今回はストーリーの最初から桐島自害ED(本史)までの、ほぼ最初から終わりまでのプロットとなります。
それでも核心部分ではないのですが、かなりネタバレ注意です。
(あと、傍線の表記的にPCからの閲覧推奨です(お恥ずかしい…!))
【あらすじ】
【構成】
本作品は『融国』(メイン)/『憂国』(外伝)の2本立てです。
『融国』:桐島×アメリアの愛憎劇。R-18部分。本編。
序章:プロローグ
一章:蹶起
二章:監禁
三章:陵辱≪R-18シーン開始≫
四章:調教≪ED分岐選択肢あり≫
五章:分岐≪ED分岐選択肢あり≫
終章:エピローグ≪自害、結婚、愛玩、元帥EDの4つ≫
↓
『憂国』:「彼」——キリシマにまつわる物語。本編の核心部分。外伝。
上記の『融国』においてED全てを回収し終え、とある暗号を入力することによって、開放される物語(グランギニョル)。
キリシマに関する前日譚、アメリアとの「出会い」までのストーリー。
キリシマコウイチの独白。
※ゲーム発表まで『憂国』のプロットは公開しない
【『融国』】
序章:プロローグ
——ここが地獄でないのだとすれば、救いは何処にあるのでしょうか。
①「彼」の独白
——私は思い出す。あの閉じられた空間を。
②終戦の経緯
皇紀2605年8月、帝国は悲惨なる敗戦を経験せり。
③長野、陸軍士官学校にて
敗戦を受け入れず、決戦を望む青年たちに手を差し伸べる桐島。
「我々には希望が残されている」
④御楯乃会の結成
晩、桐島の区隊長邸宅に集合する青年たち。
「私はここに、御楯乃会の結成を宣言する」
⑤ハルゼー少尉
空母エンタープライズ号の艦内。
「はやく到着しないかしら」
水平線の先に、少女は帝国本土を望む。
⑥そして物語は始まる
少女は本土に上陸し、青年は帝都に引き上げていく。斯くして舞台は整った。
彼と彼女の物語が始まる。
冒頭一部詳細はこちら↑
一章:蹶起
①桐島の帰郷
桐島が神奈川邸宅に帰着した。作戦の決行はもう間もなく。状況報告を受けた後に、桐島は最後の休息を取る。
②回想:すれ違う二人
彼と彼女の初めての出会い。偶然か、必然か。たった一度のすれ違いが、彼らのその後の運命を決定づける。始まりの始まり。終わりの始まり。潰えぬ妄執の行き着く先を、彼は少女に見出した。
③蹶起の夜
蹶起前。嵐の夜。最終となる作戦概要の確認。声音静かに、しかし堂々たる桐島の演説が人心を鼓舞し、緊張を慰撫する。僅かばかりの水と食糧で晩餐を。これが生前最後の和合のひととき。そして彼らは勇躍として戦地に発つ。
④ハルゼー邸宅襲撃
≪救国の風≫を呼び込むべく、御楯乃会はいよいよ行動に移った。
桐島は襲撃部隊14名を直接率いて、横浜に進駐した進駐軍高級幹部を拉致および殺害するべく作戦を決行。その第一目標である敵海軍大将ハルゼー邸宅を襲撃する。
⑤少女との邂逅
御楯乃会によるハルゼー邸宅の襲撃は順調に推移。銃撃音を出さぬまま一階客間の護衛を排除し、二階奥のハルゼー提督寝室を残すのみとなる。桐島は部下に爆破工作、地下道捜索を命じ、自身は部下数名を連れてハルゼーの寝室に乗り込んだ。室内で桐島が相対したのは、目標とするハルゼー大将ではなく、その娘のアメリア少尉であった。
⑥地下道発見
アメリア少尉を確保後、攻撃班は速やかに周辺の敵軍高級幹部へと前進。邸宅の爆破工作を完了した工作班が、設計図を基に脱出経路となる地下道を発見した。しかし、途中倒壊があったため、工作部隊は地下道の修理に取り掛かる。
⑦銃撃戦
攻撃班がハルゼー邸宅に再集結すると同時に、駆け付けた敵兵との戦闘が勃発。攻撃班班長が迎撃を指揮し、桐島は工作班・連絡班を含めた作戦の全体指揮にあたった。
⑧脱出
工作班より地下道開通の報を受け、桐島は全員に脱出準備を指示。しかし、敵兵の苛烈な攻撃の中で攻撃班は次々に負傷・戦死を遂げる。工作班も敵の足止めに志願し、桐島と連絡係のみが脱出することになった。アメリアを連れた桐島が先んじて地下道を抜けるが、桐島付き連絡係は邸内に残り、地下道入口と邸宅の爆破を敢行した。
⑨生還
