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私の三ヶ月練習法顛末記。

イラストレーターのさいとうなおき先生が提唱されたイラストの練習法に、【三ヶ月練習法】と呼ばれるものがあります。


いっときとても話題になった練習法なので、ご存知の方も多いかもしれませんね。


一応簡単に練習法をおさらいしておきますと、目標としているイラストレーターさん一人のイラストを、三ヶ月のあいだひたすら模写する、という練習法です。


私は最初、なぜ一人に絞る必要があるのか、理解できませんでした。


『いろんな人のイラストを模写したほうが、多様なものが吸収できていいんじゃないか?』と思ったのですね。


そう思ったものの、やってみないことには練習の意味なんて分かるわけありませんから、なにはともあれ始めてみることにしました。


しかし、開始直前といいますか、開始前といいますか、いきなり頭を抱えることになります。


好きなイラストレーターさんがたくさんいて、一人になんか絞れないんだけど……。


あとで他の絵師さんとお話する機会があった時に知ったのですが、この症状は『三ヶ月練習法あるある』だったようです。


しかし、練習法では模写するイラストレーターさんは一人と決められているわけですから、選ばないわけにはいきません。


どの先生の作品を模写させてもらおう……。


三ヶ月のあいだ、ずっとお世話になるわけですから、適当に選ぶわけにもいきません。


こうしてパソコンのモニターの前で10分以上悩んだあげく……私は三ヶ月練習法を初手で投了しました。


当時の私には、どうしても選ぶことができなかったのですね。


一人に絞らず、何日かおきに模写するイラストレーターさんを変えてみようかな、とも考えたのですが、それはなんだか三ヶ月練習法の趣旨から大きく逸脱しているような気がしたので、やめておきました。


上でも少しお話しましたが、この練習法を知ったとき、どうして一人に絞る必要があるのか、練習法が解説された動画を見ても、いまいちピンときませんでした。


ですが今なら、おぼろげながら少し分かる気がします。


あくまで私の考察でしかありませんが、『自分が理想としているイラスト』を明確化し、そこを一つのゴールにする、というのがこの練習法の目的のひとつなのでしょう。


自分の理想やゴールがはっきりしていないと、それに向かうこともできないですからね。


でも、私は【理想のイラストもゴールも迷子】な状態でも別にいいかな、と思っているんですよ。


私は専業プロを目指しているわけでもありませんし、イラストがうまくなってこうなりたい、こんなことがしたい、という明確なビジョンを持ってイラストを描き始めたわけではありません。


TRPGのキャラクター欄に、ノートの片隅に好きなキャラのバストアップを描けるようになれたらなぁ、くらいで描き始めたんですね。


今もたまに楽しんでいる、麻雀や将棋を始めた時のように、【興味があって面白そうだから始めた】にすぎません。


まぁそれなら風の吹くまま気の向くまま、あちこち旅するようにイラストの世界を歩き回り、その時その時で良いと思ったもの、自分のやりたいことを大切にしていく、というやり方も悪くないのかなぁ、と思ったりします。


……書いていて思ったのですが、こういうことに気づいて言語化できるのは、三ヶ月練習法を試してみたおかげなのかもしれません。


もちろんこれは私の【個人の感想】でしかないんですけど……こんな時、やっぱプロはすげぇや、とぽん、と膝を叩いたりするのです。


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