XaiJu
Rei
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限界でも食べちゃいます!

先週も食欲に身を任せて某所、まんぷく通りを再び訪れた私春夏。客引きの男にオススメされた中華屋さんでたらふく食べた私。一休みしようと路地裏に入ると、苦しそうな歳上の女性が!紆余曲折あり凛さんというその女性と知り合い、中華屋さんで女子高生とも知り合った。殿堂入りというものに興味を示しつつ、徐々にまんぷく通りの解像度が上がってきた。VIPメニューというものの対策の為、胃袋強化を試みようとしているのであった。 …とは言ったものの… 「お金ない~…」 無駄に大層な長財布の中身を見て萎える私。仕送りはあるが殆どが生活費に消える。バイトもやってるけど、ゼミやサークルの付き合いで消えてしまう。特に今月は資格勉強の為に参考書を買った。おかげで今週はまんぷく通りに行く1000円すらなく、給料日までの3日間をどうやって過ごそうかと困り果てている。 「お腹空いたあ~…死ぬ…飢えて死ぬ…」 先週あんなに食べたのに、私の胃袋はせっせと仕事をして、丸1日休めば元通りのお腹に戻ってしまう。まあ勿論出るものは出るのだが。 さらにもう2日間ろくに食事をしていない。このままではそこそこ大きな胸が貧しくなってしまう… 「はあ~…ヤバい。ほんとうにどうしよう…」 本来ならまんぷく通りに行っている頃だ。電車賃は片道分はあるが… 「凛さんいるかなあ…奢って欲しい…」 最低最悪の女である。自己管理すらまともに出来ないくせに、出来てすぐの知り合いに迷惑をかけようとしている。 「仮に何も食べれなくても…匂いだけでお腹いっぱいになるかも…行こう。」 頭がおかしい。匂いで腹が膨れるはずがなかろうが。 半分フラフラの状態で電車に乗り込み、なんとかまんぷく通りの入口にやってきた。 過ぎ去る人々は皆デカい腹をしている。幸せそうな顔をしている。ムカつく。私はこんなにお腹が減っているのに。 ムカつくと突然頭がクラクラし、近くの人に倒れかかってしまった。 「あ、えっと…大丈夫?」 「あ…すいません…」 「あ!あの時のお嬢さんじゃん!」 客引きの男だ。今日もいたのか。 「ごめんなさい…私…暫く食べてなくて…」 「ええ!?でも、その様子だと本当だね。奢ろうか?僕、丁度休憩入るし」 「え?良いんですか…?」 なんと奢ってもらえることに。私のリクエストで海鮮屋にしてもらった。 海鮮フルコースというのを頼んでもらった。正直意識があまりなくて記憶がない。 カニだの海老だの蠣だの、朦朧とした意識の中でかぶりついていた記憶。海老なんかは持ち上げて身を下からガブッと丸呑みにした記憶がある。 前座を2キロ程平らげて、意識が正常に戻ってきた。 「あの…本当すいません。奢ってもらっちゃって」 「全然いいよ。お名前を伺っても?」 「二条春夏です。あなたは?良く会いますね」 「雄二でいいよ」 さて、メインディッシュの寿司がやってきた。いわゆるチェーン店の回転寿司店で出てくるような寿司よりも一回り大きく、ネタも大ぶりの贅沢そうな逸品。それが50皿。 「美味しそう…いただきます」 大口を開けてギリギリ一口で食べれるかというサイズ。勿論一口で食べる。 うめぇ…こんな大きな寿司は食べたことないけど、ネタの味がしっかりしていて美味しい。 50皿なんてのは50回口を開ければ良いだけなのですぐ終わった。 「ふむぅ…ごくん。ご馳走様…」 「本当に良い食べっぷりだよね」 「そうですか?割と食欲に身を任せてるだけなんですけどね」 最後は特大海苔巻き。こちらも直径が私の口をめいいっぱい開けた時と同じくらいで、長さが1メートルはある。 こんだけ大きいと逆に食べずらいが、なんとか食べ進めていった。 20分程で1メートルの海苔巻きは無くなり、これで完全にご馳走様だ。 5、6キロは食べた。 「おー。お腹出てるね」 今日は夏日だったのもあり、半袖半ズボンでここにやって来ていた。本当はもっと丈に余裕のある服を着てこないとお腹が膨らんで着れなくなってしまうが、今日ここに来ること自体がプラン外だった。普段サイズの白Tシャツだったので、5、6キロの時点でおへそが露出。素肌ガードとしての役割を何一つ機能していなかった。 「…着てくる服間違えました…」 「でもまだまだ余裕でしょ?何軒でも付き合うけど?」 「本当にいいんですか?何軒も」 「いいよいいよ。どうせ安いしね。じゃあどこ行く?」 「…あの洋食屋さんで」 人の金で食う飯はあまり美味しくない…とはいえ私は本当にお腹が減っているので、そんなこと言ってられない。有難いことこの上ない。正直既に5、6キロ食ってるが何もお腹の渇望が収まらない。重さは感じるが何一つ満たされていない。 洋食屋さんでは特大カルボナーラを注文。5キロものカルボナーラだったが、今日の私の前には直ぐに空の大皿と化した。いつになく食べるスピードが早い。 おかげで移動中けぷけぷと小刻みのゲップが止まらなかった。お腹を撫でたり少し揺らしたり…いつもはそんなことしないのだが、なぜだかソワソワする。 お次は二郎系のラーメン屋さん。得味噌ラーメンというのを頼んだ。 