雨天の中、アメリアを抱えた桐島は身を隠しながら神奈川邸宅に帰着。無事の生還を果たした桐島は、次第次第に更け行く東の夜空に向けて、戦友たちの無事を遥かに祈った。
作戦の詳細な内容はこちら↑
二章:監禁
①回想:悲嘆の叫び
桐島「――陛下。なぜ、信じてくださらなかったのですか」
②少女の目覚め
薄暗い闇の中で少女が目覚める。寝台に片手を繋がれた状態。痛む頭を押さえつつ、少女は自らの身に降りかかった災厄を思い返す。嵐の夜、突然の襲撃、統率された帝国人の集団、父ハルゼー提督を狙う敵首魁とみられる男。ここは何処か、敵は何者か、目的は何か、なぜ自分が生かされたのか、敵の掌中から逃れるにはどうすべきか。状況を冷静に分析しつつ、少女は瞼を閉じて時の経過を待つ。いずれ来る敵の接触に備えて。
③相対する二人
眠る演技をしながら、少女が敵の出方を窺っていると、洋燈を手にした青年がひとりアメリアの傍にやって来た。それはハルゼー逗留邸襲撃犯の首魁と思しき赤目の男——桐島紘一。
「目覚めているな。アメリア少尉」
「いいえ、たった今起きたところよ」
アメリアの演技は易々と見破られ、少女は青年と対峙する。そしていくつかの会話を経て、青年は少女の前から一時立ち去った。少女にとっての長い夜、終わらぬ悪夢の始まりである。
④状況報告
神奈川邸宅の執務室で、桐島は部下の報告を受ける。作戦の大部分は失敗し、御楯乃会の構成員は数名を残して全員が戦死。敵愾心の高まりと混乱から東京近辺の各地では小規模戦闘が勃発。桐島の目論見通り、帝国が立たされた状況はとみに悪くなったものの、≪救国の風≫を呼び込むほどの危機には未だ至らず。桐島は作戦方針の転換を余儀なくされた。
⑤食事と拒絶
食事を運びに来た桐島が、「連合国を裏切り、帝国に協力する」ようアメリアに持ちかけるも、少女は提案を拒絶。食事すら不要だと桐島を突っぱねた。これは軍人としての意地である。桐島は食事を置いてアメリアの前から去った。少女は食事に手を付けない。空腹を忘れるべく、少女は気絶するように眠りにつく。
⑥不屈の少女
孤独と空腹、暗闇の閉塞感。泣き叫びたい気持ちを抑えて、アメリアはただ耐えていた。いずれ味方の助けが来ると信じて。いずれ脱出の機が巡ってくることを願って。次第次第に衰弱していくアメリア。桐島は驚嘆した。所詮はお飾りの軍人、ただの年若い娘に過ぎないと甘く見ていた。それがどうか。よもやこれほどまでに強靭な意志を宿していようとは。桐島はアメリアに対する認識を改める。彼女は想定以上に手強い相手であると。
⑦口づけ
アメリアは心身ともに弱りつつも、変わらず桐島への協力を断り続ける。取り付く島もない態度。食事も同様に受け付けない。桐島は少女の眼前で食事を口に含む。挑発のつもりか。否。桐島はアメリアの頭を抱き寄せ、接吻で強引に粥を飲ませた。一度目は少女が口内を焼かぬようにゆっくりと。それを二度、三度と繰り返す。少女は抵抗する。自国を脅かす卑劣な敵から施しを受けた。将来の結婚相手のために残しておいたファーストキスを奪われた。軍人として、女として、少女は怒った。しかし、桐島は離れなかった。少女が粥を飲み干すまで、桐島は接吻を続けた。酸欠、疲労、久しぶりの栄養補給による安堵。様々な要因が重なり、少女は不覚にも桐島の腕の中で眠りに落ちた。桐島は感情のない瞳でそれを見ていた。
⑧祈りと誓い
眠った少女を置いて、桐島は屋外に出る。邸内の庭。東の空に花を捧げ、青年たちの遺品の入った小袋を片手に、彼は静かに額づく。暫しの黙祷を為して、桐島は二十余名の英霊に誓う。
「私は必ず、大義を成す」
救国の理想のためならば、非常の手段も厭わない。濁りゆく深紅の眼。掲げた大義の果てに待つのは救いか、破滅か。避けられぬ運命に向けて、彼は静かに歩み出す。
三章:陵辱
①恢復
どうせ無理やり食べさせられるならとアメリアは諦めて自ら食事を取るようになった。体力も回復しつつある。こうなれば桐島を出し抜き、自力での脱出を図ることをアメリアは決意した。少女は虎視眈々と機会を待つ。桐島が焦り、隙を見せるそのときを。
②対話
