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七重山吹
七重山吹

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巨大水着少女のトイレ事情


水着少女のトイレ事情


 夏の海水浴場は夏の海を楽しむ人々で賑わい、その日も浜辺や海上に色とりどりの水着を着た人々で埋め尽くされるほどであった。

 しかし、そんな盛況な場所の近くの施設というのは総じて、人々の需要を満足に満たすだけの容量を持ち合わせてはおらず、大抵はどこも行列を作ってしまい、待ち時間を浪費する羽目になってしまう。

 そして、ココもまた例外ではなかった。


「ちょっと、これはヤバいかも……」


 砂浜におかれた海の家の近く、ちょうど建物の裏側に仮設式のトイレが数棟立っている。

常設しているトイレだけでは足りないと判断した運営が、仮設トイレを設置してトイレ需要を賄おうとしているのだ。

 しかし、それでも盛況な海辺の海水浴客が使うには数が少なすぎたようで、トイレの前には長蛇の列が出来上がってしまっていた。


「うぅ、どうしよぉ……」


 最後尾に並んでいた一人の水着姿の少女が、額に汗を浮かべながら悩ましそうにその列の先を見据える。

 その少女の水着は、シンプルだがかわいらしいデザインでさわやかな青色を基調に白い縁取りをしたビキニタイプのものであり、その布地の下にはしっかりと発育した体つきを惜しげもなくさらけ出している。


「うぅ、こんなことになるんだったらちゃんとトイレ済ませておけば良かった……」


 そんな嘆きの声が、恨めしそうに喉から自然と湧き出てしまう。

 彼女が焦るのも無理はない、先ほどから並んでいるがこのトイレの回転率はとても速いとはいいがたく、10分以上並んでいるのにまだ2人ほどしか入れ替わっていないほどだ。

 このペースだと、あと30分はかかってしまうのではないか……。だとすれば、このお腹の様子からして間に合う見込みは薄い……。


「あぅぅ、もうダメかも……。」


 まだトイレにたどり着けてすらないのに、今にも乙女の尊厳の危機が訪れてしまいそうな彼女は、ついにそうあきらめの言葉を漏らしてしまうほどに限界が近かった。


「ほかに、トイレないのぉ~?」


 彼女は手にしたスマホで地図アプリを開きながら、トイレの場所を検索してみる。出てきたのはここから一番近くても徒歩15分。かなりの距離があるが、ここで待ち続けるよりは効率がいいかもしれない。

 だが、もし、そこも並んでいたら?歩いているうちに、限界に来てしまうのでは? 等、様々な考えを逡巡させるが、彼女にはもう時間がなかった。


「うぅ……、仕方ないかぁ……」


 見つけたトイレに移動しよう。そう決断すると、スマホで検索した一番近いトイレの場所を目指すことにした。

 辺りは灼熱の太陽が照り付ける真夏の浜辺。本来であれば、海水浴を彩る最高のロケーションなのだが、今の彼女からしたら、極限状態でトイレを探すために歩く苦行に加え、肌を焼くような地獄の酷暑は恨めかしい存在に思える。


「うぅ……、あっついよぉ……!!」


 太陽は彼女のさらけ出された白い肌を焼き付け、お腹の中を蒸し焼きにし、その便意を煮えたぎらせる。だが、彼女はその足を着実に運びながら前へ進んでいった。


「あと少し……。」


―――もうすぐで、目的のトイレにたどり着ける!

 彼女は暑さと腹痛で朦朧としている意識の中、ひたすらに目的地へと足を運ぶ。まるで砂漠のオアシスを求める放浪者のように。


「えぇ~、しゅ、修理中……」


 そして、ようやくたどり着けた目的のトイレ。だが、そこは故障中で入ることができず、彼女は落胆しながら再び炎天下の中に放り出されてしまうことになった。

 期待していた分、その落胆はすさまじいものがあり、すでに肉体的だけでなく、精神的にもギリギリの状態。

 ナーバス状態の彼女の意識の中には海の中に入って済ませてしまってもいいのでは、とも考えてしまうほどだった。


「……も、もう、どこでもいいから、トイレ借りられるところ探さなきゃ……。」


 この真夏の太陽と絶え間なく襲ってくる腹痛に参ってしまった彼女は、少し遠くてもトイレがありそうな場所を求め再び地図アプリを見つめてみる。


「うぅ……。近くにトイレなんてなさそうだよぉ~、っん?」


 すでに絶望が脳内を支配していた彼女は半ばあきらめ状態で地図の上をタップし続けていたが、ふと画面に入り込んだ場所に『公衆トイレ』の文字が飛び込んできた。しかも、ここからなら徒歩数分ほど。遊んでいる海水浴場からはさらに遠ざかってしまうが、今はその方が逆にすいている可能性もあるのでありがたい。


