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【先行公開】9月7日に他プランでも公開予定小説『軍人の臭気責め尋問』【男の臭い、ブーツ、靴下、素足】

2XXX年。

日本は東と西で真っ二つに分かれ、戦争を行っていた。

そしてそんな戦時中、冷たい床板に男の身体は横たえられていた。

男の名前は菅原。

東軍の大佐である菅原は西軍からの襲撃にあい、その場の責任者として西軍にこの部屋へと連れてこられたのだ。

全身に張り巡らされた縄が身体を締め付け、口には粘着質の分厚いテープが貼られているせいで声は言葉にならず、すべてが呻きにしかならない。

呼吸はかろうじて開けられた鼻の穴だけで行うしかなかった。

息は思い切り吸わないと空気はまともに吸えず、毎回深呼吸をするかのように一回一回の呼吸が深くなってしまう。

菅原がここに連れてこられた理由はもう分かっていた。

東軍の最重要拠点を吐かせるため、西軍はここで拷問をしようとしているのだろう。

覚悟を決めて軍に入り大佐となったものの、いざ身動きができず何をされるかも分からないこの状況に、恐怖と底知れぬ不安だけが菅原の意識を占めていた。

そんな中重厚な扉が開く音が聞こえる。

暗闇の中にいくつかの足音が響く中、菅原はは身じろぎ一つできずただその足音が自分の横に止まるのを待つしかなかった。

「菅原大佐だな。お前には東軍の拠点の場所をすべて吐いて貰う」

静かで冷たい声が響いた。

それは西軍の尋問官の安藤の声だった。

菅原は顔を上げようとするが縄で繋がれた手足はびくとも動かず、安藤の顔を見ることはできなかったが、足元のブーツの大きさから巨体であることが分かる。

そしてその尋問官の後ろには、部下であろう軍人達が幾人も並んでいた。

「まぁ言ってすぐに吐くとは思えないからな。お前には少し苦しんでもらうことにしよう」

尋問官の声には感情が一切こもっておらず、それが更に菅原の恐怖を煽った。

それでも仲間や自分の家族のため、菅原は拠点を吐く気なんて一切ない。

吐くぐらいならば死ぬ。

菅原の中でその程度の覚悟は決まっており、そのために奥歯に毒薬を仕込んでいたのだが、口に突っ込まれた布地のせいでその選択をすることもできなかった。

「良い目だ。終わった頃にどうなってるかが楽しみだよ。おい、始めるぞ」

そう尋問官の声が響くやいなや、床に寝る菅原の頭に何かが被せられた。

それは古い木の匂いがする四角い箱だった。

箱には至るところに何かが突っ込めるような穴が開いているものの、栓がされているせいで内側は暗くただただ菅原の不安を煽る。

視界が遮断され音も少し遠く聞こえるだけになった中、菅原の鼻だけで行う荒い呼吸音だけが響いていた。

その時、箱に開いた穴の一つから何かが侵入してくる。

「脱ぎたての新鮮な匂いだぞ」

「さいっこうに臭くて良い匂い嗅がせてやる」

菅原の頭上から、尋問官の後ろに控えていた軍人達のそんなからかうような声が聞こえる。

軍人達は尋問官たちの指示で菅原の周りに集まると、その数日履き続けていたであろう泥に汚れた黒い革のブーツを脱ぎだした。

「このくっそ暑い中、お前らの拠点に乗り込むだけに何日この重いブーツ履いてたと思うんだ」

「おかげでこのブーツん中が足汗で沼みてぇになってやがる」

そして別の軍人の声が嘲笑うように言う。

菅原はこの状況の中必死にその言葉の意味を理解しようとした。

「そうなったのは東軍のせいだ。その苦労が詰まったブーツを大佐に嗅がせてやれ」

そして尋問官の言葉で何をされるか理解した菅原は、今からされることの気色悪さから全身に鳥肌が立った。

同じ軍人である菅原は、いかに軍人の足が蒸れるかは嫌でもわかっている。

そしてその匂いの強烈さも。

そんな中軍人達は脱ぎたてのブーツを、口の方を箱の中へと向けて穴へと突っ込んだのだ。

箱に空いた穴には軍人達の大きなブーツたちがいくつも刺さり、その匂いを箱に充満させていく。

菅原の鼻に一瞬だけ香ばしい乾いた土と革の匂いが漂ってきた。

しかしそれは本当に一瞬だけで、次に菅原の鼻腔を支配したのはあまりに強烈なブーツの中の悪臭だった。

その強烈な匂いは菅原の鼻を痺れさせ、目には自然と涙が浮かぶほどに刺激の強い匂いだった。

土と汗が混ざって凝縮されたような泥臭さと、何日も履き続けた革が放つ生々しい臭い。

そしてなによりも、足がブーツの中で足汗で蒸されることによって放たれる、酸っぱさと粘つくような臭さの混ざる激臭。

箱の中に閉じ込められたそれらの匂いは、息苦しさから深呼吸を繰り返す菅原の鼻へと流れ込み、呼吸をするたびに鼻の奥から肺、そして体中へと深く吸い込まれていく。

「んぐぉぉぉぉおおおっっっ!!」

吐き気を催すほどのブーツの悪臭に、菅原の身体は本能的に拒絶反応を示した。

男のブーツのあまりの臭さに胃の中のものがせり上がってくるような感覚を必死に飲み込み、少しでも匂いを散らすために箱の中で頭を左右に振るが、足汗が滴るほどに蒸れたブーツは箱の穴にぴったりとハマり、いくら藻掻いても匂いを弱まることはない。

そして口元を塞がれているため呼吸は鼻だけで行うしかなく、我慢しようにも苦しさから思い切り鼻呼吸をしてしまい、そのたびにその湿気の籠る足の刺激臭が身体中に広がっていった。

