「琵座流の神さまは、肛門でのまぐわいを好まれます」 それは、琵座流島の成人島民なら、誰もが知っていることだった。 成人年齢に達して間がない加奈もまた、そのことを耳にしている。 「そのため、午年の馬巫女は、肛門に神さまの逸物を受け入れる訓練をしなければなりません」 その言葉にとまどいを覚えるが、午年の馬巫女に選ばれたときから、務めを果たすためどんな訓練も受けると心に決めていた。 かけられた言葉にしっかりとうなずいた加奈の反応を見、その覚悟を感じ取った巫女長が、片隅に置かれていた棚から、桐の箱を取り出した。 「代々の巫女長に受け継がれてきた、肛門開発訓練用の肛門張形《アナルディルド》です」 言われて見ると、そこには黒光りする漆塗りの淫具が、各種サイズ取り揃えて並べられていた。 いずれも、丸い球をいくつも串刺しにして連ねたような形。 一番細いものは、巫女長の親指くらいの太さ。もっとも太いものの最大径は、彼女の手首ほどもある。 「はじめは、一番細いものから馴らしていきますが……」 言いながら訓練用肛門張形の箱をいったん置き、加奈の背後に回った巫女長が、手綱に似た偏平な革紐をアームバインダー先端の金属製リングにつないだ。 そのベルトが、天井に縦横に走る梁めがけて投げ上げられる。 梁の上を通って下りてきたベルトを、巫女長がぐいっと引く。 「あうッ!?」 アームバインダーの先端を持ち上げられて、腰を折り上体を前に屈め、お尻を後方に突き出す姿勢を強いられた。 恥ずかしい。 なぜなら、後方に突き出したお尻の窄まりは、馬巫女コルセットの股間プレートの開口部から丸見えで――。 そこで、ハッとした。 プレートの肛門部分が丸くくり抜かれていたのは、肛門開発訓練を行なうためだったのだ。 加奈がそうと理解したところで、巫女長がアームバインダー先端を吊る革紐を絡めて留めた。 もう、厳しく拘束されて吊られた腕を下ろせない。 上体を前に屈め、お尻を後ろに突き出した姿勢からは逃れられない。 そんな加奈のお尻の前に、巫女長が立った。 「それでは、肛門開発訓練を開始します」 巫女長が宣告した直後、冷たい液体がお尻の窄まりに触れた。 「ひっ……!?」 短く悲鳴をあげ、指で香油を塗り込められたのだと気づいたところで、巫女長の声。 「まずは、肛門に香油を馴染ませながら、ほぐしていきますね」 その直後、巫女長の指が動き始めた。 窄まりの襞に直交するように、円を描きながら、ヌルヌルの指で肛門を撫でられる。 とたんに、ゾワゾワと妖しい感覚――それが性の快感だと、すでに加奈は知っている――が駆け抜け始めた。 それは、ラバースーツ着用の際の香油に含まれていた媚薬成分の効果が、いまだ残っているからである。 加えて人は誰しも、肛門に性感帯を持っている。 肉体を媚薬に冒された状態で、性感帯を刺激されれば、そこに快感が生まれるのはあたりまえ。 しかし、巫女長は違う言葉を口にした。 「この段階で肛門性感を高め始めるとは……加奈さんはやはり午年の馬巫女適性が高いのですね」 巫女長が嘘をついたわけではない。 肛門の感度が高い娘が、琵座流島では午年の馬巫女として優れているとされるのは事実。 そして、優れた馬巫女が選ばれたことは、島民全員にとって喜ばしい。 もちろん、加奈自身にとっても。 (私は、午年の馬巫女適性が高い……) 巫女長の言葉に乗せられながら、肛門を弄られる。 (それが、とっても嬉しい……) 肛門の悦びに襲われながら、喜びに包まれる。 そこで、巫女長があらためて口を開いた。 「指を挿入《い》れます」 「うぇ(えっ)……?」 予想外の言葉に、喋れない口で思わず聞き返そうとしたとき、巫女長の指が窄まりをこじ開けた。 「はうッ!?」 驚いて声をあげたときには、ジーンと快感が駆け抜けていた。 「あんれ(なんで)……」 あっけなく挿入を許してしまったのか。 明瞭な言葉にならなかった疑問に、巫女長は答えてくれた。 