【名前】桐島忠俊
「紘一、大義であった。お前は桐島家の誇りだ。これからも忠義を尽くし盾となれ」
「馬鹿者が!我らは神国に身を捧げた身!貴様も男児であるならば涙など見せるな!」
「紘一、お前には私の全てを与えた。此れよりはそれを活かし、一層奮起して御国のために戦え」
桐島紘一の父親。 次男として生まれ、桐島家の婿養子となる。
陸軍士官学校第二十四期優等卒業、陸軍大学校三十一期次席卒業、恩賜の軍刀を拝受。七生報国を体現し、帝國のためにその一生を捧げた優秀かつ厳格な軍人である。
桐島家の婿養子になった後、妻との間に設けた一子桐島紘一に虐待にも等しい苛烈極まる教育を少年時代の紘一に行い、理想的な軍人に育て上げた。
国家に殉ずることが真の軍人であるという絶対の忠義心。魂も燃やし尽くす神国への愛と忠誠は、親子の情を超えて実の息子である紘一をも完璧な形で捧げさせたのだ。
桐島紘一という人間を作り出した根源であり、忠俊から受け継いだ絶対的な愛国心と忠義は彼の人間性のパーツを組み替えてまるでその為の愛国機関であるかのように父すら超える完全無欠の軍人としたのだ。
1923年、陸軍省軍務局に在籍しドイツに駐在。 帰国後は陸軍大学校兵学教官を務める。1933年に渡中し、関東軍司令部付勤務、関東軍参謀を経て帰国後の1935年に歩兵大佐に任官。 しかし、人の身であるがゆえに病魔には勝てず心臓病のために同年内に無念の内に逝去する。
――彼は知らない。己が作り上げた最高の軍人こそが、己が守りたかった御国を滅ぼす災厄となってゆくことを。
【名前】宮本次郎兵衛(赤誠義勇隊隊長)
「アメ公の砲撃で失ったはずの左腕が武者震いしておるわ!」
「音を上げるな、これから首を突っ込む地獄はこんなものではない」
「この時を待っていたのだ……一泡吹かせてくれる!」
御楯乃会のメンバー、竹下正三の叔父で元海軍大尉。
歴戦の軍人で大戦中に左腕を失い退役した身だが、退役後も溌剌としており、むしろ天皇陛下の為に死ねなかったことを悔やんでいた。
決して勢い衰えぬ烈火の如き忠誠心と愛国心から、本土決戦の為に在郷軍人を中心に組織された特設警備隊の中隊長を志願。通常ならば通る筈のない人事であるが、人手不足に宮本の頑固さが通って前代未聞の隻腕の中隊長となった。
終戦時に徹底抗戦を呼びかけ叛乱を起こそうとしていたが竹下に説得され一度は断念して以来、蹶起の時を待っている。叛乱を呼びかけた際に集まった同志30名を引き連れ赤誠義勇隊を結成。赤穂浪士に強い憧れを持っている。
【名前】西宮奉文
「さあ、もっともっと、僕に見せておくれ。神秘の世界を」
「腹が黒いと思うかい? 僕もそう思うよ、自覚はしているさ」
「いや、僕はこう思うという話だ。性愛、情愛。聖書においてはソドムとゴモラとして、仏教では仏敵マーラとして語られる肉体の喜びを享受することはけして悪ではないとね」
元陸軍歩兵少尉。近衛歩兵師団在籍中の桐島が率いた中隊に所属していた男。
財政界に太い繋がりのある旧家の生まれで、莫大な財力を有しており通常ならば知り得る事のない裏社会にも影響力があると噂されている。
庶民離れした環境からか浮世離れしたところがあり、国家への忠誠心で入軍した職業軍人達ともまた違う理由で籍を置いていた。
時に『女々しい』と毛嫌いされることもある昭和期には珍しい優雅な佇まいと穏和な話し方で人当たりも良く、周囲からの評価も高いが、その微笑の奥底にはかすかに覗く暗い影が存在している。
何らかの思惑があり、狂気の秘密結社である御楯乃会の活動を水面下で支援しているが、その詳細を知る者は御楯乃会でもほんの数名のみである。
【名前】津田三郎
「期待以上ですよ。そうでなかったら自分が殺すつもりでした」
「機械というのは生き物だ。だから、手入れはしてやらなきゃならんしエサもやらなくちゃならん。みすぼらしい犬猫なぞ撫でる気にもならんだろ?」