日に数度の食事、少女と彼は幾度かの問答を繰り返す。あの日、ハルゼー提督はなぜ屋敷内に居なかったのか。どうやって屋敷から脱出したのか。言葉の真偽を見定める。化かし合いに腹の探り合い。互いを警戒し、手の内を明かさぬまま会話を重ねる二人。心を開くことはないが、桐島とアメリアは徐々に互いの人物像を把握してゆく。
③逆転
ついに機会は巡ってきた。アメリアは桐島が食事を机上に置いた一瞬の隙を突き、彼の拳銃<ブローニングM1910>を腰から奪う。アメリアは部屋の鍵を渡すよう桐島に要求し、衣服以外の所持品をすべて床に置くよう告げる。桐島はひとまず従うが、友の遺品が入った小袋だけは手放さなかった。アメリアはそれを目ざとく指摘。拳銃の引き金に指を掛けながら、桐島が持つ小袋を奪い取り、その中身を目にする。
④激昂
アメリアは桐島の逆鱗に触れた。小袋の遺髪と爪を床に捨て、気持ち悪いと悪態を吐いた。桐島の戦友を、同胞の勇気ある死を、侮辱したのだ。アメリアは越えてはならない線を越えてしまった。桐島は激昂する。常に冷静だった桐島の豹変。凄まじい怒気と剣幕に少女は気圧された。その体の強張りを桐島は見逃さない。桐島は即座に彼我の距離を詰め、少女の鳩尾を殴りつける。蹲る少女。桐島はアメリアの手から拳銃を捩じり取り、その頬を銃底で叩いた。少女は床に崩れ落ちる。銃口をアメリアに向ける桐島。彼は燃えるような怒りを孕んだ眼で少女を見下ろす。頬を軽く腫らしたアメリアもまた、不屈の闘志を示すように鋭い目で桐島を見上げる。沈黙。高まる緊張感。一秒、二秒、三秒……睨み合いが続く。やがて静寂を破ったのはアメリアだった。
「貴方は私を殺せない」
震える声で少女は言う。それを聞いた桐島は——。
⑤教育
桐島は拳銃を収めた。アメリアの言葉通り、桐島は少女を殺せない。
それは今後の作戦のため。同胞との約束を果たすため。救国の大義を必ずや果たすためのことである。また、同胞の命を犠牲に手に入れた戦果を容易に手放さんとする執着と意地も少なからずあった。そうした思惑からアメリアを殺さぬ決断をした桐島だが、彼女への怒りが収まったわけではない。アメリアが二度と同胞への侮辱を行わぬよう、二度と桐島に逆らうことができぬよう、彼は徹底的に教育を施すことを決意した。しかし、度が過ぎるのはよろしくない。行き過ぎた暴力、教育の名を借りた体罰がどのような結果をもたらすのか、彼は良く知っている。父親と少年、真冬の川……。加えて、治療の手段に乏しい現在、アメリアの肉体を無闇に傷つけるわけにはいかなかった。殺さず、傷つけず。ならばどうするべきか。桐島は思い至る。年頃の生娘にとって、最も効果的で残酷な方法を。肉体を殆ど傷つけることなく、少女の尊厳を踏み躙り、苦痛と恥辱を与える方法を。彼はアメリアの心を折るために、同胞の死を侮辱した報いを受けさせるために——彼女を犯す。
⑥前戯
桐島がアメリアの髪を掴む。強引に立ち上がらせた彼女を、桐島は乱雑に寝台の上に転がして、その上に馬乗りになる。アメリアは抵抗する。桐島は少女の首を絞めた。空気を求めて藻掻く手足。硬い軍服に少女の繊細な指が食い込む。十数秒後、桐島は両手に込めた力を緩める。咳き込むアメリア。桐島は再度少女の首に手を掛ける。殺しはしない。桐島は加減を心得ている。数度絞首を繰り返せば、アメリアの抵抗する力は殆ど削がれた。桐島は少女の両手に鎖を巻きつけ、頭上に固定する形で拘束する。それから、ついに彼はアメリアの豊満な胸を鷲掴んだ。軍服の上からであっても分かるほどの柔さ。肌に指の跡が残るほど強く、桐島は少女の胸を揉みしだく。身を捩りながら弱々しく声を上げる少女。桐島は手を止めない。次いで、彼はアメリアの股の間に指を這わせる。下着を退け、中指を膣に挿入。長く骨張った指で、濡れていない恥部を掻き回す。膣壁が傷ついたのか、アメリアの下着にうっすらと血が滲む。少女が激痛に顔を歪め、悲鳴を上げる。そのあまりの悶えように、桐島はアメリアが処女であることを感づいた。桐島は一度、少女の膣内から指を引き抜く。桐島の白手袋の先には鮮血がべっとりと付着していた。桐島はアメリアが処女であることの確信を得た。その瞬間、彼の心中で嵐のように吹き荒れていた激憤が、急速に鎮静していくのを桐島は感じた。