「個人差はありますが、人の肛門は括約筋を弛緩させれば、10センチほどに拡がるそうです。わたくしの指は香油で潤滑されていますから、力を抜いているときなら、簡単に挿入できますよ」 肛門がそんなに広がるとは信じられないが、少なくとも挿入を許してしまった理由はわかった。 「それでは、中もほぐしていきますね」 肛門のみならず精神的にも指を受け入れた加奈に、巫女長が指を押し込む。 「ぅあぁ……」 香油を肛門内の粘膜にも馴染ませるように、ひねりを加えながらゆっくりと突き入れられ、ゾワゾワと駆け抜ける快感に、馬銜を噛まされた口で甘くうめく。 「うッあぁ……」 同じペースで指が引いていき、肛門に生まれる快感が大きくなる。 「あっあッ……」 またすぐ押し込まれ。 「あっうあッ……」 引いていくとき、さらに大きい快感に襲われる。 肛門内にも塗り込められた香油の媚薬成分が、中の粘膜から吸収されたから。巫女長の指遣いが艶かしいゆえ。 人差し指をゆっくり出し入れされるだけで、肛門に生まれる快感が、どんどん大きくなっていく。 その快感が加奈を酔わせ、蕩けさせかけたところで、指が抜き取られた。 「あっうん……」 その刺激だけで、加奈は甘くうめいてしまった。 「肛門開発訓練用の肛門張形を使っていきます」 告げると同時に、巫女長が球を串刺しにして連ねたような形の肛門張形に香油を塗り込める。 香油まみれになり、ヌラヌラと濡れ光るそれが、加奈の肛門に押し当てられる。 「ぅひ……」 指より硬い肛門張形の強い圧迫感におののくと、巫女長が優しく語りかけてくれた。 「これは、一番細いものです。今しがた挿入していた指より少し太い程度ですから、加奈さんなら、力を抜けば受け入れられますよ」 「うぁい(はい)……うぇお(でも)……」 「難しいですか? でしたら、うんちをするときのように、軽くいきんでみてください」 言われて従った直後、肛門張形を押し込まれた。 ズルリ。そんな感じで、ひとつめの球が肛門をこじ開ける。 球と球のあいだの細い部分に、肛門がスポンと嵌り込む。 それでゾクリと快感が駆け抜け。 「あっうん……」 甘くうめいたところで、巫女長の声。 「いきむと、肛門が少し開きます。そのタイミングで挿入すれば、少々太いものでも、楽に挿入できるのです」 それで、あっけなく挿入された理由がわかった。 さらに、肛門張形を押し込まれる。 「あっ、あ……」 ふたつめの球が、ズルリと肛門をこじ開けて侵入してくる。 「あっあッ……」 細いところに肛門がスポンと嵌り込み、快感が大きくなる。 そうして、加奈の肛門に張形の形状を記憶させるかのような慎重な挿入が、さらに続く。 ズルリ。 「あぅう……」 スポン。 「あッあぁ……」 ひとつひとつの球が肛門を通過するたび、生まれる快感が大きくなる。 ズルリ。 「あぅあ……」 スポン。 「ぅああ……」 そして――。 ズルズルズルズル……。 連なる球をひとつひとつ、ゆっくりと押し込められた肛門張形を、抜け落ちる寸前まで一気に引かれた。 「あっひァああッ!?」 大いなる快感が駆け抜け、馬銜を噛まされた口から涎を噴き出しながら、あられもなく喘ぐ。 「あっひっ、あっ、あッ……」 しばし尾を引くほどの快感が残るなか、再び押し込めが始まった。 ズルリ、ズルリ、ズルリ……。 「はひっ、あッ、ああッ……」 甘い声をあげながら、球ひとつずつ、ゆっくりと押し込まれて。 ズルズルズルズル……。 「あひゃアぁああッ!」 ひと息に引かれ、下半身が融けるような快感が押し寄せる。 また押し込め。 ズルリ、ズルリ……。 「あうッ、ゥあッ……」 熱い。肉が熱い。 暑い。身体全体が暑い。 全身から噴き出した汗が、水も空気も通さないラバースーツの中に、溜まっている気がする。 ズルリ、ズルリ……。 「はっあ、あうッ……」 馬銜を噛まされた口からこぼれる涎が、ポタリポタリと床に垂れ落ちる。 ズルリ、ズルリ……。 「ひっあっ、あひッ……」 馬巫女コルセットの金属製プレートから溢れた蜜が、太ももを伝って床を濡らす。 