「こ、ここなら……!!」


 彼女はその場所に行ってみることにする。きっと、ここならトイレがあるに違いない、と思いたい……。そう願いながら地図が示す場所へと歩みを進めた。

 しかし、腹痛で朦朧としている彼女には、地図アプリの詳細情報に記載されていた『小人自治区』の文字までは認識することが出来なかった。


「ん〜、こっちでいいのかな?住宅街なんてどこにもなさそうだけど……」


 地図が示す方向にしばらく進んでいくが、それらしい場所はまだ見つからない。あたりは、一軒家が何軒か建っているだけで、どこも人の影はなく、背の高い雑草と手入れのしていなさそうな雑木林ばかりが広がるだけで、人が近づかなさそうな雰囲気があった。


「でも、地図だとこの辺にあるってことだしなぁ……」


 でも、ここまで来た以上、引き返すわけにはいかない。引き返したところで、便意は持ちそうもないし、この状態ではまともに帰路について帰れるかの確証もない。

 彼女は、地図を信じてそのまま進んでいくことにした。


***


 その日、海岸の近くに設けられた小人自治区は平和な夏の朝を迎えていた。小人自治区、巨人種の1000分の1の大きさの人間たちが住まう街。といっても特に何か特別なことをしているわけではなく、ここで暮らす市民はいつもと変わらぬ豊かな日々を送っている。

 この街の田園地区の朝は、自分たちで作った農作物を売りに隣の市へと向かい、昼には各自で昼食を摂り、夕方になるとそれぞれの家に帰っていく。

 街の中心地には、彼らなりの立派な高層ビルも建造して、鉄道や高速道路を引き、この自治区で暮らす住人たちの中心街として大いに栄えていた。

 人里離れた場所という好立地なこともあり、巨人族が立ち入ることもないため、この自治区は他の自治区よりも平和的で穏やかな暮らしぶりを見せている。

 そんな彼らの日常は、この真夏の日差しが照り付ける小人の町の中でも、変わることはなかった。

 あの巨人が来るまでは……。


 最初にその異変に気付いたのは、街のはずれにある農業センターの職員だった。彼はいつものように施設へ出社して、出荷される農産物と市場で卸された野菜の卸価格を確認しては、来月の出荷に備えた準備をする。そして、出荷された農作物をトラックに積み込んで、近隣の市へと走り出したトラックを見送る。

 彼にとって、それはいつもの日常で特に変わった様子は一切なく、今日もいつもどおりの日になるはずであった……。


――しかし、そんな彼に突如として現れた異変が襲い掛かる。


 最初の異変はテーブルに置いておいた紅茶のコップがカタカタとなりだしたことだった。

不自然に揺れる白いコップはこの建物全体が揺れていることを知らせてくれた。

 でもまあ、小人種の彼にとってはこういったことは日常茶飯事だ。小さい分、強風が吹いただけでも建物は揺れてしまうのだから。


 だが、その揺れが徐々に大きくなり、ついにコップがテーブルから落ちるほどにまでなると、その異常事態に彼もようやく気付くことになった。

 彼があわてて窓から外の様子を見てみると、そこにいたのは天を衝くほどに巨大な水着姿の巨人だった。

 彼らの家なら数十棟を軽く踏みつぶせるほどの巨大なビーチサンダルが、畑を踏みつけてこちらに近づいてきているのだ。


 おそらく、このエリアが小人自治区であると気付いていない巨人種が迷い込んでしまったのだろう。

 彼は彼女にここが小人が住んでいる地区だと気付いてもらえるよう、施設のサイレンを最大にして必死に手を振ってアピールをする。

 ズウゥゥン!ズウウゥゥン!!ズウウウゥゥン!!!

 そんな彼の努力もむなしく巨人の足取りは全く変わらない。そのまま巨大なビーチサンダルを履いている足が目の前にまで迫ってくる。


 そして、彼が逃げ出そうとしたときにはもうすでに遅く、巨大なサンダルの下敷きにされ、巨人が過ぎ去ったあとに足形のクレーターの底にペシャンコになり果ててしまった……。

 だが、これから起こる想像を絶する惨劇に巻き込まれなかっただけ、彼は幸運な方だったのかもしれない。


***


 あれからだいぶ歩いてきただろうか?それなのに、お目当てのトイレはどこにもない。地図が差すトイレはこの付近にあるようだが、遂に住宅も見当たらなくなり、あたりは開けた空き地が広がるばかりで、トイレらしきものは何もない。


「もう、ここどこぉ~!!?」


 この炎天下の中、トイレを求めて歩き続けているのだ。早くしないと本当に限界が来てしまう……。彼女は必死に辺りを歩きながら、何かトイレのありそうな場所を探し続けていた。

