こんばんはいつもありがとうございます、まやふふ(賢)です。
新作マンガの『預かりねこの春は來ない』の後編のシナリオが何とか形になったのでこちらにもアップする事にします。
もしマンガが完成する前に私が死んだらこんなマンガになったかもしれないなーとそうぞうしてみてください。
宜しくお願い致します。
※誤字や、文章のおかしなところなど修正しました
【ご注意】
完成したマンガで読みたい方には「ネタバレ」になってしまうのでご注意ください。宜しくお願い致します。
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【冒頭・夕飯】
雪輝くんのオシッコの匂いが身体に残っている・・・
果物の甘い匂いに似てて 心地よくて興奮する・・・
台所で夕食の用意をする私は、Tシャツの襟の中に顔を半分入れて、体温で温められ昇ってくる少し生臭い匂いを楽しんでいる。
顔や体やお股を伝って流れる彼の小便の温かさを思い返して身体が疼く。
「テーブル拭いといたよ、春ねえちゃん」
「ありがとう。それじゃあ、みんなのコップを出しておいてくれる?」
「うんわかった・・・・」
「手伝ってくれてありがとう」にっこりと微笑みかけると雪輝くんは顔を真っ赤にして俯いてしまった。
健気に手伝う少年の後ろ姿を見ながら私は彼のつるんとした幼く愛らしいおちんちんを思い浮かべた。
ぱくっとそれを口に入れると可愛い声を出して、初めての感覚におどろき、そして悦び、身を捩った。
大人の男の人は気持ちよくても格好をつけてるのか、声を出さないようにしているみたいだけど、小さい子は素直に声を出してくれる。ちゃんと反応してくれると私も嬉しい。
子供のおちんちんは物足り無いかな? と思ったのだけど、挿入れてみると長さも太さも硬さも全てが丁度良かった。
夏輝くんの大人のおちんちんも奥まで届いて気持ちいいけど、やっぱり子供同士の性器の方が相性が良いのかもしれない。
年下の少年とのセックスを頭の中で反芻しながら、出来た夕食を私はテーブルに運び、いつもの席についた。夏樹くんの左に私。向かいに雪輝くんが座る。
お風呂から上がってから雪輝くんはほとんど話さない。
今も私の作ったオムライスを黙々と食べている。
男の子にしてはおしゃべりで、いつもなら夕食の時は学校のことやゲームのことや猫のことなど、たくさんお喋りしてくれるのに…
「マッシュルームは除けたつもりだったけど・・・入っていた?」
「・・・ううん。入ってないよ。おいしい」
「おまえ、さっきから元気ないけど大丈夫か?」夏輝くんが聞く。
「うん・・・ちょっとお風呂でのぼせちゃったかも・・・」皿の上を見つめながら独り言のように言った。
私は夏輝くんにちらっと目線を向けた。
いつもはニコニコしている彼が雪輝くんの様子を見て複雑な顔をしている。お風呂で雪輝くんが勃起していた事をやっぱり気にしているのだ。
テーブルの下に手をさし入れ、彼の内腿をさすった。
彼は少し驚いた様子でこちらを見たが、すぐに目線をもどした。
少しずつ彼の股間の方に手をのばし、ペニスを弄った。それは既にガチガチに勃起していた。
ケチャップで書かれたハートの形を崩さないよう慎重にオムライスを食べている雪輝くんに気がつかれないよう上下に手を動かす。
今夜のためにずっとオナニーをしないで精液を溜め込んでいた彼は、すぐに息を荒げ始めた。(ほら、大人は声を出さないでしょ?)私は悪戯に動きを少しずつ早める。ビクビクと陰茎が脈打ちタマタマが上がってくるのを感じる。
「ンッンッ!」彼は突然咳払いをした。
正面の雪輝くんが目を上げ不思議そうに私と夏樹くんの顔を交互に見ている。
これ以上続けるとせっかく溜めたものが彼の下着の中に放出されてしまい、台無しになってしまう。それは私の為にちゃんととっておいてもらわないと・・・・
私は手を離し、おおきいスプーンでケチャップでハートの真ん中をぐさっと半分に割りを描いたオムライスを食べた。
「来週は何が食べたい?」私は二人に聞いた。
早く夏輝くんとセックス がしたい。
精液に汚されてその匂いに溺れたい。
最後におしっこもかけてもらいたい・・・