これまた約5キロ。油コテコテのキツそうなラーメンだったが、私春夏にはなんの問題もない。なんとものの20分で完食して店主から拍手された。 「ふう~…はあ…」 「す、凄くない?めっちゃ食べるの速い…」 自分でもびっくりしてる。普段ならもう少し余裕を持って、味を楽しみながら食べるのだが、今日は何故だか口いっぱいに麺を入れて殆ど咀嚼せずに、スープや水と一緒に飲み込んでいた。 「ゲップ…も、もう少しゆっくり食べると思うんですけど…今日は何だかお腹減ってたみたいで…」 「まあ、フラフラだったもんね…もうお腹いっぱい?お疲れ様」 自分のお腹を見た。胸が見えるギリギリまでたくし上げられたTシャツに、チャックを外してパンツまで見えようかという半ズボン。その間には、16キロ近くを平らげた大腹。真夏もあって汗でびちゃびちゃだ。 いつもならこれで帰っている。ただ… 「替え玉…いや、もう1杯お願いします」 「え!?まだ食べるの?」 「なんか…自分でもよく分かんないんですけど、このお腹がまだ欲しいって言ってるんです。」 2日程断食に近い生活を送っていたので、胃袋の渇望が収まらない。だってまだ食べる前と食欲が変わらないのだもの。こんな経験初めてだ。 何度も言うが、私のお腹いっぱいは通常なら17キロちょい。それ以上は食べた事がない。仮にこれを全部食べきったとして21キロ。無茶なのは百も承知だ。 2キロ程は問題なく食べ進められた。ただ、もうお腹がパンッパンだ。だが恐ろしいことに、まだ食欲が収まらない。もっともっととお腹が望んでいる。 パンッパンに張り詰めたお腹を軽くひとなでし、覚悟を決める私。箸を持ち直し、再び勢いよく麺をすすり始めた。 3キロ時点。麺をすすり飲み込む度にお腹がミチミチと音を立てて膨らんでいる。苦しい。正直もう食べたくない。でもまだお腹は望んでいる。19キロも食べて、重いお腹を抱えながらなんとか立ち上がり、所謂獅子落としというジャンプをしたりして、なんとかお腹に入れようと私の方でも努力してみた。 4キロ目前。お腹がはち切れそうなくらい痛い。限界だ。流石に命の危機を感じる。でもお腹はまだ望んでいる。もうやめて…これ以上は本当に無理だよ… 箸は完全に止まり、口を抑えて半分泣きそうに苦しんだ。悔しい。お腹が望んでいるのに、私の身体がそれに応えてあげられない…お腹の望みを叶えるために、ずっと大食いをしてきたのに… 「は、春夏ちゃん大丈夫?もう無理でしょ?」 「う…うぐ…んむむ…」 苦しすぎて声が出せない。 「の、残りってこれ僕が食べても…?」 「いや、でもこれ食べれるかな…」 ラーメン屋の扉が開いて1人の女性が現れた。 「全く…笑ってここ来いって言っただろ?」 凛さんだ。良かった… 残りを食べてくれて、苦しんでいる私を店から運び出し、路地裏で休ませてくれた。 「お前はホントに馬鹿なんだな。先週言ったばっかじゃねえか」 吐き気と闘って口を抑える事しか出来なかった。 呆れた顔で私が落ち着くのを待ってくれた。 数時間後。辺りは夕暮れになったが、口を効けるくらいにはなんとかお腹が落ち着いた。 「どうだ?落ち着いたか?」 「なんとか…」 「お前はさ、そうやって腹限界まで膨らませて苦しくなるのが気持ちよくて仕方が無い系の奴?」 「え。そうじゃないです」 「今のままじゃVIPメニューなり殿堂入りなりが出来ないと考えて頑張ろうとしたわけか」 「…」 「人の忠告は大人しく聞いとけ?じゃないと…」 「…それとも違うんです」 「ほう」 「私もあれは絶対無理だって分かってたんです。でも、お腹がもっと欲しいって…騒いでたので…」 「多分今回は、2日何も食べてなかったから…きっと吹っ切れちゃったのかもしれません」 「なるほど…そいつは危ういやつだな…」 「うーん…」 「ま、どうせ金持ってないんだろ?私ん家泊まってけよ」 「あ、良いんですか?それと、あの男の人は?」 「休憩終わったから帰るって言って帰ったぞ」 凛さんは今日は一件しか食べておらず、4、5キロ程のポコっとしたお腹だった。クソデカパッツパツのお腹を抱えている私をなんとか支えながら、商店街近くのアパートまで連れていってくれた。 「なんも無いけど、ゆっくりしていけよ」 「ゴゲェェェェェェェェェ!」 返事代わりに特大ゲップ。歩いて揺さぶられた分、ドカッと出てきた。 リビングのど真ん中で、背を反らせ、両手で地面に支柱を立ててお腹を支える。出来るだけ楽な体勢だ。 凛さんが私のお腹をペチペチ叩く。 「おお…数時間寝かせてこれか…ホントにパッツパツだな。」 こんなに苦しくて痛々しいくて、触ったらはち切れそうなのに、ペチペチ叩かれても何も反応がない。本当に岩のようだ。 「ま、これで吐いたり反応ある方が軟弱な鍛え方してるってもんだな。」 翌日になってもお腹は大きなまま。約13キロ程のサイズ。夏場用の半袖だったので、お腹を隠しようがない。 結局タクシー代まで凛さんに払ってもらって私は帰宅した。明日は大学なのに、お腹が元に戻るか心配だった。 スタンプラリー 5/20件


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