アメリアへの怒りが消えたわけではない。彼女が桐島の同胞を、その勇気ある死を侮辱した罪が消えたわけではない。ただ、アメリアがその罪科の代償を、18年間守り通した乙女の純潔で支払わねばならなくなったことを思うと、桐島は平生の余裕を取り戻すことができた。思わず零れる嗤笑。恵まれた家庭に生まれ、さしたる労もせずに育ったこのお嬢様も、よもやこんなところで処女を失うとは思ってもいなかったであろう、と。桐島は再びアメリアの膣に指を挿入する。血で滑る少女の内部は、初回ほどの抵抗なく桐島の指を受け入れた。桐島は幾分か力を加減してやった。だが、それでも強い痛みがアメリアの体内を襲う。少女は激痛に喘ぐ。そうして苦悶する少女の表情が、ますます桐島の優位を実感させる。そのままアメリアの膣内を掻き回すこと数分。やがて少女の膣内に愛液が溢れ始めると、アメリアの心境に変化が起こる。快楽を感じていないのに、なぜ……。アメリアは困惑する。おそらく愛液の分泌は、体内を傷つけまいとする無意識の自己防衛——反射に近い肉体反応によるもの。しかしそれは、性経験がなく、恥じらいゆえに必要以上の知識にも疎いアメリアでは知り得ないことだった。愛液は次第次第に膣内の全域を覆って、少女が感じる苦痛を低減させる。引いてゆく痛みに反比例するように、アメリアは快楽を感じるようになっていった。降り始める少女の聖域。桐島の指先が彼女の子宮の入り口に届くようになると、アメリアの反応はいっそう顕著になった。嬌声を聞くうちに、アメリアを誅罰するという桐島の意識には、次第に利己的な欲望が混じるようになった。それは少女に対する征服欲。あるいはもっと単純で原始的な欲望——肉欲。桐島の内で鎌首をもたげた性的欲求は、彼の雄の象徴に血を送り込んだ。洋袴の股間が盛り上がる。勃起した肉棒が、越中の白褌を破れんばかりに押し上げている。やがて少女が人生で初めての絶頂に達したとき、桐島の理性と獣性が重なった。桐島の理性が告げる。少女に誅罰を。獣性が吠える。少女を犯せ。桐島は洋袴の釦を外す。股布の隙間に手を入れ、越中の前垂れを退け、前袋から逞しい男根を取り出した。
⑦破瓜
露わになった雄の威容。アメリアの前腕ほどもあろうかという規格外の大きさ。赤黒い血管が浮き出る禍々しい肉の塊。
——あの恐ろしいものは何……。
それを桐島の男根であると理解するまでに、アメリアは数秒を要した。
——嘘よ。
少女は己の目を疑った。あれが人間の器官であることを認めたくなかった。だが、雄々しく反り立つ剛直の存在感によって、それが桐島の一部であることをアメリアは否が応でも認識させられた。少女は頭から冷や水を浴びたように顔を青くする。
——こんなもの、挿入るわけがない。
少女は戦慄を抱く。うなじが粟立ち、刹那のうちに腹を内側から突き破られる己の姿をアメリアは幻視する。
——あれを受け入れてはならない。
アメリアの本能がけたたましく警鐘を鳴らす。絶頂で浮ついた思考が急速に冷めていく。しかし彼女は動けない。金縛りにあったかのように全身が強張り、指先一つ動かせないでいる。凛然たる軍人の仮面を被り、ひた隠しにしていた恐怖心。桐島の悍ましい雄杭を目の前にしたとき、少女の心の被覆は引き剥がされ、生来の臆病な気質が顔を覗かせる。
——助けて、お父さま。
彼女の心の声は誰にも届かない。やがてアメリアの膣口に亀頭をあてがう桐島。ここに至り、ようやく我を取り戻したアメリアが、激しい抵抗を見せた。少女の膝が桐島の肋骨を強かに打つ。桐島は動じない。彼が鬱陶しそうに鎖を引く。アメリアの両腕が頭上に引かれ、より身動きが取りづらくなる。ついで桐島が少女の脚を掴めば、アメリアの四肢の自由は完全に奪われた。もはや少女は、桐島に喰らわれるときを待つほかない。両脚を左右に開かせ、無防備になった彼女の秘部に桐島は己の肉棒を擦り付ける。腰ごと脚を持ち上げて、敢えて少女自身に見せつけるように、膣口から溢れた体液を男根に塗り込んでいく。
「やめて……」
少女が弱々しく口にする。
「駄目だ」
慈悲もなく桐島は言い放つ
「お前には報いを受けてもらう」
