醒め夢11巻は結構過去のシーンが描かれたりしてます。
「過去のあのシーンが伏線だったんだよ」と知人に話したところ「そーいうのをおまけ本に載せるべきだよ」と言われましたが、おまけ本には載せられないので……今回の記事では醒め夢11巻で回収された伏線(?)を見ていきたいと思います。ついでに解説もしていきます。
醒め夢11巻(https://alice-books.com/item/show/7308-29)のネタバレしかないので、11巻を読んでからこの記事をご覧ください。
ページ順に見ていきます。編集の都合で、コマではなくページ単体で載せてます。
このLINE会話のプールの件は醒め夢総集編3巻描き下ろしでプールに行った話ですね。(下図)アイコンは上から「野球ボールの黒助」「友人と撮った写真をアイコンにしてる陽キャ系橙道」「やーちゅーば(総集編1巻)になった時の緑馬」でした。
あとこの傘の告白シーンは8巻の話です。
これは5巻の夏祭り(下図)のシーンですね。恋愛マスターが嘘、大嘘というのは読めば分かりますが紫源くんは別に恋愛得意でもなんでもないからです。これは単純なからかい(道化?)の発言でした。
この2ページで明かされます。「山のような愛の資源(良くも悪くもモテてしまう)」という意味で「八間愛紫源」になるという伏線でした。
ファンクラブのシーンはこの漫画を描くちょっと前にフォロワーさんが「紫源くんはファンクラブがありそう…」みたいなツイートをしてたのを見たのがきっかけだった気がします。割と描く直前に挿入されたシーンですね。
あと苗字の八間愛は「八」も「間」もどことなく「二人の恋人の間にいる愛」の存在的な意味で名付けてました。
おまけ本(https://yatiku.fanbox.cc/posts/2812212)で明かされてますがこの子には名前があります。
「初間恋 紅姫(はつまごい こうき)」と言います。(これは漫画を描き終わった後につけられた後付け設定の名前です。)
「初めての間の恋」はそのまんまですね。「紅姫」と描きます。これは思えば3巻(下図)で二人のことを「お姫さまみたい」と言ったシーンに繋がるような気もします。
さらに思えば、名前から「紅色」の子だと推測されますが「紅」は「赤」にも「橙」にも近い色な気がします。
紫源くんは元恋人の紅姫くんに特別、恋をしてたのかは分からないような発言をしてますが、実は結構心の何処かで忘れられない想い人になってるんじゃないかなと私は思ってます。
11巻では紅姫くんはモブキャラとして描かれ、具体的な顔などは描かれてませんが今後顔が決まるかもしれないです。
「好きなんて感情、案外脆くて短いものだよ」のシーンで黒助くんが「ズキ」っとしてるのは、黒助くん自身が心変わりをしてしまい、完全な一途ではいられなかったため紫源くんのセリフに想うところがある…というシーンです。
今回描いてて、紫源くんに感情移入および同情してもらえるか不安で描いてたのですが、案外そこは読者に受け入れられたみたいでした。が、予想外に11巻の前半の黒助くんのエピソードが分かりにくかったみたいなので補足します。
「森」を歩いてる夢を見てたはずなのに
「森」がなくなってしまうという夢。これは「三重森 緑馬」くんへの好きという感情が喪失した(完全ではないけど)を暗示しています。白太くんの名前を聞いてドキっとするシーンも11巻にありましたね。
あんま描けてないのですが8巻(下図)でも緑馬くんは「植物が好き」という設定があり、植物のイメージなんですね(だから緑なんですね)。
この最後の見開きで、右側の机の上になんか不自然に折り紙があります。これが「五百紙 白太」くんを暗示してるのです。
改めて見直すと確かに分かりにくいかもですね。なので補足しておきました。
「9巻でキスしたくらいですぐ心変わりしてしまうのか?」と想うかもしれませんが、その辺は今後(13巻以降で)ちゃんと補完されますので安心してください。
扉絵は今回2枚でした。1枚目。
緑馬くんに照れずに一緒にいられる黒助くん。朝顔の花言葉の一つ、「儚い恋」。この儚い恋は、失恋するのではなく、黒助くんにとって緑馬くんへの恋が儚い短いものだった。という意味。
7〜9巻、最後は10巻で明確に「桃華くんのいいところは、些細なことにも幸せを見つけられること」となっているので、紫源くんのいいところも見つけてくれてる、という意味です。
ここは、下図の8巻のシーンですね。
紫源くんは一目惚れされてるのに気付いてたんですね、で、さらに背景が黒くなって「やれやれ…」感を出してるのはやはり、また簡単に惚れられてしまったことへの暗い気持ちを示しています。
このシーンで紫源くんが話してる帽子の子はちゃんと設定のあるキャラですが、今はまだ未登場ですね。紫源くんに惚れない子なんで気軽に話してるのです。
ここは8巻のシーンですね(下図)。
このシーン、改めて見ると紫源くん一切笑ってないんですね。助けちゃったけど、やっぱり表面的には親しさを出さず冷たく振る舞ってるんです。
この本を読んでるシーンは8巻(下図)にも出てました。
やはりここでも紫源くんは一切笑ってませんね。この時点では付き合ってなかったんです。
11巻で明かされますが、読んでるのはオー・ヘンリーの短編集(実在する本)です。(後述)
ここで「合図をしたら赤丸くんが飛びついてくる」シーンが出ました。ここは3巻(下図)の橙道くんの告白シーンと同じ合図です。
後ろをちらっと見てます。ここが合図です。