 だが、もう限界だった。幸いここは人気のなさそうな空き地でもあるし、最悪この場所でもいいか……。そんなことを彼女が考えていた時であった。

 突然、お尻にぽつぽつと弾ける様な感触がいくつも走ったのだ。


「きゃッ、虫!?」


 慌ててお尻に手をかざしてあたりを見渡すが、何もない。けれどもしばらく探してみると、蚊よりも小さい黒い点がふらふらと彼女の回りを飛び回り始めているのを見つけた。

 虫よりも小さく、遅いそれはゴミかと見間違えそうだが、太腿やお尻にまとわりつくそれが不快な彼女は、掌で追い払う様に叩き落してみる。

 するとそれは、呆気なく黒い糸のような煙を吐いたのち、ひらひらと地面に落ちてしまった。


「あれ、これもしかして……」


 自然界で煙の出る物体などほとんど存在しない。もしあるとすれば、それは人工物が火を噴いた可能性が近い。

 嫌な予感を抱きながら、彼女は地図アプリを再確認してみた。今まで目指してきた公衆トイレの詳細情報を見てみると、そこに書かれていたのは小人自治区にある公園のトイレという説明文。

 何という事か、彼女は1000分の1しかない小人のトイレを目指しながら、小人自治区のほぼ真ん中を彷徨っていたらしい。


「えぇ、嘘ぉ……」


 どうやら、彼女は地図アプリのナビ通りに歩いていたつもりが、とんでもない勘違いをしていたらしい。

 辺り一面なにもない空き地と思い込んでいたその場所は、彼ら小人が住んでいた街の中心地だったらしく、栄えていたビルや道路といった場所には、彼女が歩き回ってできたサンダル型の足跡が無数に刻まれていた。

 巨大少女が歩き回ったことで辺りは大パニックに陥っており、数えきれないほどの惨劇が引き起こされて、残された道路や線路といったインフラに小人たちが避難しようと犇めき合っている。


 辺りを観察して、この事態に気づいた彼女の絶望感は計り知れないものがあった。小人の街を踏み荒らしてしまった事ではなく、彼女が使えるトイレがないという事実の方に。


「あぅ、ごめんなさい……すぐに帰りますから、許してください……」


 今、彼女の足元には、手のひらサイズしかないような公園らしき広場が確認できる。確かにその公園にはトイレがあるにはあるのだが、1000分の1しかない極小のトイレでは彼女は使うことが出来ない。

 暑い日差しの中、じりじりと照り付ける太陽を浴びながら、この事態にどう対処したらいいか必死に考える。

 もう、踏み荒らしてしまったものはしょうがないが、これ以上被害を出さずにこの場を離れ、トイレを済ませられる場所を探すにはどうしたらよいか。

 彼女は極限状態のまま、この状況を打開する方法を思案していた。


 そんな、彼女の顔のすぐ近くを不快な音を立てながら、小人の飛行機が飛び回り、挙句の果てには彼女に攻撃を続けている。

 空だけでなく、地面にも米粒ほどの戦車が彼女のサンダルと足先にちまちまと鬱陶しい攻撃を繰り広げている。

 痛みなどこれっぽっちも感じていない彼女だが、暑さと腹痛でストレスがたまり、極限状態にある中では、これらの攻撃が何よりも鬱陶しくてたまらない。


「もう!、うるさい!!静かにして!!」


 彼女は怒りに任せて、その戦車の近くを思い切り踏みつける。一瞬ひるんだかのように見えたが、すぐに攻撃を再開し始めた。

 自分が彼らを傷つけないようにいろいろ考えてあげているのに、彼らは一方的に攻撃してくるばかりでイライラがさらに募る。

 なんで私ばかりこんな目に遭わなければならないのだろう。私だってつらいのを堪えて我慢しているのに……。

 しかし、彼女の回りの軍はそんな彼女のことなどお構いなしに、攻撃を続けている。


 そう、彼女は心の奥底から怒りを募らせると同時に、ついにその堪忍袋の緒が切れた。

――もう、限界だし、いいか……。


 彼女は足元の軍隊や逃げ回る小人を無視して、足を肩幅ほどに広げると水着のボトムズに手をかけズルっと下ろしながら、その場にしゃがんでしまった。

 むっちりと大きなお尻の谷間の真下には、地図で見つけた小さな小さなトイレ。それは彼女のアナルなんかよりもずっと小さな存在だった。


「もう、我慢できないからここでしちゃうからね!!」

 彼女はそう宣言すると、そのまま前かがみになり、両手を折りたたんだ膝の上に乗せ、今までずっと決壊しないよう力を入れてきた括約筋の力を抜き始めたのだった。


***


 ズゥウン……、ズゥウン……。

 重々しい音と共に、大地がグラグラと揺れ始めた。平和だった小人自治区に、その日突然彼らの1000倍の巨躯を誇る巨人が現れたのだ。郊外の田園地区を踏み荒らしてやって来たその巨人は青いビキニ姿で、巨大なビーチサンダルを履いたまま、この自治区の中心街まで侵入してきた。

 どうやら彼女は1000分の1という小さな自分たちの存在には気が付いておらず、街を蹂躙しながら歩き回り同胞たちを恐怖に陥れている。


 このままではあの巨人に踏みつぶされてしまうと、人々は慌てて道路に飛び出しては巨人から距離を取ろうと車道にまであふれかえり、瞬く間に道路は機能しなくなってしまう。

 ズシィィイイイインン!!!