ゆっくりと怒張を挿入していく桐島。鈴口が処女膜に触れる。緩やかな挿入はアメリアの痛みを引き延ばす。一層の恥辱を味わわせる。そうして彼女の純潔は失われる……。
⑧事後
アメリアの膣内に射精した桐島。疲労、苦痛、絶望。心身への負荷は耐えがたきもの。行為が終わってすぐに少女は意識を失った。やがて冷める興奮。鎮まる衝動。呼吸が平静を取り戻す。荒れた心が緩やかに凪いでいく。落ち着き払った桐島は、しばしその場で瞑目する。アメリアに行った仕打ちを振り返る。桐島はアメリアの純潔を奪った。力ずくに、女の尊厳を踏み躙った。まさしく鬼畜外道の所業。しかし自責の念は——まるで湧かなかった。桐島は何の痛痒も感じない。良心の呵責も罪悪感もなく、ただ晴れがましさが心に在った。桐島は一切の悔恨がないことを意外に思った。次いで沸々と喜びが起こった。友のためならば、桐島は躊躇いなく鬼と成れる。大義のために夜叉と成れる。悪鬼羅刹の誹りを厭わず、血と暴虐の非道を為せる。気絶した少女。体液を吸った軍服。血塗れの褥。死相に近い蒼白を見せる白皙の美貌。アメリアへの報復行為に胸を痛めないという事実が、彼の残酷な自信を担保した。己に名誉は要らない。今の桐島に恐ろしいものはない。仄暗い全能感。今ならば、彼は何であろうと為せる気がした。ふと桐島が零す嗤笑。しかし彼の笑みはどこか寒々しく、名状しがたい悲哀を帯びていた。
四章:調教
①回想:冬の日
——助けて。
冷たく苦しい闇の中を藻掻く。息ができず、声が出ない。求めても求めても助けは来ない。そこに軍服を着た父親が現れる。
——助けて、お父さま。
纏わりつく闇の澱、重い腕を懸命に伸ばす。しかし手は届かない。父の姿は遠ざかり、暗黒の果てに溶けて消える。ただ一人、苦しむ私だけを残して……。
②少女の傷心
意識を取り戻したアメリア。身を起そうとして下腹に感じる痛み。胸に大きな穴が開いたような喪失感。時が経つにつれて気絶する前の記憶が徐々に蘇る。処女を失った痛苦、悍ましい雄の象徴、身体を弄ばれた屈辱……。豹変した彼の姿を思い返す。叩きつけられた怒気。死を幻視するほどの殺意。呼び起こされる恐怖。アメリアは嫌悪感で無理やり蓋をする。敵同士ではあったが、話の通じる男だと思っていた。信じていたわけではないが、裏切られたような思いがあった。
「なにが名誉のためよ……」
消えない傷を負った少女。思い起こされる喪失の記憶。腹の奥底から熱いものが全身に広がっていく。これは怒りだと、アメリアは思う。非道に手を染めた桐島への反抗心。正義と信念に基づく反骨精神の発露であると。アメリアの腿に水滴が落ちる。そこで初めて、アメリアは己が涙を流していることを知った。無意識に握り締めていた拳が、目視で分かるほどに震えている。少女の傷は深い。一朝一夕で癒えるものではない。心を蝕む痛みに対して、彼女には為す術がない。せめてあの男に泣き顔は見られまいと、アメリアは枕に顔を埋めた。それから少女は声を押し殺して、ただ静かに泣いた。
③悪魔の再来
しばらく経って、桐島は再びアメリアの前に姿を現した。
「具合は如何かな」
目を細め、意味ありげに笑う桐島。一瞬、少女は彼を別人に見紛った。己を汚した憎き男。目の前に立つ仇敵の姿を、忘れるはずがないというのに。桐島が纏う雰囲気の変容。吊り上がった口角。彼はこれほどまでに悍ましい笑みを浮かべていただろうか。目にしたものを深淵へと引きずり込むような深紅色の瞳。彼はこれほどまでに恐ろしい目をしていただろうか。血を喰らった悪魔のようだとアメリアは思った。少女の直感は正しい。アメリアの純潔を奪った日を境に、桐島の心は怪物となった。誇り高い精神の内から、大切な何かが抜け落ちてしまった。重要な部品が欠落した機械のように、いつ壊れるとも知れない危うさがあった。崩れた均衡に目を向けず、歪みを正しき姿であると思い込む。我執に囚われ、独善に陥った狂信者。彼を諫める者はいない。過ちを指摘する者はいない。彼の仲間は皆死んだ。
敵であるアメリアの言葉は、きっと届かない。
④少女の意志