「んんんんんんんんんんっっ!!んんんんんんんんっ!!」

「箱ん中、俺らのくっせぇくっせぇブーツの匂いでいっぱいにしてやるからなぁ」

「どうだ?俺らの努力の匂いは。最高に良い匂いだろ」

「かぁああっ、くっせぇえっ!こっちまで匂ってきやがる」

あまりの臭さに悶え唸る中、軍人達は自らのブーツを箱へと差し込みながらそんな菅原をあざ笑うように言う。

そしてそんな菅原をもっと苦しませるようにブーツをさらに深く差し込み、顔から数センチの距離にいくつものブーツの口が集まった。

「んぇぇえええええええっっ!!んんんんんんっ!!」

「はははっ!!喜んでる喜んでる」

「まだブーツん中あったけぇから匂いが新鮮だろ?」

そのあまりの近さにブーツ匂いの密度はさらに増し、箱の中はそのネットリと湿った足の激臭によってサウナのようになっており、菅原は堪えきれずに嗚咽を漏らす。

しかしそれすらも面白がるように、軍人達はブーツを揺らしてに溜まる臭い匂いを箱へと流していった。

「んぐぉぉぉおおおおおっ!!」

その臭さにもうやめてくれと言わんばかりに唸り声をあげ、バタバタと体を揺らすがそのブーツは箱から抜けてくれず、その匂いからは逃げることはできない。

ブーツの中からはムワッとした湿気と共に、ネトつくような足の納豆臭と革の重工な匂い、そして汗の目に染みるような酸っぱさが溢れ、菅原の顔を覆い尽くして襲った。

「おぉぉぉおおおおおおっ!!」

「おいおい、お前も軍人だろ?ブーツの臭さぐらい慣れてんだろうよ」

「ったく、これだから東軍は弱ぇんだよ。くせぇ足なんざ軍人の勲章だろ」

臭さに悶え苦しむ菅原に、軍人達は嘲笑うように言う。

その声には少しの同情も憐憫も感じられず、足の匂いに苦しむ菅原を心から楽しんでいるようだった。

「ほら、もっと俺のブーツ嗅いでくれよ」

「俺のも俺のも」

「顔に押し付けてやるからなぁ」

そして箱の中でブーツは更に菅原の顔に近づき、ついにブーツの口が菅原の顔を覆うように押し付けられる。

熱いブーツの口が顔中に張りつき、更にその臭さが生々しく強烈になってしまった。

「んごぉぉぉおおおおおおっっ!!」

吸うたびにブーツの奥から暖かい空気が鼻に流れ込み、その濃厚で臭い足の匂いに意識が遠のきそうになる。

匂いで人は死ぬことはないが、このままでは本当に悪臭に殺されるのではないかと脳裏にそんな考えがよぎった。

それほどまでに軍人のブーツは蒸れ、あまりにも臭かったのだ。

それでもまだ菅原の心は折れていなかった。


こんな目に合わせた連中に絶対に吐くものか…!!


ブーツの匂いが蔓延する箱の中で、必死に涙を流しながらその臭い空気を鼻で吸い続けながら、菅原はその意思だけはハッキリともっていた。