もっともっとダメな娘になって蔑まれたい・・・
あそこがぬるぬるしてくるのが分かる。
風呂上がりに新しく換えたショーツがまた汚れちゃう。
口の端についたハートのかけらをぺろりと舐めた。
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【雪輝を寝かしつける】
「ぼく、もう寝るね。おやすみなさい。」
「あれ? いつもは遅くまで來春ちゃんとゲームしたがるのに・・・ほんと大丈夫か?」大学のレポートをリビングで書いていた夏輝くんが心配そうに聞く。
「あのさ・・・春ねえちゃん。いつも持っているあの絵本、読んでほしい。」
「うんいいよ、歯は磨いた?」
「うん。おやすみおにいちゃん」
「ああ、おやすみ。」
私は[待っててね]とアイコンタクトを送ったが、彼は何も返してくれなかった。
子供の匂いでいっぱいの雪輝くんのベッドに一緒に入った。私の身体についた彼のオシッコの匂いと同じ香りもほんのりする。
(良い匂い・・・)
このまま私も寝てしまいたくなった。布団の中で軽く触れる雪輝くんの素足もとても温かくて気持ちが良い。
枕元の明かりで本を読もうとしたが、既にもう雪輝は目を閉じていた。
「ごめん・・・もう・・・眠たいや・・・」
「…お風呂であんなことさせちゃったから疲れちゃったのかな・・・」
「・・・・・お兄ちゃんと今日もするの?」
「・・・・・・しちゃいやだ?」
「・・・ぼくとお兄ちゃん、二人とも好きなの?」
「・・・・私は・・・」
天井を見つめながらなんと答えれば良いか迷った。
もちろん2人の事は好きだ。特に夏樹くんは小さい時から私の憧れだった。かっこいいし、優しいし、いつもニコニコしてるし、賢いし、常に私のことを1番に考えてくれているし・・・。
でも・・・今はそんな気持ちより、刺激的なセックスの興奮の方が魅力的だった。出来ればあのアダルトビデオの女の人みたいに男の人たちに次々と犯されて体中精液だらけにされたかった。
そしてそんな私を、汚らしくどうしようもない女の子だと蔑んでもらいたかった。
そんなことこの子に言えるわけがない。
初めてのセックスの興奮ですべてのエネルギーを使い果たしたのだろう。見ると雪輝はメガネも外さず、静かな寝息を立て、既に暗く深い眠りの森へ飲み込まれていた。
メガネを外してあげ、枕元に置く。無防備な寝顔の丸いおでこにキスをした。
「最低でごめんね・・・・・・」
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【夏輝との会話】
1階に降りると階段の途中で夏輝くんが待っていた。
私たちの会話をこっそり聞いていたのだろうか・・・いや、彼はそんなことしない人だ。ただちょっと心配で、ここに座って私を待っていたんだろう。
「お待たせ・・・今日はどこでしよっか?」
夏輝くんの隣に座って彼の腕をとった。硬く引き締まったかっこいい腕だ。
「・・・・・・・」
「・・・・ねえ、さっきからどうしたの?」
「雪輝も大きくなったことだし、もう一緒にお風呂に入るのはやめたほうがいいかもな・・・」
「夏輝くんとは中2まで一緒に入ってたのに?」
「それは!・・・それは來春がまだ5才だったし、小さかったから・・・。それに、俺は風呂場で勃起したことなんてないぞ・・・」
「やっぱりアレを気にしてたんだ。でも、小さくても男の子だもん、女の子を見ておちんちんが勃っちゃってもしかたないよ」
「そうだけど・・・來春もキレイになってきたし・・心配なんだよ・・」
「雪輝くんのことが?」
「俺は來春のことを・・」
私は夏輝くんの言葉を遮るようにキスをした。雪輝くんにしたキスと違い大人のキスだ。舌で彼の口の中を愛撫し私の唾液をたっぷりと与える。彼の股間をそっと触ると既に勃起していた。私も雪輝くんのオシッコの匂いと直樹くんの硬い身体を感じて既にあそこはぬるぬるになっている。
「はやくしよ♡」私は興奮を抑えられず、キスをしながら言った。
「今日も顔にかけるのか?」
「ウン、ウン! いっぱいかけて汚してね!」
彼は黙って立ち上がり、私の手を取ってリビングへ入った。下から見上げた横顔は少し寂しげだった。