恐怖。それはアメリア・ハルゼーの心が折れる理由にはならない。アメリアは栄光ある超大国の海軍軍人である。祖国に忠誠を誓う愛国者である。そして、勇猛なるハルゼー提督の娘である。軍人としての矜持が、少女の心を奮い立たせる。国を愛する気持ちが、少女の心の弱さを覆い隠す。偉大なる父を持つ誇りが、信念を貫き通す勇気を与えてくれる。少女は暴力による痛苦を感じた。純潔を汚される屈辱を味わった。だが、いかなる苦痛、いかなる恥辱も、アメリアの気高い精神を貶めることはできない。少女の光輝は損なわれない。少女の眩しすぎる在り方は、桐島とは決して相容れぬもの。闇に堕ちた男は、光を許容することができない。ゆえに桐島は、少女の信念を度し難き驕傲であると見做したのだ。
⑤全ての過誤
純潔を喪失し、少しは従順になるものと思っていた。だが、結果は違った。アメリアは強硬な態度を崩さず、彼らの関係はさらに悪化した。またしても桐島の想定は狂わされた。桐島は努めて冷静に、自分自身へと言い聞かせる。私の選択に誤りはなかった。部下たちの死には意味があった。私たちの行動は、決して、無駄などではなかったのだ。失われた命、捧げられた信頼、託された部下の遺志。双肩に圧し掛かる責任は重く、ゆえに桐島は自らの行動に束縛される。桐島は己が為したことを否定しない。全ての行為の根底には、確たる信念が存在する。同胞の死の名誉を護るため、桐島は非道に手を染めた。彼らの魂の安息を守るために、桐島は悪鬼羅刹となる決意をした。彼の部下を侮辱したアメリアに、正義の誅罰を下したのだ。理想と信念に狂える男は、己の正義を疑わない。全ての過誤は——アメリア・ハルゼーの側にあるのだから。かくして桐島は、アメリアの意志を否定する。少女の在り方そのものを誤りだと断ずる。この間違いを正すには、少女の人格を矯正するほかない。桐島はそう結論づけた。
⑥淫欲の日々(序)
少女の人格を矯正するという大義名分の下、桐島はアメリアに様々な非道を行う。不殺の前提がある以上、桐島が取り得る行動は制限される。必然、手段には主として性的な行為が用いられた。桐島は次第次第に快楽に耽り、歪んだ正義に酔いしれる。真っすぐな信念を貫き抵抗する少女を、征服する悦楽の虜になっていく。誅罰、教育、友の名誉……美辞麗句で正当化した行動理由を名目に、繰り返される淫欲の日々。悪夢のような時間の中で、彼は狂気に身を浸していく。
⑦淫欲の日々(破)
——お前に、帝国臣民に生まれ変わる名誉を与えてやろう。
濁った闇を宿した紅眼の男による調教、人格矯正は続く。己を正義と妄信する桐島により、苦痛と快楽を与えられ続けるアメリア。過ぎた快感は痛み以上に人間を苦しめる。肉欲に塗れた日々の中で、時間の感覚は引き延ばされ、少女の思考は曖昧になる。何のために耐えているのか。何のために抗っているのか。鎌首をもたげる弱気な心。吐き出しそうになる泣き言を、しかし少女は飲み込んで、過酷な責め苦に耐え続ける。少女には誇りがある。希望がある。信念がある。ゆえにアメリアが折れることはない。そうした彼女の不屈の意志を、桐島は常々忌々しく思っていた。しかし、無道に身を堕とすなかで桐島の考えは、彼自身も気が付かぬうちに緩やかな変化を遂げていった。彼女の折れぬ意志に、純粋な称賛の念が湧いた。いかなる辱めを受けようとも失われぬ気高さを、美しく侵しがたいと感じた。少女に対する残虐非道を行うごとに、それらの思いは強くなった。やがて桐島は、アメリアの高潔な在り様に、ある種の“聖性”——帝国の統治者たる大元帥陛下に向ける“畏敬”に近い感情を見出すようになった。
⑧淫欲の日々(急)
桐島に残る武人としての誇りが、少女の示した姿に純然たる敬意を抱かせた。一方で、桐島が重んずる正義は、少女の在り方を根底から否定する。畏敬と侮蔑。憧憬と嫉妬。好意と敵意。そして聖性と、劣情。背反した感情が次々と湧き起こり、桐島の胸中で鬩ぎ合った。分裂する感情の収拾は付かず、次第に桐島の精神に罅が入り始める。時を経るごとに亀裂は広がり、桐島の胸奥に空洞を作る。彼の心の空隙に闇が染み込んで、悍ましい魔物が巣食うようになる。我欲と妄執に囚われた魔物はたびたび桐島の内側から囁く。その少女を壊せ。陵辱の限りを尽くし、完膚なきまでに尊厳を踏み躙れ。そして彼女を——。桐島の手は、無意識に机上の桐箱へと伸びていた。収められた注射筒。まだ、これを使う時ではない。凶行に走りかけた意識を、桐島は残った理性で抑止する。平衡を失いかけた桐島の心。その危うい均衡は、たった一滴の呼び水があれば容易に崩れ去ることだろう。やがて時が訪れるまで、彼は淫らな饗宴に耽る。それを正義の行いであると、妄信するままに。