そして、押し込まれた肛門張形を引き抜かれる。 ズルズルズルズル……。 「ひはァああァあッ!」 押し込めと引き抜きを繰り返されるほどに、お尻に生まれる快感が大きくなっていく。 ズルリ、ズルリ、ズルリ……。 「はひゃ、はッ、ああッ……」 ズルズルズルズル……。 「ひッあッはァああッ!」 肉が融ける。頭が蕩ける。 ズルリ、ズルリ、ズルリ……。 「ひあっ、はひッ、うあッ……」 ズルズルズルズル……。 「はふァああぁああッ!」 脚から、ガクンと力が抜けた。 先端を吊られたアームバインダーに身体を預けそうになり、巫女長に支えられた。 「はひッ、あっあッ……」 彼女の腕のなかで、身体がピクピクと震える。 そこで、加奈を抱いて支える巫女長が、艶を感じさせる声で告げた。 「加奈さん、イッてしまいましたね」 「ふぇ……ふひ(イ)、ふ(ク)……?」 「イク、絶頂のことです。加奈さんは今、肛門開発で軽くイッたのです」 「……ッ!?」 肛門でイク。 それは、ひとりの女の子としては、とても恥ずかしいこと。 (でも……) 午年の新年馬巫女祭は、琵座流の神さまと馬巫女とのまぐわいを象徴する行事。 そして、琵座流の神さまは、肛門でのまぐわいを好まれる。 加えて、神さまの代理人たる巫女長の手による馬巫女訓練は、神さまとの睦事に準ずる。 それゆえに、巫女長に肛門開発訓練を受けての絶頂は、午年の馬巫女としては、とても好ましいこと。 そうと認識し、肛門のみならず気持ちまで満たされた加奈に、巫女長が満足げに告げた。 「本日の馬巫女訓練は、これまでといたします」 それから、加奈は毎日馬巫女訓練を受けた。 朝、設えの間で、生まれたままの姿で目を覚ます。 巫女長が運んできてくれた朝食をいただき、しばし休憩したあと、ラバースーツと馬巫女装具を着つけられる。 そのなかで、毎日少しずつ、馬巫女コルセットの締めあげはきつくなっていった。いつしか、コルセットの編み上げは、完全に閉じきられた。 そして、馬巫女の歩行訓練。 日々馬銜環に手綱をつながれて歩かされるうち、加奈は股間の金属製プレートに媚肉を擦られて生まれる快感に酔い、蕩けながらも、正しい歩法で歩けるようになっていた。 そこで、いったん休憩。昼食後は、肛門開発訓練の訓練を受ける。 使用される肛門張形は少しずつ太いものになり、最後はもっとも太い張形を肛門に受け入れながら、快楽に翻弄されるようになった。 そうして、加奈の肉体と精神が理想的な馬巫女として躾けられた頃、いよいよ年が明け、午年の新年馬巫女祭の日を迎えた。 「新年、あけましておめでとうございます」 早朝、現われた巫女長が、あらたまって深々と頭を下げた。 「午年の馬巫女さま、お務めよろしくお願いいたします」 「こ、こちらこそ、よろしくお願いします」 これまでと違う雰囲気をまとった巫女長の態度に加奈が緊張しつつ答えると、真新しい馬巫女装具の装着が始まった。 まずは、ラバースーツ着用のための、裸身への媚薬成分入り香油の塗り込め。 それが、ふだんより執拗な気がした。 巫女長の手つきが艶めかしく、そのせいもあって、昂ぶりが強いように思えた。 「はっ、ふっ、はぁ……」 緩く開いた口から甘い吐息を漏らし、媚肉を潤わせ始めたところで、白いラバースーツを着つけられる。 「はぁ、はっ、ふぁ……」 一向に冷める気配のない。むしろ強くなっていく肉の火照りと疼きを感じながら、赤い馬巫女装具の取りつけが始まる。 馬巫女コルセット。背中の編み上げが完全に閉じきるまで、きつく締めあげられた。 馬巫女ブーツ。新品ゆえか、ラバースーツごしに脚にかかるテンションが、昨日までより強い気がした。 馬巫女アームバインダー。腕を1本の棒に変えられ、背中に背負わされたような厳しさで拘束された。 馬巫女頭絡。側方を制限する遮眼帯や口に噛まされる馬銜、手綱をつなぐ馬銜環や馬耳の飾りがついたそれで、頭と顔を縛《いまし》められた。 