【先読み】ラバーワームで採取のついでに
Added 2025-09-18 12:31:09 +0000 UTC「いらっしゃいませ、リエニス商会へようこそ!」 あたしは今日もいつも通り、商会本部を兼ねた本店でそんな挨拶をしている。最近はよく繁盛しているから、これを繰り返す回数も増えてきていた。 あたしはニア、リエニス商会の従業員だ。運のいいことに幼馴染のひとりの実家がとある新素材を発見したことで、人手が足りなくなった商会に雇ってもらえている。 「本日はどのようなご用件でしょうか?」 「その……例の新素材の服を見繕いたくて」 「かしこまりました。では、ご案内いたしますね!」 こうした商会でお客様を最初に応対することが許されている従業員は、フロアスタッフの中でも上の方の序列に位置づけられている。あたしがそうなれているのは半分はコネで、もう半分は時の運と努力の成果だと思う。 環境に恵まれたことはあったけど、それを含めてあたしはしっかりお客様に見られる容姿を磨くことにしている。それに加えて、接客のような人付き合いは昔から得意なのだ。とはいえ結局のところは、幼馴染から真っ先に拾ってもらえた古参であることと、彼女から信用されて商会の機密に触れるほど中枢近くに入れたことが大きいんだけど。 この日のお客様は初来店で、従者を連れた貴族家のご令嬢さまだった。必死に勉強して覚えたところによれば、あの紋章は西方に領地を持つ伯爵家のはずだ。これは逃すわけにはいかない。 あたしは失礼にならないよう気をつけつつ、一方で平民が貴族を気取った仕草などをしない塩梅で奥へ案内した。お客様がお求めの商品はウチの主力でありまだ独占できている新素材だから、商館の奥の方へ置いてあるのだ。 「こちらにございます。ご要望などはございますか?」 「そうね……懇意の侯爵家にお呼びいただいているから、どちらかといえばシックなもののほうが望ましいわ」 「かしこまりました。では……こちらのほうでいかがでしょうか」 あたしはご要望を受け取って、落ち着いたデザインのものを中心に数種類見繕った。部屋の大机に広げると、お客様が目を輝かせる様子が見える。 ……とはいえ、シックで落ち着いているのはあくまでデザインだ。実のところ、素材そのものの性質上どうしても目立ってしまう。 とはいえそれは織り込み済みだったのだろう、お客様はすぐにそこから三着ほど選ぶと、試着をご希望になった。それを手伝い、この場で精算まで担当するのがあたしの役目だ。 なにしろ、この素材でできた服は触感が独特だ。摩擦が強めだから着付けかたにも少しコツがあって、それを従者の方に教えなければならない。とはいえ、慣れたものだ。最近はこれのご注文が本当に多いから。 ……結局このお客様も、三着ともご購入になった。そこそこ値段はするのだけれど、やはり貴族女性のファッションに関する需要は計り知れない。 あたしとしては、この“ラバー”という素材は別に衣服には向いていないと思うのだけど……新鮮さに惹かれたのかそれとも美的感覚に触れたのか、さる若き公爵夫人が夜会で着はじめたことから流行ってきていた。その恩恵を怖いほど受けているのが、現在この王国で唯一ラバーを安定して販売できているリエニス商会だったのだ。 それもそのはず、ラバーというのは本来、ごく一部の魔物を討伐することでしか手に入らない素材だった。独特な形質をしていて応用が利きそうとはされつつも、産出が少なすぎて研究もろくにされてこなかったのだ。 リエニス商会はそんなラバーの安定供給に成功したから、ラバーの活用方法を自分たちで徹底的に研究している。その中のひとつとして図らずも需要を得たのが、衣服としてだったというわけ。