⑨桐島の選択
アメリアは未だ折れず。しかし、連日に亘る性行為は少女を追い詰め、心身ともに衰弱させた。恥辱、疲労、苦痛。どうして私がこんな目に……。運命を呪い、心に積もった澱。
少女は無意識のうちに弱音を吐く。
——もう、ゆるして。
▶「……」(無言)
少女の懇願。そのとき桐島の瞳には、憎き連合国の軍人でも、ハルゼーの娘でもない、少女の等身大の姿が映し出された。細く、儚く、美しく、弱り果てた一人の少女……。同情はしない。アメリアを追い詰めたのは彼自身なのだから。絆されるわけでもない。彼らは互いを憎み合う敵同士なのだから。しかし桐島は、僅かな、ほんの些細な、吹けば飛んでしまうほど小さな痛みを胸奥に感じた。痛みはすぐに消え失せる。人としての良心は、護国の鬼となる際に切り捨てたはずだった。ならばこの感情は——。結論を先延ばしにして、桐島は地下室を去る。夢とは等しく醒めるもの。彼と彼女が見る悪夢にも、やがて終わりは訪れる。
▶「……許すものか」
少女の懇願は桐島に響かない。浄罪は未だ果たされていない。許しを請うという行為自体が、桐島には許しがたきものだった。桐島の心を激情が埋め尽くす。煉獄の炎の如き怒りが湧き起こる。桐島の精神の亀裂は致命的なものとなる。心に積もった澱の底から、桐島の腹を内側から突き破り、悍ましい怪物が姿を現す。晦の奈落よりも深き黒。鮮血を固めたような冒涜的な紅。その化生は、魔に堕ちた桐島自身だった。魔物が双腕を振るう。彼と彼女が過ごした地下室が業火に包まれる。邸宅は焼け落ち、劫火は市街を埋め尽くす。炎の中で怪物は笑う。彼の視界が黒一色に塗り潰される。やがて溢れ出した負の感情は落ち着き、幻覚は霧散した。刹那の間に、桐島は長い幻を見ていた。彼が正気を取り戻したとき、桐島の手には一本の注射器が握られていた。桐の箱は開いていた。もはや彼が思い留まることはない。悪夢の末路は、ここに決定づけられた。
五章:分岐
第四章の⑨桐島の選択により、EDの分岐が発生する。
1年半ほど前に上記の記事に載せたエンディングについての記事を更新しました。
(隷属EDは無くなりました)
本作品は自害、結婚、愛玩、元帥EDの4つになる予定です。
①自害・結婚ED共通
桐島の心に生じた小さな痛み。心の臓を締め上げられるような苦しみ。時を経るごとに、アメリアと触れ合うほどに、痛苦は重さを増していく。その痛みが、彼の思考を明瞭にさせた。その苦しさが、彼の双肩に乗る重責をひとときの間だけ忘れさせた。桐島の視界に掛かった靄が取り払われる。心の闇が祓われ、少女への憎悪が薄れる。桐島を蝕む狂気が浄化される。彼は徐々に正気を取り戻していく。桐島は、清く正しく在ろうとする少女の姿に、いつしか己の理想を重ねていたことを自覚した。同時に、自分とアメリアとの間には、覆しようのない差異が存在することも——。思い起こされるのは遠き過去の憧憬。軍人を志すに至った原点。更けゆく夜の中で、桐島はあるべき姿へと回帰する。長い長い夢の果て、まもなく彼の妄執には幕が下りる。だが、その前に——桐島は地下室に足を向ける。彼女とともに過ごした場所へ。運命の悪戯により、不幸にも生贄に選ばれてしまった貴き少女のもとへ。
②最後の交合
避け得ぬ終焉を前に、唾棄すべき行為と知りながらも、桐島はアメリアと最後の交合を望んだ。彼女は桐島を拒絶しなかった。抵抗する気力は、もはや少女には残されていなかった。桐島は、少女の肉体を愛おしむように味わった。我欲に任せた暴力的な行為ではない。アメリアは困惑しながらも、幾度となく絶頂に達した。桐島も大量の精を吐き出した。彼らは憎むべき敵同士だった。互いを愛し合っていたわけではなかった。しかし、今このときだけは、彼らは夫婦のように心身の深いところで繋がっていた。確実な終わりが待つからこそ、その時間は煌めきを放った。