しかしそんな硬い菅原の決心を揺るがすように、尋問官が冷たい声を放つ。

「さて、そろそろ準備運動は良いだろう。次の段階に進め」

尋問官がそう言うと、軍人達は箱の穴から一気にブーツを引き抜いた。

臭さの中一瞬だけ清浄な空気が入った菅原は喜びの中何度も深呼吸を繰り返すが、その時間は一瞬で終わってしまう。

「もっと臭いものを嗅がせてやろう」

尋問官がそう言うと、後ろに控えていた第二陣の軍人たちが菅原の箱の周りを囲んだ。

そして履いていたブーツを脱ぐと、そのブーツ脱ぎたての汗でぐっしょりと濡れた黒い靴下を履いた足を箱の穴へと近づけていく。

「あぁ、やっとブーツ脱げたぜ。蒸れ過ぎて脱ぎたくて堪んなかったんだよなぁ」

「足汗で靴下ぐっしょぐしょになっちまったよ。足にべったり張り付いてやがる」

「俺のも俺のも。わざと濡らしたのかってぐらい靴下ぐちょぐちょだよ」

若手で構成された軍人達は、軍から支給された黒い靴下が足汗でべったりと足裏に張り付くお互いの足を見ながら笑う。

そしてそのブーツの中で蒸されて足汗で蒸れに蒸れた靴下の足を、さっきまでブーツの差し込まれていた穴へと一斉に差し込んだ。

その湿った靴下の足先が箱の穴から菅原の顔のすぐ近くへと侵入し、一気に箱の中の温度が上がる。

ブーツの時とは違い温度のある人の足は、ぐっしょりと足汗で湿った黒い靴下に包まれていて菅原の顔を取り囲んでいた。

先ほどのブーツの悪臭がまだ鼻の奥に残る中、菅原は息を止めて抵抗しようとするが鼻だけで行う呼吸ではすぐに限界が来てしまい、息苦しさから深く息を吸い込んでしまう。

「んぐぉぉぉおおおおおっっっっ!!!」

瞬間、湿気の籠る温かい空気と共にブーツの時よりも直接的な、蒸れた足の重厚で粘りつくような悪臭が菅原の鼻腔を突き刺した。

何日も密閉されたブーツの中で蒸され続けた足から発せられる、まるで納豆のようなネットリとした不快な匂い。

汗が染み込み、少し乾いてはまた濡れるを繰り返したことで凝縮された強烈な酸味。

そしてそれらと混ざるブーツの革のツンとする匂い。

それが混ざり合って発酵したかのような激臭が、箱の中の空気を一瞬で汚染していく。

「んんんんごぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!」

複数の湿った靴下の感触が鼻と口を同時に圧迫する。

鼻が湿った靴下の足裏に埋まり、呼吸の全てが足汗で湿った靴下のフィルターを通さなければならなくなった。

吸い込む空気はもはや空気とは言えず、凝縮された汗の酸っぱさ、納豆のような発酵臭、そして蒸れきった皮脂の重さ、それらが混ざり合った暴力的なまでの悪臭の塊が無理やり鼻から喉、そして肺の奥深くまで侵入してくる。