……寒暖調節にも劣るし脱ぎ着も大変だし耐久性も低いし、どう考えてもいい素材とは思えないんだけど、なんだか着心地がいいのと貴族の流行りというだけでここまで売れている。あくまでパーティドレスを中心にだけど。 …………あたしに言わせれば、ちょっと恥ずかしいくらいなんだけど。そう思ってしまうのは肌に張り付いてボディラインを出しがちな素材性質のほかに、もうひとつ理由があった。 この日のあたしはフロア勤務はお昼までで、それ以降は交代で裏に引っ込んだ。入れ替わりで出てきた、あたしと一緒に拾われた幼馴染の一人はどこか色っぽく見える。時折そんな従業員がいて魅力的に見えることもまた、最近リエニス商会が人気な理由のひとつになりつつあった。 あたしは彼女がそうなっていた理由をよく知っている。なにしろ他人事じゃないから。 「副会長、ニアです」 「ええ、入って」 あたしは少し控えめに昼食を済ませてから、副会長室に入った。ここの副会長は商会長の奥さま、幼馴染のお母さまだ。あたしたちは本当によくお世話になっている。 この日の午後の業務は、この副会長の管轄にあたるものだ。……正直に言うと、これを女である副会長が取り仕切ってくれていて本当に助かっている。 「今日もよろしくね」 「はい。……どれが必要ですか?」 「そうね、一番と三番を半々でお願い」 「わかりました」 確認を済ませて、副会長室から奥に繋がる扉へ。ここから先は一部の例外を除いて男子禁制だ。商会長と御曹司が入れるタイミングも、副会長とお嬢……件の幼馴染がしっかり管理している。 そこにある階段を降りて、地下区画に入る。その先にはいくつか並んだ部屋があったから、そのうち入口横にある砂時計が斜めになっている部屋に入った。 「……よし、っと」 その中には今から行う作業に必要な設備が整っていて、あたしはまずそこで服を脱いだ。下着まで全部だ。もはやそれは当たり前になっているし、どちらにしろ男子禁制だから少ししか恥ずかしくない。 そうして裸になったあたしの他に、その部屋の中にはもうひとつだけ生物が存在している。全長三メートルほどある、巨大でふかふかした筒状のもの。上質なクッションのようにも見えるそれが、リエニス商会の秘密兵器。────ラバーワーム、という魔物だった。 ことの始まりは、小商会の跡取りとして勉強中だったご子息が、ある冒険者の友人に酒場で聞いた話だったらしい。 笑い話だ。不注意でラバーワームに飲み込まれて、仲間内で笑いものになってしまった、という。 このラバーワームというのは森のそこそこ奥に存在する魔物なんだけど、その一方で不思議なほど危険性がない。動きは鈍重で体も柔らかく、やることといえば口元にきた生き物を飲み込むことくらい。それも噛みさえせず丸呑みにして、消化するでもなくそのうち排出してしまう。 ただこのとき、ひとつ特殊な生態を持つ。その排出する生き物が、ラバーの膜でパッキングされて出てくるのだ。しかもその膜は内側から破ることはほぼ不可能で、外から刃物を当てることでようやく脱出できる。 彼は閃いた。そしてそのとき持ち帰られていたラバーの膜を譲り受けて、研究の末に有用な素材だと判断した。 そして彼は友人たちに、ラバーワームを生きたまま捕獲してきてほしいと依頼した。今ここに鎮座しているのは、そうして捕まえられてきたラバーワームのうち一匹だ。 「……ほんと、感謝よねぇ……」 その閃きこそが、あたしたちをこの商会に拾わせてくれた原動力だった。リエニス商会はそのまま、ラバーワームから採取することでラバーの安定供給を実現したのだから。 ……もはや説明は不要だと思う。あたしが今からやるのはつまり、ラバーの採取。わざとこの子に飲み込まれる行為である。 あたしは入口近くにあるハンドルを回して、外で繋がっている砂時計がまっすぐひっくり返るようにした。