③悪夢の終わり(選択肢)
近づく夜明け。夢の終点。彼は悪夢から醒めた。妄執の軛から逃れた彼は、敗北の運命を受け入れる。しかし、彼にも軍人としての誇りがある。帝国の男子としての矜持がある。桐島は己が犯した過ちに、自らの手で決着をつける。
※選択肢:当記事では省く
桐島は穏やかに眠るアメリアの拘束を解く。地上の客間に運び、己が汚した身体を丹念に拭う。少女に上等な衣服を着せる。警察に通報するよう使用人に言伝を残した桐島は、己の身を清め、死に装束として己の軍服を身に纏う。邸内の庭にて、再び遥か東の空に向けて祈りを捧げる。
「もはや夜明けも近づいた」
薄白む夜空を見上げながら、そう呟いた桐島。そこには淫欲と狂気に溺れて身を窶した愚かな男はいない。廉潔な一人の帝国陸軍軍人があるのみだった。桐島は立ち上がり、地下室に通じる階段へと向かう。彼女とともに過ごした地下室、幾多の罪を重ねた空間を、彼は死に場所として選んだ。
※元帥・愛玩ED、その選択肢について当記事では省く
終章:エピローグ
※ここでは自害ED(本史)までの記載。それ以外のEDについてはゲーム完成まで控えます。
①桐島自害ED(本史)
階段を下り、アメリアを監禁していた地下室内で正座する桐島。軍服の前を開けて腹部を晒し、鞘から刀を引き抜く。刃に映った己の顔を見て、走馬灯のように記憶の数々が桐島の脳裏をよぎる。それは、教練を潜り抜けた近衛時代のこと。
国の行く末を憂い、夜が更けるまで朋友と熱く議論を交わしたこと。生徒隊の部下と語らい笑いあったこと。どれも桐島が軍人として歩んだ、決して忘れることのない大切な記憶。その輝かしさとは対極の位置にいる現在の己を省みて、桐島は自嘲する。いつから己の眼は曇り、信ずる大義を歪めてしまったのだろうか、と。かつて桐島が進駐軍への夜襲作戦を打ち出したとき、これに反対の声を上げた生徒がいた。桐島が横浜に戻る前に、御楯乃会の蹶起を阻止しようとした近衛時代の部下がいた。しかし、桐島は彼らの忠言を切り捨てて、朽ちた大義を妄信し続けた。その結果、桐島に付き従った部下は死んだ。無様にも生き延びた桐島は、責任の所在を少女に擦り付け、浄罪の名目を掲げてその身を凌辱するという罪を重ねた。犯した罪はあまりにも重く、なればこそ、その咎を受けるために桐島が自死に至るのは当然の帰結だった。桐島は刀を一層強く握り締める。桐島が過去に思いを馳せることは、もはやない。彼の覚悟はすでに確固として定まった。桐島は瞳を閉じ、息を整える。それから、軍刀を高らかに掲げて、自らの腹に深々と突き刺す。大量の血飛沫。込み上げる激痛と嘔吐感を堪えながら刃を横に引き、腸を大きく破り裂く。腹の底に巣食っていた魔物を掻き出すように、力強く刃を動かす。臓物が零れて、桐島は血反吐を吐く。しかし、まだ死なない。想像を絶する痛みの中、桐島は姿勢を維持したまま、震える腕を再び持ち上げて、今度は己の喉に刃を落とす。うまく力が入らず、二度、三度と突き刺して、ようやく喉を掻き切る。かくして桐島は血の海に倒れる。己が流す血が桐島の呼吸を阻害する。体から熱が抜けていく。それは奇しくも、12年前のあのとき、彼が味わった感覚に酷似していた。そして深紅の双眸から光が失われる。
/場面切替/燃える洋館。/あの少女。/運命の日。/狂おしいまでの————————
降りしきる雨の中、彼と彼女が過ごした館が炎に包まれている。
業火に掻き消される少女の声。炎の中、低い笑い声が響く。
『融国』————————終。
————————溶ける、熔ける、全てが融ける。
国への忠義も、少女への想いも、何もかもが。
炉にくべられた薪のように煌々と燃えて、尽きて、
消えていく——————————————————————。
彼女と過ごした日々は 「私」にとって 何物にも代えがたいものだった
2022年冬以降公開予定
肉バキューム
2021-08-30 14:18:50 +0000 UTCムキリョク
2021-08-30 12:01:06 +0000 UTC