決して偶然赤丸くんが飛びついて来たわけではないんですね。告白してきた子を振るための、完全な計算だったのです。
下図3巻より。
このシーンも、実は橙道くんを試してる(3人で付き合うと言えば橙道くんがやっぱり離れるんじゃないか)なシーンでしたね。
3巻の伏線が11巻で回収されるという(3、4年越し?)。回収できて良かったです。
この悲しむシーンは7巻ですね(下図)。紫源くんはここで初めて橙道くんへの気持ちに気付くのです。
一番気付いてるのは、赤丸くんでもあります。
二人の「好き」のシーンはまず下図、3巻の話。雨を喜んでた赤丸くんのは、8巻の雨のシーンを思い出してたんですね。
橙道くんのは下図6巻より。「相手がどうだろうと、好きと伝えたい」という橙道くんに紫源くんはとても救われてたのです。
紫源くん嬉しそうですね。
紫源くんが持ってるのは彼岸花。3本あります。なんで3本かは、きっと分かってもらえると思います。彼岸花の花言葉は「悲しき思い出」「あきらめ」「独立」らしいです。
総集編3巻の野球のシーンですが(下図)、ここでファンに囲まれてる紫源くん、橙道くんが来るまで一切笑ってないんですね。
紫源くんはファンがいても嬉しくないシーンでした。また、赤丸くんは橙道くんが来た時だけ、紫源くんが笑ってるのに気付いて、この表情なのですね。
総集編3巻で紫源くんが手を振ってるのも醒め夢メンバーにだけです。「ずっと好きでいてくれるヒト」と「自分に惚れないでくれるヒト」のみで構成されてる醒め夢メンバーを、紫源くんはとても信頼?愛着?してるのです。
このシーン。
この上のシーンは、恋人(紅姫くん)ができた途端周りの友人が離れてしまったことを紅姫くんから慰められてるシーンですね。
11巻の桃華くんはなぜ黄恭くんとずっと友達でいたい(告白を受け入れられない)のかは、12巻で描かれるので割愛します。
前述しましたが、「好きって気持ちは簡単に変わってしまうかもしれないけど、これが今の気持ちだから」というのは、白太くんへの想いを完全に自覚し、その想いのまま進んで行こうというシーンです。
ところで11巻は光のシーンがいくつかありますが、某Nクマさんの「クロネコメール便(仮)証」という本の表紙の光の描き方が好きだったので、参考にして描いてみました。綺麗になってたらいいですね。
この「運命の道」とは、紫源くんの読んでたオー・ヘンリーの短編集にある小説の名前で、簡単にあらすじを書くと主人公が「右の道へ行くか、左の道へ行くか」でパラレル展開になるストーリーです(実は第3の選択肢、来た道を戻る、というのもあるのです)。もし機会があれば読んだらいいと思います。
右と左、二人の中で揺れ動く主人公3人。それぞれが選ぶ運命の道とは?
上図のシーンは、全員の好きという気持ちを描いた6巻(下図)に通じる、物語の総まとめ的なシーンですね。
12巻では全員が登場しないと思うので、11巻で総まとめ感出しときました。
実は醒め夢11巻の構想はそこそこ前からあったのですが、サークルカットだと(下図)
紫源くんと桃華くんだけいます。当初の構想では(サークル申し込みの時点では)桃華くんが恋愛相談をする時黒助くんはその場にいなかったんです(橙道くんが裏で聞いてる構想はあった)。
11巻をいざ描くぞ!となった直前に「黒助くんがいてもいいのでは?」となり、相談の場にいることになりました。黒助くんのセリフがやや少ないのは、元の構想に後付けでねじ込んだからですね。
ですが、結果的に迷う紫源くんと桃華くんに手を差し伸べる役目になったり、とても重要な立ち位置になりました。ラストにかけてのシーンは一切構想ではなかった。
黒助くんが居合わせたことによって、3つの三角関係のそれぞれ真ん中にいる桃華、黒助、紫源の3人それぞれの意思が示された見せ場が生まれました。黒助くんがいて良かったです。
またこの「運命の道」という小説も私が最近読んだばっかのものだった(8月4日に読了してる)ので
twitter post: 1422584812846551061
本当に11巻のラストにかけてのシーンは、プロットを描く数日前に一気に浮かんだアイデアってことになりますね。感慨深いです。
表紙は読んでから見返すと、本編にこの海のシーンはないけど本編にそった立ち位置になってるんですね。
白太くんだけちょっとずれてかつ大きめに描かれてるのは、今回白太くんだけほぼ未登場ってことで、せめて裏表紙くらいではちゃんと描いてあげたいなっていう補完でした。
また、今回のおまけ絵はこの表紙のオフショットのイメージです。
what if?は、シンエヴァの曲の一つです。海辺にいる三角関係の真ん中3人の絵になりました。「仮に…」という意味です。
長くなりましたが、11巻の解説および伏線の説明は以上になります。説明しきれてないシーンや、伏線忘れがあるかもしれませんが、ひとまずこれで。11巻は紫源くんを主に、怒涛の伏線回収が行われた巻になりました。この記事を読んで、「醒め夢最初から読み直そうかな」ってなってくれたら幸いです。
11巻はかなり評判が良かったですね。紫源くん(と赤丸くん)の株もかなり上がったようです。自分でも自信作です。
ここまで読んでくださってありがとうございました!!
醒め夢はもうちょっと続きます。これからも宜しくお願いします。
おわり
2021・10・02・土・11:36
青海原・Y・やちく
やちく
2021-10-03 06:59:39 +0000 UTCなのクマ
2021-10-02 14:53:48 +0000 UTC