皆さん、創作活動していますか? 自分はここしばらく花粉症が酷くなってきていて何ともエンジンがかかりません……コミッションの作業とか、あるのですが。それはともかくとして、そんな体たらくの自分にも「どうやってあの3Dの画を作っているのですか?」というご質問をいただくことがあります。確かに最終画像からはなかなかその工程が分かりにくい部分もあると思いつつ、本来ならば配信などして実際に作業内容をご確認いただくところなのですが、なにぶん途中途中考え込んだり寄り道したりと無駄が多いので、今回はシーンを作りながらキャプチャして説明を加えるダイジェスト形式でいきたいと思います。
やはり何事もきっかけがありゴールが決まらないと始まりません。ざっくり、どんな画にするか、何枚くらいの構成にするかをこの時点で考えてしまいます。大体は1枚か、ツイッターで1回の投稿に収まる4枚の構成が多いでしょうか。メモなどしつつ配分や構図を練ることもありますし、色んな方の創作物を拝見してパk……インスピレーションをいただくこともあります。概ねこの時点で決めることは、
・表現したいテーマ、やりたいこと
・誰が攻め手で誰が受け手か
・攻め手/受け手のポーズや動作の内容
・構図
辺りとなります。今回は何となく腹パンを食らって同心円状にたわむお腹をやってみようと思いつきましたので(できるかどうかはともかく)、お腹まわりに余裕のある巴さんに、ロープ際で大変なことになっていただこうかなー……などと考えました。
やることが決まったら、Dazを起動します。起動直後は何もありませんので、まずはいつも使うからとあらかじめ保存してあるリングのシーンを読み込みます。
こちらが「雅」Ver.2.0のために用意したリングのシーンを読み込んだ状態です。中央に拙作のボクシングリング、各コーナー上に斜め上からのメインライト、各ロープに平行に下からのアッパーライトを配置し、まとめてグループ化してあります。背景は全て後で加工するので一切ものは置いていません。ライトは Create → New Primitive → Plane で作成した平面に、Emissiveマテリアルを適用したものを使っています。
EmissiveマテリアルはDazに標準で含まれています。色温度を6500Kくらいにすると電球色っぽさが消えますので、好きな色を設定できるようになります。照度は青・赤コーナー上のライトが7000kcd/m2、ニュートラル上のライトが4000kcd/m2、アッパーライトは全て2000kcd/m2で、全体的にかなり明るめの空間です。
シーンにはカメラを1つ配置してあります。基本的にフレーム幅35mm、焦点距離50mmというすこぶるベタな設定です。一応「雅」はVRという体なので、肉眼に近い自然な画角にしています。
ついでなのでIBLの設定ですが、Environment Modeを「Scene Only」にしてOFFにしてあります。
いつものリングを読み込んだら、次にキャラクターを「Merge(追加読み込み)」で読み込みます。キャラデータなどでも保存できるはずですが、面倒なのでキャラごとに1つずつシーンデータ化しています。
読み込めました。いつもは2体読み込むのですが、今回は巴さんがメインで相手を決めていないので、とりあえず巴さんだけです。キャラクターはそれぞれ基本的な格好とマテリアルの設定を予め終わらせてあります。キャラクターに使われているプロップやモーフについては今回は割愛します。「ぶっちゃけDazってどうなの?」で触れておりますので、そちらをご参照ください。
読み込んだキャラは初期設定のAポーズ(直立して腕を左右に軽く広げた状態)のままなので、ポーズをつけていきます。
基本的には左側の人型が表示されているPowerPoseタブ上で動かしたい関節を選んで、右側のPosingタブのスライダーで動かしていくFK方式で動かしています。ポーズセットなどもあったりしますが、自分は基本的に使いません。また左右対称っぽいポーズでも、3Dでは不自然になる可能性が高いので基本的に角度を左右で合わせたりはしません。
腕を動かす際は、必ず鎖骨から動かすようにしています。大きく腕を上げたりする時は特に、この肩全体の動きがあるかないかで全く印象が違います。脇が綺麗に見えたりするとちょっと嬉しいですよね。Dazはデフォルトだとその辺弱いので、「Ultimate Natural Bend Morphs for Genesis 8 Female」にはお世話になっています。