「ごおぉぉおおおおおおおっっっ!!」

ぬるりとした汗を含んだ靴下の感触と、布越しに伝わる体温、そして脳髄を直接揺さぶる強烈な匂いに菅原の意識は朦朧としていく。

「はははっ、どうだ大佐。俺の足の匂いわ最高だろ?」

菅原の顔に足を押し付けている軍人が、楽しそうに体重をかけて言う。

そしてさらに菅原を絶望させるように、押し付けたままの足指をゆっくりとグニグニと開閉させた。

靴下に張り付いていた指が動くたびに、もわっと指の間に溜まっていた一層濃密で淀んだ悪臭が解放される。

「んぐぅぅううううううっっっ!!」

それは熟成されたチーズのような、鼻の粘膜をに直接染みるような悪臭だった。

「指の間が一番ヤバいんだよなぁ。もう何日も洗ってねぇこの熟成された匂い、大佐様を歓迎するにはピッタリだろ」

軍人は嘲笑しながら今度は足指をもぞもぞと蠢かせ、匂いを掻き立てるように動かし続ける。

「おぉぉぉおおおおっ!!おぉぉぉおおおおっ!!」

その度に菅原はビクンビクンと全身を痙攣させ、あまりの臭さに生理的な涙を止めどなく流した。

「おい、そろそろ俺とも代われよ。そいつに俺の足も押し付けて味あわせてやりてぇ」

箱の別の穴から声が聞こえると、顔を圧迫していた足がすっと離される。

一瞬だけ解放された菅原が、必死に足越しではないまだましな空気を吸い込もうとした瞬間、先ほどとは別のだが同じように汗でぐっしょりと濡れた靴下の足が、再び菅原の顔面に襲いかかった。

