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「ちょっと強引な人が好き」とエロ漫画を考える②

前回分かったこと

・「ちょっと強引な人」とは、「これくらい強引な人」みたいに示せる定量的なものではない

・むしろ、「こっちが思っているよりちょっと強引な人」という、常に比較で生まれるものであるらしい

 今回は、この「こっちか思っているよりちょっと強引な人」のモテについて考えてゆきます。もちろん真面目な文章ではなくふざけています。


1.「ちょっと強引な人」の天動説と地動説

 この、「こっちか思っているよりちょっと強引な人」というのは、「ちょっと強引」の「ちょっと」が、どれくらいオラついているか、どれくらい乱暴者かといったことからちゃんと定義できない、みんな人それぞれで基準が違うでしょ、といった話ではない。


 むしろポイントは、

 「ちょっと強引な人」がどれくらい強引かとという基準が「ちょっと強引な人」を定義づけるのではなく、

 「こっちが思っている」のがどれくらいか、という基準が、「ちょっと強引な人」を定義づける、

 という点にある。

 

 どういうことか。

 いったん説明のために、「ちょっと強引な人」を<男>とし、それに対する人を<女>とする。

 このとき、要するに、基準となる中心の点は<男>の中にあるのではなく、むしろ<女>の中にあるのだ。

 ある<男>がちょっと強引かどうかが決まる要因は、その<男>の中にはない。<女>の中にあるのだ。

 例えば<男>の乱暴さが、視界に入った女を全員殴るほどのものでも、<女>が三國無双の呂布を期待している場合、それは強引さの基準を満たせないのだ。

 逆に、誰も傷つけたりしない穏やかな<男>であっても、<女>の期待があまねく虫も殺さない仏陀だった場合、<男>は強引なのだ。


 これはchocobeam_にとって、天動説から地動説への転換のような衝撃的なひらめきであった。「ちょっと強引」のコペルニクス的転回である。


 さて、いったんこの仮説を受け入れて考えてみると、しかし今度はそれはそれでいろいろな問題が出てくる。順番に考えてゆこう。


2.期待の地平とちょっとの裏切り

 「こっちが思っているよりちょっと強引」というのが成立するためには、まず、こちら側が何かを「思っている」必要がある

 それがどれくらいぼんやりしているかはともかく、我々は、たとえばデートの時に、今日はまあこんなもんだろ、という、ある期待の地平を抱いているわけだ。

 

 その期待がある意味で裏切られるときに、「強引」が発生する。

 「今日は気になるあの人と遊園地だからカワイイ服を着てきちゃった…/// かわいいって思ってもらえるかな…///」という期待に対して、「そのエロさでメリーゴーランドはムリだろ…。お前は三角木馬に乗ってろ」ととつじょ全裸にひん剥かれて緊縛をキメられ、なんとなくそのままメリーゴーランドにも乗せられる。これは強引である。

 

 しかし、これは一般的にはモテないだろう。

 なんせ、これでは「強引」なのである。「ちょっと強引」ではないのだ。「めっちゃ強引」、いや、「YEAH!! めっちゃ強姦」なのである。


 逆に、「ちょっと強引な人が好き」と言いそうな人がなんとなく好きそうなシチュエーションを考えてみよう

 遊園地デートにカワイイ服を着てゆく。ドキドキ。⇒「もう…ぜんぜんこっちのこと見てくれないじゃ~ん…」「うっせーよ…。可愛すぎてみんなの前でデレデレすんのが恥ずかしいんだよ…。なあ、遊園地なんかやめだ。俺ん家来いよ…。」⇒どっきーん♡

 正直、これがモテるのかどうかまったく自信がない。なんせchocobeam_はイチャラブのエロ漫画など描いていない。どちらかと言えばめっちゃ強姦に近いエロ漫画ばかり描いている人の心がない人間なのだ。

 しかしそれでかまわない。この<男>を「ちょっと強引な人」と思って「どっきーん♡」するか、「めっちゃ強引なカス」だと思って殴るかは、<女>の期待がそもそも基準になっているから、どうせわからないからだ。

 

 逆に言えば、これが「ちょっと強引」である場合、たしかに「遊園地で服をカワイイって言ってもらう」という期待に対して、「俺ん家来い」は予想外であり、だから「強引」なのだ。

 しかし、この「予想外」は、「緊縛三角木馬メリーゴーランド」のようなマジモンの「予想外」ではない。ちょっと予想外だから、ちょっと強引なのだ。だからモテるのだ。


 さらに一歩進めて言ってしまおう。「俺ん家来い」は、たしかに期待していなかったかもしれないが、いつかは…と無意識レベルでは期待していたかもしれないものなのだ。

 自分では見えていなかったゴールに、「く」「っ張って」行ってくれる。これがちょっと強引の正体ではないか。

3.「無意識の欲望」を欲望してくれる「ちょっと強引な人」

 整理してみよう。

 「ちょっと強引な人」が求めるものは、こちらの期待を裏切る、予想外のものである。

 しかし、いざ求められてみると、自分が実は無意識ではそれを期待していたとわかる。

 自分でも気づいていなかった欲望を、相手がなぜか明らかにしてくれ、しかもそれを向こうから欲望してくる

 