 そんな人間と車で渋滞している道路に巨大な白いサンダルを履いた足が地面に降りたつ。

その瞬間、道路にあった喧騒は一瞬で消え去り、周囲を凄まじい揺れが襲った。

 直下にあった道路はすべて巨大なサンダルの下に消え、それだけではなく周囲の建築物なども着地の衝撃でぐしゃぐしゃに倒壊してしまった。巨人が着地した場所は、もはや街そのものが巨大なサンダルに変わってしまったかのようであった。


 ズシィィイインン!!

 そんな巨人にとって、この小人自治区は小さな空間に過ぎず、彼女が歩くたびに周囲の建物や道路が次々と踏みつぶされていく。

 比喩などではなく文字通り地面が波打つように揺れてしまうので、アスファルトは縦横無尽にひび割れ、建物は一瞬で瓦礫の山と化してしまう。

 彼女の巨大な足は、小人の小さな建造物や道路、そして建物を押し潰してしまい、もはやその一帯は絨毯爆撃を受けたかのようにあたり一面クレーターまみれになってしまう。


 しかし彼女はそんなことはお構いなしにそのまま歩き続けてしまう。一歩歩くごとに彼女が通った場所にあったものは粉々に踏みつぶされていく。


 さすがにこのまま被害を被っているわけにもいかず、小人の軍が出動してあの巨人の蛮行を止めようと攻撃を開始した。

 始めに空軍がスクランブル発進で巨人のすぐそばまで接近して、小人の存在に気づいてもらえるようアプローチを試みる。

 パイロットの目の前に広がるのはコックピットを埋め尽くすほどに広がる巨人の肌。それでも彼女のほんの一部分でしかない鎖骨の部分。

 さらにそこから伸びる、つり橋に使うような極太のワイヤーのような水着の紐。それがぴんと張るほどに引き伸ばされて支えるのは、黄色い布地に覆われた巨大な肉の球体。直径は数百mにはなるだろうか。それが二つも重そうにゆっさゆっさと揺れているのだ。


 思わず見とれてしまいそうになりながらも、巨人に気づいてもらえるよう近づいてみてみるが、巨人はまったく気づく素振りも見せない。

 致し方ないので、攻撃を咥えて巨人に気づいてもらえるように作戦が変更された。巨人とはいえ、年端も行かぬ少女に攻撃を加えるのは心が痛むが、同胞の被害をこれ以上広げないためにも致し方ない。

 彼らは巨人の顔まで上昇して、ミサイルを打ち始めた。

 だが、巨人の肌には傷一つ付けることは叶わなかった。だが、彼方を見ていた巨人の巨大な目がギョロリとこちらを向いた。

 明らかにこちらを意識している。どうやら、やっと自分たちの存在に気づいてもらえたようだ。

 ここからは、彼女にこの場所が小人自治区であることを伝えて、この場から立ち去ってもらうよう指示をする必要がある。


 そうするにはどうしたらよいか、彼らが思案していると視界の外からビュッと風切り音をならして巨大な物体が迫ってきた。

 そこでパイロットたちの意識は途絶えてしまった。


 空中では、一瞬で戦闘機隊が薙ぎ払われたのを確認した戦車隊は、あの巨人を止められるのは自分たちしかいないと判断し、巨人に対して一斉砲撃を開始した。

 小人とは言え、最新鋭の戦車隊は自治区に入り込んできた虫や小動物を追い払うのに十分な戦力を備えていたはずだった。

 だが、目の前に聳え立つ1000倍の水着姿の少女には何一つ有効打を与えられていない。それどころか、靴底20m以上もあるサンダルとそこから顔を出している足の指よりも高い位置には攻撃が全く届かないのである。

 それでも戦車たちは次々と砲弾を放った。周囲からもミサイルが飛んでくる。しかし、巨人はそれらを余裕で受け止めてしまう。小人の攻撃など、彼女にとって虫けら以下のものでしかないのだろう。


 だが、彼らの攻撃によりあの巨人の視線が戦車隊に向けられた。ひどく不快な表情を浮かべたまま。

 小さな攻撃もようやく巨人に気づいてもらえたようだ。全く攻撃が効いていない巨大少女の様子から、無力感から来る虚しさが彼らの心にずんとのしかかるが、巨人にこの場所は小人の土地だと伝えて、早急に引き返してもらうよう説得しなければならない。

 戦車隊は砲撃をやめて、代わりに大型のメガホンを使って巨人に向かって呼びかけた。

 だが……突然、目の前のサンダルが持ち上がり、戦車隊の目の前めがけて振り下ろしてきたのだ。


 ズシィイイイン!!!