「んぐぉおおっ!?」

今度の足は先ほどの足よりも酸味が際立っており、ツンと突き抜ける鋭い刺激臭が菅原の思考を麻痺させる。

「なぁ俺のはどうだ?俺すっげぇブーツん中で汗かくからよぉ。すっぺぇだろ」

その軍人は土踏まずを菅原の鼻先にぐりぐりと押し付けて言う。

足裏で特に汗が溜まる窪み。

そこから放たれる湿気と熱、そして粘度の高い悪臭は菅原の鼻腔を直撃して体内へ広がっていった。

「蒸れてっから乾かしてくれよ。ほら、深呼吸しろ深呼吸。奥まで吸い込め!」

「んがぁぁあああああああっっ!!」

臭さに悶絶して菅原が叫ぶ中、さらに足臭による拷問は続いた。

今度は別の軍人が、その汗で柔らかくなった踵を菅原の鼻に押し付けてくる。

「踵が一番体重掛かって疲れてんだ。その鼻でマッサージでもしてくれよ。おらおらっ」

湿っぽさの籠るネットリとした足の蒸れた匂いは、菅原の精神を着実に蝕んでいった。

「んぐぉぉぉおおおおおっっ!!」

あまりの臭さに脳が思考を拒否し始める程に、ただひたすらに臭い足達。

その臭さから逃げられず、ただただ菅原は悶え続けるしかなかった。

「おいおい、俺たちの足がまだあんぞ」

「俺らの足で挟んでやるよ」

そんな菅原を更に追い詰めるように、箱の左右の穴からも新しくブーツ脱ぎたての足が侵入してきた。

そして菅原の頬とこめかみ、そして鼻全体を覆うように温かく湿った靴下の足がべったりと張り付く。

「おぉぉおおおおおっっっ!!」

右からも左からも正面からも、四方八方から蒸れた足の悪臭が襲いかかり、菅原はまともに抵抗もできずにただその臭さに犯され続けていく。

「はははっ、東軍の大佐様が俺たちの足の匂いぐらいでへばってんじゃねぇぞ」

「どんな気分だ?俺らみたいな下っ端のくっせぇくっせぇ足の匂い嗅がされんのはよ!」

軍人たちの下品な嘲笑が、悪臭と共に箱の中に響き渡る。

そして仕上げとばかりに箱に入ってきている全ての足が、菅原の鼻目掛けて襲ってきた。

「おらっ、くっせぇの嗅げよ」

「俺らの足の匂い全部混ざって最高の匂いになってるだろ」

「はははっ!!こっちまで匂ってくるぜ」

汗を吸い込み摩擦で黒光りする靴下の足裏達が、一斉に菅原の顔面全体を覆うように重なる。

「んぐぅっっっ」

声すら出せない程に鼻も口も完全にその臭い足達に塞がれ、視界も熱と湿気を持った黒い靴下でいっぱいになる。

そんな中、菅原は苦しさに鼻から呼吸をしてしまった。

「んぐぁぁぁあああああああああああああっっっっ!!」

酸っぱさ、納豆臭、革の重厚な匂い、その全てが凝縮された圧倒的なまでの足の臭さ。

それが鼻から菅原の全身へ広がり犯す。

吸い込む息は全て男の足裏から直接供給され、臭さのあまり身体が小刻みに痙攣する。

「あぁぁあああああっ!!あぁぁあああああっ…」

涙と鼻水、男達の靴下から染み出る足汗で顔面がぐちゃぐちゃになり、悪臭のあまり目は完全に虚ろになっていた。

「さて、そろそろ仕上げと行こうか」

その様子を静かに見ていた尋問官が冷たい声で呟く。

そう。この足による拷問はまだ終わっていない。

「おい」

その尋問官の声で今まで菅原の顔に靴下の足を押し付けていた軍人たちが、満足げな笑みを浮かべて箱から足を抜いた。

そして尋問官の後ろに控えていた、第三陣の軍人たちが前に出る。

その足はまだブーツを脱いでおらず、今もその中で蒸され続けていた。

「お楽しみはこれからだぜ、大佐殿」

「まだいっちばんくっせぇの嗅がせてねぇからな」

「あぁ、やっとブーツが脱げんぜ」

そう言いながらガタイの良い軍人たちはブーツの紐を解くと、重々しい音を立てて脱いだブーツを無造作に床へと脱ぎ捨てた。

そして現れた足汗が染み込んで漆黒となった靴下に手をかける。

「うおっ、くっせぇぇえっ!一気に脱いだから部屋に充満してきやがった」

「靴下が汗で足に張り付いて脱ぎにくいな」

口々に言いながら靴下まで脱ぎ捨て、湯気が立つほど蒸れた素足が露わになった。

その瞬間、先ほどまでの比ではない強烈な悪臭が周囲にまで拡散し、交代した軍人たちですら思わず顔をしかめるほどだった。

かきたての足汗が光り、指の間には白く濁った汗の塊がこびりついているのが見て取れる。

「今度のはさっきよりも更にくっせぇぞ。こんなのが箱に入ったらどうなっちまうんだろうな」

「この足指の間、お前のために何日もかけて蒸れさせてやったんだ。ありがたく嗅げよ?」