大体のポーズを取らせたら、Cameraビューに切り替えて最終的な構図と画角を大体決めます。
今回は左ストレートあたりの手痛いやつを頬にもらってヨロヨロ後退し、ロープに引っかかったところで無防備なボディに強烈な一撃を入れられた……という想定で、メインのお腹が画面の中央になるように持ってきました。後は派手にジョバらせる予定なので、股間もちゃんと見えるようにします。後は本来カメラは水平を保つものであってあまり推奨されることではないかもしれませんが、迫力優先で毎回多少のロールを入れています。傾斜方向は「画面が不利な側に傾く」ようにしています。
大体の構図が決まったら、被写界深度(DoF)の設定をします。今回はメインの巴さん以外はボケるようにしたいので、結構狭く設定しました。
次に背景のリングを動かします。3Dの利点は、最終的にレンダリングするまでいくらでも変更が利くという点が大きいです。個人的にはやられている側のコーナーがチラっと見えていると押し込まれている感が強くてBUZAMA度が増すと思うので、割とそういう配置にすることが多いです。後は色コーナーのライトが強いのでキャラが明るくなるように光を当てたいというのもあるにはあります。
明るさを確認するために一旦Irayレンダリングプレビューをかけます。良いんじゃないでしょうか。Dazが他のリアルタイムで描画(レンダリング)を行うゲーム系3Dと大きく違うのは、この「レンダリング」という手順が切り離されていて、最終出力はレンダリングを行わないと視覚化されないということです。そしてこのレンダリングに多大な時間がかかる代わりに、リアルな描写を行ってくれます。当然プレビューでもそこそこの時間がかかります。
カメラの画角が決まったら、それに合わせてポーズや画角を微調整していきます。相手役に関しては瞬間高火力が出せる郁乃さんが妥当だと思い、郁乃さんのデータをMergeで読み込んで巴さん同様ポーズを付けています。画面で映らない部分は結構適当です。
変に陰になっていないか、後は被写界深度に関してはレンダリングしてみないと分かりませんので、適宜プレビューレンダリングを挟みます。ポーズに関しては割と感覚や適当な部分がありますが、脚はややオーバーに開き気味にすること、腕は画面内に収めること、二分割線・三分割線・対角線をやや意識すること、あたりが普段気を付けている点でしょうか。もちろんカメラに写らない箇所は完全に適当です。
DoFを狭くしたので手前のグローブが良い感じにボケてくれていますね。
今回はロープに寄りかかっていますので、身体に合わせてロープもたわませます。ボーンを仕込んであるので割とアバウトに身体に沿わせ、それっぽいところのボーンで先端(ロープが黒く変わっていった側)を元の位置近くに戻すだけです。当然色々と崩れますが、どうせ画面には映らないので問題ありません。
カメラ視点と通常視点を行ったりきたりしながら調整していきます。お腹が良く見えるように、バカでかいおっぱいは「ばるんっ!」と上下左右に揺らして退けます。
身体などのポーズ付けが終わったら、表情付けに入ります。DazのExpressionsは割とディズニーアニメさながらの極端な表情筋をしているので、基本的に使いません。主に弄るのは以下の項目です。
・眉の上げ下げ(Brow Inner/Outer Up-Down)
・眉根を寄せる(Brow Squeeze)
・瞳をしかめる(Eyes Squint-Widen, +方向)
・瞳を上げる(Eyes Up-Down)
・口角を下げる(Mouth Frown)
・口を開ける(Mouth Open)
・歯を剥く(Lips Closed-Bare Teeth)
・唇を尖らせる(Lips Pucker Wide, +方向)
・舌を丸める(Tongue Curl, -方向)
・舌を出す(Tongue In-Out, -方向)
・舌の幅を広げる(Tongue Narrow-Wide、-方向)
・舌を上げる(Tongue Up-Down, -方向)
・舌を伸ばす(Tongue Extra Length, 追加モーフ)