 辺りを経験したことのないような衝撃が襲い、戦車隊を一瞬で蹴散らしてしまう。あまりの衝撃でひっくり返ってしまう戦車もいたほどだった。だが、訓練を受けた彼ら兵士たちは何とか立て直し、稼働できる兵器をかき集めて、巨人の蛮行をやめてもらうよう抗議の意味を込めた攻撃を再開する。


 やがて、全くと言っていいほど効いていない攻撃を無視しながら、巨人が何かを言ったかと思えば、何と水着をズリおろしてしゃがみ込んだのだ。

 あまりの光景に呆気にとられる兵士たち。だがすぐに、同じ人型の生物なら、あの行動が何を意味するのか理解した彼らは、その行為をやめてもらうよう最大限の攻撃を再開し始めたのだった。


***


「ふっ、んっ……!」


 彼女はお腹の中で暴れている異物を外に排出するよう意識を集中し始めていた。ずっと我慢していたので、体が排泄の準備を整えている。

 下腹部に溜まった不快感を放出するため、彼女はゆっくりとお腹に力を籠めていく。だが、ここは1000分の1サイズとは言え街のど真ん中、しゃがんで踏ん張る姿をずっと眺めている小人たちがいるので、彼女の排泄の様子もバッチリ見られてしまう。


(うぅ……み、見られてる……)


 いくら小人とは言え、排便を見られるのは流石に恥ずかしい。だが、そんな羞恥心もすぐに吹き飛んでしまうほどの排便の痛みが彼女のお尻を襲うことになるのだった。


 ブッ、ブスゥ!! 彼女の菊門の蕾が膨らみ、ゆっくりと開いたかと思えば、中からは強烈な臭いを帯びたガスが噴出してきた。

 彼女からしたらちょっとした放屁に過ぎないのだが、下にいた小人からすれば1000倍サイズの巨大な菊門から噴き出た突風となってしまう。

 彼女の体温で温められた強風が、倒壊したビルのがれきや潰れた車を木の葉のように吹き飛ばしてゆく。

 さらにその匂いは強烈であり、周囲一帯に広がっていく。そして頑丈な建物に避難していた小人たちの鼻を刺激したかと思えば、彼らは一斉にその匂いに悶絶してしまう。


(やだ、こんな……恥ずかしいっ!)


 あまりの恥ずかしさに彼女はさらに力をこめた。するとまるで火山の噴火のように勢いよくガスが噴出するのだった。

 その勢いはすさまじいもので、彼女のお尻から噴き出たガスはビルや道路をなぎ倒しながら一直線に伸びていき、巨人から逃れようと走っていた電車が横転してしまうほどの勢いだ。

 これほどの被害が出てもまだ、この災厄は始まったばかりに過ぎない。


 やがて、ガスの噴出が止まり、彼女の大腸に詰まっているものが直腸へと送られてくるのを感じる。だが、彼女の周囲のビルや道路には逃げられなかった小人たちが不安そうにこちらの様子を見上げているのがひしひしと感じられ、自分の排便を見られている恥ずかしさからくる緊張で思う様に排便が進まない。


(もう、こっち見ないでよ……恥ずかしいんだから)


「うっ、んんんん!!」


 小人の視線を浴びながら、彼女は再び下腹部に力を込めて排便を始めた。ようやく彼女の腸内に溜まっていた硬い便が排出され始めたのだ。


(うんちが動いてるの見られちゃう……嫌ぁ……!!)


 ミチッ、ミチッッ……メリメリッ!!


「ん、ふぅっ……」


 ブッビチィ……、ブリッ、ニチニチ!! 彼女の体内に溜まっていたものがゆっくりと顔を出してきた。

 それがお尻に引っかかったかと思えば、菊門がヒクヒクと蠢き、徐々にその大きさを増してゆく……。

 彼女がゆっくりと排便しているのは、なにも太くてかたいからだけではない。体の欲求のまま勢いよくひり出してしまうと、広範囲に飛び散ったり、大振動で建物が倒壊してしまう可能性がある。一応彼女なりに小人への配慮の表れでもあったのだ。


 しかし、彼女の排便はあまりにも巨大すぎた。もし彼女が普段通りの勢いで排便していたならば、周囲の建物はすべて倒壊してしまい小人も巻き込まれてしまいかねない。

 それほどまでに巨大なものがひり出されているのだ。ビルに隠れている小人たちは、自分たちの家よりも巨大な肛門がぱっくりと口を開け、ゆっくりと巨人の菊門から徐々に大地に伸びてくるものを、ただ見上げるしかなかった。

 さすがの小人たちもこれには戦慄してしまっている様子だが、放屁で怯んでいた軍隊が巨人の排便を止めようと攻撃を再開してきた。

 大砲、戦闘機、戦車とありとあらゆる兵器が巨人の肛門めがけて攻撃を始める。だが、人間の敏感な部分であるアナルに戦力を収集しているのに全くビクともしない。


 当の巨大な彼女はというと、ウォシュレットよりも貧弱な刺激が肛門に与えられ、ただでさえ野外で小人の街のど真ん中でトイレをしているだけでも恥ずかしいのに、さらに少女の肛門を攻撃されているとなると、羞恥心がどんどん高まっていってしまう。


「もう、やめてって……抑えられなくなっちゃうからぁ……」

(うぅ……お、大きい音が出ちゃう……)


 ブフゥ!!肛門から大便と一緒にガスが漏れ出してくる。巨人の排泄を止めようと攻撃を続ける軍隊の思惑とは反し、攻撃を加えれば加える程、巨人の排便のペースは早まってしまう。