軍人たちは口々にそう言って菅原を脅すと、そのブーツと靴下から解放されたばかりの生々しく蒸れた素足を、菅原の顔の待つ箱の中へと躊躇なく差し込んだ。

入ってきた素足のぬるりとした生暖かい感触が菅原の頬を撫で、靴下の時とは違う足裏の皮膚が直接触れるヌメっとした感触に菅原の全身に悪寒が走った。

そして思わずそのまま鼻から息を吸ってしまう。

「んごぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおっっっ!!」

それはもはや悪臭という言葉では表現できない、臭さの暴力そのものだった。

靴下というフィルターがなくなったことで、足の新鮮な臭さが何の遠慮もなく剥き出しのまま菅原の鼻腔を直撃する。

足汗と皮脂が混ざり合って、ブーツと靴下に包まれて長期間発酵したことで生まれる、酢の匂い、チーズ臭、納豆臭が混ざり合う雄の濃密な匂い。

そして足の皮膚呼吸と共に放出される、生暖かく湿り気の籠るツンとする刺激臭。

それら全てが一斉に菅原の鼻へと流れ込み、脳を直接殴りつけるような衝撃となって菅原を襲った。

「おごぉおおおぉっ!!げほっ!げほっ!あぁぁああああああっっ!!」

あまりの臭さに身体の防御反応で咳き込むが、その度にさらに濃い悪臭を鼻から吸い込んでしまう悪循環に陥る。

段々と臭さに意識が朦朧とし、涙によって視界がぐにゃりと歪んできた。

「はははっ!どうだ?俺の素足は。さっきまでの生易しい匂いと比較になんねぇだろ」

一人の軍人が嘲笑いながら、箱の中で自身の足指をヌチャヌチャと音を立てて動かし始めた。

汗で湿った指と指が擦れ合い、間に挟まっていた粘り気のある液が練られるようにしてさらに強烈な匂いを発生させる。

「ここが一番くっせぇんだよなぁ」

そしてその言葉と共に開かれた足指の股が、菅原の鼻先へとぐりぐりと押し付けられた。

「んがぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああっっっ!!」

声にならない悲鳴が喉の奥で詰まる。

鼻の粘膜にねっとりとした悪臭の塊が張り付き、激臭のあまり菅原の目からぼろぼろと涙がこぼれ落ちる。

「おいおい、俺のも嗅いでくれよなぁ」

そんな菅原の様子など見える訳もなく、別の軍人が足汗でぬめった足裏全体を菅原の顔にべったりと張り付かせた。

「顔に俺のヌルヌルのくっせぇ足汗塗りたくってやるからなぁ」

じっとりと湿った足裏の皮膚の感触と共に、足裏の窪みに溜まった汗が菅原の頬を伝う。

そこから放たれるのは酸味の強い汗の匂いと、粘りつくような悪臭だった。

「おぉぉぉおおおおおっ!!おぉぉおおおおおっ!!」

足指の股で鼻を塞がれながら、隙間からもその足汗の生暖かい空気が鼻に入り込み、余すことなく菅原を足の激臭たちが襲う。

もう限界だった。

思考は停止し、ただただ本能がこの足臭地獄から逃げ出したいと叫んでいる。

もう自分達の軍のことなどどうでもよくなっていた。

しかし自白すらさせて貰えず、拷問は終わってくれない。

「おら仕上げだ!」

「俺ら全員の足指の股でてめぇの顔覆ってやるよ!」

「くっせぇ足で完全に息の根を止めてやる!」

軍人たちの声が聞こえた瞬間、その足汗で蒸れた軍人の素足の足指達が菅原の顔に集中し始める。

複数の足指の股が菅原の鼻を挟み、そしてその周りもまた複数の足指達が囲んだ。

鼻は軍人たちの蒸れた足指によって、カマクラのように覆われてしまったのだ。

鼻を足指達が密着して隙間なく押し付けられたことで、もはや逃げ場は一切なくなった。

そんな中、これは絶対に嗅いではいけないと必死に呼吸を我慢していた菅原が限界に達する。

呼吸を我慢していた反動で、鼻から勢いよくその足指達に覆われた空気を思い切り吸い込んでしまったのだ。

「んごぉぉ"ぉぉ"おぉぉ"ぉぉぉぉ"ぉぉぉ"ぉぉぉ"おおお"おおお"おおお"おおお"おおおおっっっっっ!!!!」

鼻へと勢いよく流れ込む、足指の股で熟成されたすっぱさや雄の納豆臭が何倍にも濃縮された激臭の中の激臭。

その大量の臭気が菅原の鼻から脳内までを一気に埋め尽くした。

あまりの臭さに菅原の絶叫が箱に響き渡る。

「はははっ!すっげぇ声」

「そんなくっせぇか?大佐様よぉ」

それでも足は鼻から離れてはくれず、菅原が吸う息は全てこの男達の足指から直接供給されてしまう。


もう嫌だ!!嫌だぁあああああああああっっ!!!