これが部屋が使用中だという合図であり、また砂時計が落ち切る頃にはラバーが完成しているということになる。 ハンドルを固定したあたしは、ラバーワームの口のすぐ前に脚を揃えて差し出した。そのまま寝転がって、あとは呑み込んでくれるのを待つ。 数秒と待つこともなく、爪先にラバーワームの柔らかな口が吸い付いた。 「…………ん」 少しくすぐったい。ラバーワームの口の中にある足首から先が、心地いい感触で締め付けられているのだ。 ラバーワームは一度食いついてさえしまえば普段よりは素早く動くし、獲物のことは離さない上に防御力は異様に高いから足首まで呑まれた時点で自力脱出は難しい。ここからは身を任せるだけだ。 「そのまま、お願いね……はふ」 実はあたしは、このラバーワームに呑まれる行為が好きだ。他の子がどう思っているかは知らないけど、あたしはとても気持ちいいから。恥を捨てて言ってしまうなら、自分でするオナニーよりよっぽど。 もう膝の上まできているから、両腕を揃えて体の横にくっつける。こうしておくのが一番楽な姿勢になるし、心置きなく楽しめるから。 「んぅ……ふふ」 部屋の中の声は外に漏れないから、あたしは声を隠す必要もない。脚を包む柔らかい締め付けをたっぷり味わって、時折そうして呑まれつつある自分の体を見て興奮するくらい。 きゅぽ、と音を立てるような感触で、少し自慢の大きさをしたお尻が飲み込まれる。もう手首もワームの口の中だから、あたしはこの時点で胴体をくねらせるくらいしかできない。 ラバーワームのほうはあたしがそんなふうになっているのをそもそも意に介しているのかどうか、どんどん引きずり込んでくるばかりだ。お腹も通り過ぎて、さも唇で食むような動作で胸まで。期待と覚悟を決めてそのままでいれば、すぐに頭まで上がってきた。 既に外から見ればけっこう情けない格好になっているけど、そんなものはまだまだここからだ。ずりずり全身を擦られながら、そのまま頭も呑み込まれていって……司会が真っ暗になってすぐ、頭のてっぺんまで生暖かい感触に包み込まれた。 「ん……ぅ、ふ……んん……」 ラバーワームの口の中はピンク色をしているけど、そとそも光が入ってこないほど呑み込まれているから何も見えたりしない。全身を柔らかくも強く締め付けてくる感覚が気持ちよくて、ついつい甘い呻き声を漏らしてしまう。 だけど、今回はここで悶えるのは我慢だ。……さっき聞いた「一番」と「三番」というのは、ラバーの硬さを三段階に分けた呼び方。つまり柔らかいものと硬いものを半々でと言われているんだけど、実はこのラバーワーム、出すラバーの硬さは飲み込んでいる間に獲物がどれだけ暴れたかで決まる。 だから一番の柔らかいラバーが欲しいときは、ここでじっと動かずにいないといけない。あたしにはちょっと大変だけど、排出された後の感触はこれも好きだから味わいたい。そのためには、ワームの中にいる間はじっとしていないと。 「はっ、はっ……んぅ……」 呑まれているだけで興奮してしまうあたしには少し大変だけど、なんとか耐える。そうしているとやがて、脚のあたりからまた新しい感触が広がってくるのがわかった。 締め付けたその姿勢のまま、呑み込んだものをその外側からラバーで包んでいくのだ。このパッキングの最中、ラバーが這い上がってくる感触もあたしは好きで、動かないでいることに難儀する。 「んむ、ぅ……んん、っ」 それもじっと耐えていれば、そのうち頭までラバーに包まれた。この素材は後で溶かして固め直すのだけど、素材として作られた段階では空気だけを通すから呼吸の心配はない。 強いていうなら、ラバーワームの内部の空気はどんどんえっちな匂いになってくるから、興奮してしまって困るくらいだ。もう自分で触ることもできない格好ながら腰を揺らしたくて堪らないけど、我慢、我慢……。 