「重要な情報をべらべらとよく喋る。揃いも揃ってカカシかと思いましたよ」
桐島が教鞭を振るった陸軍士官学校第59期生で、彼の教えを受けた元生徒の一人。
飄々とした掴み所のない性格で付き合いやすく、その気難しさのない良い意味での軽々しさから同期生の誰とでも話せる男。
その『取り入りやすい』特性を見込まれ、桐島の命令により陸軍中野学校出身の元将校、土門の協力を得るため説得に当たった。
また、御楯乃会の中でも指折りの自動車好きで運転も整備も器用にこなしており、その能力も相まって重宝されており、ただ明るいだけでなく重要な任務をそつなくこなす有能さで一目置かれている。
蹶起部隊をハルゼー邸付近までトラックで輸送した運転手であり、ハルゼーを地下に連行した後、囮として自動車で脱出、大山山中に潜伏して遊撃戦を行い撹乱する任務を負っていた。
【名前】滝一之進
「……やることは変わらん。大尉殿は進撃せよと仰ったのだからな」
「……この程度で止まるものか。……次の道を探すぞ」
桐島が教鞭を振るった陸軍士官学校第59期生で、彼の教えを受けた元生徒の一人。
日本ではまったく見かけない天を突くような大男であり、その年齢に見合わぬ屈強な体格が木偶の坊ではないことを示すような、強靭な精神の持ち主。
寡黙で実直な性格であるが、その中には「軍人は天皇の股肱である」を信条とする燃えたぎるような信念と愛国心を有しており、極めて頑強極まる精神性を持つ。
行く手を阻む障害、敵には一切の容赦がなく、一度決めたことは決して曲げない凄まじい頑固さから、士官学校時代についたあだ名が弁慶。
その頑固さが時折周囲を困らせることもあり、将校になっていたら部下になる者が可哀想だという声もあった程である。しかし言葉には出さないが人情味があり、同期生達から信頼を得ていた。
桐島にはその体格とあらゆる艱難辛苦を乗り越えて恐怖せずに前に突き進むその姿から蹶起部隊の攻撃班班長を命ぜられ、常に前へ出て戦闘の指揮をとった。彼の背中を見る者達は、その勇猛な背中を見て我も続けと突き進んだ。
【名前】天内正之
「教官殿、自分は必ず任務を完遂してみせます」
「教官殿のためにどうすればよいか、ただそれを考えるのみ。それが使命だ」
「ハルゼーの動きは今はない、か」
桐島が教鞭を振るった陸軍士官学校第59期生で、彼の教えを受けた元生徒の一人。
中性的な見た目で一見頼りないが優秀な軍人で、桐島を心の底より敬愛する忠義の男。
御楯乃会ではその忠誠心と的確なサポートを実現する頭の回転を活かして桐島の連絡係として走り回っており、決断力が早く忍耐力もあった為、桐島の厚い信頼を得ていた。
その優秀さと行動力から実質的に副官のように立ち振る舞っていたことから、時折同期生から嫉妬されることもあった。
とはいえ、天内以上にうまく桐島を助けられる者は他におらず、その立ち位置は不動のものだったという。蹶起の直前は同期生の遠藤と共にハルゼー邸の監視についていた。
【名前】岩崎巌
「かの義烈空挺隊は何百という飛行機を吹き飛ばしたんだ。俺だってやってやるぞ!」
「今度こそ俺は……立派な軍人に……」
桐島が教鞭を振るった陸軍士官学校第59期生で、彼の教えを受けた元生徒の一人。
豪胆な性格で負けず嫌い。士官学校では滝と常に競い合う中だった。
将来は挺進部隊で勇猛果敢に戦うことが夢だった為、肉体を鍛えあげ兵器に関する広い知識、技術を習得した。
戦争末期、沖縄戦における義烈空挺隊の出動に感銘を受け一層憧れを強く持ち、後を追うように九州の第一挺身団に参加したいという一心だったが、その夢は無惨な現実を前に打ち砕かれてしまった。
共鳴して参加した御楯之会で勇士として存分にその力を振るっており、桐島の蹶起部隊では爆薬を取り扱う工作班の班長となりハルゼー邸爆破を指揮した。
【名前】青山麗士
「畏れ多くも天皇陛下に叛くものは天地にいれざる罪ぞ! 打って粉にせよ!」