「うっ、うぅぅんっ!」

(はぁ……、もう、限界……)


 彼女はそう呟くと大きく深呼吸をする。そして、お腹に再度力を込め始めた。

 ブリュリュッ!!ニチニチニチィ!! ズルルルルッ!!! 彼女の肛門が一気に開き、腸内から大量の便塊が姿を現した。一本目の便が勢いよく飛び出すと、巨人の真下にあった、公園のトイレに向かって墜落してきた。


 ズドオオォォォンン!!!すさまじい轟音と振動と共に、巨人の菊門から伸びた茶色い棒状のものが地面に突き刺さり、その全長を露わにし、ついには数百メートルの大きさの物体が堂々と直立して威容を誇っている。

 それを見た小人たちはさらに驚愕した。あの巨人の大きなお尻に見合った見事なまでの排泄物は、自分たちが隠れているビルよりもずっと太く、また街喉の高層建築物よりも高く伸びていたのだ。もしあれが、肛門から切り離されて倒れてきたら……。

 その被害は想像に難くない。だが少なくとも、巨人の大便に押しつぶされて死ぬのは嫌だ。そんな悲痛な空気が街全体を覆い始めていた。


「ふっ、ん……んあぁ!!」


 彼女がさらに力を入れると、ずるんと音を立てて肛門に残っていた大便が放り出される。


 ズドオオオオオンン!!!切れのいい巨大少女の大便は肛門から切り離され、重くゆっくりとした動作でいまだに顕在している小人の町の上にのし掛かって行く。

 巨人の排泄物によって下敷きにされてしまった町の住人と建物らは豪快に倒れこんできた茶色い山脈の麓でその痕跡すら見分けられない程に圧縮されてしまう。


 大地の響きが落ち着き、辛うじて排泄物の山脈から逃れられた小人たちは、自分の体が無事なことを確認すると慌ててその場から逃げ去ってゆく。

 後には巨大大便に押し潰された同胞たちの怨嗟の声が聞こえてきそうな、猛烈な悪臭を乗り越え、ひたすら逃げるしかない。

 だが、彼らの不運はこれだけで終わらない。


 まだ、空を多い尽くすほどに巨大なヒップから繰り出されるトイレは始まったばかりなのだから。


(さっきからピーピーわめき散らしてばっかり、私だって好きでこんなとこでウンチしてるんじゃないんだから!)


 しゃがんでいる巨大少女の影では、彼女のトイレによる災害から逃れようとする小人たちが、犇めき合いながら逃げ惑っていた。

 自分の単なる排泄行為で、これ程までの被害と混乱を引き起こしてしまい、内心穏やかではない巨大少女だったが、そんなことにいつまでも構っているわけにはいかない。

 彼女が再び深呼吸すると、下腹部に貯まっている腹痛の元が、出口に向かって下ってきている。


(うぅ……、すごい柔らかいのが出そう……っ!)


 彼女は自ずと今差し迫ってきているものが、下痢に近い状態であることを察していた。いくら小人だからといって、豪快に排泄音を響かせ衆目に晒されながら、下痢便を排泄するのは乙女としてやりたくはない。


(でもダメ!もう、ガマンできない……)


 ググッ……。彼括約筋にぐっと力を入れて、羞恥心と欲求の狭間に揺れ動く巨大水着の少女。

 だが、彼女をとどめている理性もすでに限界を超えていた。


(ああっ、もうダメッ!ウンチ出る!!)

ビッ、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!


 ビルも容易く飲み込んでしまいそうな大きな菊門が、ガバッと開くと水分を多く含んだ液体と個体の中間のようなドロドロしたものが勢いよく飛び出してきた。


「いやああああっっっ!!見ないで!!」


 排泄物と共に羞恥心も一気に吹き出し、たまらず悲鳴を上げてしまう。しかし、その悲痛な叫びを掻き消すほどの大きさで彼女の排泄物は地表にたたきつけられてゆく。

 ズドオオオオン!!ベチャ!グチャ……。周囲に撒き散らされた巨人の消化物は茶色の津波となって、ビルや線路といった建造物を飲み込み、ぐちゃぐちゃに押し流していく。


「はぁーーーーんんっ!!!♡」


 ブリュリュリュ!! 巨大少女は排泄による快感によって、思わずあられもない嬌声を上げてしまう。先程まで躊躇していた理性も、ガマンを重ねに重ねていた解放感から来る快楽が、気持ちよくてたまらない様子。

 もはや彼女にとって、1000倍の体の大きさでの排泄は、恥ずかしさや理性といったものを超越した快楽として刻み込まれてしまったようだ。


(いやぁぁっ!あたし、こんなにいっぱいウンチ出してるッ!)