「ぁ……ん、っっ…………ぅ! んぅ、う……っ!」 しばらくそのままでいれば、今度は排出口から出されていく。爪先がラバー越しに外界に触れて、そこからはどんどん外に。ほどなく全身が、ラバー膜にぴっちり包まれたまま放り出された。 ここからもしばらくは品質が安定するよう寝かせる必要があるのだけど、一方でここまできたらもう動いていい。硬さは確定したから、心置きなく悶えていいのだ。 「んっ、ぁ、ふ……んぅぅ、っ! くぅ、ン……!!」 もはや頭の少し向こうで我関せずという様子に違いないラバーワームをよそに、くねくね悶えて遠慮なく気持ちよくなる。全身にぎちぎち音を立てながら擦れるラバーは、貴族令嬢がお洒落で身に纏うなんてあたしには信じられないほど気持ちいい。 もともとまるで大きなぬいぐるみのようでとても虫には見えないラバーワームと同じくらい、あたし自身が芋虫のよう。鼠蹊部のあたりまで密着してくるラバーが擦れて気持ちいいから、腕がなんの役にも立たない格好のまま腰を振る。そんな外から見れば無様すぎるありさまで快感を貪って……。 「んぁ、~~~~~~っ!」 がくがく腰を震わせて、盛大に絶頂した。お尻を思い切り突き出して、普段はその欠片すら出さないようなみっともないメスの声を漏らして。 それを最後に脱力して、ゆっくり余韻を味わいながら転がった。意識がはっきりしてきて、またじんわり楽しむくらいの感覚で腰を揺らしたりしているうちに、ドアが開く音がした。あたしはそれを聞いたら、無様な姿で転がったまま体にラバー越しの手が触れるのを待って、脚の隙間の小さな空間へ慎重にナイフが入れられるのを待つのだ。 「……よし、おっけー。今日は次が最後で大丈夫だよ」 「わかった。任せて」 これで、七回目。切込みを入れて開いたラバーを下から上に剥がしてもらって、次が最後の一回ということになった。 こうして都度ラバー膜を回収してくれるのは、あたしの幼馴染でありリエニス商会のお嬢様のシェナだ。あたしにとっては恩人であり、とても親しい上司ということになる。 「ニアが採るラバー、毎回質がいいしたくさん採ってくれるから助かってるの。他の子のより光沢が強いし耐久性もあるから、よく高級品に使ってて」 「そうなの?」 「うん。何か違いがあるのかなぁ……他の子もこう採取できればもっと質がよくなるんだけど、心当たりとかない?」 「いや、特には……」 そんなことを言われたけど、当然あたしにはわからない。あたしはただ言われた通りに採取しながらついでに楽しんでいるだけで、ラバーワームの生態やら教わった以上の扱い方やらは知らないのだ。 なんでも外から魔力を注いだりしてみても何も変わらないそうだけど、採取役による個人差は出るらしい。あたしは首を傾げるしかないけど。 「ま、何か思いついたら気軽に教えて。じゃあ、よろしくね」 「うん」 ラバーを持って出て行ったシェナを見送って、あたしはもう一度ラバーワームに爪先を差し出す。そのまま食いつかせて、頭まで呑まれるところまでは同じだ。 違うのはその後。今回は硬いほうのラバーを採るから、完全に包まれたらワームの体内で暴れる。 「んっ、ふっ、はっ……」 もう身動きは取れないから身をくねらせて蠢くだけなんだけど、こうするとラバーワームは獲物をしっかり捕らえるために出すラバーを硬く厚くする。獲物から魔力を吸い取って生きるにあたって、そうしたほうが吸いやすいけれどその分エネルギーを使う、らしい。 そのまま動いていれば、全身がいっそうきつく締め付けられる。こうなれば硬いラバーに変わった合図だから、あとは落ち着いていい。なにしろこれ、全身運動でさすがに疲れるから。 「ん、ぶ……んぅ、きゅ……」 ラバーの質以外は何一つ変わらず、やり方も同じだ。