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【セックスシーン❶】
暗いリビングの中、夏輝くんを全裸に脱がす。私は夏輝くんのTシャツを着たままだ。大人の男の人を無防備な裸にするのが私は好きだ。子供の私がいま大人をコントロールしている。
彼の陰茎は硬く大きく勃起し、ビクビクと脈打っている。先端からは既に透明な汁が垂れていて、いまにも欲望を吹き出しそうなほど昂ぶっている。
先週は用事で泊まりに来れなかったので、頑張って2週間精子を溜めてくれていたのかもしれない。
男の欲望を濃縮したような黄色くて濃くて苦くて匂いの強い精液を早く射精して欲しくて、それを私にぶっかけて欲しくてひざまずいて彼の亀頭を丁寧に口の中でねぶり回した。
立ったまましゃぶられて感じる彼の腰を逃がさないように手で押さえ、たっぷり溜めた唾液でどろどろにした口内でリズム良く快感を与える。のどの奥まで彼を飲み込み、私はたくさん射精できるように奉仕した。
「まだ射精しちゃダメだよ? もっといっぱい気持ちよくなってから思いっきりぶっかけてね。私を精液で溺れさせて」
「うう・・・」
玉袋の真ん中の尿道の辺り、女の子で言うとおまんこのわれめの辺りを指で触診するとビクビクと小刻みに震えるような動きがある。
私だけの知っている、もうすぐ射精が来る彼の身体の合図だ。
「もっと気持ちよくしてあげる」
私の言われるままに大の大人が全裸でソファーに四つんばいなっている。
そしてお尻の穴を小学5年生の女の子に舐められて、珍しく情けない喘ぎ声を上げている。足の間から回した手でペニスをごしごしと乱暴にしごく。
「夏輝くんの好きなあれ、してあげるね」
お尻の穴に唾液で濡らした私の指がぬるりと入っていく。風呂場で刺激してあげた雪輝くんの前立腺は人さし指のすぐに届く場所にあったが、夏輝のそれにはずぶりと指を突っ込まないと届かない。中指と人さし指を伸ばし、前立腺をゴリゴリと刺激する。これをすると彼はすぐに果てて大量に射精する。
「こ、こはる!」
射精の瞬間が来たのか、彼は私を押し倒した。私は目をつぶり、生温かい精液が降り注がれるのを待つ。私の口からだらしなくよだれがだらりと胸元に垂れた。
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【セックスシーン❷】
しかしその瞬間は来なかった。
私は乱暴にTシャツをぬがされ、ショーツをはぎとられた。
「え!?」
彼は私の両脚を思いっきり広げ、どろどろのおまんこの中にペニスを勢い良くずぶりと突き挿れた。
「あん!!」
簡単に奥まで貫かれ、射精の瞬間を待って興奮していた私は驚きとともに軽く絶頂を迎えてしまった。
「え? だ、射精すんじゃないの??」溺れそうな快感の波の中でそう言うのがやっとだった。
彼は乱暴に腰を振りながら両手で私の乳首を人さし指と親指で強めにつまんだ。私が乳首を弄ばれるとすぐイってしまうのを知っているのだ。
「一緒にイクぞ、こはる・・」
「う・・うん・・・・うん! うん!」バカみたいに私は夢中でうなずいた。
目の前の映像がすうっと薄れて行く。キレイな光の粒が無数に飛び交い光の嵐が吹き荒れる。音も消え、思考もいつの間にか途切れ、絶頂の快感が私の中から溢れ始めた。時間も空間も全ての感覚も私の身体も溶けて、どろどろの真っ白なクリーム状となった。その中に私が漂っているのか、私自体がそのクリームなのか分からなくなった。
私はこの瞬間が好きだ。この瞬間だけは私は無条件に幸せだった。
映像がもどり始め、夏輝くんの顔が形を結んでいった。その顔は快感と激しい運動のせいか歪んでいる。
「イク・・・イクぞ!!」
ぼうっとする意識の中、お腹の奥に別の快感がじわりと広がった。温かなそしてドロっとした・・・
彼は私の膣内に大量に射精していた。何度も何度も。背中を震わせながら動きも止めず思いっきり溜め込んだものを吐き出した。
「あああ・・・來春・・・」
挿入されたペニスの間から精液が溢れソファーを汚した。