 ぶびびびびびびびぃぃぃぃぃぃぃっっっっ!!!!ボトボトボトォォッッ!!!彼女の排泄はいまだ止まることを知らず、ビル街に茶色い津波が押し寄せる。

 あまりの悪臭に周囲にいた小人たちは皆逃げ出していたのだが、そんな彼らの必死の走りを嘲笑うかのごとく、凄まじい勢いで覆いつくす程に彼女の排便物が降り注ぎ、液状に広がって飲み込んでしまう。


(あぁ……くっさぁ……あたしのウンチで、街が汚くされちゃう……でも……)

「んんっっ……、はぁぁぁぁぁーーんんっ♡」


 巨大少女は排便による快感のあまり、艶のある悲鳴を上げる。

そんな声色とは裏腹にドでかいケツ穴からは下品な脱糞音が、止めどなく溢れている。

 ブリイッ!ブボッ!ブジュッ!ジャアアアアーーーーーーッッッ…ブシャッ!


「いやああああっっっ!!見ないで、聞かないで、お願いぃぃぃっっっ!!!」


 彼女は巨大すぎる排泄欲に、羞恥心と理性が消し飛んでしまいそうになり、涙を流しながら絶叫する。


(はぁ……、こんなことしちゃいけないのに……、みんな私のウンチで死んじゃってる……でも、どうしてなの……、スッゴい気持ちいィィ♡)


 ブジュッ!ジャアアアアーーーーーーッッッ…ブッ!


 それまで平和だった町並みもいつしか、直径一キロ程もある下痢特有の猛烈な悪臭を放つ排便沼に置き換わり、背の高いビルだけが、茶色い沼の湖面から顔を出すだけになってしまっていた。

 最初に放り出した長さ数百mの一本糞は沼の真ん中で島のようにそそりたち、周囲を覆っていたビルや線路、そして小人たちを洗い流すかのように茶色い湖を形成していった。


「ぁはあぁぁん♡」

(あたし、みんなの街をウンチで沈めちゃった♡)


 巨大娘は排便の快感で理性が吹っ飛んでしまい、まるで自分が世界を征服したような気分だった。


「ふんっ」


ぶりっと最後に括約筋に力をいれ、最後の丸い残りカスを投下した。


「んっ、はぁ……♡」


 巨大娘の排便はようやく終わりを迎えた。彼女のお尻の下にあったものは何もかも全て茶色い沼の底に沈んでしまい、かつてそこに高層ビルがそびえ立つ町があったなど誰も信じられない程に変わり果ててしまった。


 とは言え、被害の大半は巨人がお尻を向けていた場所だっために彼女の正面の街は地震による被害はあれど、反対側の町に比べれば、無傷に等しかった。

 そこにいた住民と命からがら逃げ延びた市民は、目の前に広がる茶色い大海原に呆然と立ち尽くし、あの巨人の排泄物の恐ろしさと故郷を汚し、破壊した巨人に怒りを覚えていた。

 だが、あの巨人に対して何も出来ずにいる。なぜなら、彼らの叡知を結集した高層ビルですら、あの巨人の一本糞の太さよりも短い。巨人と自分たちの力の差は言うまでもなかった。


(あっ、おしっこも出そう……)


 大腸のモノを出しきると同時に、膀胱に溜まっていた尿意が彼女を襲ってくる。

 今、彼女の股間の割れ目の先には道という道全てが、逃げ惑う小人たちで溢れかえっている。

ーーもし、今ココでおしっこしたら、あの子たちどうなっちゃうんだろ…♡


 あの数千を越える人間たちが、自分のおしっこで洗い流してしまったら。おしっこの津波で砂みたいに崩れ去る建物はどれくらいになるのだろう。


 巨大少女は倒錯的妄想を軽くしてしまっただけで、ブルッと身震いしてしまう。自然と少女の顔が赤くなり、息も色に気付いた吐息めいている。

 もう、膀胱も妄想もガマン出来ない……!


「んっ♡」


 じょぼ、じょぼぼ……ジャババババッ!!

 ついに巨大娘は股間の割れ目から放尿し始めた。その勢いたるや尋常ではない。

 1000倍の巨躯を誇る巨大娘はしゃがんでいても、その高さはゆうに400mを越えている。さらに割れ目は20 m以上もある大空洞。そこから出てくる黄色い小水はさながらナイアガラの滝と言っても遜色無い。


 今、生暖かい大瀑布が避難民で溢れる街の大通りに叩きつけられた。

 シュゴゴゴゴゴ!!!

 巨大少女のおしっこがアーチ状に弧を描きながら地面に落ち、津波となった尿が街を人を蹴散らし、大地を抉りとってゆく。


 まるで極太のレーザー光線を照射したかのように、巨人の小水の直撃を受けた場所は建物や道路は勿論、アスファルトで舗装されていた地面も抉れてしまっている。


 それでも割れ目から飛び出す小水の勢いはさらに増してゆき、逃げている市民を嘲笑うかのように着弾位置を伸ばしながら、その大瀑布出てきた黄色の滝壺に幾多の人間たちを不快な水底に叩き潰してしまう。


「はぁ、んっ♡」

(気持ちいいい!!あたし、おしっこでみんなを洗い流しちゃってる♡)


 もはや彼女に理性など残っているはずもなく、ただただ排尿による快感と背徳感に酔って、獲物を追うように腰をゆっくりと動かしながらおしっこの着弾位置を変えて、小水に沈む小人街を楽しみながら排尿している。


 じょゅぼぼぼぼぼぼ!!