そして、すべての馬巫女装具が取りつけられた加奈の前に、巫女長が初めて見る装具をかざした。 「馬巫女の尻尾つき肛門栓です」 それは、巨大な円錐と短い棒でつながれた円形の土台に、馬の尻尾を模した毛の飾りが取りつけられた器具だった。 円錐部分の最大径は、一番大きい肛門張形より太い。細く見える棒部分でも、中程度の肛門張形に遜色ない その凶悪な代物に、巫女長が香油を塗り込め始めた。 馬巫女の尻尾つき肛門栓という名のとおり、それでお尻の穴に栓をして密封しようというのだ。 そして、土台部分と飾りの尻尾により、挿入されたら加奈の肛門はおそらく見えなくなる。 そうと理解し、挿入しやすいようお尻を突き出す姿勢を取った加奈の肛門にも、香油が塗り込められる。 「あっ、ふう……」 開発されきった肛門の中にまで媚薬成分を含んだ香油を塗り込められ、加奈が甘くうめいたところで、肛門栓が押し当てられた。 「ふぁあッ!?」 円錐部分の先端が肛門をこじ開け、快感が駆け抜ける。 「ンはぁああ……」 そのまま肛門栓をねじ込まれ、かつてない圧迫感と、それにともなう快感が押し寄せる。 やがて最大径部分が通過し、棒の部分が肛門に嵌り込んだ。 「あっひゃあッ」 それで艶めく声をあげたところで、馬巫女頭絡の馬銜環に手綱をつながれる。 「午年の馬巫女さまのお出ましです!」 巫女長が張りのある声で告げた直後、設えの間の扉が開かれた。 「さあ、馬巫女さま」 巫女長に促されて姿勢を正し、太ももが床と水平になるまで高く足を上げる。 身体全体を前傾させ、倒れないよう足をつくイメージで、まっすぐ足を下ろす。 コッ。 馬巫女ブーツ靴底に取りつけられた蹄鉄が床を叩く音を立ててから、逆の脚を上げ、下ろす。 コッ。 さらに続けて。 コッ、コッ、コッ……。 ほぼひと月ぶりに、設えの間を出る。 コッ、コッ、コッ……。 木の床に蹄鉄の音を響かせて、社務所の廊下を進む。 「はっ、はぅ、はぁ……」 歩行訓練のときと同じように、媚肉の粘膜が股間の金属製プレートに擦られて肉が昂ぶる。 「はぁ、あぅ、あッ……」 歩行訓練のときにはなかった馬巫女肛門栓に窄まりを抉られ、開発済みのお尻を快感が襲う。 そうして、ついに屋外へ。 いまだ夜が明けきらぬ早朝の時間帯。常春の琵座流島であっても、気温は低い。 にもかかわらず、あまり寒くないのは、新年馬巫女祭の務めに、加奈の気持ちが高揚しているからか。 それとも、香油に含まれる媚薬成分に冒され、股間の金属製プレートと肛門栓がもたらす悦びに、肉体が昂ぶっているせいか。 おそらくその両方で、冬の朝の寒さを感じないまま、加奈は馬巫女の歩法を守って玉砂利の上を歩く。 馬銜を噛まされた口から、白い息を吐きながら。 ザッ、ザッ、ザッ……。 蹄鉄で玉砂利を踏み締め、篝火が焚かれる境内を、本殿の前に仮設された『まぐわいの間』と呼ばれる小屋に向かって進む。 早朝にもかかわらず詰めかけた島民は、誰ひとり口を聞かず、手綱を引かれて歩く加奈を遠巻きに眺めるだけ。 彼ら彼女らにとって、午年の新年馬巫女祭は、12年に1度しか開催されない神聖な儀式なのだ。 ザッ、ザッ、ザッ……。 厳かな雰囲気のなか、馬巫女の歩法を守って歩く。 「あぅ、あっ、あッ……」 歩きながら、媚肉と肛門を責められて肉を昂ぶらせる。 ザッ、ザッ、ザッ……。 「あッ、ンあ、あぅあ……」 高まる官能に潤む瞳、火照り紅潮する頬。 馬銜を噛まされた口からは、だらしなく涎をこぼして。 馬巫女コルセット股間の金属製プレートに設えられた小水排泄孔からは、媚肉から吐き出された蜜が溢れている。 その姿を集まった島民に見られるのは恥ずかしい。 だが、それ以上に嬉しい。 午年の新年馬巫女祭は、琵座流の神さまと馬巫女のまぐわいを象徴する行事。 それは、島で生まれ育った者なら、誰もが知っていることだ。 神さまとのまぐわいを前に、神さまの代理人たる巫女長に手綱を引かれて歩きながら、馬巫女が悦びを得ることは、島民にとっての喜びにほかならない。 