポロと流す。  そんな彼女を優しく抱きしめて受け止める立香は、涙が枯れるまで傍に居続けるのだった。

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Comments

いつも楽しませてもらい、ありがとうございます。 今回のキスのシチュも最高でした。

谷澤晴夫


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