その生々しい足の体温とぬるついた感触、そして脳髄を直接揺さぶるような強烈な匂いに菅原はむちゃくちゃに暴れるが、決してその臭い足達からは逃げることはできない。

「おいお前達、今日はそのままそこで休むように」

そして尋問官が軍人に悪魔のような命令をする。

「あぁっ!やっと休めるぜ」

「おい、ちょっとなんか枕になるもん持ってきてくれよ」

「昨日からずっと歩きっぱなしだったからねみぃ」

箱に足を突っ込んだ軍人たちは、尋問官の指示通り箱に足を入れたままで休み始める。

「大佐殿、我々は今から休憩に入る。君もそこで休んでくれたまえ」

「んぐぉぉぉおおおおおおおっ!!おぉぉぉおおおおおおっっ!!」

軍人たちの足に囲まれ、吸う息吸う息全てが臭過ぎる中、このまままともに休めるはずがない。

「ではな。また明日会おう」

その声を最後に、足を箱に入れている軍人たち以外は部屋を出て行ってしまう。

「大佐さんよぉ、俺らのくっせぇ足嗅ぎながら寝られて幸せだな」

「んじゃ、俺らはこのまま寝るから、好きに楽しんでてくれよ」

そしてその臭い足を菅原に押し付けながら軍人たちは眠ってしまった。

「おぉぉぉおおおおおおっ!!おぉぉぉおおおおおっ!!」

いつまでも臭い匂いを放ち続ける足と、苦しむ菅原を残して。



長い夜が明け、廊下から響く足音で部屋の空気が再び緊張に満ちた。

重厚な扉が開かれ、朝の光が薄暗い部屋に差し込むと同時に尋問官が軍人たちを引き連れて入ってくる。

「おい、起きろ。足を抜け」

尋問官の命令に、眠っていた軍人たちはスッと起きると一晩中箱に突っ込んでいた自身の足をゆっくりと引き抜いた。

そしてガコっと言う音と共に、顔を覆っていた箱が外される。

箱から出て来た菅原の姿は、最早あの精悍な顔立ちが見る影もなかった。

一睡もできず充血した目は、虚ろに宙を彷徨って焦点が合っていない。

顔面は自身が流した涙と鼻水、よだれ、そして軍人たちの足裏から寝ながらも染み出た汗が混じり合い、無残にテカテカと光っていた。

呼吸は浅く、時折「ひっ…」と喉を引きつらせるだけで全身から力が抜けきっている。

一晩中嗅がされ続けた強烈な足の悪臭は、もう菅原の鼻腔にこびりつき、箱がなくなった今でも鼻に残ったままだった。

尋問官はそんな菅原の無残な姿を冷ややかに見下ろし、ゆっくりと口を開く。

「おい菅原、お前の本軍の控える拠点を教えろ」

その声に菅原の虚ろな目が微かに動いた。

臭さのあまり意識が朦朧とする中、走馬灯のように流れる家族の姿。

あまりに辛く苦しい拷問だったが、それでもその家族の姿が思い浮かんだ瞬間、菅原はぐったりとしたまま力なく首を横に振った。

言葉を発する力はなかったが、それでも菅原は軍人としてそれだけは言えなかった。

「ふぉろふぇ…(殺せ)」

そう言ってそれ以上口を開かない菅原に、尋問官は特に焦った様子も見せず、むしろ面白がるかのように口角を上げた。

「ほう、東にも骨があるやつがいるじゃないか」

その声には感心と、それ以上のサディスティックな悦楽が滲んでいた。

尋問官は部下に合図を送ると、再びあの忌まわしい木の箱が菅原の頭に被せられる。

「んん……っ」

再び訪れる暗闇と、染み付いた悪臭の記憶に菅原の身体が絶望に震えた。

尋問官の後ろには、昨日とは比べ物にならない数の軍人たちが整列していた。

その数はざっと20人を超えるだろうか。

「こいつらは先ほど戦地から帰ってきたばかりの連中だ。おい」

その言葉に軍人たちは一斉にブーツと靴下を脱ぎ捨て、むき出しの素足を露わにする。

「言いたくなるまでそのまま箱の中にいろ」

そしてその軍人たちはその激臭の足を、菅原の顔の待つ箱へと突っ込んだ。



END

【先行公開】9月7日に他プランでも公開予定小説『軍人の臭気責め尋問』【男の臭い、ブーツ、靴下、素足】

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