「我らの大義を成すならば朝敵を滅ぼすが道理であろうが!」
「私は……いや、違う……何故……何故なのだ……何故……」
桐島が教鞭を振るった陸軍士官学校第59期生で、彼の教えを受けた元生徒の一人。
冷静沈着で士官学校では優等生。すらりとした長身で端正に通った鼻梁をした美青年であり、女性からの人気は相当なものだった。
しかし終戦の知らせを聞いた時、青山は悲鳴をあげて泣き崩れた。彼と同じ釜の飯を食った同輩達も初めて見る、一人の男が瓦解した姿だったという。
以来、何かに取り憑かれたように徹底抗戦を訴えるようになり、また突然落ち込んだかのように沈んでしまうこともあった。
同期生達はかつての面影を感じさせなくなった青山の中で何かが失われてしまったことを察し、情緒不安定な彼を支えるようになった。
【名前】國枝日勝
「俺は見たいのだ。父から受け継いだこの刀が、どこまでできるのかを」
「刀剣術が役に立つのは幕末まで……そんなことはわかっている。だが、指揮用の杖のように腐らせるつもりはない」
「恐れるな!敵を前にして歩みを止めるな!」
桐島が教鞭を振るった陸軍士官学校第59期生で、彼の教えを受けた元生徒の一人。
言葉より行動、語るより実践を優先する巌の如き男。その為か口数は少ないがとてもわかりやすい人間と評価されている。
父は著名な実践派剣術家であったが中国大陸で戦死。自身も熱心な剣術家であり、戦場でその手腕を発揮しさらに発展させることを夢としていた。
父の遺品である蘇州虎鉄という工業刀を携行している。中国の蘇州で出た車両用のスクラップ鋼材で作られたスプリング刀とも呼ばれる刀で、優れた工業力で作り出されたその刀は極めて頑強かつ鋭利な現代の名刀である。
また父から送られてきた戦利品であるアストラM902を携行。アストラM902はドイツのモーゼル大型拳銃のコピー品であり、弾倉を20発装填できるように延長した改良型である。國枝は銃よりも剣術を積極的に使うため、蹶起部隊攻撃班の切込隊長とでも言うべき兵である。
【名前】冨永武雄
「日本という国家は軍人の為、ましてや臣民の為にあるのではない。天皇の為にあるのだ」
「我々は人間ではない。平等に無であり、そして国の血が通った国の手脚である」
「全ては戦争のためにある。上の意向は我々が是非を説く必要はない、ただ兵卒は自分の責務を果たすのが最上だ」
桐島が教鞭を振るった陸軍士官学校第59期生で、彼の教えを受けた元生徒の一人。
天皇を絶対の存在として仰ぎ、無心となって任務を達成することを信条とする四角四面の実直な男。
義兄に東京憲兵隊所属の市原大尉がいる。そのため、抗戦派の憲兵隊と内通し便宜を図っていたこともあり、その真面目さを以て貢献を重ねていた。
目的の為ならば多少の犠牲は厭わない冷徹さを持っている。この為、同期生の中でも型破りで人情家として知られる倉坂とは反りが合わずよく衝突していた。
私利私欲、功名心といった『我』を捨て、自らの戦いを神聖なものとなるよう尽力する。これこそが戦場で唯一可能な修養であり、その間彼は神兵となり、戦争は聖戦となる。
天内や西宮については、大まかなビジュアルは決まっていますが、それ以外のキャラクターの作画が難航しております...。
上記ネームドキャラクターは、御楯乃会の一部メンバーとして登場しますが、本来はもう少し複数人のネームドキャラクターが存在します。御楯乃会は『融国』と桐島にとって非常に重要な要素ですので、なんとか形にして表現したいと考えております。
作画の力不足なので、世界観構築のために何とか頑張ります...!
西宮と天内↓
今月もご高覧いただきありがとうございます。本編作業も頑張ります……!
肉バキューム
2024-04-07 19:58:59 +0000 UTCPAK40
2024-04-07 16:47:50 +0000 UTC