 おしっこの勢いはさらに増し、今や滝壺は数十メートルの広さと深さまでに成長した。おしっこが小人たちを洗い流し、建物ごと流してゆく。大瀑布となった尿の水溜まりは、ビルも道路もその裏にあった家々でさえも飲み込みながらさらに広がってゆく。

 もはや、おしっこの量は小人が使う1年分の水道水の数千倍になる勢いだ。


「はぁ、んっ!♡」

(あはっ、もっと出ちゃう♡みんな溺れちゃえ♡)


 じょぼぼぼぼぼっ!!排尿だけで街を壊滅に至らしめる巨人はクスクスと愉快そうに笑いながら、自らのおしっこで破壊され沈んでゆく小人たちの街を見下ろしている。彼女にしてみればなんて事のない排泄行為。それが眼下の小人たちにとっては一年分の降水量をたやすく超える量の洪水となって、彼らの鼓膜を破るかと思うほどの爆音を立てながら、街を飲み込みながら押し寄せてくるのだ。


「んっ♡」

(あぁ……おしっこ、気持ちいい……)


 じょろろっっ!!ジョボボーッ!! 排尿も終わりに近づき、勢いを増した小水の放流が巨人の割れ目から飛び出してゆく。

 ついに彼女の股間から流れ出た大瀑布は、深さ30メートルの滝つぼとなり、ようやく排尿の時間が終わった。


「ふぅ……すっきりした」


 出すものを出した少女は満足げに呟いた。尿道付近に残っていた雫を落とすため、軽く腰を振って雫を飛ばした。

 そんな飛ばされた飛沫でさえ、小人からしたら自身の身体よりも大きな雫となり、倒れかかっていたビルをなぎ倒しながらまき散らされる。

 だが、そんな被害でさえ些細に思えてしまえるほど、巨大少女の回りの被害は甚大だった。


 彼女の後ろの街は、かつてあった街のビル群などどこにもなく、数百メートルの長さの茶色い山脈とその周りに広がる激臭を放つ茶色く濁った沼が、小人たちの街に置き換わっていた。辛うじて、沼から顔を出している数棟の高層ビルがそこに栄えていた小人の街があったことを教えてくれる。


 反対に少女の正面の街はホカホカと湯気の立つ金色の湖、もとい巨人の排泄物で出来た巨大湖の水面に、かつての街が沈んでいる面影を覗かせる。

 まるでダム湖に沈んだ街のようにしんとした静寂と、巨人の排泄物が放つ異臭と熱気だけがそこに存在していた。


「はぁ……」


 巨大少女は未だに余韻に浸り、熱い吐息を漏らしている。彼女の肛門から放たれた茶色い山脈は沼の底に沈んでいる建物をことごとく押し潰してしまっており、

 生き残った小人は存在せず、巨人の排泄物と同化するか、もしくは茶色い湖の底で身動きが取れなくなっているのだろう。

 かわって黄色い湖の水面には、溺死した小人が無数に浮かんでいる。

 そんな悲惨な光景を見下ろしていた巨大少女はあることに気づく。


「あっ、紙どうしよ……」


 己の排泄物で殺した数万の小人には気にすることもなく、汚物で汚れた自分の下半身の方を心配をする巨大娘。

 そのまま水着を履くのはためらうのか、少しだけ思慮してまだ排泄物で汚されていない、街区に手を伸ばしてゴリゴリとそこにいた小人ごと掬い上げてしまった。


「ごめんね、少しだけ借りるね」


 そう、巨人が軽く言うとその小人ごと手にした街区をお尻の穴にこすりあて始める。


「んっ、はぁ……♡」


 お尻の穴の周りを小人ごと街を使って汚したお尻を拭いてしまい綺麗になった彼女は満足そうに微笑み、同様に割れ目も小人の街を使って汚れを拭い去ってしまう。

 それを何度か繰り返し、ようやく水着を戻し始めた。


「トイレを使わせてもらってありがと。助かったよ」


 そう言い残して、ズシンズシンと小人の街を後にした巨大少女。

 あとに残されたのは、茶色い湖とそこに浮かぶ小人たちの成れの果てだけだった。

巨人が去った街はただ瓦礫の山と異臭を放つ沼が広がるのみとなり、人の生活ができるものではない。

 それは彼女にとっては些細な行為でしかなかったが、この地に残された小人たちにとっては永遠に忘れられることのない大災害であり、巨人の恐怖を後世に伝え続ける伝説となった。




Comments

規模や大きさは違えど、結局トイレに沈むのは代わりないと言うやつなのです……

七重山吹

前回の「超巨大アイドルの地球訪問ツアー」の1万倍よりは被害はマシですが、あくまで’’1万倍よりはマシ’’なので1000倍でも被害は甚大だという事に変わりはありませんね。100倍だとしても甚大な被害が出そうです。

リョウ


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