ザッ、ザッ、ザッ……。 「あふ、ぅあ、あっあッ……」 肉が昂ぶる。性感が高まる。 ザッ、ザッ、ザッ……。 「あふ、ぅあ、あっあッ……」 媚肉と肛門に生まれる快感で、下半身の肉が融ける。 肉を融かした快感が背すじを駆け上がり、頭を蕩けさせる。 そんな状態でも、加奈は馬巫女の姿勢と歩法を崩さない。 背すじを伸ばし、正面を見、身体全体をわずかに前傾させ、太ももが水平になるまで高く上げ、まっすぐ下ろす。 馬巫女として理想の姿を体現しながら、加奈は手綱を引かれ、まぐわいの間に向かって境内を進む。 ザッ、ザッ、ザッ……。 「あッ、あう、あぅあッ……」 どんどん大きくなる快楽に、もうなにも考えられない。 ザッ、ザッ、ザッ……。 「あふ、ああッ、あァあッ!」 馬銜を噛まされた口から涎とともに吐き出される声は、嬌声にしか聞こえない。 とはいえ、もはや快楽に酔わされ蕩けさせられる加奈が、自分がどんな声を出しているか、気に留めることはなかった、 やがて、まぐわいの間の前にたどり着く。 コッ、コッ、コッ……。 手綱を引かれ、木製の階段を上がり、小屋の中へ。 そこで、扉が閉められた。 まぐわいの間に琵座流の神さまと馬巫女が籠り、まぐわいが行なわれるという体裁だ。 もちろん、ほんとうに神さまと性交するわけではない。 馬巫女とまぐわう役割を担うのは、神さまの代理人たる巫女長である。 扉が閉められた本殿内、机の上に置かれていた張形《ディルド》つきT字帯、俗にペニバンと呼ばれている装具を、巫女長が手に取った。 巫女服の緋袴の上から、巫女長が自らの股間に張形つきT字帯を締め込む。 そこで、机の天板に上半身を押しつけられ、お尻を後方に突き出す姿勢を強いられた。 肛門を占拠する尻尾つき肛門栓が抜き取られる。 「あひゃあッ!」 大きな快感が駆け抜け、あられもなく喘いだところで、ぽっかり開いたままの肛門に、媚薬入り香油をまぶした張形を押し当てられた。 そのまま、あっけなく挿入。 「あっああぁ……」 甘く喘ぎながら、張形を奥まで突き込まれる。 「はひゃあぁあッ!」 突き込まれた張形が引いていき、艶めく嬌声をあげる。 「ひはッ、あっあァあッ!」 巫女長の高揚を感じさせる抽送に、ますます昂ぶる。どんどん高まる。 ねちょ、ぬちょ……。 張形が出入りする肛門から、粘りけを感じさせる淫らな水音。 「あひッ、ひッあっあッ!」 馬銜を噛まされてまともにしゃべれない口からは、あられもない喘ぎ声。 幅も奥行きも天井高も2メートルを少し超える程度の狭い小屋の中に、抽送にともなう水音と、馬巫女の嬌声が響く。 仮設の小屋の外にも漏れる声で、集まった島民たちにも、午年の新年馬巫女祭がクライマックスを迎えていることが伝わる。 とはいえ、香油に含まれる媚薬に肉体を冒され、神さまの代理人たる巫女長により肛門を犯される加奈が、そのことを気に留めることはなかった。 大きくなる一方の肛門性感に、加奈は酔わされ、蕩けさせられ、なにもわからなくなっていく。 ねちょ、ぬちょ、ねちょ、ねちょ……。 「はひゃ、あッ、あひゃ、あっあッ!」 巫女長が腰を突き込むたび、大いなる快感が肛門に生まれる。 ねちょ、ぬちょ、ねちょ、ぬちょ……。 「あひッ、あッ、あッ、ふぁああッ!」 肛門の悦びが下半身ドロドロに融かし、背すじを駆け上がって頭をぐちょぐちょに蕩けさせる。 そこで、たどり着く。 訓練中、何度も到達させられた絶頂。 ビクン、ビクン。 きつく厳しく拘束され、机の天板に押しつけられた身体が跳ねる。 「あひゃあッ、ひぁアああッ!」 まともに喋れない口で悦びを叫び、快楽の世界に飛び込む。 かつてないほど、悦びが大きい。恍惚が深い。 ドォン、ドォン……。 どこか遠いところから聞こえた気がしたのは、琵座流の神さまと馬巫女が、つつがなくまぐわったことを島民に知らせる太鼓の音。 そのことをも気に留めることができず――。 満足感と幸福感と恍惚感に包まれながら、加奈は意識を手放した。 (了)