「あ・・あれ?・・ちょっと待って? 膣内に出した?」
「・・・これからはこうする。生理が来たら避妊する。」ペニスはまだ硬く勃起したままだ。ゆっくりとまた彼は動き始めている。
「え・・・なんで 私は顔に出してもらいたい! 汚してもらいたい!」
「精液で汚されて満足している自虐的な來春を俺はもう見たくない・・・。普通に來春と付き合いたい。楽しいところに一緒に行ったり、買い物したり、おいしいもの食べたり、そしていつか結婚して・・・」
彼の腰の動きが激しくなってきた。
「俺がお前を幸せにする。不倫して、お前を捨てたあんな最低な父親の事なんて忘れさせてやる。だから・・・汚して欲しいとか、堕ちて行きたいなんてもう思わないでくれ」
彼は私の腰を持ち上げでんぐり返しの姿勢に固定し結合部がよく見えるようにした。リズム良く腰を打ち付け、そして突然激しく中出し始めた。
「や、やだ! 嫌だってば!」
たっぷりと中出しされているところを目の前でじっくりと見せられた。
膣内が精液で浸され、子宮口が降りてくるのを感じる。気持ちとは裏腹に膣内に射精されるのは気持ちがよかった。屈辱感でいっぱいになった。自分の身体の反応が悔しい。私は愛情でレイプされてた。
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【セックスシーン❸】
テーブルの上に両手を押さえつけられ、萎える気配の無い硬いペニスで愛され続けている。いつも3人で楽しく夕食を食べているテーブルの上・・・ふと崩壊する前の私たちの家族の楽しかった夕食の風景が蘇る。
あの楽しくて、あたたかくて、かけがえのない私の大事なお家にはもう二度と戻れはしない・・・
「來春・・好きだ・・・ずっと一緒にいたい・・・」
「そういうの・・いいから!」私は彼を睨んだ。愛されている事が今はものすごく不快だった。
「父さんもずっと私にそう言ってた。大人はみんな嘘つきだ。そんなのもう信じない!」
「俺は違う・・何があってもずっと來春を」
「いらない・・・そんなのいらない! 私はもうなんにもいらない!」
また膣内に出そうとしている・・・それを期待する自分の下半身に嫌気が差し、涙が出てきた。ペニスを激しく出し入れしながら夏輝はその涙を優しくぬぐった。その優しさが私は我慢できなくてこう言った。
「オシッコをかけてもらった・・・・」
「なに?・・・」
「雪輝くんにオシッコで汚してもらったの・・・まだ精液が出なかったから・・・」
「せ・・・セックスしたのか?」
「うん、した。小さくて可愛いおちんちんだったけど、私のあそこには丁度良くて気持ちよかった・・・それに・・・彼のオシッコはキミの精液より興奮したよ」
突然「ずん!」と力任せに奥までひと突きされ、衝撃が私を襲った。「ひっ!・・・・」
「なんて娘だ・・・あいつはまだ小2じゃないか・・・」
「ふふ、小5の女の子にこんなに中出ししておいてなに言ってるの?」
「俺がいるというのに!」夏輝くんは感情に任せ、乱暴に私を突きまくった。彼のセックスはいつも愛情に溢れていたのだが、今それは一欠片も感じない。まるで私を攻撃しているかのような衝撃が高速で繰り返されている。
「最低だ。おまえは最低だ!」
「何があっても愛してくれるって言ってくれてたのに?」乱暴に犯され、ぞくぞくした。下卑た笑いが知らず知らずこぼれ落ちる。
「くそ! くそ! くそ!」
突然ペニスを引きずり出し彼は私の眼前でしごいた。
「うっ! うぅ!」私に跨り顔面に射精した。最後の一滴まで憎しみと怒りを絞り切るように・・・・。口の中に注ぎ込まれた精液の味は苦く生臭かった。
「みて私を・・・ どう? こんな私でも好きでいてくれる? 私を幸せにしてくれる? いつまでも愛してくれる?」
彼はまるで汚物を見るような目で私を見ている。哀れむような、拒絶するような・・・その目で見られるのはこの上なく気持ちよかった。心の芯までぞくぞくした。
グッと腕を引っ張られ、廊下を引きずられるようにトイレまで連れて行かれた。