爪先から頭に向けてラバーの膜が張り付いてきて、ただでさえ締め上げられている体をコーティングされていく。 その膜が頭のてっぺんで閉じたら、しばらくそのまま。ささやかな魔力を吸い上げられてから排出……たぶん排泄だけど、外に出されていくから、あとは身を任せる。 後に残るのはもうこちらに興味なさげに室内を這いずるラバーワームと、ぎりぎり人の形をした真っ黒なラバーの塊だ。この状態であたしは、ラバーを寝かせるついでに堪能することができる。 「……ん、っ、ぅ……ふっ、ふっ……」 排出された直後はまだえっちな匂いが残っているから、それに浸りながら腰を揺らす。匂いがなくなってきたら興奮のままに身をよじって、拘束感とラバーの感触をじっくり味わうのがあたしには一番気持ちいい。 この硬いほうのラバーでは、柔らかいほうよりさらに身動きが取れない。伸縮性のある薄地のときはぐねぐねとみっともない伸び縮みができるけど、こちらのときは動こうとするとそれを防ぐような重たい感触で封じられてしまう。 どちらが好きかは……微妙なところだ。動けはするのにくねくねしかできない情けなさと、そもそもほとんど動けない拘束感による屈辱は、どちらも別の形で気持ちいいから。 「…………っ、ん……ふ……ぅ、!!」 ただ、イきかたは違う。暴れて悶えて激しくイく薄地に対して、厚地のときは重厚な拘束に固められたままじんわり静かなイくというか。どちらも捨てがたいから、二種類どちらにも需要があってよかったと思う。 腰を浮かせて深イき。そこから少し休んで落ち着いたら、今度は横倒しになって丸まったり……なんて考えていたところで、異音が聞こえた。 扉が開く音だ。確かに回収のためにこの部屋に鍵はないけど、まだ砂時計は半分にも到底届いていないはずだ。どうして。 「……やっぱり。実はそうじゃないかと思ってたんだ、ごめんね?」 「んぅぅっ!?」 「うぁ、かわいい……っ。……実はね、ニア。ニアのラバーは内側についてるえっちな汁が多いの、知ってたんだ」 「!?」 シェナだ。他に入ってきそうな人もいないしそうだろうとは思ったけど、やっている間に入ってきたのは今回が初めてである。……こんな格好を親友に見られるのは、さすがに恥ずかしい。 しかも、これで気持ちよくなっていることがバレていた。量ということは他の子もつけてはいるようだけど……そんなことより、つまり今はオナニーを見られたのと同じということになる。 だけどこの格好だと、出ていっても見ないでも伝えられない。シェナがどんな顔をしているのかもわからない。興奮していそうな声色ではあるけど、気持ち悪がれてすらいるかも……。 「ねえ、ちょっとお手伝いしてみていいかな」 「んぁ」 「私ね、よく妄想するんだ。みんながこうやってラバーに包まれて、転がされたままもぞもぞしてるところ」 「…………」 「待機室にいる時間のほうが長いからさ。すぐ近くでみんな気持ちよくなれてるのかなって……最初の頃に見学で見たラバーの塊で、興奮しちゃったから」 …………どうやら、そういう感じではなさそうだった。むしろあたしよりよっぽど熱に浮かされた様子で、わざわざ断ってから触ってきた。 ラバーの上から手で撫でられると、いやに敏感で気持ちいい。そんなことも初めて知ったあたしの跳ね方を見たのか、そのままカミングアウトしてくる。締め付け包まれて拘束されて興奮するあたしとは逆に、ソレを見て興奮することを。 「だけど、自身はなかったの。みんながラバーの裏につけてるおつゆは、そこまて多いわけじゃなかったから。といっても、私もどのくらい出てたらどのくらい楽しんだのかとか、わかんないんだけどね」 「……っ、ン」 「あ、気持ちいい? わかった、こう、だね……だけどね、ニアのはたくさんついてるの。べったり、楽しめてるんだってすぐわかるくらい。 だから、来ちゃった。