これが、「ちょっと強引な人」が行っている、超絶高度なコミュニケーションである。これはほとんど、精神分析医が、患者が自分でも気づいていない欲望を明らかにしてそれを癒すのに近いレベルの、すさまじい技術である。そんなの、モテるに決まっている。

 

 ついでに言えば、このあたりが「ちょっと強引な人」が好きだと言いそうな人を思い浮かべると、なんとなく女性が思い浮かぶ理由の説明にもなりそうだ。

 現代でもいまだに、女性は男性に比べれば、自分の例えば性的な欲望をおおっぴらにしづらい傾向にあるだろうし、結果的に、自分がもっている性的な欲望を抑圧しがち、ないことにしがちである。

 「ちょっと強引な人」は、まさに精神分析医のカウンセリングのように、その抑圧された欲望を掘り起こしてあげるのである。しかも、罪悪感を刺激しないよう、あくまでも自分が欲望しているんだよ、という形をとって責任を取ってあげるソフトタッチ…。エッチですね~。chocobeam_はいまなんとなく陥没乳首のことを思い浮かべているのですが…。


 全然関係ないんですが、今はこがねおちんちん生えものを描いているので、ちょっと強引なまみみがこがねのおちんちんの罪悪感を刺激しまくるエッチ展開のことをchocobeam_は考えています。

4.「他者性」とエッチさ

 さて、しかし他人というのは他人で、デカい言葉を使うなら「他者」で、何を考えているのか、何を期待しているのかなんて、そもそもぜったいに本当にはわからないのである。

 それは「ちょっと強引な人」であれ、「めっちゃ強姦な人」であれ、めっちゃ繊細で大人しい引きこもりのおたくクンであれ、共通である。

 「女心がわかる」<男>なら<女>の期待が完璧に分かるなんてこともなく、女だってひとそれぞれで隣の女の欲望など予想もつかないのだし、そもそも自分でだって自分が何を欲望しているのかなんてわかっていないからこそ、期待の地平を越える期待というちょっと強引が発生するエッチフィールドが展開されるわけだ。


 要するに、あらゆる他人への行動は常にそういった意味では「強引」なのだ

 相手の期待なんて絶対に本当にはわからないので、適切な行動だったり、ちょっと強引な行動だったりするものは、常に事後的に「あ、それ期待してたんだよね~」と相手に認められることで発生するのだ。

 大人しくって他人に関わりを持たない人間は確かに強引だと呼ばれることはなく、責任を取る必要もないが、そもそも相手がこちらに何らかの行動を期待しているかもしれないという可能性に対してはある意味で強引に目をつぶって引きこもっているわけだ。ATフィールド全開である。


 他者とのかかわりは、原理的にはだから、いつも先が見えない真っ暗な崖に飛び込むようなものだ。飛び込んだ先に陸地があって初めて、ああ助かったな…と思う、そんな離れ業を日々人は繰り返している。

 もちろんそこには「常識」というものがある。これは最大公約数的に、だいたいこういうときにこういう人はこういう期待をするんだよ、という目安のようなものなのだ。それに従っていればだいたいOKで、怒られはしないし、喜んでもらえる確率も高い。でもこれは、それぞれの人間が本当はそれぞれまったく別の「他者」である、という点への誠実さは、少なくとも理屈上は欠いているだろう。


 「他者」は怖い。「他者」は強引である。自分だけでいれば、周りのすべてを自分の期待の地平で埋め尽くして、それなりに幸せに生きていられる。

 しかしそれでは、エッチさが足りないのである…。鏡を見てシコれる人間はそれでいいのだが、基本的に人は自分の外にあるスケベピクチャを見てシコるのである。同性愛者でも、自分のちんぽを見てシコれないのである。誰かのちんぽを見ないとシコれないのである。あるいは、この世のどこかに存在するという健常な人々は、それこそ他者とセッ久するのである。

 要するに、他者性はエッチさと関係しているのである…!

「ちょっと強引な人が好き」とエロ漫画を考える②

Comments

もはや松浦亜弥の元ネタとなんのつながりもないクソ雑ギャグに笑っていただきありがとうございます! 他者性とエッチさの話からより具体的にエロ漫画やskebについて考えてゆこうと思っていたのですが、漫画でバタバタしているうちにすっかり記事のことを忘れていました…。 スケベ・ピクチュアのほうがみんなを喜ばせることができるのは大前提として笑、楽しんでいただけたようでうれしいので、いつか続きを書きたいと思いますー。

chocobeam

「YEAH!! めっちゃ強姦」のフレーズに笑わせていただくとともに、全体興味深く読ませていただき「他者性とはエッチ」という結論とても腑に落ちました。 エッチ・ピクチャーを期待してファンボックスの方に加入させていただいたのですが、予想外に愉快なものを読ませて頂けてすごく得した気分です。 やはりヒトも動物である以上、人の営みとはエッチであり切り離せないものなのかもしれませんね。


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