・UW発音(Visemes UW)
この中で地味に割とミソなのが「UW発音」なんじゃないかと思っています。なかなかいわゆる「お"ッ!!」って口を作るのは難しいのですが、UW発音を適量混ぜることで割といい形になってくれると感じています。
表情が大体できたら、ボコ顔のモーフを適用していきます。主に「Face Bruises Morphs for Genesis 3 & 8 Female」のモーフだけを利用しています。主によく打たれるだろう左側をやや強めに適用します。目がふさがってくるので、左眉だけを少し下げたり。
表情が無駄にならないように若干顔の角度を変えました。ついでに屈服の証たるマウスピースは吐き出してもらうことにし、余白部分をいい感じに埋めるように配置します。
ここからはディティールアップの作業です。まずは今回のメインテーマである波紋状に凹んだお腹や殴られて腫れた頬の表現のため、巴さんを選択した状態で Edit → Figure → Geometry → Add Smoothing Modifier を選択します。
Smoothing Modifierは適用したオブジェクトを、指定したオブジェクトとの重なりに応じて変形することができるようになる機能です。Smoothing Modifierを適用すると、ParametersタブのGeneralの中にMesh Smoothingという項目が表示されるようになります。この内のSmoothing Iterationsはどれだけ滑らかに変形するかの値ですが、高いと滑らかになりすぎて筋肉のディティールなどが落ちてしまうので、1まで落とします。
次にSmoothing Modifierの当たり判定となる、拙作のBoko Primitivesを読み込みます。「Ghost Dynamics」でも似たようなことはできます……というよりもGhost DynamicsがあったからBoko Primitivesがあるようなものです。
BokoPrimitivesを呼び出したら、Smoothing ModifierのTargetにBokoPrimitivesを指定します。これで巴さんの身体はBokoPrimitivesに合わせて変形するようになります。
BokoPrimitivesは全部使う訳ではないので、一旦リングの下に隠してしまいます。
お腹に関しては大体やることはいつも同じで、ポンデリングっぽいやつを腹筋の傾斜に合わせて2つ組み合わせて身体の中に入れ込むことで内側から肉を盛り上げ、中心を球体で外から押して凹ませます。
上手く埋め込んでBokoPrimitivesを非表示にしてやれば、ボコ腹のできあがりです。……が、今回はもっと外側まで波打たせたいということで、試しにトーラス形状を適当に変形して配置してみました。
何かちょっと思ってたのと違う感じはしますが、これはこれで良い感じですしエフェクトその他で格好がつくと信じて一旦これでOKとします。
頬も基本的な考え方はお腹と同じで、盛り上げたいところには埋め込み、凹ませたいところは外から押し込みます。
頬は殴られてから多少の時間が経っている想定なので、若干浅めでOKとします。
ポーズや構図が決まったら、いつものようにジョバらせていく工程に入ります。まずは、キャラクターに涎や涙などの小物やマテリアルを適用していきます。
まずはパンツのマテリアルをいつものぐっしょりのものに入れ替えます。
「Spit Swap」(口から垂れた涎)とか「Milkaiser」(母乳)とか「Golden Shower」(太股を伝う尿)などのいつものプロップを適用します。巴さんはこういうの遠慮なく使えるので素敵です。
次からはいよいよ液体のプロップをひたすら配置してレンダリング……という流れになりますが、長くなるのとここがキリの良いポイントでもありますので、ここで前半戦終了とさせてください。後日の後編に続きます!
縄文 弥生/CrayWorks
2022-04-05 18:44:27 +0000 UTCmerin411
2022-04-05 14:34:26 +0000 UTC縄文 弥生/CrayWorks
2022-03-16 11:28:39 +0000 UTCCS菜鸟
2022-03-16 10:13:38 +0000 UTC