ごめんね、先に行ったら楽しめないかなって」 「んぅ、ぅ……!」 優しく、鼠蹊部を撫でてくれた。思っていたよりずっと気持ちよくて、身をよじって悶えてしまう。シェナもそれがいいと気付いてくれたようで、そのまま指先を割れ目の上で往復させてくる。 つまり、あたしならこうしても楽しんでくれるかもしれないと、期待して遊びに来てくれたらしい。……シェナとは別にそういう仲ではないけど、かといってソレが嫌な仲でもない。 触って、遊んでいいよ、と伝えることすら今は簡単ではない。だから全身から力を抜いて、無防備に横たわってみた。全部委ねるよ、ってつもりで。 伝わったみたいだ。シェナはあたしの上体を起こしてきたかと思うと、もたれさせるような形で割り込んできた。あたしはそのまま背中を預けるしかない。 「ん、ぁ、っ……ぅ!」 「びくびくしてる……かわいくて、嬉しい。……もしかしたらラバーの質がいいのも、楽しんでるうちにえっちな汁が馴染むからなんじゃないかって、思ってて」 「……、ふっ、んぅ……っ」 「うん。だから、たくさん気持ちよくなってね。もっとよくなるかもしれないし……今のニア、すっごくぷざまで、かわいい」 「〜〜〜〜っ!?」 それでも少しだけ後ろめたさがあったあたしを見透かしたように、シェナは持論を話してくれた。確かにあたしのだけが良質で、あたしだけがラバーワームでオナニーしていたなら、そこに関係があってもおかしくはないけど。 それを免罪符にされたら、あたしはもう勤務中のオナニーがバレたことを後ろめたく思わなくていい。ただ、恥ずかしくだけなれる。……ああ、だめだ、シェナに外から、ぶざまなんて言われたら。 ……あたしは、盛大にイってしまった。腰ががくがく跳ねて、潮まで吹いてしまったことも、割れ目を厚ぼったいラバー越しに触れていたシェナには筒抜けだろう。 もしかしたら、そうやって優しく罵られることすら好きなのかもしれない。もともと惨めなありさまを自分で認識して興奮していた節はあったし、屈辱的な言葉を囁かれると頭の中がちかちかしてしまった。 素肌を一切露出できず、顔どころか髪すら無個性に包まれたラバーの塊になっている、尊厳のかけらもない無様な姿を楽しまれて、あたしは気持ちいい。余韻で跳ね続けるあたしの体を、分厚くて温もりのわかりにくいラバー越しにシェナは抱きしめてくれる。 「……いいんだよ、我慢しなくて。ほら、気持ちいい?」 「ぃうっ!? ……ん、ぁ」 余韻が落ち着いてきたそのタイミングを見透かして、今度は分厚いラバー越しだと主張もしづらい乳首を正確につまんでくる。いちいちタイミングも場所も完璧で、一番気持ちよくなれるような手管を熟知しているのではないかと思わされるほどだ。 もちろん新進気鋭の商会の娘に雑な色事なんてないはずだから……もしかして、一人で。 そうかもしれないけど、だとしたらあたしにとっては試練だ。的確な触り方でどんどん気持ちよくされてしまって、あたしはラバーによる完全な拘束で何ひとつ逆らえないのだから。 他の子たちはもう終えて上がっていたようで、結局二人きりでの戯れは砂時計が落ち切って少し経つまで続いた。腰が抜けたあたしがシェナの肩を借りなければ立てなかった様子は、見られずに済んで幸運だったと思う。 ……で。 「最高級品?」 「そう。例の、本当に飛び抜けて高品質だったから、需要が出ちゃってね。他の子たちにも遠慮せず気持ちよくなることは教えたんだけど……あの品質はニアにしか作れないと思うからさ」 「……まあ、そういうことなら」 「うん。必要なときは私が手伝うから、一緒に頑張ろ!」 ……あたしとシェナは、あくまで必要に駆られて定期的に、というには高頻度でああして戯れるようになったんだけど……それをどう受け止めたかは、もはや言うまでもないだろう。