便座に乱暴に座らされると同時にあたたかくて生臭い小便が顔にびたびたとかけられた。雪輝くんのオシッコより臭くて濃い匂いがする。顔からお腹、そして私のおまんこにも小便が当たる。私は小便をべろりと舐めてみた。しょっぱくてえぐい味が口内に広がった。この上ない恍惚感が私をつつんだ。
「これで満足か・・・・」夏輝くんはグシャグシャの顔をして泣いていた。
「うん・・・これでいい・・・」
「二度と家に来るな・・・・二度と雪輝に手を出すな・・・」
「わかった・・・・」
・・・父さんも夏輝くんもみんな嘘つきだ。愛しているなんて私を喜ばしておいて、幸せにするって言っておいて、すぐに裏切る。
だから私はもう誰も愛さないし誰にも愛されたくない・・・・
全ての関係を形も残らないほど壊したら、
どんなに気持ちがいいだろう・・・
私は独り小便で汚れたトイレの中で考えていた──
起きると來春の姿が見えなかった。
「春ねえちゃん?」
雪輝はトイレのドアを開けてみた。そこにも小春はいなかった。心なしかトイレがいつもよりキレイになっている気がする。
「春ねえちゃん やっぱり黙って帰っちゃったみたい。どうしたんだろう。」
「さあな・・・」夏輝はスマホを見ながら憮然と言った。
預かり猫のナツとアキはまだぐっすりと寝ていた。
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【エピローグ】
來春は駅のホームで別れた父の帰りを待っていた。
そばには雪輝が寄り添うように立っている。
「最近全然家に来ないけど、どうしたの?」雪輝が心配そうに聞く。
「・・・・・・」
「猫たちも心配してるし、お兄ちゃんも・・・・」
「私を? 夏輝くんが?」無表情にそういう來春に雪輝は戸惑う。
「お兄ちゃんとケンカしたの?」
彼女は父に夏輝や雪輝との関係を打ち明けるつもりだった。
父親が騒げば自分たちの家族のように夏樹たちの家庭も崩壊するだろう・・・・
夏輝や雪輝や預かってもらっている猫とも、もう二度と会えなくなるかもしれない。
でも、それでよかった・・・・全部を壊して終わらせたかった。
もう悲しい思いはしたくなかった。
父が改札から出てくるのが見えた。別れてからまだ半年だが、少し太ったように見える。來春は「父さん!」と声をかけた。
「こ、來春? どうしたんだこんなことろで」
突然現れた娘に驚き、しかし悦びの笑顔をみせる。來春の口元にも懐かしさで微笑みが浮かぶ。「おや? 雪輝くんも?」
來春は雪輝と手をつないで駆け寄ると父親を見上げた。
(あ・・・あのね、私、この子と・・・夏輝くんとも・・・・・)
そう言ったつもりだったのだが声は出てなかった。口だけがぱくぱくと動いているだけで・・・
さまざまな感情が沸きおこり來春はコントロールができなかった。微笑んだとおもったら怒った表情になりまた笑顔になった。手は何かを伝えるように空を切り動いていたが、諦めたようにその動きを止め、寂しそうな顔で父を見つめ、そしてそのまま下を向いた・・・・
頭の中では中学生の夏輝がプールで泳ぎを教えてくれた事や、雪輝が夢中になって來春の作った料理をおいしそうに食べているところや、父が絵本を読んでくれた事や、母さんと父さんとみんなで海に行った時の事や、楽しかった思いでがどんどん溢れてきていた。
気がつくと、いつも持ち歩いている絵本。父に寝る前、よく読んでもらっていた絵本を差し出していた。
(寝る前にまた読んでくれる? また一緒に暮らせる? お家に帰ってこられる? 楽しいあの頃に戻れる? みんな一緒に笑ってご飯を食べてテレビを見られる? 私とお母さんをいつまでも愛してくれる?)
言いたい言葉は全部出て来なかった。俯いたままの來春の目の前から次々と涙が地面に垂直に落ちるのが見える。ぼたぼたと音を立てて、まるで止まない雨のように。
私は愛されたかった。そして人を愛したかった。
みんな大事だったし、みんな失いたくなかった。
父がなにか言おうとした瞬間、雪輝が絵本を受け取った。
「行こう。これからは僕が読んであげる」
父の見守る中、雪輝は泣きじゃくる來春の手をとり、雑踏へと消えていった。
「すまん・・・・」
夕焼けが終わろうとしていた。
そして、預かり猫は今日も來春を待っていた──